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4章
Part 285『決別』
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「おい。最近、作品の出来が遅いがどうかしたのか?」
篝さんからそう言われるのを篝さんからそう言われるのは予想できていた。
呪術の練習をこっそりとやっているせいで、石像彫りに時間をかけられていないこともあって、目に見えて作業が遅れていた。
「授業のレポートに追われてて・・・・・・」とそれらしい嘘を吐いて、愛想笑いを浮かべて誤魔化した。
「あんまり、時間もない。手を抜いて出来るほど甘くないぞ」
棘のある言葉に作り笑いが固まる。言われなくても、そんなことは分かっている。
「分かってますよ。そんなこと・・・・・・俺が一番」
吐き捨てるように言った俺の言葉に篝さんは、溜息を吐いて「今日は帰れ。そんなイラついた状態で作品を作っても、ミスするだけだ。」と吐き捨てた。
その無責任な発言に笑顔で流していたストレスがピークに達した。
「そんな言い方ないでしょう! 俺だってちゃんと真面目にやってんのに!」
声を荒げて俺は、篝さんに反論していた。自分は、作業に手を抜こうなんて思ったことは、一度もない。
詰めの甘い部分があったことは事実だが、別に手を抜いたわけではない。
なのに全部、俺が悪い様にいう篝さんに溜まっていた不満が一気に爆発する。
「今までは、この時期には、一体、石像を彫ってただろう。時間をかけてるにしてもほぼ完成してる時期だ。手を抜いてるとしか思えないだろうが」
俺の叫ぶような反論に篝さんは、動じた様子もなく正論を返してくる。確かに呪術の練習をしていると知らない篝さんから見れば、明らかにペースの落ちている俺は、サボっている様に見えるだろう。
だけど、今はその正論が余計に腹立たしかった。その時の俺は、頭に血が上っていた。だから、正常な思考が出来ていなかったのかもしれない。
「俺は、こんなことがしたくて、あんたに弟子入りしたんじゃない!」
とっさの言葉にすぐに頭が冷えるのを感じる。そこまで喧嘩腰になるつもりはなかった。
すぐに謝ろうと言葉を繕おうとすると、突き放した様な冷たい声で、篝さんは俺に言った。
「なら、やめちまえ。」
その言葉を聞いて考えていた言葉が全て消し飛んだ。
「俺はお前に弟子になってくれと頼んだ覚えはない。お前が自分で選んで、自分で始めた事だ。やめるのもお前の勝手だ。お前には向いてなかった。それだけだ。やる気のない奴に教えるほど、暇じゃねぇ。」
その言葉に今まで少し考えていた疑惑が確信に変わっていく。
ああ、この人に教わるのは間違っていた。もう、この人とは一緒にはやっていけない。
俺は、地面に苛立ちを込めてポケットに入っていた練習用の小石を叩きつける。
叩きつけられた石は、辺りに散らばっていく。その一つが、篝さんの足元に転がっていく。
それを拾いあげた篝さんは、目を剥いて俺の胸ぐらを掴んだ。
壁際に追いやられ、壁に押さえつけられ息が苦しくなる。筋肉質とは言えない体のどこからそんな力が出ているのか分からない。
「お前が作ったのか? これは?」
ドスの効いた声に篝さんがさっきとは明らかに違うレベルで起こっているのだと確信した。
その手には、呪術で硬化させた石が握られていた。本当に魔の悪いと思いながら、バレてしまったなら仕方ないとやけになっている自分もいた。
「俺でも出来るんですよ。あんな石像を彫る作業なんてやり続けなくてーーーー」
引くに引けず、やけくそになりながら言いかけたその言葉を終える前に、俺の体は、左へと吹き飛ばされた。
耐えきれずに床に倒れて、頬に感じる痛みによって自分が殴られたのだと自覚する。
「道具を全部置いて、帰れ。」
篝さんは、俺に向かってそう言った。そこにどんな感情も感じられなかった。
ただ、確実に言えるのは、俺と篝さんの関係はこれで完全に切れてしまったということだ。
