俺のものになりなさい

にしだてえま

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番外編

#05 Really !? (ダンナ様の嫉妬 2)

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 翌朝、起きてしばらくするとまたくしゃみと鼻水の耐え難い症状に悩まされた。これは風邪ではなさそうだ、と思う。水のようにさらさらとした鼻水が止まらない。鼻血が出たときのようにティッシュペーパーを小さく丸めて鼻に詰める。こうでもしなければ朝食の準備などできそうにないからだ。カッコ悪いなどと気取っている場合ではない。
「それにしても酷いね」
 今朝は聖夜の表情が少し緩んでいた。この香夏子の姿を見て笑わないでいるほうが難しいかもしれない。狙ったわけではないが、ホッとして「病院に行ったほうがいいかな?」と相談してみる。
「もう少し様子見たら?」
 ダイニングテーブルに肘をついて聖夜は彫りの深い整った顔をこちらに向けた。毎日見ているというのに、なぜか心臓がドキッと音を立てた。
「タバコ吸わないの?」
「うん。しばらくやめようかと思ってる」
 香夏子は目を見張った。やはりいつもと何かが違う。
「また値上がりするから?」
「まぁね」
 聖夜は肩をすくめて立ち上がり、冷蔵庫から牛乳を出した。朝は二人とも必ず牛乳を飲む。戸棚から二人分のマグカップを手に取って注いでくれた。
「辛かったら、朝食は俺が作ろうか?」
 キャベツを刻む手を止めて、香夏子は振り返った。
「ど、どうしたの、急に」
「奥さんを労わってるんだけど、何か変?」
 変ではない。聖夜はそういうことを厭わない性格で、実際休日には聖夜に作ってもらうこともある。だが、今日の申し出には何か含みがありそうで素直に「うん」と言えなかった。
「いや、平気だよ。あれだ、きっと季節の変わり目だから調子悪いんだ」
「それならいいけど」
 マグカップをダイニングテーブルに置くと、聖夜は玄関へ向かった。新聞を取りに行ったのだろう。
「そういえば秀司はどうしたんだろうね?」
 玄関まで聞こえるように大きな声を出した。
「さぁ。その辺にはいないみたい」
「家に戻ったのかな?」
 キッチンまで戻ってきた聖夜は腰を下ろすと新聞を広げた。
「どうでもいいよ。俺には関係ない」
(やっぱり機嫌悪い……)
 香夏子はしょんぼりしながらサラダ作りに戻る。山口の問題に決着がつかないと聖夜の機嫌は直らないのかもしれない。
(どうしたらいいんだろう)
 幸せな結婚生活に、いきなりこんなふうに水を差されることもあるのだ、と香夏子はしみじみ感じた。
(講師の仕事、辞めちゃおうかな)
 聖夜に余計な心配をさせてまで続けるべき仕事なのだろうか、と自問する。だが即座に、なぜ山口のせいで辞めなければならないのだ、と弱気な自分を叱咤する声が聞こえてきた。
(そうだよ。私が辞めるなんておかしい。ありえない)
「カナ、そんなに誰が食べるの?」
「え?」
 慌てて自分の手元を見ると、キャベツの千切りがうずたかく山となり、まな板の上にドンと聳えていた。
「うわ、ボーっとしてた」
 苛立たしげに新聞をめくる音がする。
 途端に胸の辺りがきゅっと締め上げられるような感覚に襲われ、香夏子の心はどんどん磨り減っていく。
(何とかしなきゃなぁ)
 とりあえず目の前のキャベツの山をどうやって攻略するかが先決問題だ。本当は生で食べたかったが、フライパンを取り出して油を引く。十分温まったところにキャベツを投入すると、静まり返っていたキッチンが急に賑やかになった。


