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だったら私が貰います!婚約破棄からはじめた溺愛婚(その後)
1.ここからがスタートですわ!
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「着きましたわ!ここが私達の新たな始まりの地ですわ、バルフっ!」
「この間視察に来たばっかだけどね、シエラ」
明らかにうきうきとしている私を、どこか微笑ましそうにくすくすと笑いながら先に馬車から降り、そしてエスコートすべく手を差し伸べてくれるのは真っ黒の髪に優しげなオリーブ色の瞳をした夫であるバルフ・ビスターである。
“優しげな、ではなく本当に優しいんだけれども”
そんなバルフの手をきゅっと握った私は、バルフには『ローズブロンド』に見えているらしい錆色の髪を靡かせて軽く跳び跳ねるようにして馬車から降りた。
ここはマーテリルア国北東にあるビスター公爵家の領地、キーファノ。
隣国ベルハルトとの国境も近いが両国共平和であり同盟国でもあるので、今のところ揉め事やトラブル等もなくとても穏やかな土地だった。
“⋯だからこそエリウスお兄様がプロポーズするのに選ばれた地でもあるんだけれど”
元々父が王都にいた時は兄夫婦がこのキーファノの領主として住んでいたのだが、爵位を譲る関係で王都に移り住んでからはビスター公爵家に代々仕えてくれていた執事長のアドルフが代理として守ってくれていた。
そして、私の結婚で一時的に戻ってきてくれていた父と兄から王都の邸宅で色々な事を学んだ夫であるバルフと共にキーファノにやってきた私達は⋯
「⋯ここが、俺達の城になるんだね」
「そうですわね」
兄からの打診により、この度キーファノを領主代理として治める事になったのである。
“私は幼い頃から毎年のように遊びに来ていたから馴染みもあるけれどー⋯”
バルフは先日した下見がてらの視察で来たのみ。
私が拐うようにして無理やり結婚し婿入りさせた上に、物理的にも実家から引き離す形になってしまった事が少し申し訳なく感じ思わず俯いてしまったのだが⋯
そんな私の気持ちを察したのか、繋いでいた手を反対の手でも包むようにぎゅっと握ったバルフが、私の顔をそっと覗いて。
「⋯素敵な土地に連れてきてくれてありがとう、シエラ。ここでも君と色んな思い出を作りたいな」
「バルフ⋯っ!!」
その然り気無い気遣いや気配りでいつも私を包んでくれる彼が、私はやっぱり大好きなのだと実感する。
胸に溢れる温かな気持ちを口にしたいが、きっとどの言葉を選んでも伝えきれそうになくて。
ー⋯だから私は、この幸せな気持ちを全て込めて彼と真っ直ぐ向き直り、そっと瞳を閉じー⋯
「⋯おっほん、無事のご到着と仲睦まじい姿がこの目で見れるとは、長生きするものですね」
「「!!」」
わざとらしく響いた咳払いにびくりと肩を跳ねさせた私達が慌てて少し離れると、そこには白髪の初老の男性⋯執事長のアドルフと、長年彼の下でこのキーファノを守ってくれていた侍従達が勢揃いしていた。
「い、いつから見てたの⋯っ!?」
「着きましたわ!ここが私達の新たな始まりの地ですわ、からでございます」
「それ最初からっていうのよ」
幼い頃から自分を知っている相手なだけに恥ずかしさが倍増した私は、赤くなった顔を隠すべくさっとバルフの後ろに隠れる。
そのまま彼の背からそっと皆の様子を伺うと、生ぬるい視線――では、なく。
「良かったです⋯お嬢様⋯っ!ぐすっ」
「うぅっ、おめでとうございます、おめでとうございます⋯!」
「これから誠心誠意お仕え致します、バルフ様⋯っ!ですので我々のお嬢様を⋯っ、お嬢様を憎まないでくださいませ⋯っ」
「え、憎⋯?ごめん最後なんて⋯?」
涙ながらの歓迎っぷりに動揺し思わず後退ると、戸惑っているのはバルフもだったようでちらりと私に視線を向けた。
“そ、そうよね!?バルフは皆と初対面なんだから私がこの場をなんとかしないとね⋯!?”
怯んでいる場合ではない、と慌てて彼らの前に一歩出たものの⋯
「そ、そもそもなんで皆泣いてるの⋯?」
思い当たる節がなく、フォローどころではなかった私にくすりと笑ったアドルフがそっと右手を軽く上げるとさすが公爵家の使用人。
泣いていたとは思えないほど俊敏な動きでさっと左右に分かれ道が出来た。
促されるままバルフと歩き、邸宅へ入る。
そして扉が完全に閉まったのを確認したアドルフが口を開いて。
「⋯お嬢様が、婚約者のいる男性を略奪して結婚なされたと聞いた時は寿命が尽きるかと思いました」
「ヒッ!!」
ぽつりと溢すように呟かれた言葉にビクッと肩が跳ねる。
“そ、そうなんだけど!事実なんだけど!!”
