不死王はスローライフを希望します

小狐丸

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二百五十三話 対人戦訓練

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 冒険者用の村の外壁を拡げ、闘技場を含める形で囲ってから、追加で井戸を掘ったり、村内の道を整備したりすると、ダーヴィッド君とグランツ支部長は、本格的にグラディエーター(剣闘士)を募集し始めた。

 ここの闘技場は、ローマのグラディエーターみたいに死亡率が高くない。いや、最悪でも中級ポーションで完全に回復するのだから、グラディエーターになってみようと考える冒険者は一定数いるだろう。

 ダーヴィッド君曰く、既に話を聞き付けた商人もいるらしい。グラディエーター云々の話が出てから数日しか経っていないのに、その情報を嗅ぎ付ける早さは俺もびっくりだ。まぁ、偶然だろうけどな。

 で、ダーヴィッド君は、商人がグラディエーターのパトロンになって、一儲けを考えるんじゃないかと言っていた。

 とはいえ俺には直接関係ないと思っていたんだけれど、そうぼんやりとしていられなくなりそうなんだ。

「えっと、対人戦の訓練?」
「そう!」
「武術を教えて欲しいの!」

 困惑する俺を他所に、目をキラキラさせ元気いっぱいに訴えかけるのは、俺の眷属でもあるエルフの姉妹ミルとララと、孤児院組みのポーラちゃんにジルとベルの姉妹。

 ジルとベルは、比較的最近になってアウロラの孤児院に来た子達だ。まだパワーレベリングを経験していなかった時に、運悪く拐われてミルとララ、ポーラちゃんが従魔に乗って大追跡をするって事件があった。

 その後、ジルとベルの二人は、実際に拐われた経験からか、パワーレベリングにも熱心に取り組み、助けてくれたミルやララ、ポーラちゃんともとても仲良しになっている。

 だからこのメンバーなのは不思議じゃないんだけど「対人戦」用の武術? どうしてそうなった。

 確かに剣術スキルや体術スキルを所持しているからといって、あの子達が主に相手していたのは魔物だ。数回バカな奴らの相手もしたけれど、対人戦に慣れているかと言われれば、否と言わざるをえないだろう。

 まあ、それでも、対戦経験が多い魔物っていうのが、深淵の森の魔物なので、対人戦は気にしなくてもいい気がする。

「どうして武術の訓練なんだい? ミル達は今でも十分強いと思うよ」
「お兄ちゃん! ミル達は、ぐらでぃえーたーになるんです!」
「そうです! 闘技場で闘うんです!」
「ポーラも! ポーラも!」
「えっ、ええ!?」

 ミルとララがグラディエーターになって闘技場で闘うと言い出した。そこにポーラちゃんまで、嬉しそうにピョンピョン跳びながら私もと手を上げている。

 俺はジルとベルの方に視線を送ると、こくこくと首を縦に振る姉妹。

「もう弱いままでいたくないの!」
「わたしもお姉ちゃんと一緒!」
「いや、十分強くなったと思うよ」

 一度拐われているジルとベルは、強くなりたいという気持ちが強いみたい。でも、何度も言うけど、十分、いや十二分に強いと思うぞ。

「まあ、いいではありませんか。レベルが上がればステータスも高くなりますし、それに伴いスキルのレベルも上がりますが、森では魔物が相手ですから」
「人型の魔物もダンジョンの中ならいるけど、さすがにミル達にはダンジョンは未だ早いしな」
「はい。斃すとしても遠距離から魔法でとなります」
「人間相手の近接戦闘、その為のスキル上げはアリか」

 俺が腕を組んで考え込んでいると、セブールがミル達の肩を持つ発言をした。確かに武術系のスキルを伸ばすのは子供達にメリットはあってもデメリットはない。特に合気道や柔術系は殺さずに賊を無力化しやすいか。

 まあ、俺が教えるのはセブールやリーファ達眷属と暇つぶしに取り組んだ柔術擬きなんだけどな。ただ、相手の魔力や気の動き流れを掴みやすくなるし、力任せじゃない戦いもそれなりに面白い。子供達が気にいるかは分からないが、色々な種類の武術を教えてみて、それぞれが好みのを選べばいいか。

