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しおりを挟む(す、凄い料理・・・・)
料亭に入った私達は、すぐに部屋に案内された。そして少しだけ待つと注文もしなかったのに何故かすぐに料理が出てきた。当たり前だけど和食だ。だけど、楓くんが言っていた『お酒』は出てきていない。
「酒はこっちから選んで。お金は気にしなくていいから、好きなの頼んでね」
「・・・好きなの?」
渡されたメニューにはお酒の名前がズラーッと並んでいる。正直見たこともない名前のお酒もあるし、私自身飲むと言っても日本酒か芋焼酎くらいで、お酒に詳しいわけじゃない。
「うん。何でもいいよ。俺は~・・・何にしようかな。ちなみにこの料理に合うのは、薫酒だよ」
「そ、そうなんだ・・・えっと、ごめん。お酒は飲むんだけど、お酒の種類とかあんまり詳しくなくて。楓くんのお勧めがあれば教えてほしいかな・・・」
「じゃあ、俺と同じの飲む?」
「うん・・・・そうする」
(何か・・・・起こるんだろうか)
料理を持ってきてくれた店員さんは皆着物を召している。そして楓くんは慣れた手つきでそのうちの1人に渡されたメニューの真ん中らへんを指さして、『2つ』とだけ言った。
チラッと彼を盗み見しながら、門のところで言われた言葉がずっと頭から離れない私は、落ち着きがなくソワソワしている。
『今日はずっと一緒に居るでしょ』
この言葉の意味はそう捉えていいのだろうか。
そもそもそういう目的で私はあのアプリに登録したから、そういう目で見られるのは当たり前かもしれないし、それは別に不快じゃない。
でも楓くんはどうだろう。
ずっとしていたやり取りも、他の男性と違って下系の話しは一切出てこなかった。
(・・・したいと思ってくれてるなら・・・嬉しいけど)
性癖も、経験人数も、何も知らない。そしてそれは逆も然りだ。
「ただいまお持ちします」
畳の上で綺麗に座り、両手を前について頭を下げた店員さんは、そう一言残して部屋を後にした。
◇◇◇
「料理美味しかった?」
「うん。あんなに美味しかった料理今まで食べたことない。お酒も・・・」
「うまかった?」
「めちゃくちゃ美味しかった」
あの後、楓くんが頼んだお酒を持ってきてくれた店員さんは、グラスにお酒を注いでくれた。無色透明なそのお酒は、口にするとそこからは想像がつかないほどさっぱりした味わい。もしかして度数の濃いお酒を飲まされるのかと思ったけど、そうではなくて、日本酒の中でもわりとアルコール度が低いものだった。
「ならよかった」
お腹は満足だ。微かに酔ったおかげで気分もいい。足取りはしっかりしてるから問題ない。
(ハイヒール履かなくてよかった)
スニーカーではないけれど、かかとの低い靴を選んだ私を褒めてあげたい。デートだから歩くと思って、一応そこは気を付けた。張り切りすぎるとどうせ空回りする。
「楓くん、このあとは・・・」
歩いて何処かへ向かってるのか、彼の隣を歩いていると進む方向が確定してるかのように一定方向に向かっているのが何となく分かる。
「デザート食べようかと思って」
「デザート?」
「うん。まだお腹に余裕ある?そこまで量は多くなかったけど、無理そうなら」
「だ、大丈夫だよ。ぜんぜん大丈夫」
「ならよかった。ここから近いから、歩いて行こう」
「・・・うん」
(なんか普通のデートって感じ・・・)
手を繋いでるわけでもないけど、隣に並んで歩く彼は私のペースに合わせてくれている。男の人と、こんな感じでデートをしたことがないから嬉しい。
(デザートって、何食べるんだろ)
というか、楓くんは甘い物が苦手なはず。大丈夫なのだろうか。
普通のなんでもない会話をしながら、2人で並んで歩いたのはだいたい15分ほど。
「ここのケーキ美味しいらしいよ」
そして料亭からたいして遠くない到着したその場所は、まさかのホテルだった。
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