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異世界到着編
山田夫婦エルフに合う
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私は雄介わ見送った後、黙々と土囊袋に土を入れていた。
黙々と、黙々・・・無理だ!
こっ腰が、腕が!
一時間程で黙々作業を諦め、休憩を挟みながらのんびり作業に変更。
雄介に怒られるかなぁ。
そんな事を考えながらのんびりと土嚢作りに精を出して、お昼になったので昼食を食べに一旦家に帰る途中、遠くの方から微かにパン!パン!と車のバックファイヤの音が聞こえた。
車のバックファイヤ?・・・まさか!
私はゾワッと背筋が寒くなり急いで家に戻ろうとした時に、玄関のドアが開いて優希が青い顔で、雄介と連絡が取れないと言ってきた。
頭の中が真っ白になる。
優希からトランシーバーを受け取り、少しでも電波が届くようにと何もない所で雄介を呼び出す。
「雄介!、おい!雄介、聞こえるか!、雄介!」
反応なし。
何度も何度も雄介を呼び出そうとしたがトランシーバーからは何も聴こえず、段々と気持ちが焦りだす。
「雄介と連絡できた?」
優希とルルが心配そうに聞いてきたが、私は首を横に振ってそれに答える。
「もしかしたらトランシーバーの故障かもしれないから、一旦戻ってタブレットで連絡してみましょ?」
相当焦っていたらしく、優希の提案でタブレットの事を思い出し、その提案に乗って一旦家の中へ入る。
焦るな!慌てるな!落ち着け!
私は心の中で念仏のように唱えながら、タブレットで雄介を呼び出す。
一回目・・・呼び出し音のみ。
しばらく待ってからの二回目・・・画面に雄介のアップが映り、「オヤジ?ごめん、ちょっと訳ありで無線を切ってた。」と悪びれた様子もなく雄介が話しだす。
家族三人ハァ~と安堵のため息が出た。
「ちょっと雄介!訳ありって、怪我でもしたの!?連絡が取れないから心配したじゃない!」
優希が私からタブレットを引ったくり、画面越しに怒り出しす。
「うわ!母さん顔近いって、怪我とかは大丈夫。それより父さんと一緒にコレを見て」
スピーカー越しに雄介が私を呼んだので、優希とルルちゃんを挟む形で三人で画面をみると、そこには不思議なものをみて?となっている耳の先が長い女の子達が沢山と、「お、おいユースケ、コレも魔道具か?」と言いながら顔を近づけてくる三十代ぐらいのイケメンがいた。
あ、エルフさん達だ、とルル。
その横で、あらやだイケメンと呟いた優希の言葉は聴こえなかった事にしよう。
「ゆ、雄介、この方たちは?」
私が聞くと画面が雄介のアップに戻り、「えっと、今そっちに向かってるから詳しい話は後で。それと、母さん悪いけど食べ物とかを用意してくれる?人数は、えーと、一、二・・・俺入れて十七人分ね」
「えっえぇ十七人分ね?」
「そう。あと一時間ぐらいで戻れると思うからよろしく。んじゃ切るね」
通話が終わり、しばし、沈黙が流れる。
「二人とも怒ってるの?」
ルルが私と優希の顔を心配そうに覗いて「お兄ちゃんが悪い事をしたの?」と聞いてくる。
私と優希はルルの頭を優しく撫でながら、怒ってない事を優しく語りかけルルを安心させる。
そう、雄介を怒っている訳ではない、ただ画面越しに一瞬だけ見えた、女性達の首に巻かれている鎖や、殴られたあとがある顔にショックを受けていたのだ。
