44 / 77
第二章 夢なんかみなくても
真鍋利津 1
しおりを挟む
ナツさんは、朝からシャワーを浴びたり着替えをして出勤して行った。
「ほんと、祥太くんのお陰で寿命が延びてます」
そうやって感謝される度、別にこの家はばあちゃんが建てた家だしなと逆に申し訳ない気持ちになる。
「その調子で長生きしてください」
「110歳くらいまで生きられそうです」
ほんとにそのくらい生きてくれと思いながらナツさんの背中を見送って、俺も身支度を始めた。
美容師は比較的朝が遅い部類の職業だ。夜は早くないけれど。
我が家の場合は通勤時間もかからないし、9時半に下に降りていく。
若いスタッフたちの出勤時間は10時半だ。
ナツさんの着替えはちゃんと俺の部屋に置いてあって、母さんが洗濯もしてくれることになっていた。最初ナツさんはそれをえらく遠慮していたけど、そこまでさせてもらえなきゃ甘えられている意味がないと説得した。
恐らく人に甘えるのが苦手な人なんだと思う。
利津なら遠慮なく母さんに甘えて、自分家かよとツッコミをいれたくなるような行動をしてくれるはずだ。
ナツさんには、この町で生活するならお互い甘え合って生きて行かないと余計に息が詰まるのだと教えてあげた。
「さて、俺もシャワーすっかなー」
部屋で伸びをしていると、携帯電話が鳴る。利津からのメッセージだった。
『祥太が仕事休みの日、午後行っていい? 例のメイクについてなんだけど』
ああ、そういえば利津にメイクのことを教えて欲しいと言われたんだった。
日葵さんに刺激されて髪型まで変えて、メイクまで覚えようとしている。
いい傾向だ。
『いいよ、火曜日うち来れば?』
利津が我が家に来るのは珍しい事じゃない。それに、こういうメッセージを受け取っても特別浮かれたり緊張したりしないところが俺たちの関係なのだろう。
利津とは会っていてもいなくても、なんとなく便りが無い時は元気なんだろうと思っていた。
髪を切った後に向こうから予定を入れられるのは初めてかもしれない。
*
火曜日は店が休みで、母さんはいつも予定を入れている。週1回しかない休みを有意義に使っているらしい。
俺は家でゆっくり映画を観たり、ちょっと遠出をしてファッション感度が高い街に出かけたりすることが多い。
専門学校時代に使ったメイク道具の一式は、ほぼ新品同様で押し入れの奥に眠っていた。それを出して来てリビングのテーブルに置いて利津を待つ。
一応、最近のメイクの傾向だとか流行りなんかは見てみたけど、色の使い方やラインの引き方以外はそんなに本質変わらないなという感想を持った。
家の呼び鈴が鳴り、玄関に向かう。
扉を開けると、利津が立っていた。
「よお、入れよ」
「お邪魔しまーす」
誰もいない家に利津を入れるのはもう何度目になるだろうか。
数日ぶりに会う利津は、カットを終えた頃から髪型に崩れもなく落ち着いていた。
定食屋の店頭に立つだけのためにコテを使うことはないのだろうか。どうもコテでスタイリングした様子は見られなかった。
メイクもいいけど、そういうのを覚えればちょっとは変わるんだけどなあとつい小言を言いたくなる。
リビングに通すと、冷たい麦茶を注いでテーブルに置いた。
「ありがと」
薄っすら汗をかいている利津に、やっぱりたった数分の距離でもこの季節は汗をかくんだなと思う。それより髪のUVケアはちゃんとしてるんだろうか。
利津は相変わらずデニムのストレートパンツにTシャツという、スタイルが相当よくなければ勝負ができない格好をしている。
まあつまり、お前女をどこに置いてきたという様子だ。
定食屋の店頭に立っているから仕方ないのかもしれないけど、これじゃナツさんが女として意識しないのもよく分かる。
都会のオフィスで働いて、特にクリエイティブ関係の仕事をしてきたナツさんは、ファッションにも気を遣っていたはずだ。
日葵さんを見ていても思う。ナツさんも日葵さんも自分をよく分かっていて、無理している感じが一切無い。
俺はそういうことを利津に教えなければならないわけだ。恐らく。
「わあ。これが専門学校時代に使ってたメイク道具?」
「授業とイベントで使った程度だよ。まあ、専門はファッションショーやるために奇抜な色も使うけど、普通のメイクじゃこんないろんな色使わないし」
専門学校時代に使ったメイクパレットには、色とりどりのシャドウが乗っている。原色っぽい色から淡い色まで、絵具のようにどんな色もあった。
「で? どういうメイクを覚えたいんだっけ?」
確認するように尋ねると、「ええっと」と利津はもたついた。
「一応アドバイスしとくと、利津の普段の格好からしてモードっぽいメイクは止めた方が良い」
「そんなの似合うと思ってない」
簡単に認めたな……。海外の最先端メイクを自分に施そうとか一度は思うのかと思っていたが、そういうものではないのか。
「あと、俺の個人的な好みはタヌキ顔だが、利津はそっち系でもない」