「い、一応ね?婚約破棄されたのを見届けてからプロポーズしたのよ?」
「そもそもその婚約破棄もお嬢様が唆したのでは?」
「ぎゃっ」
“バレてる⋯!”
流石私を幼い頃から知っているだけはある。
見事に言い当てられたせいで気まずくてバルフの方もアドルフの方も見られない。
そんな私の目の前にぴょこんと顔を出したのは明るい茶髪のボブに濃紺の瞳が可愛らしいメイドのクラリスだった。
年が近く、メイドというより同年代の遊び相手を担っていたクラリスは、人懐っこい表情で人差し指をピンっと立てて。
「ですので我々は、さぞお嬢様の事を憎み恨まれているのでは⋯と推測していたのですよ!」
「憎み恨まれ⋯っ」
“あ、あんまりではないかしら⋯っ!?”
確かに同意なく結婚に持ち込んだ事は認めるが、当時の彼は婚約者から相手にされていなかったし⋯それに。
「だって婚約破棄よ?だったら私が貰ってもいいじゃない!?」
「その発想がお嬢様って感じですわ⋯」
「く、クラリス!?」
はぁぁあ、とため息を吐きながらそんな事を言われた私は、うぐ、と言葉を詰まらせると、まるで私を励ますかのように両肩に手が置かれる。
「⋯でも、俺はあの時シエラがプロポーズしてくれて驚いたけど嬉しかったよ?まぁ俺からプロポーズ出来れば良かったんだけど⋯家格的に子爵家の俺ではシエラに話しかけることも出来なかったし」
「バルフ⋯」
触れた肩から伝わる彼の温度が心地好く、そしてそんな仕草からも愛されているのだと実感した。
“最初はどうすれば好きになって貰えるのか悩んでばかりだったのに”
今の私達は、あの歪に始まった新婚生活を乗り越えてちゃんと育めたのだと嬉しくなり⋯
「夜会の、それもわざわざ皆の前でああやって断言しプロポーズしてくれたのは、俺の名誉を守るためだよね」
「え、えぇ」
“⋯かつ、あれだけの目がある状態なら子爵家のバルフからは断れないだろうと踏んで⋯でもあるわね”
「それに拐った、なんてシエラも言うけど、先に俺の家に結婚の了承を取りに行ってくれたし」
「え、えぇ⋯」
“⋯了承っていうか、高位貴族の圧力と脅しに近かったわね⋯。バルフのご両親真っ青になって震えていたし”
「それだけじゃなく、ビスター公爵家にすぐ婿入り出来るよう部屋も準備してくれていてさ⋯」
「え、えぇ⋯⋯」
“まず既成事実を作るために夫婦の寝室を作ったのよね⋯。もちろん連れ込んですぐ押し倒したし誘惑しようとバルフに無理やりおっぱい揉ませたりもしたわ⋯”
まるで美談のように彼の口から語られる数々が、どれも私の下心から来るもののせいでかなり居心地が悪い。
「⋯ですが、実際にお会いしたお二人はとても仲睦まじそうで本当に安心したんですから」
「カトリーヌ⋯」
カトリーヌは私より少し年上のメイド。
令嬢の友達がいなかった私の相談できる身近な姉役を担ってくれていた彼女は、淡い金髪を右耳の下でお団子に纏め柔らかな濃い茶色の瞳を細めてにこりと微笑んだ。
10歳の時にアレクシス元王太子殿下の婚約者候補筆頭に選ばれた私は、残念ながら彼の好みではなかったらしい。
私も正直彼は好みではなかったので、それはそれで構わなかったのだがー⋯
“王太子の婚約者候補筆頭である私をエスコートしてくれるような婚約者のいない男性貴族はおらず、また婚約者候補筆頭なんて立場なのに全く相手にされていなかった私は令嬢達から笑い者にされていたわね”
そして誰よりも、アレクシス元王太子殿下が私を蔑ろにしていた。
カトリーヌの言葉から⋯、いや、泣くほど喜んで迎えてくれた彼らの様子から、きっと蔑ろにされていた私の為に嘆き怒ってくれていたのだと察する。
――私は、私が思っている以上に想われ助けられていたのだろう。
“こういう事に気付けたのも、全部バルフと結婚出来たからだわ”
歪に始まった結婚生活は、それでも私達らしくゆっくりと育み、そして今の幸せに繋がっているから。
「バルフ、私と結婚してくれてありがとう」
「こちらこそ、選んでくれてありがとうシエラ」
私は改めて彼と、そして彼らとの新生活に心を踊らせるのだった。
「この間視察に来たばっかだけどね、シエラ」
