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3章
Part 137 『馬子にも衣装』
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真冬さん達の家に帰ると、出迎えが深く頭を下げて「お食事の準備は完了しておりますのでご案内いたします。」と案内される。
粉雪は「ちょっと部屋によってからいくー!」と俺達とは別れた。
案内されるまま、部屋に向かうとこそこには、もうすでに食べきれない量の料理の数々がいくつも繋げられて三メートルほどになった机の上にびっしりと置かれていた。
見たことのあるような料理もあれば、未知の食材を使っていると思うような不思議な料理まで様々であった。
中にはもう10人ほど座布団に座って、色々な話をしているようだった。男性は、やはり、鬼の家系というだけあって、がっしりとした体をしているものが多く、その頭には立派な角が生えている。
先程、会ったマコトさんも座ってお酒を飲んでいる様だった。
逆に女性達は、どこを見ても絶世の美女達ばかりである。どこか蠱惑的な美貌である。見ているだけで吸い込まれそうな美しさだ。
男性と違って体つきは華奢に見える。それどころか、触れれば壊れそうなガラス細工のような姿である。
勿論、そんなものは、勘違いである事は俺は知っているのだが・・・・・・
出迎えてくれた人は、そのまま、俺達を座布団の敷かれた机の一番端の席に案内してくれる。
良かった。真ん中だったらどうしようかと思った。とてもこの人達の中心でご飯を食べれる気がしない。
サクヤは、そんな事は一切気にしていない風で、目の前の料理に瞳をダイアモンドのようにキラキラさせて、今にも口からよだれが溢れそうなほどだった。
サクヤのこういう本能に生きてるとこたまに羨ましくなるな。
俺の隣には丸太のように太い腕で酒瓶をもった巨漢が座っていて、こちらをちらりと見ると愛想のいい笑顔を浮かべた。
「さぁさぁ、お客さん、飲んでくださいな。うちが贔屓にしてる名酒ですぜ。」
俺は、そう言われてに机に置かれたお猪口にお酒を注がれる。澄んだ透明な酒は水のようだったが果物のような甘い香りが鼻をくすぐる。
男に促されるままに一口、含めば、鼻の中を酒の奥へとすうっと入っていく。独特の辛さはあるが、すっきりとした味わいである。
お酒があまり好きではない俺でも分かる美味しいお酒だった。
「美味い・・・・・・」
「そうでしょう。そうでしょう。なんせ、一杯で五万円はする酒ですからね。」
明らかに酒が好きでもない人間が飲むべき代物じゃない。ほんのりと浮ついていた思考を一気に目覚めさせた。
「いや、そんな高価なの・・・・・・」
「遠慮せず、飲んでくださいな。ええ酒でも良い気持ちで飲むのが一番ですぜ・・・・・・」
目の前の大柄で二メートルはありそうな巨体をもった男にそう言われては、断れない。俺は、諦めて「じゃあ、ありがたく。」とお酒を飲みつづける。
目の前には豪華絢爛な料理がいくつも並んでいた。だが、酒はすでに何人かは飲んでいるのだが、食事は、誰も手をつけていない。
「お客さん、異世界の人間だってなぁ、遠いところからわざわざ、だけど、気をつけたほうがいいぜ。ここの女どもは、みんなおっかねぇからよ。」
周囲にも聞こえるような大きな声で大柄の男は、俺に忠告し大声をあげて笑う。
心なしか向かいにいる女性陣の表情は冷たい。そのうちの一人の女性が小さく笑って俺の事をじっと見つめた。
「いやだわ、イワミ、私達の事をそんな風に言うだなんて、もう酔ってるんじゃないの? ごめんなさいね。お客さん、この人、図体の割にお酒に弱いみたいで・・・」
「ぬかせ、この程度で酔うわけねぇだろ。狐月の女みたいに薄ら気持ち悪い顔しやがって、お前こそ少しは酒でも飲んで、その寒々しい顔取ったらどうだ?」
「あらあら、狐月の女はお好きなんじゃないんですか? あ、でも振られたんでしたっけ? いや、狐月も見所がありますね。こんな酒癖の悪い男見限って当然ですね。」
まさに売り言葉に買い言葉と言った風で明らかに一触即発の状況だ。
その瞬間、襖が開かれ「はいはい。お客さんの前ですよ。お二人とも」そう言って入ってきたのは煌びやかな着物に身に纏った女性だった。
というか、粉雪だった。粉雪に止められ二人も俺たちの前だと気づいたらしく、二人は軽く頭を下げて謝罪する。
「すみませんね。いつも喧嘩ばっかりなので」
そう言って、俺の前の席に座る粉雪の服装は、美少女のプリントされた服を来ていたはずなのだが、今では華の模様が描かれた着物になっていた。
「そうか。粉雪って・・・・・・真冬さんの妹なんだもんな・・・・・・」
その姿は、どこから見ても名家のお嬢様といった風であった。