 朝食後、香夏子は聖夜の店で朝の掃除をしていた。スタッフが出勤する前に拭き掃除などを済ませておくのが日課になっている。
 聖夜が朝の支度を終えて店に入ってきた。
「カナ、あんまり無理しなくていいよ」
 いつもは感謝の言葉を口にするのに、今日は違った。香夏子は顔を上げて聖夜の表情を確かめようとしたが、カウンターで予約表をチェックしている姿がいつもより遠く見える。
 ふうっとため息をついたときだった。
 店のドアガラスがバンッと音を立てた。
 振り返ると秀司の母親がガラスに張り付いて、こちらを凝視している。
「なっ……!?」
 茫然としている香夏子を尻目に、聖夜はカウンターから出てドアを開けた。
「どうしたんですか?」
「どうもこうも、いつの間にか秀ちゃんも湊さんもいなくなってたのよー!」
 秀司の母親は店の中に駆け込んできて、カウンターの上に崩れ落ちた。そして意味不明な言葉をわめく。
 カウンターの中に戻った聖夜は腕組みをして、秀司の母親が静まるのをじっと待っていた。落ち着いたところで「おばさん」と口を開く。
「秀司は大丈夫ですよ」
「えっ?」
 顔を上げた秀司の母親は真っ直ぐに聖夜を見つめた。
「おじさんが病気と聞いて飛んで帰ってくるような家族思いの男が、生涯独身でいるとは思えませんけど」
「ほ、ホントにそう思う!?」
 秀司の母親は聖夜に飛びつきそうな勢いで迫る。少し引き気味の格好で聖夜は頷いた。
「おばさんの気持ちは、秀司だって十分わかってるはず。焦らなくても大丈夫ですよ」
 威勢よく身を乗り出していた秀司の母親が、空気が抜けてしぼんだ風船のようになる。それから何事もなかったように姿勢を正すと、カウンターの前で大きく深呼吸して、自慢の美しい笑顔を見せた。
「ねぇ、聖夜くん。生まれ変わったら私と結婚して!」
「ええー!?」
 驚きのあまり香夏子の声は裏返り、手前にあったバケツに躓いて転びそうになる。咄嗟に手を伸ばすと、聖夜がその手を捕まえてくれた。
「カナ!」
「ヤダもう、香夏子ちゃんったら本気にして。嘘よ、冗談。それじゃあお邪魔しました」
 ひらひらと手を振って、秀司の母親は機嫌よく帰っていった。
 聖夜は香夏子の手を離すと非難がましい目つきをする。
「雑巾握り締めて、何やってんの?」
「何って……もう、いい。もう疲れた。もう知らないっ!」
 正体不明のとげとげした不満が香夏子の中で急速に膨れて爆発した。雑巾をバケツの中に投げ入れると、そのまま店のドアから外へ飛び出す。
 走りながら、どうして自分の気持ちはこんなに不安定なのだろう、と考えた。
(もうすぐ生理だからかな)
 そう思った途端、腹痛を感じる。すぐに走るのをやめて、お腹を押さえた。それほど強い痛みではないが、少し休んだほうがよさそうだと判断し、駅のそばのコンビニに向かった。
 コンビニの前まで来て、香夏子は一瞬足を止めた。
「あれ、先生じゃないですか」
 驚いたことに、コンビニのロゴ入り制服を着た山口が、店の前に置いてあるゴミ箱のゴミを整理している。
「そんな格好で、寒くないですか? あ、わかった。旦那さんとケンカして飛び出してきたんでしょ?」
 山口は香夏子に話しかけながらも、無駄のない動作で大きく膨らんだゴミ袋の口を縛り、新しいゴミ袋をセットした。
「よくわかるね」
「いやぁ、世間では『主婦は時間もあって楽してる』みたいに言われますけど、俺はそんなことはないって思いますよ」
「へぇ。どうして?」
 若いフリーターが主婦の気持ちを理解できるものだろうか、と山口の言葉を意外に思う。
「だって仕事するほうが気楽じゃないですか? 家にずーっといたら、俺なら息が詰まってダメですね。しかも帰宅した旦那は『俺は外で仕事して疲れてるんだ』なんて偉そうに言うんですよ。奥さんがいるから健康で生活できてるってこと、全然わかってない」
 まるで主婦を経験したことがあるかのように、山口は言った。
「なんか、実感こもってるね」
「あー、俺のウチがそんな感じで、母親がちょっとかわいそうだなって思うんです。しかも息子がフリーターなんかやってるから、肩身も狭そうで……。あ、それで俺、パソコン使えるようになって、正社員で就職先探そうと思ってるんですよ」
「へぇ」
 そういう理由でパソコン講座を受講していたとは知らなかった。受講生にはそれぞれに目的があるのだろうが、講師である香夏子はその全てを把握しているわけではない。ふと、今までの自分は受講生の期待に応えていたのだろうかと不安になった。
「上着貸しますよ」
「いや、いい。寒くない」
 実際先ほどまで走っていたので、身体は温まっていた。だが、山口は「でも」と言いながら店内に向かおうとする。
 そのとき、店のドアが開いた。
「この男か」
 ビニール袋を提げてコンビニから出てきたのは秀司だった。
「秀司!?」
「聖夜の機嫌が悪いのはコイツのせいだろう?」
 秀司は自分よりも背の低い山口を見下ろして言った。いつもと変わらない尊大な物言いで、昨夜の醜態の影は破片も見えない。
「ていうか、あの後どうしたの!?」
「湊を実家に送り届けて、俺は近くのビジネスホテルに泊まった」
 それを聞いて香夏子はホッとした。笑顔で秀司を見上げると、秀司は顎で香夏子の後ろを指す。山口が「あっ」と短く声を上げた。
 振り向いた香夏子の目に、こちらに向かってくる聖夜が映る。その途端、全身に悪寒が走り、腹の底を抉るような鈍い腹痛が襲ってきた。
「カナ!?」
 聖夜は香夏子に駆け寄った。香夏子の異変を誰よりも早く気がついたようだ。腕に持っていたニットケープを香夏子の頭からすっぽりとかぶせる。
「顔が真っ青だ。体調が悪いのに何も着ないで出て行くなんて……」
 穏やかな口調だが、心の深いところから押し出すような低い声に、香夏子は涙がこみ上げてくるのを我慢できなかった。
「ごめ……、お腹がいたっ……」
 涙を隠すようにうつむいてお腹を押さえた。腹痛は嘘ではなく、今にも生理が始まってしまいそうで、香夏子は気が気ではない。
「大丈夫ですか? 店の休憩室で休みますか?」
 山口は店員らしく後ろから控えめに提案してきた。しかし聖夜はすぐに「連れて帰るからいい」とそっけなく断る。
 そして言った。