「そうなると、何処で訓練するかだよな。アウロラじゃ大きな建物は邪魔になりそうだしな」
「そうですね。スペースは十分余っていますが、アウロラは今後色々と増えそうですから」
「だよな。住居や店舗もまだまだ足りないもんな」

 アウロラは城塞都市なので、気軽に拡張できない。まだまだ土地は余っているが、人口は増加傾向にあり、住民の利便性を考えた店舗の類いも増えていくだろう。

「それでは岩山の城に造るのは如何でしょう?」
「ああ、あの城の中か。地下に造ってもいいかもな」

 何処に訓練施設を造るか考えていると、セブールが岩山の上に築いた城の中を提案してきた。城の中なら幾らでもスペースは確保できる。地下……岩山の中なら周囲への影響もほぼないだろうしな。

「城は現在、ほぼ使用していませんし、眷属のゴーレムが警備しているだけですから」
「丁度いいかもな。子供達用に怪我をしないよう結界を張ればいい」
「はい。ただ、怪我はよくありませんが、軽くでも痛みや衝撃はあった方がいいと思われます」
「武術スキルの上達には必要だろうな。怪我させないようにしつつ、対戦相手の怖さも学ばないとな」

 現状、ほぼゴーレムしかいない岩山の城だけど、子供達の訓練に使えるなら少しでも建てた意味があるっていうものだ。

「移動は俺達だけだから、俺が転移で送迎すればいいか」
「高速の馬車と馬を用意するというのもありではないですか?」
「それもありだな。アウロラから岩山の城までは、俺が道を整備してあるからアスラ辺りに馬車を引かせれば、あっという間に着くだろうしな」
「ええ。さすがにアスラでは馬車を引くのに向きませんが、旦那様が新しく眷属を用意するのもいいと思います」

 アウロラと岩山の城は、俺が街道を造ってあるので行き来は楽だ。何も無い草原地帯故にアウロラからよく見えるってのもあるが、実際に距離はそんなに遠くない。普通の人間が歩くのは大変だが、整った道を馬車ならそれ程苦になる距離じゃないだろう。

 とはいえ毎日通うには距離があるのも事実。セブールが言うように、改良した馬車とアスラ並みか、それ以上のスピードで馬車を引ける眷属を用意するのも一つの手かもしれない。

「オオ爺サマと相談して、転移を魔法陣に刻むって方法もあるけどな」
「使用する魔力が多く使う人間を選びそうですが、それも選択肢の一つとしていいかもしれませんね」
「ねぇ! それで教えてくれるの!」
「お兄ちゃん! どっちなの!」
「あ、ああ、二人とも落ち着いて。直ぐに訓練する場所を用意するから」

 セブールと長々と相談していたからか、痺れを切らしてミルとララが声を上げる。

 ぷりぷりと怒った二人も可愛いんだけど、城に通う方法は後から考えるとして、俺は後をセブールに任せ、城へ訓練施設を造る為に転移した。

 早くしないと夕方森の拠点に戻る時間までに間に合わない。




 城へと飛んだ俺は、サクッと地下ワンフロアを作成。天井や壁、床を強化した後、対物と対魔法の結界を張り、そこに子供達が怪我しないレベルの保護結界を施した。これで安全に訓練ができる。

「あっ、しまった。床は硬過ぎると逆に危ないな」

 一応、ダメージを負わないよう結界があるから大丈夫だが、そもそも硬い床で大きなダメージを受けなければ、結界に対する負担も少なくなる。それに地面がカチカチじゃ、子供達も心理的に負担になるだろう。

