神殿育ちの嫌われΩは、隣国の伯爵αに蕩ける愛を刻まれる

甘梨鈴

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第108話 口で愛撫

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 愛撫するたびに、エマの昂ぶりが窮屈そうになり、うめき声が聞こえた。
「ぁぁッ……ぃ、ぃたい……っ」
「ああ。これでは苦しいでしょう。今、外しますから」
 ルシアンは優しく声を掛けて、腰で結ばれた紐を緩める。
 パサリと布が落ちて、エマの昂ぶりがプルッと弾むように揺れた。
「あんっ、ッ、はぁっ……はぁ、……っ」
「もう、蕾までぐっしょり濡れてますね」
「ンッ、やぁぁっ、……ぁ、言わないでぇ……っ」
 エマが、フルフルと首を横に振る。
 頬を赤くして、涙をこぼす姿は愛らしい。
 恥ずかしがるくせに、蕾からは愛液をあふれさせ、肌着まで濡らしている。
 何より、エマの淑やかな蕾から、静香石の紐が垂れてる様はひどく卑猥だった。愛液にまみれた飾り紐は、静香石が動作するたびに揺れて、エマの口から喘ぎ声が漏れる。
 オメガには必要な物だと知っているが、蕾へ玩具を挿れているようにしか見えず、ルシアンの雄はますます漲る。
「ひゃぁぁんっ! ぁん、ぁぁっ、……んんッ」
(……私のモノだ)
 ルシアンは唇に笑みを浮かべ、啼いているエマを見上げた。
 初めて見た時から惹かれていた、可憐な花。
 清らかで美しいエマが、はしたなく秘部を濡らし、淫らに喘ぐ。その妖艶な姿に、ルシアンは激しく滾った。
「エマッ……私が、たっぷり可愛がってあげます」
「んぁ、ァァッ、……ルシアン様っ」
「どうか、声を聞かせてください。貴方が満足するまで、愛したいのです」
 ルシアンは、蕩けるような声で、エマに誓う。
 この愛おしいオメガは、ルシアンのものだ。
(エマの番(つがい)になるのは、私だ)
 いつか訪れる未来が、はっきりと見える。
 エマは、ルシアンのために蕾を濡らす。ルシアンの愛撫に甘い声で啼き、滾る熱を悦んで受け止める。
 そして、ルシアンの子を成すのだ。
(私の愛するオメガッ!)
 今すぐ、己の猛った雄で華奢な躰を貫き、中で果ててしまいたい。
「くッ……!」
 体の奥からこみ上げる衝動を、必死にこらえる。
 今はまだ、その時ではない。
 ルシアンは激情を抑え、エマを愛撫することに集中した。





 ルシアンはエマの昂ぶりを口で愛撫し、何回もイかせて、甘い蜜を味わった。
「ひぁ……ッ、ぁぁん、ァッ」
 快楽に啼くエマは、抵抗する力もないようで、ルシアンにされるがままだ。
 できるだけ優しく、エマが気持ちいいことだけ覚えていられるように、ルシアンは丁寧に愛撫を施した。
 太ももを舐め、蕾を舌と指で掻き回して、エマを何度も絶頂へ導く。
「あぁぁんっ……、んぁぁっ、ゃ、……あぁぁっ!」
 エマはクッションに体を預け、喘ぎながらもルシアンに手を伸ばす。
「ぁんっ、る……ルシアン、さまぁ」
「エマ……どうしました? ココがいいですか?」
「ひゃぁんっ! ぁん、ァァッ、ぁっ」
「声を抑えなくても大丈夫ですよ。誰にも聞こえませんから」
「んんっ……」
 エマが、両手で口元を抑える姿も、ルシアンの愛撫で喘ぎ声がもれてしまうのも、可愛くてたまらない。
 蕾からのぞく静香石の飾り紐を、戯れに引っ張ると、嬌声が上がった。
「ひぁぁっ!!」
「エマ……これを抜いたら、私の理性が飛んでしまいますね」
 ルシアンは残念な気持ちでつぶやく。
 今でさえ、エマから放たれる甘い香りに酔っているのだ。オメガのフェロモンを抑えるこの魔道具がなければ、本能のままにエマをメチャクチャにしてしまう。
「んぁッ……ぁ、る、ルシアン様っ」
「エマ? どうしました?」
「ぼ、……僕も、ぁんっ……ルシアン、さまのを……ぁぁんっ」
「私のを、慰めてくれるのですか?」
 問いかけると、エマが涙に濡れた瞳で、コクンと頷く。
 その視線が、ルシアンの腰に向いていた。
(ああ、なんて可愛らしい)
 エマは快楽に溺れながらも、ルシアンの昂ぶりを気にしていたのだ。
 慰めるとはいうが、エマにそんな体力が残っているとは思えない。
「ありがとう、エマ。ですが、それはまた次にお願いしますね」
「ァッ……、ど、どうしてっ? ぼく、口で……できますっ」
 エマがウルウルと瞳を潤ませる。
 泣き出しそうな顔が愛しくて、ルシアンは手を止めて微笑んだ。
「貴方に慰めてもらったら……抑えきる自信がありません」
「ぇっ……?」
「今は、我慢しているのだと解ってください。本当は、貴方が欲しくて気が狂いそうだということを」
「ぁ……ルシアンさま……っ」
 エマがポロリと涙をこぼす。
 黄水晶の瞳が煌めき、ルシアンを映した。
「ルシアン、さま」
「私の、愛しい薔薇。どうか、今はこれで許してください」
 ルシアンは、身を起こすと、エマの頬に優しくキスをした。
 唇へのキスは、婚約者と夫婦にだけ許された特権だ。







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