「たぶん香夏子、妊娠してる」

「え? ええー!?」

 香夏子は一瞬腹痛を忘れて大声を上げた。さすがに秀司も山口も度肝を抜かれたような顔をしている。
「それはおめでとう。本人が気がついていないというのがカナらしいな」
「ま、待って。まだわかんないって」
 香夏子は慌てた。だが、そんな香夏子のことは無視して、秀司は聖夜の肩を叩くと実家へ帰る道に足を向けた。
「あ、あの、おめでとうございます。お身体、大事にしてくださいね」
 ポカンとしていた山口がようやく我に返って言う。それから気まずそうにゴミ袋を片付ける仕事に戻っていった。
「聖夜、みんなの前でいきなりあんなこと言っちゃって、違ったらどうするの? 恥ずかしいよ」
 秀司の後を追うように歩き出した聖夜の背中に向かって、香夏子は抗議する。
「そのときはそのとき。それより早く戻ろう」
(そうだった。聖夜ももうすぐ開店の時間だ)
 聖夜に迷惑を掛けてばかりいる自分が情けなくて落ち込んだ。とぼとぼと歩きながらお腹の痛みに耐える。香夏子にはこれが妊娠したための腹痛だとは思えないのだが、妊娠したことがないから自信がない。昨日から出始めたアレルギーのような症状も、もしかしたら妊娠と関係あるのだろうか。
(あーもう、誰か教えて!)
 心の中が悶々として叫びだしたい気分だ。自分の身体なのにわからないことがあるのがもどかしい。
 下を向いて前を歩く聖夜の靴を見ていると、急にその足が止まった。
「検査してみようよ」
「あ、うん」
 考えを読まれているようでドキッとしたが、聖夜は香夏子の背中を押すようにして近くの薬局に入った。そして財布を香夏子に手渡す。ドキドキしながら検査薬を手にして会計を済ませた。
 家にたどり着くと聖夜はすぐに仕事に入る。
 香夏子は妊娠検査薬の箱を目の前にして、しばらくためらっていた。勿論、今すぐ知りたいのだが、一人でいるときに結果がわかってしまうのがもったいない気もする。
 結局、聖夜が休憩に戻ってくるまでそのまま待っていた。
「それでは行ってきます!」
 香夏子は聖夜に敬礼してトイレに向かう。聖夜がプッと吹き出した。
「…………!?」
 静かにトイレから出た。もう一度明るいところで確かめるように検査薬を見る。間違いない。

