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《6》悲しくて※
しおりを挟む「ニナの魔力、貰っていい?」
「あっ……!待って……」
ニナメルの返答を待たずに脚を大きく開かされる。愛蜜でてらてらと濡れる花弁をまじまじと見られて、全身が燃えるように熱くなる。
見られているだけでもこの上なく恥ずかしいのに、ギルは更に指で花弁を左右に広げた。
「ぎる……っ」
羞恥で心も体も爆ぜそうだ。
懇願するように欲情に塗れた切れ長の眼をじっと見つめる。
「ニナは男を煽るのが上手いな……」
口端を上げて妖艶に嗤うとニナメルに見せつけるように舌を出し、蜜に濡れた花弁を舐め上げた。
「ぁ…………!」
音を立てて吸い上げられ、蜜穴に舌を差し込まれて甘美な痺れが全身へ巡る。
広い寝室にぴちゃぴちゃと粘着質な音が響いて、羞恥に耐えられない。ニナメルは嫌々と首を振った。
「ぎる、はずかしいっ……!」
「初めてなら、十分にほぐさないと。ニナに痛い思いはさせない」
「もうっ……だいじょうぶ、っんああ!」
先程まで舌が侵入していた蜜穴に指が押し込まれる。花弁の上にある淑やかな花芽を舌で擦り潰されて電流のような刺激が走った。ギルのゴツゴツとした指で敏感な蜜壁を掻き抉られて頭が真っ白になる。
「ニナは甘いな……もっと蕩かしてやる」
ニナメルの甘ったるい嬌声ばかりが耳について、ギルの声が遠くに聞こえる。
何度も大きすぎる激流にのまれて、ニナメルは背を弓なりに反らしてビクビクと痙攣した。
ようやく身体の中から指が引き抜かれて、ほっと息をついたのも一瞬だった。
「ぎ、る?……ああぁあっ!」
「ニナ……!」
凶大な棍棒に蜜路を拓かれ、何かが破れる感覚があった。しかし痛みは全く無く、あるのは圧倒的な気持ち良さだけだった。敏感な粘膜を擦り合わせるたびに甘美な刺激が襲う。
「本当に、初めてなんだな……。痛くないか?」
腰をピッタリとくっつけたまま、ニナメルを気遣うように頬を撫でる。
「痛くない、けど……熱くて、奥がじんじんするの……」
ギルの頬がカァっと赤くなる。それを誤魔化すように汗で湿った髪をかきあげる。色香にあふれた端正な男性を蕩けた瞳で見つめていると、綺麗な黒翡翠の石が目に入った。
「ギル、きれい……」
赤らんだ頬に手を添える。純潔を捧げた男性のことを忘れないように目に焼き付ける。
「挿れても色は変わらない、か……。ニナ、今ここで止めるか?そうすればニナは汚れずに清純な白のままで居られる……」
ギルの言葉に一瞬で心が冷たくなっていく。先程まではギルと一つになれて嬉しかったのに、この幸せな思い出を忘れないように抱きしめていたのに。
再び自分では無く石を見つめられた気がして。ギルの言葉が悲しくて悔しくて。
ニナメルはほろほろと涙を零した。
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