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三章
疑われました⑦
しおりを挟む蜜壷に肉棒を宛がうと、一気に奥まで挿入した。嬌声を上げ、そのまま腰を揺らしながらイってしまう飛鳥の卑猥な姿を目の当たりにして、愛欲の虜になるとはこうゆうモノの事を言うのかもしれないと思うシリウス。何度も襲い掛かる性欲、取り憑かれたように飛鳥の身体を求め続ける。激しく奥を攻める度に、感じているのが分かるように彼女の膣内がシリウスの肉棒を締め付ける。奥に精子を注ぎ込みたい感情を抑えながら、飛鳥の太股を掴んで持ち上げ激しく突き続けた。
「…も、…ダメっ…ひゃぁっ…ぁぁああっ!!!」
「……アスカっ…」
夜中だった筈の外は少しだけ明るくなり、間もなく朝日が顔を出す時間になっていた。何度イっただろう。数え切れないほど飛鳥は絶頂を迎え、シリウスも何度も彼女の蜜壷に精液を注いでいる。陰部からは愛液なのか精液なのか分からない液がシーツに垂れ続け染みを作っていた。正常位からバックへ体位を変えたシリウスが、飛鳥の感じる部分を重点的に攻め続けると、彼女は嬌声を漏らしながら枕に顔を埋める。絶頂を迎えた彼女が陰部を締め付ける感覚に、シリウスも何度目かの精液を飛鳥の子宮へと注ぎ込んだ。男根を引き抜く事もせず、彼女の腰に腕を回して固定したままシリウスは彼女と向かい合わせになって横に寝転ぶ。
「……愛してる」
声も枯れて喘ぎ疲れた飛鳥は、絶頂した時に気を失ったらしい。目尻に溜まった涙を指で拭いながらシリウスは、自身の気持ちを呟く。寝ている飛鳥には言えて、起きている彼女には言えない。だから、身体を求めてしまうのかもしれない。寝息を立てる飛鳥の穏やかな表情を眺めていたシリウスは彼女の唇にキスをして、優しく包み込むように抱き寄せると双眸を閉じたのだった。
飛鳥が消えた後、王城では・・・・
「…リリアス様…っ」
「どこに行ってしまったのでしょうか…」
ベットで寝ていた筈のリリアスが消えた事に動揺を隠せず、彼女のメイドでもあるシーザとキャシーはオロオロと部屋の周りやベランダを覗いたりしてしていた。しかし、リリアスの匂いも気配もこの王城にはいないことに気付いてしまうと、二人は顔を見合わせて一気に蒼白な顔色に変わってしまう。それもその筈。王太子でもある主人の大事なお姫様が姿を消してしまった事を知った時のシリウスの怒号を彼女達は想像してしまい身の毛がよだつ。だが、大っぴらに捜索してはいけないのだと二人は何となく察していて、困惑したまま立ち往生してしまった。
「キャシー、シーザ」
「「ランディ様っ!!」」
立ち往生していてもリリアスの所在を掴む事は出来ない。二人は気を取り直して捜索に向かう決意をした時、背後から聞きなれた声が聞こえて振り返った二人の声が合わさる。不安な気持ちを見透かしていたかのようなタイミングで現れたランディの微笑んだ姿を眼にした二人は、緊張していた気持ちがフッと軽くなるのが分かった。
「ランディ様…リリアス様をご存知でしょうか?」
「リリアス様がどこにもいらっしゃらないのですっ」
「…リリアス嬢は兄上の下に送ったから心配しないでくれ」
興奮気味に声を上げるシーザとキャシーの目の前で、自分の唇に人差し指を当てたランディの意思表示に気付いた二人は口を閉じる。リリアスの私室の向かい側の客室へと誘うと、二人は素直に付いて来てくれた。彼女に対して二人の嘘偽りのない親愛が感じられて自分がリリアスをシリウスの下へと転送した事を伝えると、二人は一瞬固まったがふっと力が抜けたらしくそのまま床に座り込んでしまう。ホッとしてぼろぼろと泣き出すキャシーと、放心状態のシーザはその場を動けない。ランディも床に片膝を付けると両手で二人を左右に抱き留めた。
「リリアス嬢は必ず帰って来るよ…兄上と必ず…」
ランディの優しい言葉を聞きながらも二人は一抹の不安を拭えずにいた。それでも抱き締められている腕の温もりにシーザとキャシーは、自分達の不安を消してくれるだろう彼に縋り付く様に身体を寄せると、二人の豊満な胸がランディの身体に触れる。そして、彼を求めるようにシーザとキャシーの小さな唇が首筋や耳朶を啄ばむ。その行為で彼女達の意図を察したランディは二人を抱き上げて目の前のベットへと寝かせた。
そして、不確かな不安を消すかの様に、シーザとキャシーは夜が明けるまでランディと身体を重ね続けたのだった。
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