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過ぎいく夏
内心、汗ダラダラだ。
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「秋山?」
冬野さんに声をかける前に声をかけられて、私は飛び上がりそうなほどびっくりした。
もしかして、きららと言っていたこと、聞かれた?
イロモノとか残念系とか失礼なこと言ってたし、聞かれていないことを祈りたい。
内心、汗ダラダラだ。
今日はこんなに暑いし、汗をかいてもすぐに蒸発してバレなさそうだけど、精神衛生上、非常にキツイ。
「こんにちは、冬野さん」
気分を害している様子じゃないから、冬野さんに私ときららの話は聞こえていなかったようだ。その代わり、きららのことを眉を寄せて見ている。
「秋山とそっちは・・・?」
「友達のきららです」
何かを思い出したのか、冬野さんの表情が明るくなる。
「学校でも一緒にいなかったか?」
「いたと思うけど、紹介が遅くなってごめん」
プールの合同授業の時はクラスごとに別れて集まっていたから、挨拶代わりに手を挙げるくらいしかできなかったし、冬野さんと話すことができても紹介する時間まではなかった。
「謝らなくていいよ。今、紹介してくれたんだし。秋山たちも来てたんだな」
「でも、家でご飯食べたいし、もう帰るとこだよ」
私の返事を聞いて、冬野さんは少し落胆したように見える。一緒に遊びたかったのかもしれない。
同じコンビニでバイトしているとはいっても、kkと三人でここに一緒に遊びに行くほどまだ親しくないし、仕方ないか。
これが同じクラスできららとも仲が良かったら、一緒に来ていたかもしれないけど、残念なことに冬野さんは別のクラスで、プールの合同授業がある時や廊下で偶然会う時以外、学校じゃ接点がない。
「そうか」
冬野さんが沈んだ表情をしたから、やっぱり、一緒に遊びたかったようだ。花木小の盆踊り大会を約束しているから、それで我慢して欲しい。
「冬野さんと鹿(か)の子ちゃんは今来たとこ?」
「ああ。がっつり早めの昼食食べて、これから泳ぐんだ」
私たちとは逆の予定らしい。私ときららは帰ってからお昼を食べて、その後は夏休みの宿題をするつもりだ。ただし、いつも予定がうまくいくわけじゃないのが、つらいとこだけど。
「そうなんだ」
「うん」
予定が合わないのはしょうがないけど、気落ちした冬野さんの表情に悪かったかなとなんとなく思う。
「・・・」
「・・・」
なんか話す間が空いて、気まずい。
「・・・」
「・・・」
もしかして、この水着見られた?
水着姿くらいあいつだって同じクラスだからプールの授業で見ているし、冬野さんともプールの合同授業で一緒だったこともある。夏川先輩とは水着どころかそれを着ていない姿だって見られたことがある。でも、同じバイト先で働いている冬野さんにスクール水着じゃないのを見られているかと思うと、日差しのせいだけじゃなくて耳まで熱くなるのがわかった。スクール水着なら、みんなと同じだから、こんな思いもしなかったのに。
セパレートで見えているお腹が気になってしょうがない。お母さんの言う通り、ワンピース型の水着にしとけばよかった。
後悔しても遅かった。
だって、こんなところで会うなんて思うはずない!
うだうだとした思考を変えようとして、冬野さんを見たのが悪かった。
冬野さんの水着姿ならプールの合同授業の時だって見たことがあるのに、スポーツもしていなくても引き締まった均整取れている身体に目が引かれる。
授業の時は他にも人がいたから気にならなかった?
でも、今も他の人いっぱいいるよね?
平日だけど、プールは浸かるだけになりそうなほど、人が多くなってきているし。
意識してしまって恥ずかしくてワタワタしているのは私だけじゃなくて、冬野さんも視線をどこに合わせたらいいのかキョロキョロしている。
「あ、秋山。それ・・・その水着、似合ってる・・・」
思いっきり見られてた?!
