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煌めく未来へ
#4
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――し、静香さんも居るのに、信じらんない。
恥ずかしいのを通り越して、もう、爆発寸前だ。
それなのに、要さんときたら、私がどうして言葉を遮ったのかも、全く訳が分からないといった様子で、
「どうして止めるんだ? 俺の話はまだ終わっていない。これから、俺が美菜のことをどんなに大切に想っているかを説明しようとしていたのに……。邪魔するなんて酷いじゃないか」
眉間に深いシワを寄せたムッとした表情で、とっても不服そうにそう言ってきた要さん。
「……もう、いいです。薬を使ってないって、充分分かりましたから」
「でも、それだけじゃ、俺の気持ちが収まらない。
子供を授かったのは、そりゃとても嬉しかったが。跡取りができたなんて、そんなこと思いもしなかった。
そんなことより、もっと美菜と二人だけの時間を過ごしたかったのにって思った。
それから、こんなに速く授かって、若い美菜の貴重な時間を奪うことになって、本当に申し訳ないとも思った。
けど俺は、さっきも言ったように、もう一日だって、美菜なしじゃ生きていけない。
だから、若い美菜には悪いが、子供を授かったと分かった時は、美菜が心変わりしないうちに、一分一秒でも速く、美菜と結婚できるって、真っ先に思ったくらいだ。それくらい、俺は美菜のことを愛してる」
「……本当に?」
「あぁ、本当だ。お腹の子供だって、美菜の子供だから嬉しいんであって、子供より美菜の方が大事だ。世界中探したって、俺にとって、美菜より大切なものなんてない」
「もう、その言葉だけで充分です」
「やっと分かってもらえたようで、良かった。なら、医者の許可も出たことだし。今夜は、俺がどんなに美菜のことを愛しているかっていうことをたーっぷりと証明してやるから。覚悟しておくように」
「////……は、はい」
最初は、半信半疑だった私も、今までで一番なんじゃないかと思うほど、怖いくらいに真剣で必死な要さんの思ってもみなかった言葉に、ようやく納得することができたのだった。
最後は、いつもの如く、ちょっぴり可笑しなスイッチが入っていたような言い方だったけれど、それはきっと、照れ隠しだったに違いない。
そうしているうち、いつの間にか、要さんと私だけの、なんとも甘くて淡いピンク色の世界にどっぷりと浸ってしまっていて。
「そんなに可愛い反応をされたら、今すぐ美菜のことを可愛がりたくなるだろう。 本当に美菜はいつになっても、こういうことに慣れないな?」
「……だってそれは、要さんが、いつも恥ずかしくなっちゃうようなことを言うからじゃないですか」
「しょうがないだろう? そういう美菜が可愛いくて堪らなくて。つい、意地悪なことを言ってしまうんだから。もうそれは、諦めてもらうしかないなぁ」
「えー、そんなの嫌です」
「そういう拗ねた表情も可愛くて堪らない。どうしてこんなに可愛いんだろうなぁ? 心配で堪らないから、もう他の誰の目にも触れさせたくない。ずっとこのまま腕の中に閉じ込めておきたくなる」
「////そんな物好き、絶対要さんだけですよ」
「そういう無自覚なところも、どうしようもなく可愛くて堪らない。美菜、愛してる」
「私も、要さんが好き。大好き。愛してる」
とびきり甘い声音で、なんとも甘い言葉を恥ずかしげもなく囁いてくれる極甘の要さん。
そんな要さんと、なんやかんや言い合ってるうち、どちらからともなく熱い眼差しで見つめ合い、微笑みあっていて。
まるで引力か何かで引き寄せられるようにして、ごくごく自然な流れで、甘い甘い口づけを交わしていた。
恥ずかしいのを通り越して、もう、爆発寸前だ。
それなのに、要さんときたら、私がどうして言葉を遮ったのかも、全く訳が分からないといった様子で、
「どうして止めるんだ? 俺の話はまだ終わっていない。これから、俺が美菜のことをどんなに大切に想っているかを説明しようとしていたのに……。邪魔するなんて酷いじゃないか」
眉間に深いシワを寄せたムッとした表情で、とっても不服そうにそう言ってきた要さん。
「……もう、いいです。薬を使ってないって、充分分かりましたから」
「でも、それだけじゃ、俺の気持ちが収まらない。
子供を授かったのは、そりゃとても嬉しかったが。跡取りができたなんて、そんなこと思いもしなかった。
そんなことより、もっと美菜と二人だけの時間を過ごしたかったのにって思った。
それから、こんなに速く授かって、若い美菜の貴重な時間を奪うことになって、本当に申し訳ないとも思った。
けど俺は、さっきも言ったように、もう一日だって、美菜なしじゃ生きていけない。
だから、若い美菜には悪いが、子供を授かったと分かった時は、美菜が心変わりしないうちに、一分一秒でも速く、美菜と結婚できるって、真っ先に思ったくらいだ。それくらい、俺は美菜のことを愛してる」
「……本当に?」
「あぁ、本当だ。お腹の子供だって、美菜の子供だから嬉しいんであって、子供より美菜の方が大事だ。世界中探したって、俺にとって、美菜より大切なものなんてない」
「もう、その言葉だけで充分です」
「やっと分かってもらえたようで、良かった。なら、医者の許可も出たことだし。今夜は、俺がどんなに美菜のことを愛しているかっていうことをたーっぷりと証明してやるから。覚悟しておくように」
「////……は、はい」
最初は、半信半疑だった私も、今までで一番なんじゃないかと思うほど、怖いくらいに真剣で必死な要さんの思ってもみなかった言葉に、ようやく納得することができたのだった。
最後は、いつもの如く、ちょっぴり可笑しなスイッチが入っていたような言い方だったけれど、それはきっと、照れ隠しだったに違いない。
そうしているうち、いつの間にか、要さんと私だけの、なんとも甘くて淡いピンク色の世界にどっぷりと浸ってしまっていて。
「そんなに可愛い反応をされたら、今すぐ美菜のことを可愛がりたくなるだろう。 本当に美菜はいつになっても、こういうことに慣れないな?」
「……だってそれは、要さんが、いつも恥ずかしくなっちゃうようなことを言うからじゃないですか」
「しょうがないだろう? そういう美菜が可愛いくて堪らなくて。つい、意地悪なことを言ってしまうんだから。もうそれは、諦めてもらうしかないなぁ」
「えー、そんなの嫌です」
「そういう拗ねた表情も可愛くて堪らない。どうしてこんなに可愛いんだろうなぁ? 心配で堪らないから、もう他の誰の目にも触れさせたくない。ずっとこのまま腕の中に閉じ込めておきたくなる」
「////そんな物好き、絶対要さんだけですよ」
「そういう無自覚なところも、どうしようもなく可愛くて堪らない。美菜、愛してる」
「私も、要さんが好き。大好き。愛してる」
とびきり甘い声音で、なんとも甘い言葉を恥ずかしげもなく囁いてくれる極甘の要さん。
そんな要さんと、なんやかんや言い合ってるうち、どちらからともなく熱い眼差しで見つめ合い、微笑みあっていて。
まるで引力か何かで引き寄せられるようにして、ごくごく自然な流れで、甘い甘い口づけを交わしていた。
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