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第3章 入団までの1年間(2)、帝国の陰謀とグラナダ迷宮
54:鍛錬3日目・レティシア神殿を出る
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朝の回診が終わった後、私・レティシアは、今日の予定をどうするか、神殿内にある食堂の席に座りながら、一人思案していた。
なぜ一人かというと、あの直後・・・・ユリウスが部屋から出た直後、やはり血を失った影響があるのか、アルフレッド(アルフォンス)は電池が切れたようにまた眠りはじめたからだ。
私はユリウスに言われた通り、寝ているアルフレッドに風魔法<エアロ>をかけ、ついでに朝の回診を受け損ねた<ひげ面男>ことイェルクにも、<エアロ>をかけてやった。
「おおっ?なんか腕の痛みが和らいだ気がする・・・!?本当に治癒効果が・・・?もしかしたら、もうすぐここじゃなくて神殿の食堂でご飯が食べられる・・・!?」
そう言って喜ぶイェルク。
昨夜・・・いや昨日の昼からまともにご飯を食べていない私は、イェルクがいった「神殿の食堂」というワードに反応した。
「・・・神殿に食堂があるのか?」
「おっ?ああ、俺やアルのような重傷者は、日に三回病状に沿った食いもんやポーションが届けられるけどな。それ以外の奴らは、自分で神殿内にある食堂まで行って、そこで食べるんだよ。
ああ、お前も・・・・いやいや!フレデリック様のような付添い人もそこで食べられますよ。身分証さえあれば、食事代は退院の時に一括清算だから、便利ですし、味もオレらのような庶民にとっては、上等な部類ですよ」
その言葉を聞いて、私はすぐさま一人で食堂へ行ったのだ。
なんと言っても、昨日そのままアルフレッドに連れてこられたせいで、着替えはおろか、自分のお金さえないから。
さすがに人の財布を勝手に漁るのは、貴族令嬢のレティシアも日本人の理奈としても精神もはばかられたから、めちゃくちゃ助かった。
そうして、神殿の食堂で朝食を食べた私は、一人で「今日の予定をどうするか」考えていた・・・という訳だ。
(今日は・・・・やっぱり何よりもまず、お金を稼ぐべきだよなぁ。アルフレッド殿はいつ起きるか分からないし・・・・・・。
上着は借りたが、下も下着も昨日のまま・・・・・・正直、着替えをどこかで買いたい・・・)
喪女だった私はさほど気にしてもないが、貴族令嬢レティシアの心は(着替えもだけど、湯あみもしたいわ・・・!)と叫んでいる。
(だがなぁ・・・ここを離れても大丈夫だろうか?)
兄・フレデリックの右足を奪い、王弟アルフォンス(A級冒険者アルフレッド)に瀕死の重傷を負わせ・・・さらには私の剣を奪った覆面男。
・・・・彼がなんの目的でこんなことをしてきたのか、全く分からないのだ。
また突然転移してきて、アルフレッドを襲撃をする可能性もある。
(やはり、神殿内にいるべきだろうか・・・)とうなりながら部屋に戻ってくると、アルフレッドは・・・・やはりまだ熟睡していた。
昨日あれだけの重傷を負ったのだ。今日はずっとこんな調子なのだろう。
その端正な顔を眺めていたら、いやに赤い唇が目についた。
色々あって忘れていたが、そういえば・・・
(昨日、あの唇に・・・・・・)
急に脳裏に、昨日アルフレッドとした深いキスが映し出され、思わず頭を抱えてうずくまった。
真っ赤になった顔を平静にするため息を吐いて、顔を上げる。
すると彼が、自分のベッド・・・それもすぐ取れる位置に愛剣を置いて眠っているのに気づいた。
私は、自嘲するように肩をすくめた。
(そうだった。アルフレッド殿はなんだかんだ言ってもA級冒険者。さらに騎士団では副団長をも勤めた男だった。
昨日、重傷を負ったばかりだといっても、私に守られるような男じゃないのだ・・・)
私が今日の予定を決め、そっと部屋を出ていこうとすると、<ひげ面男>イェルクに声を掛けられた。
「フレデリック様・・・・・・どこ行くんですか?」
そう聞かれた、私は「ちょうどいい」と思った。
私は昨日、冒険者になった。だが、冒険者としてお金を稼ぐ方法を実はよくわかっていなかったのだ。
一瞬、昨日の魔石を拾ってそれを冒険者ギルドで、お金に換金すればいいんじゃないか・・・・?とも思ったのだが、公爵子息教育で習った内容によると、魔獣は魔石を食べるらしく、魔獣の多いあの森では、もう残っていない可能性が高かった。
前世、日本人の理奈としての感覚がもったいないことをした!と訴えるが、仕方ない。
「冒険者として、お金を稼ぎたいんだが、おすすめの仕事はあるか?」
イェルクの質問に質問で返答すると、明らかに呆れられた雰囲気を出された。
「いや、アッシドは迷宮都市だから、冒険者ギルドの掲示板には常時依頼で迷宮内にある魔獣の魔石や肉、薬草・魔草の採取依頼があるだろうが・・・・」
「なるほど・・・迷宮か!」
その言葉を聞いて、私はワクワクしてきた。まるでプレイしたばかりのゲーム内での初クエストに挑戦する気分になってくる。
俄然、やるしかない。楽しみである。
「いや、まさか・・・・行く気じゃないよな?いや・・・ないですよね?・・・・というか公爵子息なのに、護衛とかお供とかは・・・・・・見当たらない・・・・・・なぁっ・!??・・・フレデリック様っっ!????」
