おっさん鍛冶屋の異世界探検記

モッチー

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6束の間の休息

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スパーン!
会心の一撃 スリッパはいい音を出した

相変わらずクーニャはいつの間にか俺のベットの中にいる。
抱き枕にしたいって心の声が聞こえたのか?猫の本能なのかな?
リングから出てきて目撃したフェルが顔を赤らめて何やら喚いている。
あまりにも煩わしくなったので、スリッパで頭引っ叩きました。

そんなこんなで朝からの騒動はこれで終わらなかった。
食堂に行くとガンマ、ガンツに両脇抱えられてハーレーメンバーのいるテーブルに強制連行。
妖しく目を輝かせた皆さんが今まさに、尋問を始めようとしています。

まーありきたりにいつからなの?や、どこまでの仲なの?とかキャーキャー言いながら盛り上がってますよ。

しまいにはまだ手を出さない俺に非難の嵐、矛先をクーニャに変えて貴女から襲わないととかアドバイスしてるし…
あっ!フェルのやつこっそりリングから出てメモ取ってる。
こいつらこっちの分野の知識ないからな~熱心な事。

ガンツ「こんな可愛い子居て手を出さないのはそっちの趣味?」
俺「実はなガンツ…」
おもむろに近づき座ってるガンツのアゴをクイっと上げ…
ガンツ青い顔して震えてる。ガンマ固まってる、女性陣キャーキャー騒いでる
「そんなわけあるか~」スパーン会心の一撃スリッパはいい音を立てた。

ガンマ「俺ならこんな可愛い子すぐ手を出すのに勿体無い」
ピキッ 何やら場の空気が一瞬で凍った。
カタッ 無言で立ち上がる女性陣
俺の手からスリッパ強奪

スパーン!スパーン!スパーン!ゴン!
代わる代わるスリッパの攻撃を受けるガンマ…ん?最後音鈍くないか?
泡吹いて倒れてる…
ガンツとオスカル、シータが部屋に運んでメグ、ナタリー残ってお話の続き…
まだ解放してもらえない…
こうなったら先制攻撃!みんなガンマ好きなんだねって言ったら好きな子はいるけど…
あの言い方は自分が可愛くないみたいで腹たったって。先制攻撃失敗…

今度はまた質問を受ける事に…
本人目の前にそんな質問答えられるか~!
いつの間にか実体化して一生懸命メモを取るフェルの、髪を耳にかける姿にドキッ!としつつ質問躱してると、目ざとく見つけてくれました。ナタリーさん
この子もチームの一員なの?って聞かれてクーニャの所有物って答えたら…
何やらヒソヒソ話始めましたよ。
首輪やら鎖やら物騒な言葉が聞こえてきます。それもまたいいとか…頭痛い…

仕方ないこの2人には言っておくか~
俺が冥界まで行かなきゃいけない事、盗賊に狙われててクーニャは護衛って事
もちろん冥界は特殊な鉱石取りに行くって事で誤魔化したけど…
護衛の件は燃料投下しちまった…
勝手に盛り上がっててもらいますか…

たまには馬鹿話で盛り上がるのもいいよね?

おっガンマ復活して戻ってきた
今度はこっちから燃料投下してやる

「お前、人の事言う前にこんな美女ばかり集めて、お前の方こそハーレムじゃないか。わざと女の子しか採用しないんだろう」
あっヤバい他のギルドの方達参戦してきちゃった。女性陣ナンパされ男性陣妬まれてる。
俺しーらないっと。

その輪から遠ざかりを試みるが…逃げられない。回り込まれた。ナタリーさんに…
そしておもむろに手を取られ「ねー」と声かけられて心臓ドキドキ!
そして目を合わせて「この籠手見させて」ガクッ。
えーご想像の通り期待しちゃいましたよ。しばらく女性に縁が無かったから、この世界来てモテ期到来か!?と舞い上がってましたよ。クーニャがいるじゃないかって?そこにはまだ役目って枷があるし、今すぐどうこうなれないでしょう。

そんな心の葛藤は気にされず、ナタリーさん仕込み矢を熱心に見てます。
これ実は折りたたみ式のミニボウガンなんですしかも威力出すのに滑車も入れて…
板バネ式で作ってます。
強度的にはこのサイズが今は限界いい材料入れば改良していきます。

さすがに弓使うだけあって気になったみたいです。
いちよー今使ってる弓見せてもらったらだいぶヘタってるね。
これじゃー悩むよね…さてどうしようか…この木の弓なら…
「ナタリー工房行こう」「えっ!?」もしやこれってナンパに入るか?

