同居のヒロイン達に夢精がバレる俺は、正妻戦争の中心にいるらしい件

本能寺から始める常陸之介寛浩

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第三九六話 「転生先の世界は、夢精を“神の啓示”と崇めていた」

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 ──パソコンのモニターの前で、俺は真剣に悩んでいた。

「本当に……これ、書くのか……?」

 目の前にあるタイトル案は、何度見ても同じだった。

『夢精するたびレベルアップ!?
 異世界セミナリオ勇者伝説』

(……いや、もう書くって決めたんだ。やるしかない)

 俺は深呼吸し、指をキーボードに置いた。

 物語はここから始まる――。

 ◆ ◆ ◆

 第1章:異世界召喚と、初めての“神託”
「えっ、ぼく……死んだの?」

 目を開けると、そこは金色の空に浮かぶ巨大な神殿。

 少年――**セミナリオ・ユウマ(16歳)**は、現代日本で自転車に追突されて意識を失った直後、ここに召喚されていた。

「貴方は選ばれし者。夢にて神託を受けし者なり」

 そう語ったのは、白銀の髪と神秘の瞳を持つ美少女神官──リシェル・ルーン。

「“夢精”こそ、この世界における“神の啓示”なのです」

「……え?」

「貴方が“夜に解き放つ本能”によって、魔力は高まり、レベルが上昇します」

「えっ???」

 ◆ ◆ ◆

 設定メモ(作中内)
 夢精 = 神託(神が与えた祝福現象)

 レベルアップのたびにスキル取得(例:「快感耐性Lv.3」「神域の精気波」など)

 “加護”は夢精の内容により変化する(※夢の内容も重要)

 魔王は“無垢なる魂”を吸って育つ。つまり、夢精できる者でなければ勝てない

「完全に設定が狂ってる……でも……バカ設定こそ王道ってやつだよな……!」

 ◆ ◆ ◆

 物語を書き進めるにつれ、脳内ではどんどんキャラたちが動き始めた。

 ■ヒロイン1:夢精管理官・クラリッサ=ベル=リュミエール(17)
 銀縁メガネに黒タイツ、職務は“夢精状況の監視と補助”。

「……今夜も、しっかり管理させていただきます。失礼します、触診しますね?」

 ■ヒロイン2:夢神官・リシェル(16)
 敬虔な神の巫女。夢精を“祈りの形”と捉えている。

「あなたが無事に放たれたとき、神殿に光が灯ります……なんて美しい加護……!」

 ■ヒロイン3:夢枕メイド・メル(15)
 夜に枕元へ現れ、安眠と夢の導きを行う専門メイド。

「今日もおつかれさまでした、ご主人さま♡ すてきな夢、見せてあげますね♡」

 ◆ ◆ ◆

 ──2時間後。原稿が一万字を超えた頃、俺は呟いた。

「……バカだ……バカすぎる……なのに……楽しい!!」

 俺の脳内は、完全に覚醒していた。
 “夢精×異世界”の化学反応が、今ここに始まった。

 次回は、魔王軍初襲来と、夢精不足による敗北!?
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