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序章
Part 15 『お弁当と兄妹の思い出』
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それから数日、俺はバイトの関係で働いたら寝るというような生活をしていた。
山に行く時間が中々取れずにいた事もあってかなり気がかりだった、何度かうちに遊びに来るクロの話を聞く限り、少し寂しそうにしているという。
今日は、休みもとれて時間が空いたので弁当でも作って持っていってやろう。
キッチンで適当にお弁当を作っていると春香が「なんでお弁当作ってんの?」と声をかけてきた。
明らかに異質なものを見る目だ。確かに休みの日にお弁当を作ってたらそりゃあ、違和感もあるか・・・
「ちょっと、知り合いに差し入れをな。」
「ふーん」と春香は、お弁当を覗き込む。正直、そんなに凝ったものは作ってないのでとてもシンプルな弁当だ。
「なんだ? 腹減ってるのか? 弁当に入らない分食べても良いぞ?」
残っている分は、皿に移している。朝ごはんにでもしようと思っていたが、お腹が空いてるなら別に構わない。と思って言ったのだが、春香は、すでに卵焼きを齧っていた。
「ん? なんか言った?」
「いや、なんでもない。」
手が早い・・・さすがにかなり自由気ままに育ったな。
「どうだ? 美味いか?」
「別にいつもと同じ、ていうか、卵焼きに美味いも美味くないもないでしょ。」
「いや、俺は半熟派だから、火加減とか結構意識して作ってるんだぞ?」
昔は強火で焼くものだから、中までしっかり火が通ってしまってトロトロの卵焼きが作れなかったのだ。今は、弱火で焼くようにしているので中がトロトロの卵焼きが出来る。
焼けるようになった当初は、馬鹿みたいに毎日作っていたものだ。
「昔から中がトロトロしてるもの好きだよね。ベビカスとか」
「あれは、普通に美味しいだろ。中がちょっと固まりきってなくてトロッとしてるの。ていうか、春香も好きだったじゃん」
縁日でベービーカステラをよく見かけるのだが、その度に「半生で!」と言って中がトロッとしたベビカスを食べていた。縁日の密かな楽しみだったのだ。
「まあ、別に嫌いじゃないけど・・・」と妹はおかずをつまみながら答える。
今日の妹は、どこか大人しい。まあ、いつも毒舌な訳ではないのだ。思ったことは結構そのまま言うけれど、むしろ、そういう本心からの言葉が普通に刺さるんだけどな・・・
昔は、母親が用事で家にいない時は、妹の分のご飯も俺が作っていた。初めて料理をした時は不味すぎて妹が「お母さんのご飯がいい」と泣き出して自分まで泣きたくなった。それが原因だったのか、母親のお手伝いも兼ねて料理を覚えたりもした。
まあ、もちろん、毎日台所に立っている母に勝てるわけはないのだが・・・
「ていうか、差し入れって男の友達?」
「いや、女の友達」
「・・・・・・流石に手料理を貢いでも好感度上がらないと思うけど、ていうか、重い」
「いや、貢いでないから」
春香は、そのまま皿に残っていたおかずを食べきると「ごちそうさま。じゃあ、私は友達と遊びに行くから」とそのまま、出て行ってしまった。
ちょうど、お弁当が出来たので包んで向かうことにする。え、手料理って重いのと内心思わないでもないが、流石にコンビニ弁当を持って行くのも味気ない。それにサクヤなら喜んでくれるだろうという確信もあったのでそのまま、巾着袋にお弁当を入れてサクヤの元へ向かった。
山に行く時間が中々取れずにいた事もあってかなり気がかりだった、何度かうちに遊びに来るクロの話を聞く限り、少し寂しそうにしているという。
今日は、休みもとれて時間が空いたので弁当でも作って持っていってやろう。
キッチンで適当にお弁当を作っていると春香が「なんでお弁当作ってんの?」と声をかけてきた。
明らかに異質なものを見る目だ。確かに休みの日にお弁当を作ってたらそりゃあ、違和感もあるか・・・
「ちょっと、知り合いに差し入れをな。」
「ふーん」と春香は、お弁当を覗き込む。正直、そんなに凝ったものは作ってないのでとてもシンプルな弁当だ。
「なんだ? 腹減ってるのか? 弁当に入らない分食べても良いぞ?」
残っている分は、皿に移している。朝ごはんにでもしようと思っていたが、お腹が空いてるなら別に構わない。と思って言ったのだが、春香は、すでに卵焼きを齧っていた。
「ん? なんか言った?」
「いや、なんでもない。」
手が早い・・・さすがにかなり自由気ままに育ったな。
「どうだ? 美味いか?」
「別にいつもと同じ、ていうか、卵焼きに美味いも美味くないもないでしょ。」
「いや、俺は半熟派だから、火加減とか結構意識して作ってるんだぞ?」
昔は強火で焼くものだから、中までしっかり火が通ってしまってトロトロの卵焼きが作れなかったのだ。今は、弱火で焼くようにしているので中がトロトロの卵焼きが出来る。
焼けるようになった当初は、馬鹿みたいに毎日作っていたものだ。
「昔から中がトロトロしてるもの好きだよね。ベビカスとか」
「あれは、普通に美味しいだろ。中がちょっと固まりきってなくてトロッとしてるの。ていうか、春香も好きだったじゃん」
縁日でベービーカステラをよく見かけるのだが、その度に「半生で!」と言って中がトロッとしたベビカスを食べていた。縁日の密かな楽しみだったのだ。
「まあ、別に嫌いじゃないけど・・・」と妹はおかずをつまみながら答える。
今日の妹は、どこか大人しい。まあ、いつも毒舌な訳ではないのだ。思ったことは結構そのまま言うけれど、むしろ、そういう本心からの言葉が普通に刺さるんだけどな・・・
昔は、母親が用事で家にいない時は、妹の分のご飯も俺が作っていた。初めて料理をした時は不味すぎて妹が「お母さんのご飯がいい」と泣き出して自分まで泣きたくなった。それが原因だったのか、母親のお手伝いも兼ねて料理を覚えたりもした。
まあ、もちろん、毎日台所に立っている母に勝てるわけはないのだが・・・
「ていうか、差し入れって男の友達?」
「いや、女の友達」
「・・・・・・流石に手料理を貢いでも好感度上がらないと思うけど、ていうか、重い」
「いや、貢いでないから」
春香は、そのまま皿に残っていたおかずを食べきると「ごちそうさま。じゃあ、私は友達と遊びに行くから」とそのまま、出て行ってしまった。
ちょうど、お弁当が出来たので包んで向かうことにする。え、手料理って重いのと内心思わないでもないが、流石にコンビニ弁当を持って行くのも味気ない。それにサクヤなら喜んでくれるだろうという確信もあったのでそのまま、巾着袋にお弁当を入れてサクヤの元へ向かった。
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