明らかにうきうきとしている私を、どこか微笑ましそうにくすくすと笑いながら先に馬車から降り、そしてエスコートすべく手を差し伸べてくれるのは真っ黒の髪に優しげなオリーブ色の瞳をした夫であるバルフ・ビスターである。
“優しげな、ではなく本当に優しいんだけれども”
そんなバルフの手をきゅっと握った私は、バルフには『ローズブロンド』に見えているらしい錆色の髪を靡かせて軽く跳び跳ねるようにして馬車から降りた。
ここはマーテリルア国北東にあるビスター公爵家の領地、キーファノ。
隣国ベルハルトとの国境も近いが両国共平和であり同盟国でもあるので、今のところ揉め事やトラブル等もなくとても穏やかな土地だった。
“⋯だからこそエリウスお兄様がプロポーズするのに選ばれた地でもあるんだけれど”
元々父が王都にいた時は兄夫婦がこのキーファノの領主として住んでいたのだが、爵位を譲る関係で王都に移り住んでからはビスター公爵家に代々仕えてくれていた執事長のアドルフが代理として守ってくれていた。
そして、私の結婚で一時的に戻ってきてくれていた父と兄から王都の邸宅で色々な事を学んだ夫であるバルフと共にキーファノにやってきた私達は⋯
「⋯ここが、俺達の城になるんだね」
「そうですわね」
兄からの打診により、この度キーファノを領主代理として治める事になったのである。
“私は幼い頃から毎年のように遊びに来ていたから馴染みもあるけれどー⋯”
バルフは先日した下見がてらの視察で来たのみ。
私が拐うようにして無理やり結婚し婿入りさせた上に、物理的にも実家から引き離す形になってしまった事が少し申し訳なく感じ思わず俯いてしまったのだが⋯
そんな私の気持ちを察したのか、繋いでいた手を反対の手でも包むようにぎゅっと握ったバルフが、私の顔をそっと覗いて。
「⋯素敵な土地に連れてきてくれてありがとう、シエラ。ここでも君と色んな思い出を作りたいな」
「バルフ⋯っ!!」
その然り気無い気遣いや気配りでいつも私を包んでくれる彼が、私はやっぱり大好きなのだと実感する。
胸に溢れる温かな気持ちを口にしたいが、きっとどの言葉を選んでも伝えきれそうになくて。
ー⋯だから私は、この幸せな気持ちを全て込めて彼と真っ直ぐ向き直り、そっと瞳を閉じー⋯
「⋯おっほん、無事のご到着と仲睦まじい姿がこの目で見れるとは、長生きするものですね」
「「!!」」
わざとらしく響いた咳払いにびくりと肩を跳ねさせた私達が慌てて少し離れると、そこには白髪の初老の男性⋯執事長のアドルフと、長年彼の下でこのキーファノを守ってくれていた侍従達が勢揃いしていた。
「い、いつから見てたの⋯っ!?」
「着きましたわ!ここが私達の新たな始まりの地ですわ、からでございます」
「それ最初からっていうのよ」
幼い頃から自分を知っている相手なだけに恥ずかしさが倍増した私は、赤くなった顔を隠すべくさっとバルフの後ろに隠れる。
そのまま彼の背からそっと皆の様子を伺うと、生ぬるい視線――では、なく。
「良かったです⋯お嬢様⋯っ!ぐすっ」
「うぅっ、おめでとうございます、おめでとうございます⋯!」
「これから誠心誠意お仕え致します、バルフ様⋯っ!ですので我々のお嬢様を⋯っ、お嬢様を憎まないでくださいませ⋯っ」
「え、憎⋯?ごめん最後なんて⋯?」
涙ながらの歓迎っぷりに動揺し思わず後退ると、戸惑っているのはバルフもだったようでちらりと私に視線を向けた。
“そ、そうよね!?バルフは皆と初対面なんだから私がこの場をなんとかしないとね⋯!?”
怯んでいる場合ではない、と慌てて彼らの前に一歩出たものの⋯
「そ、そもそもなんで皆泣いてるの⋯?」
思い当たる節がなく、フォローどころではなかった私にくすりと笑ったアドルフがそっと右手を軽く上げるとさすが公爵家の使用人。
泣いていたとは思えないほど俊敏な動きでさっと左右に分かれ道が出来た。
促されるままバルフと歩き、邸宅へ入る。
そして扉が完全に閉まったのを確認したアドルフが口を開いて。
「⋯お嬢様が、婚約者のいる男性を略奪して結婚なされたと聞いた時は寿命が尽きるかと思いました」
「ヒッ!!」
ぽつりと溢すように呟かれた言葉にビクッと肩が跳ねる。
“そ、そうなんだけど!事実なんだけど!!”