それで挙動不審になってたの、冬野さん?!
プールの合同授業で何度も一緒になったよね?
水着なんて何回も見ているし、その時に話もしているから、今更、見るようなもんないよね?
目新しいのは水着だけで中身一緒だから。
スクール水着の時と同じだから。
今はこの水着の話なんかして欲しくなかった。
私だって、学校の指定された水着じゃない冬野さんをガン見てしまったけど。
あーーー!!
恥ずかしくて仕方ない。
意識してしまう自分も恥ずかしいし、冬野さんに意識されているのも恥ずかしい。
「あ・・・、う、うん。今年買ったやつなんだ」
羞恥で悶える内心と動揺しまくってるのをどうにか取り繕っている外面。
ぎこちなくなるよ、そりゃあ。
頬まで熱くなってくる。
「シン兄ィ?」
鹿(か)の子ちゃんが手を繋いでいる冬野さんの手を引っ張って、自分がいることを主張する。
「鹿(か)の。ああ、そうだった。今日は鹿(か)のと一緒で・・・」
気を取り直した冬野さんは私の顔を見て言うけど、その視線は徐々に下がっていって、それと同時に言葉が途切れる。
なんか嫌。
なんとなく冬野さんの頬が赤いのが更に嫌だ。
どこ見てんのよー!!
夏川先輩はともかく、冬野さんまで身体をジロジロ見てきて、もう信じられない!
冬野さんまで、そういうことに興味あるの?!
冬野さんは夏川先輩と違うと思ったのに、私の信頼を返して欲しい!
夏川先輩は彼女をNTRれたから、代わりに私をNTって、ついでに彼女という名のセフレにしようと外堀埋めるし、冬野さんは会って三日で告白紛いのこと口にしてきたし、あいつだって付き合って2ヵ月で浮気する前にヤることだけはヤっていたし、どいつもこいつも男子高校生の頭の中って、どうなってんのよ?!
視線の先にあるのが胸かお腹かはわからないけど、無性に腹が立って、恥ずかしさも吹っ飛んだ。
「私は友達と一緒に来ていて、これから帰るところ。さよなら、冬野さん」
きららの腕をつかんで、そのまま急ぎ足で更衣室に向かう。
「ああ、うん・・・」
「・・・バイバイ」
呆気にとられている冬野さんと律義に挨拶をしてくれた鹿(か)の子ちゃんの声が後ろで聞こえた。
「ちょっと、実花。あのバイト先の人、実花に気があるじゃない~」
きららもただ引きずられるわけじゃない。笑いを含んだ小声で軽くジャブをしてくる。
冬野さんはいい人だと思ったのに、結局、夏川先輩と同じだ。
あいつだって、いい人だと思ったのに、浮気するし、私って男を見る目がないの?
ああ、もう!
冬野さんが私に気があるなんて言われて、自分の人の見る目のなさを思い出した。足が止まる。きららをつかんでいた手の力も抜けた。
「ごめん、今はそれを言わないで」
私のライフは0だ。それかマイナス。
せっかく、プールで楽しく遊べたのに、気持ちもテンションもダダ下がり。
「でもさ~。夏川先輩にバイト先の人に、イロモノイケメンにモテモテじゃない。彼、きっと実花のこと好きだよ」
「違うから! そんなんじゃないよ!」
思わず、きららの手を放す。
きららだって、冬野さんがどこ見ていたか見てたはずなのに、それなのに冬野さんが私を好きだと思うなんて、どうかしてる!
否定したら、きららがニヤニヤして後ろを振り返った。
「だって、まだこっち見てるよ?」
「もう。そんなの確認しなくていいから!」
今は冬野さんなんか見たくない!
