/// Tres

陽 yo-heave-ho

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□反逆と復讐篇 No pain No gain.

3.04.2 密談

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 4日目と5日目の狭間、深夜。
 店を閉め変装も解いたキースは、一人煙草を巻きながら待っていた。何度めかの時刻確認、聞いていたよりも遅い。何かあったのかと考えるがそんな筈はないとも思う。気を遣い屋根裏へ上がったネロを呼ぼうかと見上げた時…ドンと裏口の戸が叩かれ振り返る。
「……」
 気配を殺し近づき、また叩かれた戸を睨む。微かに何かが聞こえ眉を顰め、背中に隠し持ったナイフを探り、三度目のノックで開け放つ…
 立っていたのは適当な変装のジェラルドだった。
「…遅ぇ」
「少し手間取った」
「また雑な格好して」
「?ちゃんとしてんだろ」
「鏡見ろクソッ…さっさと入れ」
 わざとらしく溜息を吐くキースにジェラルドも眉を寄せ、しかし二人して辺りを窺い、誰にも見られてないことを確かめ戸を閉めた。
 珍しく早起きしたかと思えば基地に行くと言って出かけ、その後何度かスチュアートが伝言を伝えに来て、漸く本人が戻って来るとまんまジェラルド・デュレーで。休暇中とはいえ、こんなボロの雑貨屋に入るところを他の軍兵に見られやしないか気が気じゃない。
「二人は?」
「もう寝た。今何時だと思ってんだ?酒盛りなんかさせねぇからな」
「そうじゃない、一々言うな」
「金払えばいいとか思ってんだろ」
「下戸が喚くなっつってんだ」
「「……」」
 恒例となった(二人としては元通りの)口喧嘩と睨み合い。しかし申し合わせたように溜息が揃い、
「やるぞ」
「わかってら」
 直後舌打ちまで揃ってしまい、二人はまた睨み合った。


 ──この数日、二人は毎日のように舞い込む配達仕事の傍ら、6年分の溝を修復していた……というわけではなく、復讐のこともしっかりと考え動いていた。
 今夜もその一環であり、ゆっくりと話せる夜は謂わば密談タイムだった。

 始まりは三日前の夜。
 一足先にキアが床に就き、酔っ払ったネロがソファで眠りこけ、残ったジェラルドは飲み足りない様子で酒瓶を呷っていた。すると、
「俺が調べたやつ。最近は出来てねぇけど」
 屋根裏で探し物をしていたキースが戻ってきて、何やら紙を広げてみせた。そこに記された内容に思わず眉を寄せてしまう。
「これ全部?お前が?」
「?全部じゃねぇし」
「いや…そういう意味じゃ…」
 驚き言葉を失うジェラルド。キースはわからぬ様子でスタンにも手伝ってもらったと付け足したが、それはさらに驚かせるだけであった。
 その紙は'回転式銃 Revolver所持者 owner'と名付けられたリストで、これまでバルハラで製造された六連回転式銃シックスリボルバーの数とその持ち主、名前や素性や、細かくは6年前の9月の所在・行動など…キースが三年近くかけ調べ上げた情報が記されていた。
「あの日までに造られた六連は20挺。9月のタイミングで増えたのがあって、それはこっち。ここ数年の新しい型は数出しだけ…で、今んとこハッキリしてんのは半分くらい。けど16番から20番は南部への横流しで、裏付け探したら案の定だった。全然わかんねぇのは4番と、7…おい、聞いてんのか?」
「……半分じゃない。殆どわかってる」
「あのな、だからわかんねぇのが、」
「ハリソンみたいだ」
「!はぁあ?」
 内容もだが珍しく饒舌なキースにジェラルドは舌を巻くばかりで、かつてのハリソンのようだとも思った。
 同じように仇を探していたはずが、これは予想外。キースのほうが何枚も上手であり、その分危険な目に遭わせていたのだと申し訳なくなる。
「全然わかんねぇのが、まだ4、5挺ある」
 話しながら修理途中の回転式銃リボルバーを取り出す。壊れ無くなってしまった銃把には、かつて11番が刻まれていた。リストの名前はアドルファス・ヘリオット。
「持ち主も在り処も、わかんねぇまま。4・7・10・13・14…4番は多分だけど、」
「それは元首だ」
「!やっぱそうか…前に調べようとしたら、ハリソンに邪魔された」
 答えてやると翠の瞳が大きくなり、すぐさまペンを取りリストに書き込む姿につい顔が綻ぶ。邪魔しないように手を伸ばし、"北部?"と記された箇所を指差す。
「お前の予想通り、7番は6・8・9と連番で北部のはず。持ち主はロダトさんだと思う」
「え!?」
「番号はわからんが一挺貰ってた。異動の餞別に、ライザー将軍が」
「げぇっ、マジで?!」
 露骨に嫌な顔をされ苦笑いし返す。北部から元首の衛兵隊へ異動した彼のことは自身も苦手なのだが、少ししか関わらなかったキースのほうが苦い思い出があるわけで。兎も角、
「これでほぼ全部だな」
「…あと3挺」
「絞られてきただろ…すまん。ずっと一人で、悪かった」
「やめろっての」
「それから、ありがとう」
 ジェラルドが辛そうながらも笑ってみせると、キースは溜息とともに首を振り、
「まだだ…」
 まだ見つかってないと付け足し、手の中の銃を撫でた。

