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4章
Part 283『硬化の呪術』
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一見するとただの石だ。しかし、呪術がうまくいっているのなら、この石は硬くなっているはずだ。
『硬化』の呪術。代償は、『劣化』
石としての硬さを向上させる代わりに、時間が過ぎれば砕けてしまう。
この構造自体は、呪術としてとても一般的だ。餓狼衆の使っていた呪術である『禍神』もその身を犠牲にすることで効力を得ている。
石の硬度を極限まで高める代償として、石の持つ寿命を通常より、はるかに速いスピードで劣化させる。
もっとも、石の寿命は人間から見れば膨大なので、数年は保つかもしれない。
「とりあえず、一歩だな。」
俺は石を握りしめて呟く。危険だ、危険だと言われていたが、きちんと注意さえしていれば、全く問題はない。
案外、篝さんは過保護だったのかもしれない。
これから、練習を繰り返してサクヤの力を抑える呪術を練習する作業だ。
サクヤに作る指輪には、『硬化』の呪術を組み込み、代償として清浄石の効果を弱める事にすれば、理論上は、上手くいくはずだ。しかし、清浄石の力を弱めるといっても、どうやって調節するのかが分からない。
本には『呪術者の意思と代償の質に左右される。』とだけ書かれていた。しかし、漠然としているせいで、そこに関`しては、まったく分からなかった。
「この辺りは篝さんにきくか、試行錯誤するしかないんだろうな。」
感覚的な部分は、教えてもらうのが手っ取り早い。
「まあ、後ろめたくはあるけど・・・・・・」
罪悪感は当然あるのだ。しかし、このままでは、いつまで経っても先に進めないと思うのも確かだった。
ただ、俺にも呪術は出来た。その事実は確実に俺の自信に繋がっている。
今の今まで、誰にでも出来ることしかさせてもらえなかった。削り針の道具としての利便性が高いため、練習すれば、誰でも出来る。
それに削りばりがなくても時間をかければ同じようなことは誰にでも出来るだろう。
機械で作り出すことだって、今の技術なら可能だろう。
呪術はその点、特異性が高い。物体の性質を変化させるなんて、普通の技術ではまずありえない。
だからこそ、俺は心惹かれたし、身につけたいと思った。
技術をすぐに習得できるような才能も恵まれた身体能力もない。群を抜いて秀でた頭もないなら、多くの人間に好かれるような社交性もない。
自分に誇れるところがないのだ。誰にも負けないような技術も誰も持っていないような技術も俺にはない。
だからこそ、他人に依頼しても良かった呪術をわざわざ教えてもらっている。
だから、この結果は必然だった。もっと、技術を高めて必ず成功させてみせる。
俺は、そう誓ったのだ。
『硬化』の呪術。代償は、『劣化』
石としての硬さを向上させる代わりに、時間が過ぎれば砕けてしまう。
この構造自体は、呪術としてとても一般的だ。餓狼衆の使っていた呪術である『禍神』もその身を犠牲にすることで効力を得ている。
石の硬度を極限まで高める代償として、石の持つ寿命を通常より、はるかに速いスピードで劣化させる。
もっとも、石の寿命は人間から見れば膨大なので、数年は保つかもしれない。
「とりあえず、一歩だな。」
俺は石を握りしめて呟く。危険だ、危険だと言われていたが、きちんと注意さえしていれば、全く問題はない。
案外、篝さんは過保護だったのかもしれない。
これから、練習を繰り返してサクヤの力を抑える呪術を練習する作業だ。
サクヤに作る指輪には、『硬化』の呪術を組み込み、代償として清浄石の効果を弱める事にすれば、理論上は、上手くいくはずだ。しかし、清浄石の力を弱めるといっても、どうやって調節するのかが分からない。
本には『呪術者の意思と代償の質に左右される。』とだけ書かれていた。しかし、漠然としているせいで、そこに関`しては、まったく分からなかった。
「この辺りは篝さんにきくか、試行錯誤するしかないんだろうな。」
感覚的な部分は、教えてもらうのが手っ取り早い。
「まあ、後ろめたくはあるけど・・・・・・」
罪悪感は当然あるのだ。しかし、このままでは、いつまで経っても先に進めないと思うのも確かだった。
ただ、俺にも呪術は出来た。その事実は確実に俺の自信に繋がっている。
今の今まで、誰にでも出来ることしかさせてもらえなかった。削り針の道具としての利便性が高いため、練習すれば、誰でも出来る。
それに削りばりがなくても時間をかければ同じようなことは誰にでも出来るだろう。
機械で作り出すことだって、今の技術なら可能だろう。
呪術はその点、特異性が高い。物体の性質を変化させるなんて、普通の技術ではまずありえない。
だからこそ、俺は心惹かれたし、身につけたいと思った。
技術をすぐに習得できるような才能も恵まれた身体能力もない。群を抜いて秀でた頭もないなら、多くの人間に好かれるような社交性もない。
自分に誇れるところがないのだ。誰にも負けないような技術も誰も持っていないような技術も俺にはない。
だからこそ、他人に依頼しても良かった呪術をわざわざ教えてもらっている。
だから、この結果は必然だった。もっと、技術を高めて必ず成功させてみせる。
俺は、そう誓ったのだ。
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