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第三章 一番星の光
第34話 清々しい朝
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まだまだ暑い空が、なんだか清々しく感じる九月の朝。
私は、いつも通りの時間に会社へ向かった。
けれど、足取りはいつもより数段と軽い。
「茉莉、大丈夫?」
「はい、ちょっと緊張するけど、大丈夫です」
出社時間をずらしていた柊真さんと今日は初めて、家から一緒に出社していた。
もう気を遣う必要がないことが嬉しい。
軽い足取りで少し前を歩く私を、柊真さんはおかしそうに見つめていた。
_/_/_/_/_/_/
出社後、私は一度自席に座ってから、覚悟を決めて村上さんに声をかけた。
「あの、これ、よろしくお願いいたします」
「え、何これ、本気で言ってるの?」
ピリついた村上さんの一言で、オフィスの空気がわずかに揺れる。
私を見つめるその表情には、明らかに焦りが滲んでいた。
「はい……。来月末で辞めさせていただきます」
口にした瞬間、オフィス全体から視線が集まるのを感じる。
注目されることは苦手だけれど、ここ最近のことを思えば、わかりやすいくらいの視線はさほど気にならなかった。
「あなたがいなくなったら、アシスタント業務はどうするの?ただでさえ人手不足で、三人でなんとか回してるっていうのに!どれだけ責任感がないの……」
ヒステリックな村上さんの声に少しだけ動揺する。
けれど数日前、柊真さんがくれた言葉を思い出し、私は静かに息を吸って口を開いた。
「改めてお伝えすることでもないのですが……現在、稼働している案件は全部で15件ですよね」
私は、自分のモニターに案件一覧を出し、村上さんのデスクに向けた。
「名目上は、私たち3人で、5件ずつ分担していることになっていますが……実際には、村上さんの案件は実務ベースで私に回ってきている現状です」
元々注目を浴び、静まり返っていたフロア内。
大きな声で話しているつもりはなくても、その内容は近場のデスクの人には届いているようで、村上さんはわかりやすく眉をしかめた。
「……な、何言ってるの私は自分でーー」
予想できていた反論をあえて遮って、私は続ける。
「最近は夏目さんもすごくしっかりしてて、ほとんどフォローなしで十分働いてくれているので、夏目さんは、多少案件が増えても十分回せる即戦力かと思います」
ちらっと後ろを振り返ると、夏目さんはまんまるの瞳でこちらを見上げていた。
そちらにほんの少しだけ微笑んでから、淡々とした口調のまま、最後の一文を添える。
「お二人であれば私が減っても十分余裕を持って対応いただけると思います。村上さんは、私よりもずっと経験も実績もある上司ですから……そこは、心配していませんでした」
言い切ると、村上さんは言葉を失ったように口をパクパクとさせていた。
「……で、でも引き継ぎはどうするの?」
「引き継ぎは残りの期間で滞りなくさせていただくつもりです。それに、最新のマニュアルに、案件についての概要もまとめられていたように思います。村上さんが作成されたマニュアルなので、把握されていると存じておりますし、問題ないかと」
意識的に柔らかく言ったつもりだけど、皮肉は隠しきれなかったかもしれない。
村上さんの顔が、みるみるうちに引きつっていく。
言いたいことを言ってしまった。
どきどきしたけど、これも、正直悪くない……。
どこか清々しくなる自分に、性格の悪さを疑って苦笑いが込み上げてきた。
「まぁ、君が抜けても問題ないだろう」
どこから聞いていたのか、歩いて近づいてきた部長が鼻で笑いながらつぶやく。
「これまで目立った成果もなかったしな。辞めたいならどうぞご自由に。中途半端な引き継ぎなんて要らないよ、すぐにでもいいんだ」
その冷たい一言に、一瞬だけ鋭く傷ついた心。
でもそれと同時に浮かんできたのは少しの開放感だった。
——やっぱり。
私のしてきたことは何ひとつとして評価されていなかったのだ。
私自身が未熟なのは分かっている。
でもきっと、それだけではなかったのだ。
丁寧にやった仕事のほとんどが、村上さんの実績として吸収され、夏目さんのためにしたフォローはバカ正直に夏目さんの実績になっていく。
加えて、アシスタントのミスも全て、私の責任になっていたのだから。