なんだか後ろから叫び声が聞こえる気がするが、前世から基本「スルーする」対応が身についてしまっている私は、ついつい癖で病室から颯爽と出ていってしまう。
(初クエスト・・・・ワクワクするなぁ)
なぜ一人かというと、あの直後・・・・ユリウスが部屋から出た直後、やはり血を失った影響があるのか、アルフレッド(アルフォンス)は電池が切れたようにまた眠りはじめたからだ。
私はユリウスに言われた通り、寝ているアルフレッドに風魔法<エアロ>をかけ、ついでに朝の回診を受け損ねた<ひげ面男>ことイェルクにも、<エアロ>をかけてやった。
「おおっ?なんか腕の痛みが和らいだ気がする・・・!?本当に治癒効果が・・・?もしかしたら、もうすぐここじゃなくて神殿の食堂でご飯が食べられる・・・!?」
そう言って喜ぶイェルク。
昨夜・・・いや昨日の昼からまともにご飯を食べていない私は、イェルクがいった「神殿の食堂」というワードに反応した。
「・・・神殿に食堂があるのか?」
「おっ?ああ、俺やアルのような重傷者は、日に三回病状に沿った食いもんやポーションが届けられるけどな。それ以外の奴らは、自分で神殿内にある食堂まで行って、そこで食べるんだよ。
ああ、お前も・・・・いやいや!フレデリック様のような付添い人もそこで食べられますよ。身分証さえあれば、食事代は退院の時に一括清算だから、便利ですし、味もオレらのような庶民にとっては、上等な部類ですよ」
その言葉を聞いて、私はすぐさま一人で食堂へ行ったのだ。
なんと言っても、昨日そのままアルフレッドに連れてこられたせいで、着替えはおろか、自分のお金さえないから。
さすがに人の財布を勝手に漁るのは、貴族令嬢のレティシアも日本人の理奈としても精神もはばかられたから、めちゃくちゃ助かった。
そうして、神殿の食堂で朝食を食べた私は、一人で「今日の予定をどうするか」考えていた・・・という訳だ。
(今日は・・・・やっぱり何よりもまず、お金を稼ぐべきだよなぁ。アルフレッド殿はいつ起きるか分からないし・・・・・・。
上着は借りたが、下も下着も昨日のまま・・・・・・正直、着替えをどこかで買いたい・・・)
喪女だった私はさほど気にしてもないが、貴族令嬢レティシアの心は(着替えもだけど、湯あみもしたいわ・・・!)と叫んでいる。
(だがなぁ・・・ここを離れても大丈夫だろうか?)
兄・フレデリックの右足を奪い、王弟アルフォンス(A級冒険者アルフレッド)に瀕死の重傷を負わせ・・・さらには私の剣を奪った覆面男。
・・・・彼がなんの目的でこんなことをしてきたのか、全く分からないのだ。
また突然転移してきて、アルフレッドを襲撃をする可能性もある。
(やはり、神殿内にいるべきだろうか・・・)とうなりながら部屋に戻ってくると、アルフレッドは・・・・やはりまだ熟睡していた。
昨日あれだけの重傷を負ったのだ。今日はずっとこんな調子なのだろう。
その端正な顔を眺めていたら、いやに赤い唇が目についた。
色々あって忘れていたが、そういえば・・・
(昨日、あの唇に・・・・・・)
急に脳裏に、昨日アルフレッドとした深いキスが映し出され、思わず頭を抱えてうずくまった。
真っ赤になった顔を平静にするため息を吐いて、顔を上げる。
すると彼が、自分のベッド・・・それもすぐ取れる位置に愛剣を置いて眠っているのに気づいた。
私は、自嘲するように肩をすくめた。
(そうだった。アルフレッド殿はなんだかんだ言ってもA級冒険者。さらに騎士団では副団長をも勤めた男だった。
昨日、重傷を負ったばかりだといっても、私に守られるような男じゃないのだ・・・)
私が今日の予定を決め、そっと部屋を出ていこうとすると、<ひげ面男>イェルクに声を掛けられた。
「フレデリック様・・・・・・どこ行くんですか?」
そう聞かれた、私は「ちょうどいい」と思った。
私は昨日、冒険者になった。だが、冒険者としてお金を稼ぐ方法を実はよくわかっていなかったのだ。
一瞬、昨日の魔石を拾ってそれを冒険者ギルドで、お金に換金すればいいんじゃないか・・・・?とも思ったのだが、公爵子息教育で習った内容によると、魔獣は魔石を食べるらしく、魔獣の多いあの森では、もう残っていない可能性が高かった。
前世、日本人の理奈としての感覚がもったいないことをした!と訴えるが、仕方ない。
「冒険者として、お金を稼ぎたいんだが、おすすめの仕事はあるか?」
イェルクの質問に質問で返答すると、明らかに呆れられた雰囲気を出された。
「いや、アッシドは迷宮都市だから、冒険者ギルドの掲示板には常時依頼で迷宮内にある魔獣の魔石や肉、薬草・魔草の採取依頼があるだろうが・・・・」
「なるほど・・・迷宮か!」
その言葉を聞いて、私はワクワクしてきた。まるでプレイしたばかりのゲーム内での初クエストに挑戦する気分になってくる。
俄然、やるしかない。楽しみである。
「いや、まさか・・・・行く気じゃないよな?いや・・・ないですよね?・・・・というか公爵子息なのに、護衛とかお供とかは・・・・・・見当たらない・・・・・・なぁっ・!??・・・フレデリック様っっ!????」
なんだか後ろから叫び声が聞こえる気がするが、前世から基本「スルーする」対応が身についてしまっている私は、ついつい癖で病室から颯爽と出ていってしまう。
(初クエスト・・・・ワクワクするなぁ)
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