「どう言う意味ですかそれ・・・・・・」
複雑そうな表情を浮かべながら俺たちと同じようにお酒を飲む粉雪だった。
粉雪は「ちょっと部屋によってからいくー!」と俺達とは別れた。
案内されるまま、部屋に向かうとこそこには、もうすでに食べきれない量の料理の数々がいくつも繋げられて三メートルほどになった机の上にびっしりと置かれていた。
見たことのあるような料理もあれば、未知の食材を使っていると思うような不思議な料理まで様々であった。
中にはもう10人ほど座布団に座って、色々な話をしているようだった。男性は、やはり、鬼の家系というだけあって、がっしりとした体をしているものが多く、その頭には立派な角が生えている。
先程、会ったマコトさんも座ってお酒を飲んでいる様だった。
逆に女性達は、どこを見ても絶世の美女達ばかりである。どこか蠱惑的な美貌である。見ているだけで吸い込まれそうな美しさだ。
男性と違って体つきは華奢に見える。それどころか、触れれば壊れそうなガラス細工のような姿である。
勿論、そんなものは、勘違いである事は俺は知っているのだが・・・・・・
出迎えてくれた人は、そのまま、俺達を座布団の敷かれた机の一番端の席に案内してくれる。
良かった。真ん中だったらどうしようかと思った。とてもこの人達の中心でご飯を食べれる気がしない。
サクヤは、そんな事は一切気にしていない風で、目の前の料理に瞳をダイアモンドのようにキラキラさせて、今にも口からよだれが溢れそうなほどだった。
サクヤのこういう本能に生きてるとこたまに羨ましくなるな。
俺の隣には丸太のように太い腕で酒瓶をもった巨漢が座っていて、こちらをちらりと見ると愛想のいい笑顔を浮かべた。
「さぁさぁ、お客さん、飲んでくださいな。うちが贔屓にしてる名酒ですぜ。」
俺は、そう言われてに机に置かれたお猪口にお酒を注がれる。澄んだ透明な酒は水のようだったが果物のような甘い香りが鼻をくすぐる。
男に促されるままに一口、含めば、鼻の中を酒の奥へとすうっと入っていく。独特の辛さはあるが、すっきりとした味わいである。
お酒があまり好きではない俺でも分かる美味しいお酒だった。
「美味い・・・・・・」
「そうでしょう。そうでしょう。なんせ、一杯で五万円はする酒ですからね。」
明らかに酒が好きでもない人間が飲むべき代物じゃない。ほんのりと浮ついていた思考を一気に目覚めさせた。
「いや、そんな高価なの・・・・・・」
「遠慮せず、飲んでくださいな。ええ酒でも良い気持ちで飲むのが一番ですぜ・・・・・・」
目の前の大柄で二メートルはありそうな巨体をもった男にそう言われては、断れない。俺は、諦めて「じゃあ、ありがたく。」とお酒を飲みつづける。
目の前には豪華絢爛な料理がいくつも並んでいた。だが、酒はすでに何人かは飲んでいるのだが、食事は、誰も手をつけていない。
「お客さん、異世界の人間だってなぁ、遠いところからわざわざ、だけど、気をつけたほうがいいぜ。ここの女どもは、みんなおっかねぇからよ。」
周囲にも聞こえるような大きな声で大柄の男は、俺に忠告し大声をあげて笑う。
心なしか向かいにいる女性陣の表情は冷たい。そのうちの一人の女性が小さく笑って俺の事をじっと見つめた。
「いやだわ、イワミ、私達の事をそんな風に言うだなんて、もう酔ってるんじゃないの? ごめんなさいね。お客さん、この人、図体の割にお酒に弱いみたいで・・・」
「ぬかせ、この程度で酔うわけねぇだろ。狐月の女みたいに薄ら気持ち悪い顔しやがって、お前こそ少しは酒でも飲んで、その寒々しい顔取ったらどうだ?」
「あらあら、狐月の女はお好きなんじゃないんですか? あ、でも振られたんでしたっけ? いや、狐月も見所がありますね。こんな酒癖の悪い男見限って当然ですね。」
まさに売り言葉に買い言葉と言った風で明らかに一触即発の状況だ。
その瞬間、襖が開かれ「はいはい。お客さんの前ですよ。お二人とも」そう言って入ってきたのは煌びやかな着物に身に纏った女性だった。
というか、粉雪だった。粉雪に止められ二人も俺たちの前だと気づいたらしく、二人は軽く頭を下げて謝罪する。
「すみませんね。いつも喧嘩ばっかりなので」
そう言って、俺の前の席に座る粉雪の服装は、美少女のプリントされた服を来ていたはずなのだが、今では華の模様が描かれた着物になっていた。
「そうか。粉雪って・・・・・・真冬さんの妹なんだもんな・・・・・・」
その姿は、どこから見ても名家のお嬢様といった風であった。
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複雑そうな表情を浮かべながら俺たちと同じようにお酒を飲む粉雪だった。
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