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「今日はよろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしく」
「……よろしく」
人喰いお化けアメーバの実況見分もどきをしていたら、残りの二人が合流したので改めて、自己紹介の流れになった。
わたしは紹介する必要もないエルフの『ミレイユ』。
ユーくんはグルヌイユの『ユーリス・カエル』。
ここまではいいと思う。
黒尽くめなのっぽさんは『レイヴェン』ことレイさんだ。
中性的でぱっと見はヅカの男役スターといった印象が強い。
スリムで背が高くて、とにかく黒に拘って衣装がコーディネートされている。
ただ、衣装と名前のせいか、どことなくカラスっぽい。
本人曰く、カラスの獣人みたいなのって話であるそうだけど……。
肩に乗っているグリゴリは何とも可愛らしいシマエナガみたいな小鳥さんなのだ。
小首を傾げる小鳥さんが、それはとても可愛らしく、ギャップが凄い。
グリゴリの名前は『マンセマット』って言うらしい。
見た目に全く似合わない難しい名前なのはグリゴリの特徴なのかな?
もう一人のあまり喋らなくて、自己紹介の声も小さかったルックス抜群のきれいな人が『コノテーション』ことコニーさんだ。
声が小さい割には長身モデル体型の割に出るとこは出ていて、引っ込むところは引っ込んでいる羨ましい体の人。
目立ちたいのか、目立ちたくないのか、よく分からないのが透け透けの黒レースなワンピースドレスを着ているところだろう。
透け透けだから、当然のように下に二の腕と太腿がほぼ丸分かりな丈の短いミニスカのドレスを着ているのもバレバレ。
しかし、折角のきれいなお顔を隠したいのか、フェイスベールをしちゃっているのだ。
ちなみに髪はわたしみたいな中途半端な髪色ではなく、キラキラと輝くブロンド!
ブロンドを高い位置で留めるポニーテールにして、さらにふわっと巻いてアレンジしているのでかなりお洒落に見える。
さてはスライム退治だから、お洒落に時間かけてきたんだろうか。
適当にまとめて、アップにしてきたわたしとは大違いなのは間違いない……。
「あっ、ポイント貯まってるじゃない」
「よかったね」
三匹のぶよぶよを倒して、入ったポイントが思ったよりも高かった。
レイドだから?
理由は分からないけど、目標のポイントになった。
これでグリゴリのアップデートが可能だ。
ただ、気になるのはそれより、周囲を警戒するレイさんとコニーさんの様子だった。
とりあえず、バルディエルのアップデートをデバイスで申請し、聞いてみることにした。
「何か、あるんですか?」
「ん? いや、何でもないよ?」
「気にしないで……」
コニーさんの声、相変わらずちっさ! はいいとして、あからさまに怪しい。
ベールの下ですんすんと何か、匂いを探るような仕草をしているのがまた怪しい。
「もしかして、変なのいるとか?」
直球で聞けないわたしに変わって、空気を読んでくれたユーくんがストレートに言ってくれた。
実にありがたい。
ただし、答えてくれるのかは五分五分といったところかな?
「んー。そうだね。……もしかして、レイドの内容、ちゃんと見たかい?」
「「ええ?」」
単なるスライム退治ではなかったってこと!?
ユーくんと顔を合わせて、慌てて二人で確認する。
無事にホーランドロップになったバルディエルはメルキセデクと「やれやれ、これだから」みたいなしたり顔をしていて、ちょっとむかっときた。
「アレはあたくしに任せて」
相変わらず、ようやく聞き取れるような小さな声でコニーさんは確かにそう呟いた。
アレって、何?
もしかして、スライムに注意しましょうって、講義したのは……。
レイドの詳細を確認して、愕然とした。
「テケリ・リ」という鳴き声が聞こえた場合、すぐにその場を去るようにと書いてあったのだ……。
「よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしく」
「……よろしく」
人喰いお化けアメーバの実況見分もどきをしていたら、残りの二人が合流したので改めて、自己紹介の流れになった。
わたしは紹介する必要もないエルフの『ミレイユ』。
ユーくんはグルヌイユの『ユーリス・カエル』。
ここまではいいと思う。
黒尽くめなのっぽさんは『レイヴェン』ことレイさんだ。
中性的でぱっと見はヅカの男役スターといった印象が強い。
スリムで背が高くて、とにかく黒に拘って衣装がコーディネートされている。
ただ、衣装と名前のせいか、どことなくカラスっぽい。
本人曰く、カラスの獣人みたいなのって話であるそうだけど……。
肩に乗っているグリゴリは何とも可愛らしいシマエナガみたいな小鳥さんなのだ。
小首を傾げる小鳥さんが、それはとても可愛らしく、ギャップが凄い。
グリゴリの名前は『マンセマット』って言うらしい。
見た目に全く似合わない難しい名前なのはグリゴリの特徴なのかな?
もう一人のあまり喋らなくて、自己紹介の声も小さかったルックス抜群のきれいな人が『コノテーション』ことコニーさんだ。
声が小さい割には長身モデル体型の割に出るとこは出ていて、引っ込むところは引っ込んでいる羨ましい体の人。
目立ちたいのか、目立ちたくないのか、よく分からないのが透け透けの黒レースなワンピースドレスを着ているところだろう。
透け透けだから、当然のように下に二の腕と太腿がほぼ丸分かりな丈の短いミニスカのドレスを着ているのもバレバレ。
しかし、折角のきれいなお顔を隠したいのか、フェイスベールをしちゃっているのだ。
ちなみに髪はわたしみたいな中途半端な髪色ではなく、キラキラと輝くブロンド!
ブロンドを高い位置で留めるポニーテールにして、さらにふわっと巻いてアレンジしているのでかなりお洒落に見える。
さてはスライム退治だから、お洒落に時間かけてきたんだろうか。
適当にまとめて、アップにしてきたわたしとは大違いなのは間違いない……。
「あっ、ポイント貯まってるじゃない」
「よかったね」
三匹のぶよぶよを倒して、入ったポイントが思ったよりも高かった。
レイドだから?
理由は分からないけど、目標のポイントになった。
これでグリゴリのアップデートが可能だ。
ただ、気になるのはそれより、周囲を警戒するレイさんとコニーさんの様子だった。
とりあえず、バルディエルのアップデートをデバイスで申請し、聞いてみることにした。
「何か、あるんですか?」
「ん? いや、何でもないよ?」
「気にしないで……」
コニーさんの声、相変わらずちっさ! はいいとして、あからさまに怪しい。
ベールの下ですんすんと何か、匂いを探るような仕草をしているのがまた怪しい。
「もしかして、変なのいるとか?」
直球で聞けないわたしに変わって、空気を読んでくれたユーくんがストレートに言ってくれた。
実にありがたい。
ただし、答えてくれるのかは五分五分といったところかな?
「んー。そうだね。……もしかして、レイドの内容、ちゃんと見たかい?」
「「ええ?」」
単なるスライム退治ではなかったってこと!?
ユーくんと顔を合わせて、慌てて二人で確認する。
無事にホーランドロップになったバルディエルはメルキセデクと「やれやれ、これだから」みたいなしたり顔をしていて、ちょっとむかっときた。
「アレはあたくしに任せて」
相変わらず、ようやく聞き取れるような小さな声でコニーさんは確かにそう呟いた。
アレって、何?
もしかして、スライムに注意しましょうって、講義したのは……。
レイドの詳細を確認して、愕然とした。
「テケリ・リ」という鳴き声が聞こえた場合、すぐにその場を去るようにと書いてあったのだ……。
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