最近まで意識しなかった『実績』というものの見方は、私のために怒ってくれる柊真さんに教えてもらったことだった。
長年務めてきた会社。
辛いことも沢山あったけど自分なりに前向きに取り組んできた仕事に、名残惜しさがなかった訳ではなかった。
けれど、その全てがスーッと消え、清々しい気持ちに包まれる。
私は、静かに微笑んだ。
「そのお言葉で、安心して決断できます。それであれば、規則上の最短の退職日でお願いします。有給も残っておりますので残った日付で消化させていただければと」
その瞬間、室内の温度が数度下がった気がした。
「で、でも……今度立ち上がる新プロの担当は木崎さんだったでしょ?その引き継ぎは……?」
村上さんの声が震えている。
部長の強気な態度は、村上さんを信頼しているからこそ。
これまでの功績を全て自分のものとした報いだと思う。
「あ、そうだ!藤堂さんがまとめてくださるんですよね? 確か、契約延長の打診があったって……」
縋るような視線を向けられたのは柊真さんだった。
少し遠くの席だけれど、焦った村上さんの声はよく通り、柊真さんがこちらに視線を向ける。
「新プロ……。あぁ……ありがたいお話でした。ですが、契約延長の件は、先日お断りしました。私の契約は、アップデートのプロジェクトが完了するまでです」
あっさりとその期待を裏切った彼に、私は目を見開く。
それは、私も知らない話だった。
「……え?」
「公式にはまだ通達がされていなかったようですね。失礼しました」
静かに村上さんに微笑む柊真さんの声が、オフィス全体に響く。
その瞬間、村上さんの顔が青ざめた。
「ちょ、ちょっと待ってください! 藤堂さんまでいなくなるなんて……それじゃあ、このプロジェクトは……」
「何をそんなに焦っているんです?」
柊真さんは優しく微笑んでいた。
——けれど、その瞳には容赦の色が全くない。
「私もマニュアルを見せていただきましたが、すごく事細かに書かれていた印象でした。誰よりも社内のことを把握している貴方がいらっしゃるのに、何の問題が?」
村上さんは何も言えず、ただ肩を落とす。
もう、この会社に私の心残りはない。
清々しい気持ちで、その姿を見つめていた。
_/_/_/_/_/_/
第34話、読んでいただきありがとうございます_(⑉• •⑉_)
気に入っていただけたら、お気に入りやエールをいただけますと励みになります!
次回もぜひよろしくお願いいたします。
私は、いつも通りの時間に会社へ向かった。
けれど、足取りはいつもより数段と軽い。
「茉莉、大丈夫?」
「はい、ちょっと緊張するけど、大丈夫です」
出社時間をずらしていた柊真さんと今日は初めて、家から一緒に出社していた。
もう気を遣う必要がないことが嬉しい。
軽い足取りで少し前を歩く私を、柊真さんはおかしそうに見つめていた。
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出社後、私は一度自席に座ってから、覚悟を決めて村上さんに声をかけた。
「あの、これ、よろしくお願いいたします」
「え、何これ、本気で言ってるの?」
ピリついた村上さんの一言で、オフィスの空気がわずかに揺れる。
私を見つめるその表情には、明らかに焦りが滲んでいた。
「はい……。来月末で辞めさせていただきます」
口にした瞬間、オフィス全体から視線が集まるのを感じる。
注目されることは苦手だけれど、ここ最近のことを思えば、わかりやすいくらいの視線はさほど気にならなかった。
「あなたがいなくなったら、アシスタント業務はどうするの?ただでさえ人手不足で、三人でなんとか回してるっていうのに!どれだけ責任感がないの……」
ヒステリックな村上さんの声に少しだけ動揺する。
けれど数日前、柊真さんがくれた言葉を思い出し、私は静かに息を吸って口を開いた。
「改めてお伝えすることでもないのですが……現在、稼働している案件は全部で15件ですよね」
私は、自分のモニターに案件一覧を出し、村上さんのデスクに向けた。
「名目上は、私たち3人で、5件ずつ分担していることになっていますが……実際には、村上さんの案件は実務ベースで私に回ってきている現状です」
元々注目を浴び、静まり返っていたフロア内。
大きな声で話しているつもりはなくても、その内容は近場のデスクの人には届いているようで、村上さんはわかりやすく眉をしかめた。
「……な、何言ってるの私は自分でーー」
予想できていた反論をあえて遮って、私は続ける。
