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Have a spooktacular night!
Have a spooktacular night!【13】
しおりを挟む「え~……市販のでよくない? いまお店行けばハロウィン限定の可愛いパッケージのやついっぱいあるし、わざわざ作らなくてもいいじゃん」
みんながお菓子作ってるところは正直めっちゃ見たいけど、私がやるのは遠慮したい。カメラ係で手を打ってくれるならともかく、メインテーマが『お菓子を持ってない参加者のための救済措置』である以上、作らないわけにはいかないだろうし。
「この時間に営業している店なんてコンビニくらいしかないが、いいのか」
「ああいうみんなに配るようなのは、スーパーのほうが品揃え豊富だよね。うふふ」
この双子、レスバ上手すぎワロリッシュ。なんか五七五になった。声に出して読んだ途端、雅を解さぬ者の烙印を押されそうではあるけど。ダメじゃん。
「うっ……確かにそうだけど」
「一緒に美しいハロウィンスイーツを作るのも一興ではないでしょうか」
「そうそう。お菓子の足りないカリンちゃんにいますぐ『トリックオアトリート』してもいいんだよ?」
たじろぐ私にパックとヴィニーがにじり寄ってくる。押しが強いんじゃ!
「汚いなさすがおばけ軍団きたない」
みんなといると調子狂うな……。いつもなら心の中にとどめておけるネットスラングが口を衝いて出るわ出るわ。
「うふふ……なんとでも言ったらいいよ。ぼくたちは、楽しい思い出のためなら汚い手段だって使うから」
あ、おばけって部分は否定しないんだ……。
「多少? 多少か? 結構じゃなくて?」
しかも、脅しなんだよ完全にその手口はさぁ! 口に出す勇気はないけど。
「それで、返事は?」
「喜んでご一緒します!!」
この状況ではそう答えるしかないって。珍妙な恰好の四人組はまたも私を見下ろす形で満足そうに佇んでいた。わぁ、完璧なフォーメーション♡ なんて言うとでも思ったか? だから人を中心にマイムマイムするなとあれほど……。平均身長が高いんじゃ!
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