 それから毎晩、二人は6年間で得てきた手がかりを語り合った。互いのこれまでを語る機会に変わったり、眠気に負け半刻にも満たない時もあったが、少しずつだった情報が段々と大きなものになっていく。
 そうして再認識したのは、不正塗れの南部統括の疑わしさと、浮かび上がった或る人物──


 現在に戻り。
「部屋も資料室も全部探ったんだが、やっぱり無かった」
「…真っ白だな」
「だから怪しいんだ」
「けどなんも無ぇぞ、あいつ。前に調べた時の見返したけど、埃もクソも出てこねぇ」
「尚更おかしいだろ…」
 ジェラルドの眉間の皺が増え、キースも溜息をもらす。
 新しい執務室を漁り、過去に見つけた物を改めても何もわからない。二人が怪しみ調べているのは、事実上南部の統括長となったウィリアム=ウォルター・ルミディウスだ。
「禿げ狸の横流し見つけた時もだよなぁ、何人も捕まえたのに。あれ何年前だ?」
「7、いや、もう8年か。あの頃はまだ高官でもなかっただろ」
 夕飯の残りの煮込みを皿に分け、二人分のグラスを用意し記憶を辿る。
 かつて第8小隊が暴いたソロウの大不正は世間的にも有名で、黒幕である将軍ソロウ及び十名近い高官や軍兵が牢獄送りとなった。しかしそこにルミディウスは含まれておらず、彼の経歴は現在まで汚点無し。南部では珍しく真っ白なのである。
 因みに、投獄されたはずの禿げ狸は財力で自由を得、さらに豪運で復職まで果たしている。
「南部で何かある度、基地に入って調べたんだけどさ」
「盗みか」
「その時はやってねぇし。で、見つかんのはいつもソロウ印」
「……」
 ぬるくなってしまったスープを啜り、柔らかくなった豆を匙で転がす。
「羊皮紙も書簡も報告書も、書き損じも、どれもハゲの印だ。ルミディウスのサインもあったけど問題ありそうなのはハゲだけ」
「……」
「ルミディウスってよぉ、ちゃんと働いて、」
「本当にソロウの印か?」
 気になり口を挟むと、キースは匙を口に運びかけたまま動きを止めた。
 持ってきた鞄を開け何枚かの書簡を捲る。見つけ取り出したのは捜索隊隊長の任命証で、何故か嫌そうな声が聞こえたが構わず続ける。
「前に貰ったものだ。これは執務室にあったやつ」
「盗ったのか」
「違ぇ、黙れ」
 さらに数枚、羊皮紙や紙を出す。それらは全て過去の作戦資料や中央本部との連絡で、実を言えばどれも機密事項なのだが、元軍兵・現盗賊に見られたところで別に構やしない。
「この辺りとか、少し違くないか?」
「言われてみると……」
「……んん」
 じっと眺め見比べる。全てに押印されたソロウ将軍の印と、時々ルミディウスのサイン。印はインクが薄くなっていたり、文字が微妙に変わっている、ようにも見えた。が、
「やっぱ同じじゃね?」
「可能性の一つだ」
 結局印が偽物かはわからず、キースに苦笑いされジェラルドは目を逸らした。