 そこで俺は大急ぎで森の拠点に戻り、リーファやブラン、ノワール達を動員して丁度いい塩梅のマットを作り上げた。

 柔らかすぎて足捌きなどの歩法訓練を妨げないように気を遣ったマットを特急で完成させ、城に戻って敷き詰めた。

「うん。これで子供達も喜んでくれるだろう」

 俺の理想としては、結界が無くても殺さず無力化できる手加減を覚える事なんだけどな。




 岩山の城に造った訓練施設は、子供達も大満足だったみたいで、ミルとララもおおはしゃぎして喜んでくれた。

「昨日は型稽古をしたんだって?」
「はい。体術と言いましても、打撃主体のものから投げや締めが主体のものもございます。旦那様が時折りお使いになる「合気」なる技術も、子供達には相応しい武術だと思われます。昨日は、自分の好みに合う武術を知るさわりでございますな」
「なる程な。とはいえ子供達が体格の違う大人相手にする場合、関節技や締め技よりも打撃技と合気を利用した投げ技がいいだろうな」

 子供達の体格で戦うのは、自分達よりも遥かに大きな大人なので、体術を学ぶとしても向き不向きがあるからな。




 俺の目の前では、ミルとララ、ポーラちゃんとジル、ベル姉妹が、セブールとリーファから手取り足取り指導してもらっている。

 勿論、ミルとララの母親であるルノーラさんも、娘を見守りつつ自身の鍛錬に励んでいる。ルノーラさんって、あんなに強くなる事にストイックだったっけ? まぁ、いいんだけどね。



 実は俺の眷属で武術を教えるレベルなのは、俺を含めてセブールとリーファの三人だ。セブールとリーファは、魔王国の頃から戦闘面の鍛錬は続けているし、俺はダンジョンで嫌というくらいに人型の魔物を相手しているからな。

 ブランとノワールもリビングドールとして誕生してから、進化を重ねる過程で魔物との戦闘は数多くこなしているし、武術系のスキルも複数鍛えている。だけど相手は基本的に深淵の森に棲む魔物なので、人型のものはダンジョンに潜る事でしか経験てきない。

 ただ俺がゴーストから今のエレボロスロードに至る原因となった、邪神を封印していたダンジョン。それが消滅した跡地に新たに出来たダンジョンの中なら、人型の魔物と遭遇できる。

 まあブランやノワールは、拠点の管理で忙しいから、それどころじゃないだろうけどな。

 あとクグノチは子供達を相手にするには、大き過ぎるし、アスラはそもそも熊だしな。スパルトイのベルクとドンナーも、武術系スキルに関しては訓練中だし、そもそも竜人族の集落を護る仕事があるのでそうそう時間は取れない。消去法で俺達三人って事だ。

「やぁ!」

 バタンッ!

「ミルーラ嬢、その調子です。ララーナ嬢、受け身は合格ですよ」
「次はわたしが投げる!」
「じゃあ交代ね!」

 セブールが見守る中、ミルとララがお互いを投げ合っている。

「そう。常に相手の死角を意識すること」
「「「はい!」」」

 リーファは、ポーラちゃんとジルとベルに打撃主体の体術を指導している。俺も五人に満遍なく声を掛けていく。





 そんな子供達の訓練の日々が続き、拠点の桜も満開となっていた春真っ只中。何故か岩山の城にある訓練施設には、多くの子供達だけじゃなく、オオ爺サマを始めギータ達竜人、それに加え司祭のロダンさんにシスターのアーシアさんとメルティーさんの顔まである。

「はぁ。どうしてこうなった」
「行きます!」
「やぁ!」

 俺と相対するのは、火の竜人ギータと氷の竜人グラース。

 水の竜人メールと風の竜人ゲイルの男組みはアウロラでお留守番だ。竜人がいるだけで、治安維持の面で安心だからな。

 火のような激しい攻撃を繰り出すギータと、冷静に立ち回り隙を突こうとするグラース。それぞれの性格がよく出ている。

 俺はそれを捌きながら動きや目線で指導する。

 もともと属性竜だった二人は、竜人となってから森でレベル上げを兼ね、人型の身体に慣れようと訓練をしていたが、武術までは手を出していなかった。まあ、圧倒的な強者であるドラゴンだからな。人の生み出した武術なんか学ぶ必要がなかったんだろう。

 ただ人型となってみると、戦いにおいて対人戦では武術が有効だと嫌でも理解する。ギータやグラースが、小手先の技を使わないといけない相手なんかほぼ存在しないとは思うけどな。

 バシッ!