工房になぜかぞろぞろと人がいっぱい…
今ある材料で試しに作ってみるか
強腰竹で作ったらどんなものができるかな?
これ根元の方使ったら硬いな~出来ても弾けるのかこれ…威力は出そうだが
先の方でも作っとくか
強腰竹弓
ATK+24
ATK+20
部位でこんなに差が出るものか…
ナタリーに引いてもらう根元のは引けても苦しそうだな。
先は楽そうだけど…こうなりゃもう一本中間部分!
ATK+22
これがちょうどいいみたいだな、せっかくだから全部あげちゃえ~
どうせ俺使えないからな~
よしお仕事終了さて片すか…
「あの~」
声をかけられて振り向くと…なぜか皆さん手に武器持ってらっしゃる…

ここから地獄が始まった…
この妖精国実は武器屋無いんです。
だから皆さん武器が物足りなくても我慢してたようです。

今材料無いから…採取班いるぜ。時間が…イベント入らないから待つぜ。他にやる事は…ここいると妖精が機嫌いい。
ハッ!振り返るとフェルが面倒見てた…

どうやら逃げ道はみんなの武器が新調されるまで無いようです。
これは頭呼ばないと俺の身がもたん…
道具屋の方に来てた兎人族(ウサ)は小声で言っても、聞き取ってくれるから連絡役をお願いした。

逃げ道用意しようかな~
「採取した物は買い取るから、採取の成績いい人を俺作るから後は弟子到着後に弟子の制作でいい?」
「それはいいこの国来て暇だったんだ」
「これは武器争奪の緊急イベントですね」
「ギルドの面子をかけて負けられない」
ヘッ…いやいやそんな大事にしなくても
バトルジャンキーのゴールさんとトップハンターのムサシさんスナイパーのなぎささんの仕切りで勝手に始まっちゃいました…

始めのうちはクーニャに事務を頼んでいたがいつの間にかフェルが能力を発揮。
もう武器貰ったって事で、ナタリーをはじめハーレーの皆さん受付してくれました。
頭来てからは、各種武器の製造量産をそっちに任せて、賞品用の製造を始めた。
種類は大剣、剣、斧、槍、弓
大剣と斧ATK+26
剣と槍ATK+25
弓ATK+22

今ある材料だとこのくらいかな
自分のだと無茶な実験できるけど、人にってなると信頼性あげないとね。

ナタリー「ゼットさんすいません。私が変な事お願いしたばっかりに…」
俺「大丈夫だよ殺伐とした事よりは面白いよ」
ガンマ「本当は2人っきりでいたかったく…」
スパーン!、スパーン!、ゴン!、ガン!、ザクッ!

ガンマは沈黙した。

なんか凄い音聞こえた気がするけど…人数分スリッパ用意しとこうかな…
「みんなには実験的に新商品使って貰ってるからねガンツ」
ガンツ「そうだなあの盾は助かってる」
ナタリー「そう言っていただけると…」
「でもメグさんごめんね。魔法知識なくて何作っていいかわからなくて」
メグ「平気ですよ~魔法使いは魔法が武器ですから~」
ガンマ「その分防具に良いアイデアあったら作ってあげてくれないか?」

いつの間にか復活してる!?なるほど守りの薄い魔法使いに少しでも防御力上げるのは必要だよな。
こいつこういう気配りは出来るんだ。なるほど良いリーダーなりそうじゃん。
「わかった何か思いついたらすぐ連絡するよ」

メグ「ゼットさんの防具なら~任せられそうですね~クーちゃんの防具見てると~愛を感じます~」
何!?そこに戻しますか!
ガンマ「そーそー2人には…」
スパーン!、スパーン!、スパーン!、スパーン!、ガーン!
みんな早。しかし最後の音は…?

それからしばらくして…
結果発表
5つの武器ごとに上位者という事で…
大剣と斧をバトルジャンキーのゴールとブリスが。
剣と槍をトップハンターのムサシとファルス。
弓をスナイパーのなぎさ。
が持って行きました。
言い出しっぺが面子を保った形で引き分けで収まったみたいです。
弟子の製造はちょっと質が落ちちゃうみたいだけど、常人国よりは良いようです。

そしてこっちは正式に支店という形で頭に任せました。
今後も支店作る事を踏まえさせて…

「親方この玉なんですか?」
「言ってなかったっけ?炸裂玉っての作ったんだけど」
「また面白いの思いつきますね」
「たまたま材料見てると出来そうかなって思えてね」
素材の心ってスキル結構便利なんです

「そんなもんでできちまうもんですか…親方1つお耳に入れておきたい事が。不穏な動きをする団体の存在が確認されました」
それは闇堕ちしたであろう人種が結集を始めてるようだ。
今は大した事ないが今後注意が必要になるだろう。

だんだんと装備が揃った人達がエルフの森に向かい始めたようだ。
ハーレーの人達も先に旅立った。

こっちはまだ鍛冶が終わらない。もう暫くかかるだろう。
妖精フル稼働してやっと終わりが見えてきた。
ファンタジーの世界で妖精を工作機械代わりにしてるってだけで、プレイヤーに怒られそうだけど…勘弁してください。

でも高圧洗浄機みたいに水出せたりと、それなりに鍛えられてますから、妖精の修行場と言っても過言ではない…たぶん
そろそろ実力確認もあるし旅しないとね。

明日には出発しよう。

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強腰竹弓  強度の高い竹の弓って事で
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