プールの傍にいる冬野さんを見ているきららを放って、私は大股で歩き出した。
きららはテテテ・・・と小走りで私の前にまわりこんできて、ちょこまかと後ろ歩きをする。
「実花は春原と別れて魔性の女になったんだね」
胡乱な目をして立ち止まってしまった。
絶対違う。
魔性の女なんかじゃない。
「なにそれ?」
「だって、イケメンにばかりモテてるじゃない~」
きららの誤解がひどくて、呆れて言葉も出ない。
「きらら」
溜め息混じりにきららを呼ぶ。
本当、何言ったらいいのか、まったく思いつかない。
きららの野次馬根性をやめさせるのに、どう言ったらいいのか、思いつかない。
あいつと夏川先輩に付きまとわれて、どっちが付き合ってるか張り合っていたのを見て、引っ込んでくれたはずの野次馬根性の再燃に頭が痛い。
「ずるい~。実花だけモテてずるい~」
モテてないから。
コレはモテじゃないから。
どこをどう見たら、モテてるのか、わからないから。
コレはヤりたいと思われているだけだから。
チヤホヤされていないから。
それに冬野さんまで夏川先輩みたいになったら、私、どうしたらいいのよ?
今度はあいつと夏川先輩の時みたいに、冬野さんと夏川先輩で私を取り合いしているように見えるようになったら・・・地獄だ。
唯一、心の安らぐバイト先まで安心できなくなる。
あの恐怖の日曜日みたいなことがまた起きるかもしれない。それも週二で。
無理だ。
私の心臓がもたない。
コレは茶化していい、問題じゃない。
「きららはあいつと夏川先輩の三角関係で面倒臭いのわかってるでしょ?」
暗い将来に絶望した声でそう言ったら、きららもあのお弁当争奪戦(心理戦)を思い出したらしい。
あのプレッシャーときたら、本当に、もう・・・。
「あー、うん。ごめん」
きららが言ったことが気になったわけじゃないけど、更衣室に入る前になんとなく振り返ってみるたら、プールの中の人混みが見事に冬野さんの周辺だけ割れていた。あのワイルドさがぶつかったらヤバイと思わせているんだろう。
あんなに水着姿をジロジロ見ていたのが腹が立っていたけど、冬野さんが不憫だと思った。
冬野さんに声をかける前に声をかけられて、私は飛び上がりそうなほどびっくりした。
もしかして、きららと言っていたこと、聞かれた?
イロモノとか残念系とか失礼なこと言ってたし、聞かれていないことを祈りたい。
内心、汗ダラダラだ。
今日はこんなに暑いし、汗をかいてもすぐに蒸発してバレなさそうだけど、精神衛生上、非常にキツイ。
「こんにちは、冬野さん」
気分を害している様子じゃないから、冬野さんに私ときららの話は聞こえていなかったようだ。その代わり、きららのことを眉を寄せて見ている。
「秋山とそっちは・・・?」
「友達のきららです」
何かを思い出したのか、冬野さんの表情が明るくなる。
「学校でも一緒にいなかったか?」
「いたと思うけど、紹介が遅くなってごめん」
プールの合同授業の時はクラスごとに別れて集まっていたから、挨拶代わりに手を挙げるくらいしかできなかったし、冬野さんと話すことができても紹介する時間まではなかった。
「謝らなくていいよ。今、紹介してくれたんだし。秋山たちも来てたんだな」
「でも、家でご飯食べたいし、もう帰るとこだよ」
私の返事を聞いて、冬野さんは少し落胆したように見える。一緒に遊びたかったのかもしれない。
同じコンビニでバイトしているとはいっても、kkと三人でここに一緒に遊びに行くほどまだ親しくないし、仕方ないか。
これが同じクラスできららとも仲が良かったら、一緒に来ていたかもしれないけど、残念なことに冬野さんは別のクラスで、プールの合同授業がある時や廊下で偶然会う時以外、学校じゃ接点がない。
「そうか」
冬野さんが沈んだ表情をしたから、やっぱり、一緒に遊びたかったようだ。花木小の盆踊り大会を約束しているから、それで我慢して欲しい。
「冬野さんと鹿(か)の子ちゃんは今来たとこ?」
「ああ。がっつり早めの昼食食べて、これから泳ぐんだ」
私たちとは逆の予定らしい。私ときららは帰ってからお昼を食べて、その後は夏休みの宿題をするつもりだ。ただし、いつも予定がうまくいくわけじゃないのが、つらいとこだけど。
「そうなんだ」
「うん」
予定が合わないのはしょうがないけど、気落ちした冬野さんの表情に悪かったかなとなんとなく思う。
「・・・」
「・・・」
なんか話す間が空いて、気まずい。
「・・・」
「・・・」
もしかして、この水着見られた?