 ズダァン!

「クッ!」
「ウッ!」

 重心を崩し、虚実で翻弄し、ギータとグラースが認識できる動きで突きを放ち投げる。

「さすがシグムンド様。我らでは相手にもなりません」
「武術に触れる事が、これ程楽しいとは思っていませんでした」
「まあ、経験の差だな。ギータもグラースも、俺の動きから理を自分で理解できるから、教えるのが楽だよ」

 ギータやグラース、他のゲイルやメールもそうだけど、俺がいちいち言葉にして説明しなくても、その動きや視線で意図を汲み取ってくれるから上達も早い。これなら直ぐに子供達の組手の相手も任せられるな。



 俺の視線の先には、子供達に混ざり鍛錬するロダンさんやアーシアさんとメルティーさんの姿。

 最初、ミルとララ、ポーラちゃんとジルとベル姉妹の五人から始まった対人戦の訓練だけど、一週間ほど経った時に、他の孤児院の子供達に知られてしまう。

 そうなると自分達も訓練したいと子供達が言い出し、ロダン神父やアーシアさんとメルティーさんも、子供達の付き添いで参加する事になった。

 それを聞いたオオ爺サマが見学に来て、ギータ達竜人が交代で参加する事になり、今の状況という訳だ。


 俺とギータ、グラースの訓練が一段落するのを待っていたんだろう。ロダンさんが近寄ってきた。

「シグムンド殿、可能なら城までの移動を、シグムンド殿の転移に頼らない方法も考えてはもらえませんか」
「ああ、そうですよね。子供達も好きな時間に訓練したいですよね」

 現状、俺が皆んなを纏めて転移で運んでいるが、俺に頼りっきりなのも気を遣うんだろうな。

「俺が馬のゴーレムを造って、高速馬車を走らせるか」
「転移の魔法陣を設置したらいいじゃろう」

 俺が馬車を改良して、それを引く馬型ゴーレムを造ろうかと口に出すと、オオ爺サマが歩み寄って来て、転移の魔法陣を設置すればいいのではないかと言う。

「……転移の魔法陣かぁ。単純にこことアウロラを継なぐだけなら、そんなに難しくないか」
「転移に少々魔力は必要じゃろうが、シグムンド殿が鍛えているお陰で、孤児院の子供達なら魔力量も十分じゃろう」
「そうだな。あとは魔力の認証で使用許可を出す感じか」
「まあ、転移の魔法陣を悪用されたとて、この城を警備するシグムンド殿のゴーレムに撃退されて終いじゃろうがのう」

 オオ爺サマが言うように、アウロラとこの城との行き来だけなら、転移の魔法陣を設置しても問題なさそうだな。一応、魔力認証システムを組み込んでおけば、安全面でも問題はないだろう。

「はぁ。じゃあ転移の魔法陣を敷くか。城は空いたスペースは山ほどあるけど、アウロラ側は何処に設置するか考えないとな」
「なに。ワシの屋敷に増築すればいい。シグムンド殿以外なら、この世界の何者が襲って来ても大丈夫じゃからな」
「オオ爺サマがそう言ってくれるならそうしようか。常に古竜と眷属の竜人がいるんだ。これ以上安全な場所はないか」
「ああ。森にあるシグムンド殿の屋敷以外では、この大陸では一番安全じゃろう」

 転移の魔法陣を設置する場所について、城は空いたスペースが山ほどあるから問題ない。この訓練施設の横に増築してもいいしな。

 ただアウロラに転移の魔法陣を設置するとなると、場所は考える必要がある。孤児院に設置するのが一番便利なんだろうが、子供達の側に重要な魔法陣があるなんて知られたくない。孤児院には、未だパワーレベリングが無理な年齢の幼児もいるからな。オオ爺サマの屋敷に増築するのが安全だし俺も安心だ。



 ミル達がグラディエーターになりたいと言い出して始まった対人戦の訓練だけど、俺の想定以上に大袈裟にはなったが、それ以上の実りはあったんじゃないかな。

 ミル達の闘技場用の武器や防具を造ってみるのも楽しそうだな。







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