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4章
Part 293『再会』
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眠りにつくと自分の意識がどこかに連れて行かれるような感覚に襲われる。
意識ははっきりとしているのに、視界に靄がかかっているような感覚。
この感覚には覚えがある。3度目にもなれば、なんとなく、どういう状況かわかる。
これは、夢だろう。それも記憶を見るあの夢だ。何故、俺にそんな能力が備わっているのか分からない。
体質といってしまえばそれまでだが、
靄の奥に行けば、辿り着けるはずだ。
進んでいくと靄がゆっくりと風景を作っていく。そして、ぼやけていた世界がしっかりとしていく。
そこは、鍛冶場だった。刀鍛冶が刀を作る場所だ。俺は、そこまで刀鍛冶の工房に足を運んだことがない。だが、そこが、鍛冶場であることはすぐに分かった。何故なら俺も知っている場所だったからだ。
ウチガネさんの工房だ。なら、これは誰の記憶なのだろうか。
辺りを見渡していると何度も聞いたことのある鉄の高い音が響いている。
その音に意識を向けるとそこには、鉄を打ち続ける男の姿があった。
「ウチガネさん・・・・・・?」
もはや芸術的とも思える所作で、鉄を鍛えるその後ろ姿を見間違うことはない。
その背中をもう見ることはないと思っていた。目頭が熱くなっていく。どうやら、夢の中でも涙は出るらしい。
何をするでもなくその作業風景を見ていた。真摯に作品に向き合い、自分の出せる最高を求め続けるその姿勢に、俺は憧れたのだ。
自分の人生の大半を刀に注いだその生き様が、何かに全力を注げるその姿に近づきたくて、俺は呪術を身につけようと思ったのだ。
眺めているとウチガネさんは、作業を終えてこちらを向いた。
「久しぶりだな。峰」
そして、懐かしむような声音で俺にそう言った。
「・・・・・・え?」
思わずそんな声が漏れてしまったのは無理からぬことだった。記憶を辿る俺の体質はあくまで、記憶だ。ただ、映画を見ている様なそんなもので、会話など出来るはずもない。
「そりゃあ、勘違いだ。お前の体質は、想いを視るってもんだ。魔力の原点を見るなら俺とは会えないはずだからな。」
「想いを視る。じゃあ、これは、ウチガネさんの想いを見てるって事ですか?」
「想いというよりは、有り様だ。俺という存在を夢の中で復元しているだけだ。生き返った訳でも、死後の世界からお前に会いに来たわけでもない。」
「復元・・・・・・?」
流暢に説明されるが全く分からないままだった。つまりは、目の前にいるのはウチガネさんではないという事だろうか? まるで、心を読む様に俺の思考に対して答えを返してくれる姿を見てそれも有り得るのかと思案する。
「いや、お前が持っている妖刀『花咲』に篭った俺の魂が影響している以上、俺は、お前の知っているウチガネとほとんど同質の存在だ。」
言い換えりゃあ、残留思念ってやつか。とウチガネさんは、そう言った。
意識ははっきりとしているのに、視界に靄がかかっているような感覚。
この感覚には覚えがある。3度目にもなれば、なんとなく、どういう状況かわかる。
これは、夢だろう。それも記憶を見るあの夢だ。何故、俺にそんな能力が備わっているのか分からない。
体質といってしまえばそれまでだが、
靄の奥に行けば、辿り着けるはずだ。
進んでいくと靄がゆっくりと風景を作っていく。そして、ぼやけていた世界がしっかりとしていく。
そこは、鍛冶場だった。刀鍛冶が刀を作る場所だ。俺は、そこまで刀鍛冶の工房に足を運んだことがない。だが、そこが、鍛冶場であることはすぐに分かった。何故なら俺も知っている場所だったからだ。
ウチガネさんの工房だ。なら、これは誰の記憶なのだろうか。
辺りを見渡していると何度も聞いたことのある鉄の高い音が響いている。
その音に意識を向けるとそこには、鉄を打ち続ける男の姿があった。
「ウチガネさん・・・・・・?」
もはや芸術的とも思える所作で、鉄を鍛えるその後ろ姿を見間違うことはない。
その背中をもう見ることはないと思っていた。目頭が熱くなっていく。どうやら、夢の中でも涙は出るらしい。
何をするでもなくその作業風景を見ていた。真摯に作品に向き合い、自分の出せる最高を求め続けるその姿勢に、俺は憧れたのだ。
自分の人生の大半を刀に注いだその生き様が、何かに全力を注げるその姿に近づきたくて、俺は呪術を身につけようと思ったのだ。
眺めているとウチガネさんは、作業を終えてこちらを向いた。
「久しぶりだな。峰」
そして、懐かしむような声音で俺にそう言った。
「・・・・・・え?」
思わずそんな声が漏れてしまったのは無理からぬことだった。記憶を辿る俺の体質はあくまで、記憶だ。ただ、映画を見ている様なそんなもので、会話など出来るはずもない。
「そりゃあ、勘違いだ。お前の体質は、想いを視るってもんだ。魔力の原点を見るなら俺とは会えないはずだからな。」
「想いを視る。じゃあ、これは、ウチガネさんの想いを見てるって事ですか?」
「想いというよりは、有り様だ。俺という存在を夢の中で復元しているだけだ。生き返った訳でも、死後の世界からお前に会いに来たわけでもない。」
「復元・・・・・・?」
流暢に説明されるが全く分からないままだった。つまりは、目の前にいるのはウチガネさんではないという事だろうか? まるで、心を読む様に俺の思考に対して答えを返してくれる姿を見てそれも有り得るのかと思案する。
「いや、お前が持っている妖刀『花咲』に篭った俺の魂が影響している以上、俺は、お前の知っているウチガネとほとんど同質の存在だ。」
言い換えりゃあ、残留思念ってやつか。とウチガネさんは、そう言った。
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