水着姿くらいあいつだって同じクラスだからプールの授業で見ているし、冬野さんともプールの合同授業で一緒だったこともある。夏川先輩とは水着どころかそれを着ていない姿だって見られたことがある。でも、同じバイト先で働いている冬野さんにスクール水着じゃないのを見られているかと思うと、日差しのせいだけじゃなくて耳まで熱くなるのがわかった。スクール水着なら、みんなと同じだから、こんな思いもしなかったのに。
セパレートで見えているお腹が気になってしょうがない。お母さんの言う通り、ワンピース型の水着にしとけばよかった。
後悔しても遅かった。
だって、こんなところで会うなんて思うはずない!
うだうだとした思考を変えようとして、冬野さんを見たのが悪かった。
冬野さんの水着姿ならプールの合同授業の時だって見たことがあるのに、スポーツもしていなくても引き締まった均整取れている身体に目が引かれる。
授業の時は他にも人がいたから気にならなかった?
でも、今も他の人いっぱいいるよね?
平日だけど、プールは浸かるだけになりそうなほど、人が多くなってきているし。
意識してしまって恥ずかしくてワタワタしているのは私だけじゃなくて、冬野さんも視線をどこに合わせたらいいのかキョロキョロしている。
「あ、秋山。それ・・・その水着、似合ってる・・・」
思いっきり見られてた?!
それで挙動不審になってたの、冬野さん?!
プールの合同授業で何度も一緒になったよね?
水着なんて何回も見ているし、その時に話もしているから、今更、見るようなもんないよね?
目新しいのは水着だけで中身一緒だから。
スクール水着の時と同じだから。
今はこの水着の話なんかして欲しくなかった。
私だって、学校の指定された水着じゃない冬野さんをガン見てしまったけど。
あーーー!!
恥ずかしくて仕方ない。
意識してしまう自分も恥ずかしいし、冬野さんに意識されているのも恥ずかしい。
「あ・・・、う、うん。今年買ったやつなんだ」
羞恥で悶える内心と動揺しまくってるのをどうにか取り繕っている外面。
ぎこちなくなるよ、そりゃあ。
頬まで熱くなってくる。
「シン兄ィ?」
鹿(か)の子ちゃんが手を繋いでいる冬野さんの手を引っ張って、自分がいることを主張する。
「鹿(か)の。ああ、そうだった。今日は鹿(か)のと一緒で・・・」
気を取り直した冬野さんは私の顔を見て言うけど、その視線は徐々に下がっていって、それと同時に言葉が途切れる。
なんか嫌。
なんとなく冬野さんの頬が赤いのが更に嫌だ。
どこ見てんのよー!!
夏川先輩はともかく、冬野さんまで身体をジロジロ見てきて、もう信じられない!
冬野さんまで、そういうことに興味あるの?!
冬野さんは夏川先輩と違うと思ったのに、私の信頼を返して欲しい!
夏川先輩は彼女をNTRれたから、代わりに私をNTって、ついでに彼女という名のセフレにしようと外堀埋めるし、冬野さんは会って三日で告白紛いのこと口にしてきたし、あいつだって付き合って2ヵ月で浮気する前にヤることだけはヤっていたし、どいつもこいつも男子高校生の頭の中って、どうなってんのよ?!
