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第三章 学園で???……まだ始まらないよね?

キュウジュウ

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おっ出かけでーす。
誰がなんと言おうと。
二人だけじゃくなても。

デートなんだよ?
デートなんですよ?
初デートなんだよ!
ちょっとテンション上がるよね~。

セバスとルイくんにお出かけ用のお洋服を着せられて……女の子のお出かけじゃないんだよ?なんで、こんなふわふわなのか……たぶん、突っ込んではいけないよね。
姉と変わらないくらい……姉より多いくらいのフリルとレースなんだよ。
前に姉の方がフリル必要じゃない?って聞いたら、姉はアクセサリーをつけるのであまり、フリフリふわふわすぎるとアクセサリーが目立たないんだとか。
確かにシンプルな胸元にキラリと輝くペンダントトップは、エロ……ゲフッ、ゲフっ、……素敵ですね。
まあ、そうゆうことらしい。
だからって、ハノエルのフリフリふわふわを増やさなくってもいいじゃないかとおもうんですけど。
母曰く、似合うから。
と。
母のニッコリに勝てる方はいません。
だって、何故か?背筋がゾゾゾってなって、コクコクと頷くことしかできないんだよ?
すると、セバスとルイくんが笑顔で用意するんだ。
それを着ると兄が、『可愛い』を連発。姉が『可愛い』を連発。父が『可愛い』を連発する。
だから、いっかあ。って、思ってしまう。
男だけど、やっぱり好きな人には可愛いって言われたいじゃない?
照れるけど。
まあ、ハノエルは可愛いからね。
可愛い衣装も浮かないから、よしとしよう!




「いってらっしゃい。楽しんでらっしゃいな。」
「はい。母様。行ってきます。」
「行ってまいります。母上。」

父はすでに王宮へ。もう諦めたらいいのにね?王様がしつこいらしい。
姉はすでにミリアンナ様の元へ。
母様が見送りしてくれました。
まるで、長期でお出かけみたい?
短時間でもハノエルが親以外と出かけるのは初めてだもの。
そりゃ、過保護にもなりますよ?

「カレイドちゃん?様子がおかしかったらすぐハルちゃんを連れて帰るのよ?」

アズリアに念押しされます。
まあ、分かりますけど。
アズリアは普段はオネエ調な言葉なんだけど、わりと素に戻りやすい。もしかして、エセなんだろうか?
ちなみにアズリアはモブだよ。というか、たぶんオネエ系の主治医的な感じでいた?のかな?
んー、うっすら記憶にあるのは……学校の校医?がオネエ系だったよう……な?
普通なら攻略キャラになりそうな立ち位置の校医は、モブです。
というか、助言モブです。たしか?だけとね。
いや、もう……発売前に死んじゃったわけじゃない?記憶はそこまでしかないしね。

「はい、わかってます。ハルもちょっとでもおかしかったら、必ず言うんだよ?」
「はあい。」

良い子のお返事だよ。
それも笑顔つきだ。だって、お出かけだもの!

「「可愛い。」」
「「「………。」」」
「「「「ぐはっ。」」」」

なんか、可愛いに混じって変な音が聞こえたけど……?
使用人たちが、口元押さえてるけど、大丈夫?震えてるし?

「さあ、いこう。」
「はあい。」

みんな心配してないから、大丈夫かな?持病かもしれない。
お大事に?


というわけで『初デート♡』に出発なのですよ。

もちろん馬車でね。

ちなみに、前世も合わせた『初デート』なんだよ。
悲しいよね。モテないの?って?
……ほっとけー。
だって、隣に立ちたくないとか?
妹と比べられるからやだーって。
……シスコンかもだけど、比べたりなんかしたことないし……隣に立つのが嫌って……なんで?
臭いの?
臭いからだったらやだわー。
でも、理由は教えてくれなかったんだよね。
義理チョコはたくさんもらえるんだけどー。
いつも、ノリがいい奴(男)が『春樹からのチョコないの?』とか言ってくんのがうざい。それが春樹のバレンタインデェイでい!
あ、この世界はValentine dayあるんだよ?
ちょっと趣向が違うけどね。むしろ海外的な?
好きな人にプレゼントフォーユーする日なんですよー。
まあ、だからゲームイベントにはあったんじゃないかなあ。
たぶん?だけどね。
だってハノエルには関係ないし。絡みはないんだもん。
というか、ハノエルの出番がないとこはうる覚えです。

Valentine dayの日は兄からケーキだったり、チョコだったりを貰います。お礼はハノエルのキスでいいらしい。
うん、兄はブレないね。
姉もキスでいいらしい。
うん、姉もブレません。
というか、溺愛ハノエルくんはみんなからプレゼントをもらうだけなのでよ。はは。
お礼はみんなキスでいいそうです。
使用人の人たちは、カードでいいらしい。
……だから、8歳くらいからはWhite dayにクッキーを焼いて皆に配ってます。
初めは型抜きだけしかしてなかったけど、今は自分で作れるんだよ。
すごいでしょ?

馬車に揺られ、お尻を兄はの太腿に守られつつも一時間くらいは乗っている。
すでにお尻が限界です。
前よりはもったと思うんだけど。
お尻にヒールしてるけど、しているそばから痛くなる。
もっとお尻にお肉があれば、少しはマシになるのだろうか?

馬車がゆっくりととまった。
どうやら着いたのか?

「ハル、ここからは歩くからね?」
「はーい。」

どうやら馬車はここまでみたい。
御者のラスクさんが残るそうです。
そりゃそうか……駐車場みたいに止める場所はあるけど、車みたいにkeyで開け閉めするわけじゃないもんね!
盗まれ放題になってしまう。
まあ、魔法で結界とかに入れる手もあるけど……買い物の間中、結界を遠くから維持なんて無理だろうと思う。
そんな魔力があったら御者なんてしないよね!
うん。
ちなみにハノエルはたぶんできるが、魔法って神経使うから……神経が疲弊すると、ハノエルの場合は、モロ体力に影響するからね。
だから、しません。
というか、出来るんだとは見せてはダメらしいです。
誘拐される原因が増えてしまうかららしい。

「はい、ハル。」

兄に手を差し出される。
ここからは、抱っこで移動ということですね。
まあ、お店では自分で見ていい約束なので、恥ずかしさは我慢しよう……うん。


楽しいお買い物デートの始まりなのです!



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