「とにかく、救急箱の用意と食事ね!非常用にカップラーメンを箱買いしておいてよかったわぁ。あなた、外で食事が出来るように準備をお願いね。ルルちゃんは私と一緒に食事の準備を始めましょ」
優希が場の雰囲気を切り替えるようにワザと明るく振舞いながら、ルルを連れて台所へと向かっていった。
私は無言で外に出て、BBQコンロやブルーシートの準備を始めた。
丁度一時間が経過した頃、私達は今朝雄介と別れた場所で、雄介達の帰りを待っていた。
私の手には、鎖を切るためにワイヤーカッターが握られている。
しばらくすると、前方の森から雄介を先頭に、二十歳から十二、三歳の女性達が現れ、最後に三十代で革の鎧を着けて剣を手に持っている男性が現れた。
女性達は疲れた表情をしているが、安堵感からなのか目に涙を浮かめている。
雄介は私達の前にきて、この子達がモンスターに襲われたこと、冒険者パーティー『深淵の翼』と共に彼女達の救出を行い、ここに避難させてきた事を手短に教えてくれた。
私と優希は雄介に頷き、女性達を家の前に用意したブルーシートへ連れて行った。
「私は山田洋一と言います。雄介の父親です。横にいるのは妻の優希、娘のルルです。皆さんここは安全ですから安心してください」
私は女性達に向かって出来るだけ優しく語りかけ、疲れきっている女性達にブルーシートで休む様に促し、全員が一息ついたところを見計らって、優希に目で合図をして優希から今後の予定を話してもらった。
「今食事の用意をしてますからもう少し待ってくださいね。それと、今のうちに傷の手当てと首の鎖を外しましょう。その後は家でゆっくり休んでくださいね」
優希の提案に年長者の女性が「私はラナ・フォートリオと申します。この度は、私達を助けて下さっただけでもありがたいのに、ここまでして頂いて本当に有難うございます。このご恩は必ずお返しいたします」
ラナと名乗った女性の涙ながらのお礼に、私達は「「いえいえ、お気になさらずに」」と二人で同じようにブンブン振って答え、優希は救急箱を片手に傷の手当てを始め、私はワイヤーカッターで慎重に鎖を切り始めた。
そんな私達を少し離れた所に佇みながら興味深そうに見ている男性は一体誰なんだろうか。
イケメンが気になる。
黙々と、黙々・・・無理だ!
こっ腰が、腕が!
一時間程で黙々作業を諦め、休憩を挟みながらのんびり作業に変更。
雄介に怒られるかなぁ。
そんな事を考えながらのんびりと土嚢作りに精を出して、お昼になったので昼食を食べに一旦家に帰る途中、遠くの方から微かにパン!パン!と車のバックファイヤの音が聞こえた。
車のバックファイヤ?・・・まさか!
私はゾワッと背筋が寒くなり急いで家に戻ろうとした時に、玄関のドアが開いて優希が青い顔で、雄介と連絡が取れないと言ってきた。
頭の中が真っ白になる。
優希からトランシーバーを受け取り、少しでも電波が届くようにと何もない所で雄介を呼び出す。
「雄介!、おい!雄介、聞こえるか!、雄介!」
反応なし。
何度も何度も雄介を呼び出そうとしたがトランシーバーからは何も聴こえず、段々と気持ちが焦りだす。
「雄介と連絡できた?」
優希とルルが心配そうに聞いてきたが、私は首を横に振ってそれに答える。
「もしかしたらトランシーバーの故障かもしれないから、一旦戻ってタブレットで連絡してみましょ?」
相当焦っていたらしく、優希の提案でタブレットの事を思い出し、その提案に乗って一旦家の中へ入る。
焦るな!慌てるな!落ち着け!