「今更だけどあいつ謎多過ぎ。ブランディン・ヒルの大地主、お貴族様の'道楽軍兵'、…それ以外あんま知らねぇわ」
「知ってるほうだと思うぞ」
「あとさ、'寄生虫'ってなんだ?スチュ…ブラウンが言ってた」
 小さなグラスに注いだ酒をちびりと飲んでいると、キースがわからんといった様子で視線を送ってきて、知り得ることを教えてやる。
「ルミディウスは現状、軍人としての収入しか無い。大地主と言っても先代の頃から他の地主と揉めてて、酷い時は殺生沙汰に発展した。それが数年前の話だから、今は財なんて無いはず…」
「???」
 眉根が思い切り寄り何も返ってこず。その顔が面白く含み笑いする。
「要するに、集りだ。高官といえど俺達の賃金なんてたかが知れてる。それでも羽振りがいいのは仲良しの貴族様に集ってるから。貴族だけじゃなく他の高官や商家まで、何かしら弱みを握ってるらしい…それを誰かが上手いこと言って、」
「'寄生虫'か。なるほど」
 漸く合点がいったようで、キースはスッキリした顔になるが、
「…ってことは、ソロウも'寄生'されてた?」
「!」
「そんな奴のとこに、よくもまぁ…誘われたんだっけ?無茶するよなお前も」
「……るせぇ」
 唐突に出た言葉に驚くも言った本人はわかっていないようで、その後もしつこく嫌味を言われ舌打ちで返してやった。
「あのハゲ狸、くたばってホんっっっと清々したけど!誰が殺ったんだ?」
「知るか…」
 ただの茶を酒のように飲み干し愚痴みたく言われても、わかるはずがなく。無視して豆を潰すことに専念し、スープと一緒に胃に流し込む。
「あいつ死んで嬉しい奴なんざ…、む…ひくられもいるし。でもまんまるの腹、グッチャグチャらったんらろ?イチミもスチュあーぉ達も、知らねぇって。それこそルミいぃウふとがさ!っ"ん…どさくさ紛れにお前らんとこのが、殺ったんじゃねぇの?」
「…食いながら話すな」
 掻き込みながら喋り続けるキースに眉を寄せる。しかも内容が内容だけに、食欲が失せる。
 …友の言うことにも一理ある。死なずともソロウの失脚で喜ぶのはまず軍人、それも高官クラス。死んだことで貴族共も高笑いしてんだから世話が無い。今回一番得をしたであろうルミディウスの顔が浮かぶ。本当にソロウに'寄生'していたのか。
 さらに嫌な記憶が蘇り…
「…ルミディウスの義理の姉、知ってるか?」
「?聞いたことはある」
 呟くと目が合い、煙草を咥えたまま首を傾げられる。本当は思い出したくないのに、蘇ったものを誤魔化すように口が動いた。
「名前はクラウディア。昔の姓は、ラウエンシュタイン」
「!」
「あの'魔女'の妹だ。ライザー将軍に聞いたから間違いない」
「マジかよ…」
 見開かれた目がさらに大きくなり、懐かしい香りがカウンターに広がる。砦で受け取った手紙の"Sister"とはこのことで、ジェラルドはクラウディアの顔立ちにかつての女将軍の面影を見て、ライザーに尋ねていたのだ。

