おっさん鍛冶屋の異世界探検記

モッチー

文字の大きさ
59 / 94

59もはや兵器

しおりを挟む
無理やり引き上げられ、なんとか壁の中に入れた。
アラクネの糸を切ってもらい立ち上がるがフェルは顔色が悪い。
このまま俺が運ぶとしよう。

やはり少々無茶すぎたようだ。

リンドウの回りには竜人族と思われる人達が集まっていた。
数にして20人ほどの年配の方々が…

これはもしや捨て石か?

しかしリンドウの姿を見てみんな笑顔だ。
やはり知名度は高いのだなリンドウは…

フェルもいるので場所を変えてもらえるように提案したら村長さんらしき人の家に案内してくれた。

フェルを休ませるついでにリンドウが紹介してくれた村長のキトラさんから情報をいただけた。
どうやら盗賊の中に洗脳をできるものがいて盗賊は乗っ取られているようだ。そしてあらゆる生物を支配下に置き始めた。
今そいつらは龍脈を崩壊させてこの国を混沌させることが目的のようで龍脈の守備に若いのはみんな持って行かれて、ここは壁があるからまだ防げているがもうじき食料が尽きるらしい。

そうしたら全員討ち死に覚悟で逃げようと計画していたそうだ。

そこに現れたのは俺たち。まして一人は結構有名人らしいリンドウとくれば助けが来たと思ったらしい。

俺達は顔を見合わせてしまった。

こりゃ参った。

安易に考えて中に入ったがそりゃそうだよね。
ここまで囲まれてれば脱出は出来ない。壁があるから持ちこたえてる。食料も後一週間程らしい。
どっちにしろ時間はなかったようである。しかも俺はこの人達を見捨てられない。

こうなったらやるしかないようだ。

出来たら爆裂玉で数を減らしたところを突撃して脱出を図りたいが囲んでるトカゲは万単位…

時間があればフェルに水蒸気爆発でふっ飛ばしてもらいたいが消耗が激しい。

こうなったら村中の使えそうな物を集めてもらって考える方が良いのかもしれない。

村長に村中の残っている物を集めてもらえるようにお願いした。食料、武器、その他アイテムまで。
出来たら地図みたいなのも欲しいとお願いした。
フェル以外はみんな運ぶのに協力をして村長の家には大量の物が溜まっていった。

簡単な武器防具で村人20人分は確保出来た。しかし体力的に軽量な物にしたので防具の能力はさほど高くない。武器も若い連中が良いのを持っていってるので標準的な物しかない。
アイテムが予想外な物が出てきてしまった。
その名も最高級火薬
これはもしかしたらすごく使えるかもしれない。しかも樽で出てきたよ。しかも3つも。

早速爆裂玉の火薬を変更して3つほど火薬量を変えて作ってみた。
1つは通常より少なく、1つは爆裂玉と同じ量、1つは倍の量

火薬の能力上がってるのに倍は無茶か?
まあいい

試せばいいことだ。

村長に龍脈の方向を聞きその方向で次の村の位置を確認して脱出方向を西の壁と決め、その壁の近くに拠点になりそうな建物があるようなのでそこに荷物を移してもらうことにした。

フェルもだいぶ復活して自分で移動してくれた。そのまま荷物を整理してもらって俺は実験に壁の上に立った。

まずは火薬量少から。導火線に火をつけ投げてみる。

ドゴーン

ほ~爆裂玉と同等くらいか…これなら小型化出来持ち運び量は増やせるな。

次は同じ量

バゴーン

やべ~すげ~威力…地面まで掘れてるしこりゃ凄いね。
投げる事を考えるとこれくらいまでなら巻き込まれずに済みそうだけど…脱出路ボコボコにしちゃった…こりゃ参ったね。

でもこの倍量どおしようか…

人が投げるには自爆に近いからな…どおせ捨てる村だけど…ん~ちょっと投石機作ってきちゃおうかな…家一軒潰せば材料は手に入りそうだし…やってみるか

村長に相談に行くとなぜかみんな手伝ってくれた。
さっきの玉を見てたらしい。
しかも倍量残してるのもばれてた。

村長達が投石機を作ってくれるらしい。
部品加工は俺がやって組み立てをしてくれるようだ。
その代わりに倍量のを作ってくれってさ。

こうなったらとことんやってやる。通常量と倍量いっぱい作ってやる。
作ってる間に脱出作の検討を始めてもらった。
おそらく通常量のをいっぱい使うことになるだろう。最低全員に2つは渡したい。

翌日
結局容器が無くなるまで作り続けてしまった…
ついでに20人分の武器のカスタマイズもしてしまったし荷物を運搬用にリュックも人数分作るなんて…やれば出来るものだ…
さて今日は朝一から実験である。
投石機に倍量乗せて飛ばしてみるのである。
いちよう10個程は容易してある。

昨日のうちにいろいろな物は容易が出来脱出作の検討だけになって、せっかくだから倍量の実験をしてからにしようとなった。
昨日の段階で通常量は爆裂玉改となったのだが倍量はまだ?でしか表示が出ないのである。
使えるのかどうか確認してから話をしようとなったのである。

まずは投石機に同じ重さの石を使って射程距離を測ることにした。

フルに使ってみるとどこに飛んだか見えない…

しょうがない次は半分まで…トカゲの1番奥に届いたっぽいな…次は4分の1…トカゲの中程…なるほど…思ったより飛ぶんだな。
廃材使って小型とはいえ使えそうだ。

爆裂玉改で地面まで削れるからあまり足場を悪くしたくない。でも正面は減らしたいな。

それなら角の方を狙ってみるか。
倍量をセットして導火線に着火。
半分の力で左45度の方向に発射。

ズガガガガーン

壁の上で見ていた俺は吹き飛ばされた。

再び壁に登りあたりを見回すと…
これはやりすぎだろう…
地面に空いた大きな穴。
10mクラスで地面に穴空いてるよ。
もう1つの倍量を手に取り名前をみると豪爆弾

こりゃ~投擲で使えるレベルを超えてしまった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ

天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。 ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。 そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。 よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。 そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。 こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

私のアレに値が付いた!?

ネコヅキ
ファンタジー
 もしも、金のタマゴを産み落としたなら――  鮎沢佳奈は二十歳の大学生。ある日突然死んでしまった彼女は、神様の代行者を名乗る青年に異世界へと転生。という形で異世界への移住を提案され、移住を快諾した佳奈は喫茶店の看板娘である人物に助けてもらって新たな生活を始めた。  しかしその一週間後。借りたアパートの一室で、白磁の器を揺るがす事件が勃発する。振り返って見てみれば器の中で灰色の物体が鎮座し、その物体の正体を知るべく質屋に持ち込んだ事から彼女の順風満帆の歯車が狂い始める。  自身を金のタマゴを産むガチョウになぞらえ、絶対に知られてはならない秘密を一人抱え込む佳奈の運命はいかに―― ・産むのはタマゴではありません! お食事中の方はご注意下さいませ。 ・小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。 ・小説家になろう様にて三十七万PVを突破。

ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。 最強主人公はイケメンでハーレム。 脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。 落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。 =主人公は男でも女でも顔が良い。 そして、ハンパなく強い。 そんな常識いりませんっ。 私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。   【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

処理中です...