視線の先にあるのが胸かお腹かはわからないけど、無性に腹が立って、恥ずかしさも吹っ飛んだ。
「私は友達と一緒に来ていて、これから帰るところ。さよなら、冬野さん」
きららの腕をつかんで、そのまま急ぎ足で更衣室に向かう。
「ああ、うん・・・」
「・・・バイバイ」
呆気にとられている冬野さんと律義に挨拶をしてくれた鹿(か)の子ちゃんの声が後ろで聞こえた。
「ちょっと、実花。あのバイト先の人、実花に気があるじゃない~」
きららもただ引きずられるわけじゃない。笑いを含んだ小声で軽くジャブをしてくる。
冬野さんはいい人だと思ったのに、結局、夏川先輩と同じだ。
あいつだって、いい人だと思ったのに、浮気するし、私って男を見る目がないの?
ああ、もう!
冬野さんが私に気があるなんて言われて、自分の人の見る目のなさを思い出した。足が止まる。きららをつかんでいた手の力も抜けた。
「ごめん、今はそれを言わないで」
私のライフは0だ。それかマイナス。
せっかく、プールで楽しく遊べたのに、気持ちもテンションもダダ下がり。
「でもさ~。夏川先輩にバイト先の人に、イロモノイケメンにモテモテじゃない。彼、きっと実花のこと好きだよ」
「違うから! そんなんじゃないよ!」
思わず、きららの手を放す。
きららだって、冬野さんがどこ見ていたか見てたはずなのに、それなのに冬野さんが私を好きだと思うなんて、どうかしてる!
否定したら、きららがニヤニヤして後ろを振り返った。
「だって、まだこっち見てるよ?」
「もう。そんなの確認しなくていいから!」
今は冬野さんなんか見たくない!
プールの傍にいる冬野さんを見ているきららを放って、私は大股で歩き出した。
きららはテテテ・・・と小走りで私の前にまわりこんできて、ちょこまかと後ろ歩きをする。
「実花は春原と別れて魔性の女になったんだね」
胡乱な目をして立ち止まってしまった。
絶対違う。
魔性の女なんかじゃない。
「なにそれ?」
「だって、イケメンにばかりモテてるじゃない~」
きららの誤解がひどくて、呆れて言葉も出ない。
「きらら」
溜め息混じりにきららを呼ぶ。
本当、何言ったらいいのか、まったく思いつかない。
きららの野次馬根性をやめさせるのに、どう言ったらいいのか、思いつかない。
あいつと夏川先輩に付きまとわれて、どっちが付き合ってるか張り合っていたのを見て、引っ込んでくれたはずの野次馬根性の再燃に頭が痛い。
「ずるい~。実花だけモテてずるい~」
モテてないから。
コレはモテじゃないから。
どこをどう見たら、モテてるのか、わからないから。
コレはヤりたいと思われているだけだから。
チヤホヤされていないから。
それに冬野さんまで夏川先輩みたいになったら、私、どうしたらいいのよ?
今度はあいつと夏川先輩の時みたいに、冬野さんと夏川先輩で私を取り合いしているように見えるようになったら・・・地獄だ。
唯一、心の安らぐバイト先まで安心できなくなる。
あの恐怖の日曜日みたいなことがまた起きるかもしれない。それも週二で。
無理だ。
私の心臓がもたない。
コレは茶化していい、問題じゃない。
「きららはあいつと夏川先輩の三角関係で面倒臭いのわかってるでしょ?」
暗い将来に絶望した声でそう言ったら、きららもあのお弁当争奪戦(心理戦)を思い出したらしい。
あのプレッシャーときたら、本当に、もう・・・。
「あー、うん。ごめん」
きららが言ったことが気になったわけじゃないけど、更衣室に入る前になんとなく振り返ってみるたら、プールの中の人混みが見事に冬野さんの周辺だけ割れていた。あのワイルドさがぶつかったらヤバイと思わせているんだろう。
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