 名家ラウエンシュタイン──
 途絶えたはずのその名は未だに有名で、悪名のほうが名高い。肩書きは多数。バルハラ建国前はミチェルブルク皇家の分家、皇国騎士団総長。三番目の子に当たる長女は6年前までバルハラ軍の将軍で、ヘリオットや自身らの上官に当たる人物だったが…
 彼女が暗殺されたことで、悪名一家の血は途絶えたはずだった。

「血筋ってだけでただの女だ。病んでるというか…気が触れてる。なのに…ノクシアで何度か会ってな」
「…?」
 段々とジェラルドの表情が変わり、いつもの無表情とはどこか違うものになる。どうやらまだ何かありそうだったが、彼はそれ以上語らず煙草の籠に手を伸ばした。
「コラ、勝手に吸うな」
「一本くらいいいだろ」
「吸えねぇくせに」
「ふざけるな、吸えっ…ごほ!」
 案の定咳き込み、思わず笑ってしまう。睨んでくるジェラルドにキースは掌を出してみせた。
「一本銅貨3枚。まいどあり」
「……クソチビ」

 煙草一本でまた口喧嘩に発展した二人の様子を、天井から窺う者が一人。
 微かに開いた梯子口から覗き見ていたネロは、息を潜め眉を寄せていた。
「気になるかい?」
「…つーか、心配、かな」
 同じく起きていたキアに声をかけられ正直に答える。気になるのは二人というより、楽しげに笑うキースだった。
「ジェラルドのことは、まだよくわかんねぇけど…キース、また無茶しねぇか…」
 込み上げた溜息を我慢し、気づかれぬように戸を閉める。毎晩語り合う二人はいつもの調子だったが、今宵も見えない隔たりを感じた。一緒に酒を飲み見聞きしても受け入れてくれそうだったが、結局入り込めない。二人の言う復讐も詳しいことは聞いておらず…また危険なことに首を突っ込んでるのは明白だ。
「!っ?え、えぇ??」
 不意に腕を引かれ抱き締められる。柔らかくて温かな胸が間近に迫り、身体が強張る。
「ロムはいい弟を持ったねぇ」
「き、キアさん!ちょっと…!?」
 いつもキースがされているように撫で回され、いい香りに包まれる。女のそれに慣れていないネロは暗くてもわかるほど真っ赤になり、拒めもせず狼狽えた。
「明日から慣れない馬だよ、もうおやすみ」
「わ、わかったから!…おやすみなさいっ」
 漸く解放され、這い逃げ毛布に包まる。彼女の言う通り明日この街を出て風流街へ向かうのだが、早打ちする心臓のせいで暫く眠れそうになかった。
 キアは初々しい姿にクスりと笑い、同じく寝床に戻った。
「大丈夫…大丈夫さ…」
 吐息のような囁き声。それは狸寝入りのネロには届かず、階下で笑う二人にも届かず、静かな闇に溶けていった。