「最近は夏目さんもすごくしっかりしてて、ほとんどフォローなしで十分働いてくれているので、夏目さんは、多少案件が増えても十分回せる即戦力かと思います」
ちらっと後ろを振り返ると、夏目さんはまんまるの瞳でこちらを見上げていた。
そちらにほんの少しだけ微笑んでから、淡々とした口調のまま、最後の一文を添える。
「お二人であれば私が減っても十分余裕を持って対応いただけると思います。村上さんは、私よりもずっと経験も実績もある上司ですから……そこは、心配していませんでした」
言い切ると、村上さんは言葉を失ったように口をパクパクとさせていた。
「……で、でも引き継ぎはどうするの?」
「引き継ぎは残りの期間で滞りなくさせていただくつもりです。それに、最新のマニュアルに、案件についての概要もまとめられていたように思います。村上さんが作成されたマニュアルなので、把握されていると存じておりますし、問題ないかと」
意識的に柔らかく言ったつもりだけど、皮肉は隠しきれなかったかもしれない。
村上さんの顔が、みるみるうちに引きつっていく。
言いたいことを言ってしまった。
どきどきしたけど、これも、正直悪くない……。
どこか清々しくなる自分に、性格の悪さを疑って苦笑いが込み上げてきた。
「まぁ、君が抜けても問題ないだろう」
どこから聞いていたのか、歩いて近づいてきた部長が鼻で笑いながらつぶやく。
「これまで目立った成果もなかったしな。辞めたいならどうぞご自由に。中途半端な引き継ぎなんて要らないよ、すぐにでもいいんだ」
その冷たい一言に、一瞬だけ鋭く傷ついた心。
でもそれと同時に浮かんできたのは少しの開放感だった。
——やっぱり。
私のしてきたことは何ひとつとして評価されていなかったのだ。
私自身が未熟なのは分かっている。
でもきっと、それだけではなかったのだ。
丁寧にやった仕事のほとんどが、村上さんの実績として吸収され、夏目さんのためにしたフォローはバカ正直に夏目さんの実績になっていく。
加えて、アシスタントのミスも全て、私の責任になっていたのだから。
最近まで意識しなかった『実績』というものの見方は、私のために怒ってくれる柊真さんに教えてもらったことだった。
長年務めてきた会社。
辛いことも沢山あったけど自分なりに前向きに取り組んできた仕事に、名残惜しさがなかった訳ではなかった。
けれど、その全てがスーッと消え、清々しい気持ちに包まれる。
私は、静かに微笑んだ。
「そのお言葉で、安心して決断できます。それであれば、規則上の最短の退職日でお願いします。有給も残っておりますので残った日付で消化させていただければと」
その瞬間、室内の温度が数度下がった気がした。
「で、でも……今度立ち上がる新プロの担当は木崎さんだったでしょ?その引き継ぎは……?」
村上さんの声が震えている。
部長の強気な態度は、村上さんを信頼しているからこそ。
これまでの功績を全て自分のものとした報いだと思う。
「あ、そうだ!藤堂さんがまとめてくださるんですよね? 確か、契約延長の打診があったって……」
縋るような視線を向けられたのは柊真さんだった。
少し遠くの席だけれど、焦った村上さんの声はよく通り、柊真さんがこちらに視線を向ける。
「新プロ……。あぁ……ありがたいお話でした。ですが、契約延長の件は、先日お断りしました。私の契約は、アップデートのプロジェクトが完了するまでです」
あっさりとその期待を裏切った彼に、私は目を見開く。
それは、私も知らない話だった。
「……え?」
「公式にはまだ通達がされていなかったようですね。失礼しました」
静かに村上さんに微笑む柊真さんの声が、オフィス全体に響く。
その瞬間、村上さんの顔が青ざめた。
「ちょ、ちょっと待ってください! 藤堂さんまでいなくなるなんて……それじゃあ、このプロジェクトは……」
「何をそんなに焦っているんです?」
柊真さんは優しく微笑んでいた。
——けれど、その瞳には容赦の色が全くない。
「私もマニュアルを見せていただきましたが、すごく事細かに書かれていた印象でした。誰よりも社内のことを把握している貴方がいらっしゃるのに、何の問題が?」
村上さんは何も言えず、ただ肩を落とす。
もう、この会社に私の心残りはない。
清々しい気持ちで、その姿を見つめていた。
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