勇者の運命の人は俺ですか?

薗 蜩

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初日

私の運命は魔法使いかもしれない sideウォレス

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ウォレス·パンディ
勇者 20歳
魔法も剣術もマスタークラス
魔王討伐を成し遂げた英雄


抱き締めたままだと運命の愛くるしい顔が見れないので
運命の言うまま私のやって来た薄い板扉の前で座りながら話をすることになった

近くには台があり小さな箱のようなものに入っている動物の餌のような食べ物らしきものと水筒のような不思議な入れ物があったが放置されていた
これは何かと訪ねようとしたがその前に運命より訪ねられ
まずは誰と聞かれたので自己紹介をした


私の運命は
「え?」
「は?」
「ないない」
とか何とか
聞き取れる単語が少ないがぶつぶつと小さな声で何かを発していた
もしかしたらこの世界の作法とか相槌か何かなのかもしれない
そして表情がコロコロと変わり実に愛らしい

「魔王討伐の報酬として私は唯一無二の運命と出逢う為にここに居る」

黒い髪に大きな黒い瞳
肌の色は私の世界にもよく居る人肌色
そして小さく細い…

女神は抱き潰しかねないからとこの世界の運命を見付けてくれたのに
こんなに細いと余計潰し壊れてしまうのでは?と思うほど細い

「それ…なんのラノベ設定ですか?ちょっと怖いんですけど……やっぱりドッキリですか?そろそろカメラとか出てきて欲しいレベルなんですけど…」

理解の出来ない単語が重なる
やはりこの世界にも魔法があるのかもしれない
わかりやすくはっきりと伝えることが出来れば良いが…

「私と契り私の世界で幸せに暮らそう!」
「ち……契り?…は?」
「この世界では契りという言葉は無いのか…なんと説明したら良いか…あぁ!番だな!私と番になって私の世界で幸せに暮らそう!」
「…………………は?」

この世界の言葉に契りも番も通じる言葉は無いのか?
やはり女神の言っていた文化の違いとかが関係しているのかもしれない

「愛している」

運命の目を見、柔らかい頬に触れながら真っ直ぐに伝えた
愛が共通した意味であるなら通じるだろう

私の運命はこれ以上にないくらいに可愛い表情を見せてくれた
照れている表情のはずだ
そして高揚する肌が愛を共通した意味で通じたと実感した

っと思っていたのだが

「は?初対面で愛しているとか無理でしょう!しかも男だよ!俺はお!と!こ!しかも番とか契るとかまじファンタジー異世界ラノベ設定満載でなんなんだ!」

顔を赤くしながら一生懸命に話してくれているのがわかる
何て可愛らしい

「私は同性しか好きになれない、目の前にいる私の運命が理想のタイプだ!安心しろ」

男だから愛せないというなら問題ないと伝えよう

「くっそイケメンはゲイ……ですか……」

理解の出来ない単語があるが反論が少ないと言うことは理解したと言うことだろう

「私の運命は同性が愛の対象ではないのか?」
「………………………対象……です……はぃ……」

私の運命も同性が恋愛対象と聞き取れ胸の鼓動が急激に高鳴った

このまま押し倒しても良いだろうか…?
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