 その後も二人の密談は続いた。
 取り戻した地図を広げ、ビアンカが預けてくれた柘榴石を使い秘密を解き明かすと、無感情に思われがちな黒い瞳が大きくなり輝き出した。
「どういう仕組みだ…地図にも仕掛けがあるよな?何の紙を、いやインクか?っつか石の中をどうやって??マジどうなって…ホントにラッカムが作ったのか??!こんな…っ…有り得ねぇ…!」
 すっかり童心に帰ったジェラルドは顔を綻ばせ、一生懸命地図や石を弄り何度も感嘆の声をもらした。初めて解いた時の自身もそうだったろうが、彼の驚き様は面白く、子供顔負けである。
「お前…そういうの好きだよな」
「ん。ぁ、え?」
「お口が開きっぱだぞ、指揮官殿」
 笑いを堪え言ってもジェラルドは仕掛けに夢中で、前髪が燃えてしまいそうなくらい蝋燭に近寄り、石の中を覗き込んでいた。
 本来、というか素の彼はヘリオットと肩を並べるほどに冒険や宝探しが大好きなのだ。昔もこんなふうに目を輝かせ語ってくれたり、本を読み漁っていた。
「……なに笑ってる?」
「いやべつに…くく」
 <竜の首飾り>は、ちゃんと見ただろうか。他にも聞かせてやりたい話がある。不本意でも色んな所に行ったし、冒険してきたつもりだ。もっと驚かせたいと温かな気持ちが湧き起こる…しかし、
「明日からもう一度調べる。お前はどのくらいで…というか、戻って来るか?」
「…あぁ、ネロ送ったらすぐ。っても三週間か、もっと」
 ふっと表情が消え軍兵の彼に戻ってしまい、キースも目を逸らし短くなった煙草を揉み消した。
 友とのこの時間はまるで夢で、現実を思い出せばすぐ泡のように消えてしまう。
「調べんのはいいが、危ねぇことすんなよ」
「それをお前が言うか」
「危なっかしいんだよテメェは、南部こっちに来たことといい。自覚しろっての」
「…お前まで言うな」
「あ?」
「人のことよりテメェの心配しろ、盗人」
「あーはい、そーっすね」
「またとっ捕まっても知らねぇぞ」
「うっせ」
 お開きの流れになり散らかったカウンターを片していくが、開きっ放しだった手帖──抜き取られた日誌部分が戻り、完全となったヘリオットのそれを引き寄せ、文字を追う。
「…こいつのこと、だよな」
「…ああ」
 ボソりと呟けば低い声が返ってきて、気配が変わった。楽しい時間は終わり、まだ蒸し暑いはずの夜の空気が張り詰める。キースがなぞった文字は日誌に度々登場するで、ジェラルド曰く仇と思わしき者。
 既に死んだ禿げ狸か、真っ白過ぎる男か、はたまた違う人物か。犯人の正体は未だわからず。それでも色褪せた文字に二人は殺気立つ……

「……なぁ」
「ん?」
「それ、見てもいいか?」
 徐にキースが指を差す。指されたのは腰元で、基地から持ってきてしまった剣だとわかり、ジェラルドの顔がまた綻んだ。
「やっぱり気づいたか」
「海で戦った時な。二本目出しやがったと思ったら、なんか古くせぇし」
「錆びさせたくないんだが、擦り減らしたくもない。鍛冶屋に見せると買い替えろって煩い」
「はは…ヤバ、マジで古ぃ」
 手渡された剣を両手でしっかりと握り、灯りに翳しじっくり眺める。鞘から少しだけ抜いてみると綺麗な音がし、翠の瞳が細くなった。
 時折二刀流になるジェラルド。彼の二本目の剣はキースの銃と同じ、元はヘリオットのものだ。
「そうだ…砦が襲われた時、あの白髪野郎に剣折られた」
「は?どうやって?」
「…拳で、殴って」
「!ウソだろ?」
「冗談みてぇにやりやがったぞ。こっちじゃなくてよかったが…脳筋じゃないのかあいつ」
「ぶッ、ご、ご愁しょー…うははは!」
 吹き出し笑ってしまうと眉間の皺が深くなり、不貞腐れ顔で睨んでくるものだから余計面白い。詳しく聞き出すべく身を乗り出し、煙草を取る。
 ──もう少し、これを吸い終わるまででいいんだ。
 6年も空いてしまった。一日も早く復讐を果たすべきなのだが、短いようで長い6年分の時間をもう少しだけ埋めたいと思うのは、隊長への不義理だろうか。
「お前も聴かせろ。手帖に書き足してた…<炎庭>、行ったんだろ?」
「!…ヤベェぞ、あそこは」
 どうやらジェラルドも同じ思いのようで、二人はもう暫く語り合い続けた。
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