「・・・・・・お世話になりました。」
頬に痛みを感じながら俺はそう言って家を出ていった。
篝さんからそう言われるのを篝さんからそう言われるのは予想できていた。
呪術の練習をこっそりとやっているせいで、石像彫りに時間をかけられていないこともあって、目に見えて作業が遅れていた。
「授業のレポートに追われてて・・・・・・」とそれらしい嘘を吐いて、愛想笑いを浮かべて誤魔化した。
「あんまり、時間もない。手を抜いて出来るほど甘くないぞ」
棘のある言葉に作り笑いが固まる。言われなくても、そんなことは分かっている。
「分かってますよ。そんなこと・・・・・・俺が一番」
吐き捨てるように言った俺の言葉に篝さんは、溜息を吐いて「今日は帰れ。そんなイラついた状態で作品を作っても、ミスするだけだ。」と吐き捨てた。
その無責任な発言に笑顔で流していたストレスがピークに達した。
「そんな言い方ないでしょう! 俺だってちゃんと真面目にやってんのに!」
声を荒げて俺は、篝さんに反論していた。自分は、作業に手を抜こうなんて思ったことは、一度もない。
詰めの甘い部分があったことは事実だが、別に手を抜いたわけではない。
なのに全部、俺が悪い様にいう篝さんに溜まっていた不満が一気に爆発する。
「今までは、この時期には、一体、石像を彫ってただろう。時間をかけてるにしてもほぼ完成してる時期だ。手を抜いてるとしか思えないだろうが」
俺の叫ぶような反論に篝さんは、動じた様子もなく正論を返してくる。確かに呪術の練習をしていると知らない篝さんから見れば、明らかにペースの落ちている俺は、サボっている様に見えるだろう。
だけど、今はその正論が余計に腹立たしかった。その時の俺は、頭に血が上っていた。だから、正常な思考が出来ていなかったのかもしれない。
「俺は、こんなことがしたくて、あんたに弟子入りしたんじゃない!」
とっさの言葉にすぐに頭が冷えるのを感じる。そこまで喧嘩腰になるつもりはなかった。
すぐに謝ろうと言葉を繕おうとすると、突き放した様な冷たい声で、篝さんは俺に言った。
「なら、やめちまえ。」
その言葉を聞いて考えていた言葉が全て消し飛んだ。
「俺はお前に弟子になってくれと頼んだ覚えはない。お前が自分で選んで、自分で始めた事だ。やめるのもお前の勝手だ。お前には向いてなかった。それだけだ。やる気のない奴に教えるほど、暇じゃねぇ。」
その言葉に今まで少し考えていた疑惑が確信に変わっていく。
ああ、この人に教わるのは間違っていた。もう、この人とは一緒にはやっていけない。
俺は、地面に苛立ちを込めてポケットに入っていた練習用の小石を叩きつける。
叩きつけられた石は、辺りに散らばっていく。その一つが、篝さんの足元に転がっていく。
それを拾いあげた篝さんは、目を剥いて俺の胸ぐらを掴んだ。
壁際に追いやられ、壁に押さえつけられ息が苦しくなる。筋肉質とは言えない体のどこからそんな力が出ているのか分からない。
「お前が作ったのか? これは?」
ドスの効いた声に篝さんがさっきとは明らかに違うレベルで起こっているのだと確信した。
その手には、呪術で硬化させた石が握られていた。本当に魔の悪いと思いながら、バレてしまったなら仕方ないとやけになっている自分もいた。
「俺でも出来るんですよ。あんな石像を彫る作業なんてやり続けなくてーーーー」
引くに引けず、やけくそになりながら言いかけたその言葉を終える前に、俺の体は、左へと吹き飛ばされた。
耐えきれずに床に倒れて、頬に感じる痛みによって自分が殴られたのだと自覚する。
「道具を全部置いて、帰れ。」
篝さんは、俺に向かってそう言った。そこにどんな感情も感じられなかった。
ただ、確実に言えるのは、俺と篝さんの関係はこれで完全に切れてしまったということだ。
「・・・・・・お世話になりました。」
頬に痛みを感じながら俺はそう言って家を出ていった。
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