「当たり……だった!」

 何も言わずに聖夜が近づいてきて、香夏子を優しく抱き締めた。それからお腹に手を当てる。
「ここに赤ちゃんがいるんだね」
「どうして妊娠してるって思ったの?」
 考えてみれば昨日、いや数日前から聖夜は香夏子の身体に対して普段とは違う妙ないたわりを見せていた。しかし山口のことがあって香夏子はその本意に気がつかないでいたのだ。
 聖夜は首を傾げた。
「まぁほら、俺は香夏子の身体に関しては誰よりも詳しいじゃない?」
 香夏子は思わず吹き出した。
「でもタバコやめるとか、ほぼ確信してたでしょ」
「俺の姉貴が妊娠初期の頃、花粉症みたいになったんだよ。安定期に入る前に治っていたけど。……っていうか、先月のカレンダー見た?」
「え? なにそれ?」
 聖夜が言うカレンダーとは、生理周期のことだろう。そろそろだろう、とは思っていたが、先月から何日経っているかなどチェックしていない。画鋲を外さなければ見ることができないので、それが面倒というだけの話なのだが。
「ホント、カナは横着だね。もう6週目に近いんだよ」
「そ、そうなんだ。来ないなとは思っていたんだけど、まさか……」
 呆れたようなため息が頭上から聞こえてきた。その後、さっきよりもう少し強く抱き締められる。
「俺はずっと待っていたよ」
「私だって! ……だけどまだ信じられない」
 自分の内部に、自分とは別の新しい命があるかもしれないとわかっても、今の香夏子には少し体調が悪いくらいしか自覚できないのだ。当然言葉では表しきれないくらい嬉しいが、それよりもまだ信じられないという気持ちのほうが大きかった。
「ま、そうかもね。俺もまだ実感できないから」
 その言葉で香夏子は少し気が楽になる。聖夜がそばにいてくれることがとても心強く感じた。一人じゃないということが、妊娠という未知の不安を吹き飛ばしてくれる。
「この子が大きくなってこの世に産まれてくるまでに、俺たちも親になる覚悟を決めないと……。二人で頑張ろうな」
「うん」
 聖夜の腕の中で大きく頷いた。
 二人の家族が三人になる。そう思った途端、生命の神秘に心が震えた。当たり前のことのようだが、そうではないと香夏子は今、強く思う。大いなる生命の系譜に思いを馳せ、自分の中に宿ったまだ小さな命の灯火に多くの幸せが訪れることを切に願った。


 翌日、聖夜と二人で産婦人科に行き、超音波の診察でこれから胎児が育っていく袋である胎のうを確認し、医師から妊娠していることを改めて告げられた。初めてのエコー写真を見て、二人で首を傾げる。黒い楕円形のもの以外は何もない。やはりまだ実感は薄いが、それでも陽性の検査薬よりは確実だ。
 その晩、香夏子の実家では赤飯が用意されていた。まだ安心はできないのだが、それでも祝ってもらうとまた少し実感が湧く。次週、順調であれば胎芽と心拍が確認できるかもしれないと義姉の茜に言われ、香夏子は苦手だと思った診察台に上がるのが少しだけ楽しみになった。
 そして週末がやってきた。
 体調は相変わらずだが、寝込むほどではない。土曜の午前はパソコン講座に出向いた。コンビニの前で山口に会ったのがずいぶん昔のように感じる。あの日、妊娠が発覚してからというもの、香夏子の生活は一変してしまったのだ。
 講座が終わると山口がおそるおそる話しかけてきた。
「身体の具合はどうですか?」
「うん、大丈夫」
「……ってことはやっぱり?」
「まだ報告できる段階ではないけど、一応……」
「そうですか。よかったですね」
 山口は嬉しそうに笑った。それを見て香夏子も安心する。
「本当は先生と飲み会したいなって思っていたんですけど、もうお酒はダメですよね」
「そうだね」
 そんなことを考えていたのか、と香夏子は苦笑した。
「まぁ、それでなくても旦那さんが許してくれなさそうだけど」
「アハハ……」
 ぼやくように言う山口に、困ったような顔しかできない。帰り支度をして、山口と並んで会場から出た。
「今日も旦那さんが迎えに来てるんですか?」
「うん」
 廊下を歩きながら、香夏子は山口を複雑な表情で見た。目が合うと、山口は立ち止まる。
「先生、あったかい家庭を作ってください」
「うん。山口くんも就職活動頑張ってね」
「はい。あ、俺、トイレに寄ってから帰ります」
 香夏子の気持ちを察してくれたのだろう。山口はニコニコしながら香夏子から離れた。
 玄関に向かって一歩踏み出したとき、後ろから大きな声が香夏子を呼び止めた。

「先生、その髪型、すっごく似合ってます! かわいくて、俺……好きでした」

 驚いて振り向いたが、山口の姿は既になく、代わりにバタンとトイレのドアが閉まる音がした。
 数回瞬きをし、それからまた玄関へ向かってゆっくりと歩き始めた。パーマをかけた直後のふわふわとした気分が香夏子の胸に再び戻ってくる。
 玄関のガラスドアを開けると、先週と同じ場所に聖夜がいた。その姿を見つけた途端、走り出したくなるが今日は思いとどまる。お腹に手を当てて、大丈夫、と心の中で呼びかけた。

(パパもママも、君のために頑張るからね!)

 まだ膨らんでもいないお腹に、溢れんばかりの幸せが詰まっている。その幸せが零れ落ちてしまわないように、香夏子はゆっくりと聖夜の元へ歩き出した。


〈 END 〉
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