同居のヒロイン達に夢精がバレる俺は、正妻戦争の中心にいるらしい件

本能寺から始める常陸之介寛浩

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第三三四話 「朝、汚れた布団の上で──ヒロインたちの歓喜と俺の開き直り」

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──朝。

目覚めとともに、ぬるりとした感触が下半身に広がった。

「………………またか」

俺は天井を見つめたまま、ゆっくりとため息を吐いた。

「はいはい、夢精です。大安定です。
そりゃそうだよな、昨夜は下着オンリーの美少女6人と同衾だったんだから」

もう驚かない。

羞恥? 恥じらい? 何それ、美味しいの?
俺は真壁弘弥、夢精に生き、夢精に散る男である(自称)。

◆ ◆ ◆

だが、問題はここからだった。

「おはよ~弘弥ぁ~、昨日ちゃんと眠れ――」

ドアを開けたルナが、布団のシミを見て、ピタリと足を止めた。

「……おや?」

次に入ってきたすみれが、視線を落とし、
顔を赤くしながら唇を引き結んだ。

「出た……のね」

「ええ。出ましたとも。見事に」

俺は、胸を張って宣言した。

「また夢精しましたけど、なにか問題でも?」

「ひゃっ!? えっ!? なにその堂々発表!?!?」

ルナが爆笑しながらシーツに指を指す。

「わー、すごーい♡ え、昨日の誰で出たの? 私? ねぇ私??」

「記録と分析の準備できてます」

ひよりがスッとメジャーとメモ帳を取り出した。

「夢精痕直径……27センチ……ふむ、最大記録更新」

「ふふっ……やっぱり私の“刺激”が一番効くのね」

りあが耳元で囁く。

「……えっ、なになに……私、昨日は寝返りでぴったりくっついてたけど……もしかして、それ?」

あゆむが頬を染めながら両手をほっぺに当てる。

「……精が飛び散ってる」

瑠衣がマントを翻しながら詠唱する。

「白き飛沫は、夜の儀式の証──我が記録に刻まれよ、“出したぞNo.5”!!」

「もううるせぇぇぇぇぇえええええ!!!」

◆ ◆ ◆

ヒロインたちは暴走を始めていた。

・りあ→シミの位置を見て「……頭の位置からして、私の脚に挟まってたんじゃ……」 ・ルナ→「ねぇ弘弥、今度から出す瞬間起こしてくれない!?」 ・ひより→「朝の“出現状態”も見たい。観察継続」 ・すみれ→「次は出ないように、逆に“出してあげようか”って選択肢も……」

「ちょっとぉ!? 全員、発想が前に行きすぎてない!?!?」

「……でも、嬉しかったよ?」

ぽつりと呟いたのは、あゆむだった。

「だって、“好き”があふれた証拠でしょ?
それに、弘弥お兄ちゃんが、ちゃんと健康ってわかるし……」

あゆむは、濡れたシーツを丁寧に畳みながら、笑った。

「恥ずかしがらなくていいよ。
これからも、いっぱい出してね」

「どんなラブコメヒロインだよおおおおお!!!」

◆ ◆ ◆

その後。

俺は自ら濡れた布団を洗濯機に押し込みながら、
ふと立ち止まって、遠くを見つめた。

「……俺、なんか……
夢精を“祝福される世界線”に入っちまったな……」

そして、乾燥機を回しながら呟いた。

「次は“起きてる間に出たらどうなるんだろう”って思ってる自分が怖い……」
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