「……別に祥太の好みにしてなんて言ってない」
キッチンから持って来た椅子に利津を座らせて、ダックカールと呼ばれる美容師がよく使うピンで利津の髪を上げ、顔をじっと見る。
肌の質は悪くないし、色ムラが無いのは若いからってのもあるのだろうか。
二重だけど瞼の上はちょっと重めで、鼻は特別高くない。
頬骨も張っていないから、顔に高低差がない。ハイライトは入れてノースシャドウが必須か。
いや、こいつそんなメイク自分でやれんのかな。
「ねえ、祥太にじっと見られてて思ったんだけど」
「?」
「あんたってホントに顔の造りに恵まれてんだね」
「惚れた?」
「別に」
知ってるけど。俺、自分の顔が整ってるのとか、よーく知ってんだけど。
利津は自分の顔のことをほとんど知らなそうだ。
「とりあえず、これからちょっとやってみる」
「はい」
あらかじめ買っておいたメイク落としのシートで顔をなぞる。指の腹で優しくメイクを落として行った俺に、利津は「あんたメイク落としとかもできるんだ」と余計な感想を述べた。
「あーそうだな。化粧水と乳液は自分でやれ。そこの、母さんの使ってくれていいから」
「分かった」
利津は顔に化粧水と乳液を塗った。
その後、俺がコントロールカラーを入れる。利津の肌は黄色味が強いから紫色を入れてみた。
一気に肌に艶感が出たのを見て思う。やっぱりメイクはすごい。
ファンデーションでベースを整えると、ハイライトとシャドウを軽く入れた。
アイシャドウは映えにくい顔だけど、チークは似合うなとピンクのチークが入った顔を見て頷く。
「ほんと、祥太くんのお陰で寿命が延びてます」
そうやって感謝される度、別にこの家はばあちゃんが建てた家だしなと逆に申し訳ない気持ちになる。
「その調子で長生きしてください」
「110歳くらいまで生きられそうです」
ほんとにそのくらい生きてくれと思いながらナツさんの背中を見送って、俺も身支度を始めた。
美容師は比較的朝が遅い部類の職業だ。夜は早くないけれど。
我が家の場合は通勤時間もかからないし、9時半に下に降りていく。
若いスタッフたちの出勤時間は10時半だ。
ナツさんの着替えはちゃんと俺の部屋に置いてあって、母さんが洗濯もしてくれることになっていた。最初ナツさんはそれをえらく遠慮していたけど、そこまでさせてもらえなきゃ甘えられている意味がないと説得した。
恐らく人に甘えるのが苦手な人なんだと思う。
利津なら遠慮なく母さんに甘えて、自分家かよとツッコミをいれたくなるような行動をしてくれるはずだ。
ナツさんには、この町で生活するならお互い甘え合って生きて行かないと余計に息が詰まるのだと教えてあげた。
「さて、俺もシャワーすっかなー」
部屋で伸びをしていると、携帯電話が鳴る。利津からのメッセージだった。
『祥太が仕事休みの日、午後行っていい? 例のメイクについてなんだけど』
ああ、そういえば利津にメイクのことを教えて欲しいと言われたんだった。
日葵さんに刺激されて髪型まで変えて、メイクまで覚えようとしている。
いい傾向だ。
『いいよ、火曜日うち来れば?』
利津が我が家に来るのは珍しい事じゃない。それに、こういうメッセージを受け取っても特別浮かれたり緊張したりしないところが俺たちの関係なのだろう。
利津とは会っていてもいなくても、なんとなく便りが無い時は元気なんだろうと思っていた。
髪を切った後に向こうから予定を入れられるのは初めてかもしれない。
*
火曜日は店が休みで、母さんはいつも予定を入れている。週1回しかない休みを有意義に使っているらしい。
俺は家でゆっくり映画を観たり、ちょっと遠出をしてファッション感度が高い街に出かけたりすることが多い。
専門学校時代に使ったメイク道具の一式は、ほぼ新品同様で押し入れの奥に眠っていた。それを出して来てリビングのテーブルに置いて利津を待つ。
一応、最近のメイクの傾向だとか流行りなんかは見てみたけど、色の使い方やラインの引き方以外はそんなに本質変わらないなという感想を持った。
家の呼び鈴が鳴り、玄関に向かう。
扉を開けると、利津が立っていた。
「よお、入れよ」
「お邪魔しまーす」
誰もいない家に利津を入れるのはもう何度目になるだろうか。
数日ぶりに会う利津は、カットを終えた頃から髪型に崩れもなく落ち着いていた。
定食屋の店頭に立つだけのためにコテを使うことはないのだろうか。どうもコテでスタイリングした様子は見られなかった。
メイクもいいけど、そういうのを覚えればちょっとは変わるんだけどなあとつい小言を言いたくなる。
リビングに通すと、冷たい麦茶を注いでテーブルに置いた。
「ありがと」
薄っすら汗をかいている利津に、やっぱりたった数分の距離でもこの季節は汗をかくんだなと思う。それより髪のUVケアはちゃんとしてるんだろうか。
利津は相変わらずデニムのストレートパンツにTシャツという、スタイルが相当よくなければ勝負ができない格好をしている。