私は心の中で念仏のように唱えながら、タブレットで雄介を呼び出す。
一回目・・・呼び出し音のみ。
しばらく待ってからの二回目・・・画面に雄介のアップが映り、「オヤジ?ごめん、ちょっと訳ありで無線を切ってた。」と悪びれた様子もなく雄介が話しだす。
家族三人ハァ~と安堵のため息が出た。
「ちょっと雄介!訳ありって、怪我でもしたの!?連絡が取れないから心配したじゃない!」
優希が私からタブレットを引ったくり、画面越しに怒り出しす。
「うわ!母さん顔近いって、怪我とかは大丈夫。それより父さんと一緒にコレを見て」
スピーカー越しに雄介が私を呼んだので、優希とルルちゃんを挟む形で三人で画面をみると、そこには不思議なものをみて?となっている耳の先が長い女の子達が沢山と、「お、おいユースケ、コレも魔道具か?」と言いながら顔を近づけてくる三十代ぐらいのイケメンがいた。
あ、エルフさん達だ、とルル。
その横で、あらやだイケメンと呟いた優希の言葉は聴こえなかった事にしよう。
「ゆ、雄介、この方たちは?」
私が聞くと画面が雄介のアップに戻り、「えっと、今そっちに向かってるから詳しい話は後で。それと、母さん悪いけど食べ物とかを用意してくれる?人数は、えーと、一、二・・・俺入れて十七人分ね」
「えっえぇ十七人分ね?」
「そう。あと一時間ぐらいで戻れると思うからよろしく。んじゃ切るね」
通話が終わり、しばし、沈黙が流れる。
「二人とも怒ってるの?」
ルルが私と優希の顔を心配そうに覗いて「お兄ちゃんが悪い事をしたの?」と聞いてくる。
私と優希はルルの頭を優しく撫でながら、怒ってない事を優しく語りかけルルを安心させる。
そう、雄介を怒っている訳ではない、ただ画面越しに一瞬だけ見えた、女性達の首に巻かれている鎖や、殴られたあとがある顔にショックを受けていたのだ。
「とにかく、救急箱の用意と食事ね!非常用にカップラーメンを箱買いしておいてよかったわぁ。あなた、外で食事が出来るように準備をお願いね。ルルちゃんは私と一緒に食事の準備を始めましょ」
優希が場の雰囲気を切り替えるようにワザと明るく振舞いながら、ルルを連れて台所へと向かっていった。
私は無言で外に出て、BBQコンロやブルーシートの準備を始めた。
丁度一時間が経過した頃、私達は今朝雄介と別れた場所で、雄介達の帰りを待っていた。
私の手には、鎖を切るためにワイヤーカッターが握られている。
しばらくすると、前方の森から雄介を先頭に、二十歳から十二、三歳の女性達が現れ、最後に三十代で革の鎧を着けて剣を手に持っている男性が現れた。
女性達は疲れた表情をしているが、安堵感からなのか目に涙を浮かめている。
雄介は私達の前にきて、この子達がモンスターに襲われたこと、冒険者パーティー『深淵の翼』と共に彼女達の救出を行い、ここに避難させてきた事を手短に教えてくれた。
私と優希は雄介に頷き、女性達を家の前に用意したブルーシートへ連れて行った。
「私は山田洋一と言います。雄介の父親です。横にいるのは妻の優希、娘のルルです。皆さんここは安全ですから安心してください」
私は女性達に向かって出来るだけ優しく語りかけ、疲れきっている女性達にブルーシートで休む様に促し、全員が一息ついたところを見計らって、優希に目で合図をして優希から今後の予定を話してもらった。
「今食事の用意をしてますからもう少し待ってくださいね。それと、今のうちに傷の手当てと首の鎖を外しましょう。その後は家でゆっくり休んでくださいね」
優希の提案に年長者の女性が「私はラナ・フォートリオと申します。この度は、私達を助けて下さっただけでもありがたいのに、ここまでして頂いて本当に有難うございます。このご恩は必ずお返しいたします」
ラナと名乗った女性の涙ながらのお礼に、私達は「「いえいえ、お気になさらずに」」と二人で同じようにブンブン振って答え、優希は救急箱を片手に傷の手当てを始め、私はワイヤーカッターで慎重に鎖を切り始めた。
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イケメンが気になる。
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