「い、一応ね?婚約破棄されたのを見届けてからプロポーズしたのよ?」
「そもそもその婚約破棄もお嬢様が唆したのでは?」
「ぎゃっ」
“バレてる⋯!”
流石私を幼い頃から知っているだけはある。
見事に言い当てられたせいで気まずくてバルフの方もアドルフの方も見られない。
そんな私の目の前にぴょこんと顔を出したのは明るい茶髪のボブに濃紺の瞳が可愛らしいメイドのクラリスだった。
年が近く、メイドというより同年代の遊び相手を担っていたクラリスは、人懐っこい表情で人差し指をピンっと立てて。
「ですので我々は、さぞお嬢様の事を憎み恨まれているのでは⋯と推測していたのですよ!」
「憎み恨まれ⋯っ」
“あ、あんまりではないかしら⋯っ!?”
確かに同意なく結婚に持ち込んだ事は認めるが、当時の彼は婚約者から相手にされていなかったし⋯それに。
「だって婚約破棄よ?だったら私が貰ってもいいじゃない!?」
「その発想がお嬢様って感じですわ⋯」
「く、クラリス!?」
はぁぁあ、とため息を吐きながらそんな事を言われた私は、うぐ、と言葉を詰まらせると、まるで私を励ますかのように両肩に手が置かれる。
「⋯でも、俺はあの時シエラがプロポーズしてくれて驚いたけど嬉しかったよ?まぁ俺からプロポーズ出来れば良かったんだけど⋯家格的に子爵家の俺ではシエラに話しかけることも出来なかったし」
「バルフ⋯」
触れた肩から伝わる彼の温度が心地好く、そしてそんな仕草からも愛されているのだと実感した。
“最初はどうすれば好きになって貰えるのか悩んでばかりだったのに”
今の私達は、あの歪に始まった新婚生活を乗り越えてちゃんと育めたのだと嬉しくなり⋯
「夜会の、それもわざわざ皆の前でああやって断言しプロポーズしてくれたのは、俺の名誉を守るためだよね」
「え、えぇ」
“⋯かつ、あれだけの目がある状態なら子爵家のバルフからは断れないだろうと踏んで⋯でもあるわね”
「それに拐った、なんてシエラも言うけど、先に俺の家に結婚の了承を取りに行ってくれたし」
「え、えぇ⋯」
“⋯了承っていうか、高位貴族の圧力と脅しに近かったわね⋯。バルフのご両親真っ青になって震えていたし”
「それだけじゃなく、ビスター公爵家にすぐ婿入り出来るよう部屋も準備してくれていてさ⋯」
「え、えぇ⋯⋯」
“まず既成事実を作るために夫婦の寝室を作ったのよね⋯。もちろん連れ込んですぐ押し倒したし誘惑しようとバルフに無理やりおっぱい揉ませたりもしたわ⋯”
まるで美談のように彼の口から語られる数々が、どれも私の下心から来るもののせいでかなり居心地が悪い。
「⋯ですが、実際にお会いしたお二人はとても仲睦まじそうで本当に安心したんですから」
「カトリーヌ⋯」
カトリーヌは私より少し年上のメイド。
令嬢の友達がいなかった私の相談できる身近な姉役を担ってくれていた彼女は、淡い金髪を右耳の下でお団子に纏め柔らかな濃い茶色の瞳を細めてにこりと微笑んだ。
10歳の時にアレクシス元王太子殿下の婚約者候補筆頭に選ばれた私は、残念ながら彼の好みではなかったらしい。
私も正直彼は好みではなかったので、それはそれで構わなかったのだがー⋯
“王太子の婚約者候補筆頭である私をエスコートしてくれるような婚約者のいない男性貴族はおらず、また婚約者候補筆頭なんて立場なのに全く相手にされていなかった私は令嬢達から笑い者にされていたわね”
そして誰よりも、アレクシス元王太子殿下が私を蔑ろにしていた。
カトリーヌの言葉から⋯、いや、泣くほど喜んで迎えてくれた彼らの様子から、きっと蔑ろにされていた私の為に嘆き怒ってくれていたのだと察する。
――私は、私が思っている以上に想われ助けられていたのだろう。
“こういう事に気付けたのも、全部バルフと結婚出来たからだわ”
歪に始まった結婚生活は、それでも私達らしくゆっくりと育み、そして今の幸せに繋がっているから。
「バルフ、私と結婚してくれてありがとう」
「こちらこそ、選んでくれてありがとうシエラ」
私は改めて彼と、そして彼らとの新生活に心を踊らせるのだった。
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