まあつまり、お前女をどこに置いてきたという様子だ。
定食屋の店頭に立っているから仕方ないのかもしれないけど、これじゃナツさんが女として意識しないのもよく分かる。
都会のオフィスで働いて、特にクリエイティブ関係の仕事をしてきたナツさんは、ファッションにも気を遣っていたはずだ。
日葵さんを見ていても思う。ナツさんも日葵さんも自分をよく分かっていて、無理している感じが一切無い。
俺はそういうことを利津に教えなければならないわけだ。恐らく。
「わあ。これが専門学校時代に使ってたメイク道具?」
「授業とイベントで使った程度だよ。まあ、専門はファッションショーやるために奇抜な色も使うけど、普通のメイクじゃこんないろんな色使わないし」
専門学校時代に使ったメイクパレットには、色とりどりのシャドウが乗っている。原色っぽい色から淡い色まで、絵具のようにどんな色もあった。
「で? どういうメイクを覚えたいんだっけ?」
確認するように尋ねると、「ええっと」と利津はもたついた。
「一応アドバイスしとくと、利津の普段の格好からしてモードっぽいメイクは止めた方が良い」
「そんなの似合うと思ってない」
簡単に認めたな……。海外の最先端メイクを自分に施そうとか一度は思うのかと思っていたが、そういうものではないのか。
「あと、俺の個人的な好みはタヌキ顔だが、利津はそっち系でもない」
「……別に祥太の好みにしてなんて言ってない」
キッチンから持って来た椅子に利津を座らせて、ダックカールと呼ばれる美容師がよく使うピンで利津の髪を上げ、顔をじっと見る。
肌の質は悪くないし、色ムラが無いのは若いからってのもあるのだろうか。
二重だけど瞼の上はちょっと重めで、鼻は特別高くない。
頬骨も張っていないから、顔に高低差がない。ハイライトは入れてノースシャドウが必須か。
いや、こいつそんなメイク自分でやれんのかな。
「ねえ、祥太にじっと見られてて思ったんだけど」
「?」
「あんたってホントに顔の造りに恵まれてんだね」
「惚れた?」
「別に」
知ってるけど。俺、自分の顔が整ってるのとか、よーく知ってんだけど。
利津は自分の顔のことをほとんど知らなそうだ。
「とりあえず、これからちょっとやってみる」
「はい」
あらかじめ買っておいたメイク落としのシートで顔をなぞる。指の腹で優しくメイクを落として行った俺に、利津は「あんたメイク落としとかもできるんだ」と余計な感想を述べた。
「あーそうだな。化粧水と乳液は自分でやれ。そこの、母さんの使ってくれていいから」
「分かった」
利津は顔に化粧水と乳液を塗った。
その後、俺がコントロールカラーを入れる。利津の肌は黄色味が強いから紫色を入れてみた。
一気に肌に艶感が出たのを見て思う。やっぱりメイクはすごい。
ファンデーションでベースを整えると、ハイライトとシャドウを軽く入れた。
アイシャドウは映えにくい顔だけど、チークは似合うなとピンクのチークが入った顔を見て頷く。
0
あなたにおすすめの小説
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
結婚相手は、初恋相手~一途な恋の手ほどき~
馬村 はくあ
ライト文芸
「久しぶりだね、ちとせちゃん」
入社した会社の社長に
息子と結婚するように言われて
「ま、なぶくん……」
指示された家で出迎えてくれたのは
ずっとずっと好きだった初恋相手だった。
◌⑅◌┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◌⑅◌
ちょっぴり照れ屋な新人保険師
鈴野 ちとせ -Chitose Suzuno-
×
俺様なイケメン副社長
遊佐 学 -Manabu Yusa-
◌⑅◌┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◌⑅◌
「これからよろくね、ちとせ」
ずっと人生を諦めてたちとせにとって
これは好きな人と幸せになれる
大大大チャンス到来!
「結婚したい人ができたら、いつでも離婚してあげるから」
この先には幸せな未来しかないと思っていたのに。
「感謝してるよ、ちとせのおかげで俺の将来も安泰だ」
自分の立場しか考えてなくて
いつだってそこに愛はないんだと
覚悟して臨んだ結婚生活
「お前の頭にあいつがいるのが、ムカつく」
「あいつと仲良くするのはやめろ」
「違わねぇんだよ。俺のことだけ見てろよ」
好きじゃないって言うくせに
いつだって、強引で、惑わせてくる。
「かわいい、ちとせ」
溺れる日はすぐそこかもしれない
◌⑅◌┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◌⑅◌
俺様なイケメン副社長と
そんな彼がずっとすきなウブな女の子
愛が本物になる日は……
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる