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第一章:偽りの王都
第4話 宮廷の華と影
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あの夜会での一件は、瞬く間に王都の社交界を駆け巡った。
『ローゼンベルク公爵令嬢、第一王子殿下に公然と反逆!』 『事実上の婚約破棄か!?』
面白おかしく脚色された噂が私の耳にも届いてくる。けれど私の心は不思議なほど穏やかだった。今までずっと背負ってきた重い鎧をようやく脱ぎ捨てられたような、そんな清々しささえ感じている。
もちろん父であるゲルハルト公爵には、事の顛末を詳(つぶさ)に記した手紙を送った。父ならばきっと、私の覚悟を理解してくれるはずだ。
「ヴィクトリア様、お顔の色が優れませんわ」
侍女が心配そうに声をかけてくるが、私は大丈夫だと笑って見せた。一人自室で紅茶を飲みながら、私はこれからのことを考えていた。
アルフォンス殿下とリヒター宰相は、必ず次の手を打ってくる。私とローゼンベルク家を完全に排除するために。それに対して、私はどう動くべきか。
王都の宮廷は、まさに華と影が渦巻く場所。昼間は優雅な貴族たちが愛想笑いを浮かべて談笑しているが、夜になればその裏で、どろどろとした権力闘争と陰謀が繰り広げられる。
私もその渦中にいるのだ。
(ただやられるのを待っているだけなんて、私の性に合わない)
ただの可哀想な令嬢で終わるつもりは毛頭ない。『戦場の銀薔薇』の名は、伊達ではないのだから。
私は情報を集めることにした。敵を知り己を知れば百戦危うからず。それは戦場も宮廷も同じこと。
私はあえて今まで避けてきた貴婦人たちのサロンや、令嬢たちのお茶会に顔を出すようにした。もちろん向けられる視線は冷やかだ。誰もが私を腫れ物のように扱い、遠巻きに噂話をするだけ。
「まあ、あの方が……」 「なんて怖いもの知らずなのかしら」
そんな声が聞こえてきても、私は気にしない。目的は彼女たちと仲良くなることではないのだから。
お茶会ではとにかく聞き役に徹した。令嬢たちの会話は、新作のドレスや宝石の話、そして他人の悪口や噂話がほとんどだ。一見何の価値もないように思えるその会話の中にこそ、重要な情報が隠されていることがある。
誰と誰が親密で、誰と誰が対立しているのか。どの派閥が力を持ち、どの家が財政難に喘いでいるのか。
パズルのピースを一つ一つ集めるように、私は宮廷内の人間関係と力関係を頭に叩き込んでいく。それは戦場で敵の布陣図を描く作業によく似ていた。
そんなある日。とある伯爵夫人が主催する小規模なサロンに出席した時のことだ。
話題は、近々開催される予定の『軍縮会議』についてだった。表向きは王国の平和維持と財政負担の軽減を目的とした会議。しかしその実態は、リヒター宰相が主導する地方領主、特に私たちローゼンベルク家のような武力を持つ貴族の力を削ぐための罠だ。
「軍縮ですって?本当に、宰相閣下は素晴らしいお考えをお持ちですわ」 「ええ本当に。これ以上辺境の者たちが力をつければ、王家の権威が揺らいでしまいますもの」
宰相派の夫人たちが得意げに語っている。
(やはり、狙いはそこなのね)
確信を深めていると、一人の夫人が私にわざと聞こえるように言った。
「ローゼンベルク公爵も、いつまでも戦のことばかり考えていないで、少しは王家への忠誠というものを形でお示しになればよろしいのに」
その言葉にカチンときた。だが、ここで感情的になってはいけない。私はにっこりと完璧な淑女の笑みを浮かべて返した。
「まあご忠告ありがとうございます、夫人。ですがローゼンベルクの軍は、王家とこの国の民を守るための盾。その盾を自ら手放せとは、少々理解に苦しみますわ。それとも何か?夫人はこの国の平和を脅かすおつもりで?」
私の反撃に、夫人の顔がさっと青ざめる。『国の平和を脅かす』――それは下手をすれば反逆罪に問われかねない言葉だ。
周りにいた他の夫人たちも慌てて私から視線を逸らす。これ以上私に関わると面倒なことになると判断したのだろう。
これでいい。舐められたままではいられない。私はただの飾りの花ではないのだと、少しずつでも思い知らせてやる。
サロンからの帰り道、私は馬車の中で一人思考を巡らせていた。軍縮会議……。父は、この王都の策略にどう立ち向かうつもりだろうか。おそらく正面から反論しても、宰相たちが用意した理屈と数の力で押し切られるだろう。
何か、別の手が必要だ。彼らの意表を突く、一手が。
その時、ふとある考えが頭に浮かんだ。それはあまりに大胆で、危険な賭け。しかし成功すれば、この膠着した状況をひっくり返せるかもしれない。
(……試してみる価値は、ある)
私の胸の中に、再び戦場の興奮にも似た熱いものが込み上げてきた。宮廷という名の戦場で、私は私のやり方で戦う。
馬車の窓から見える王宮は夕日に照らされ美しく輝いていた。だがその輝きは、多くの影を隠すための見せかけの光に過ぎない。
私はその影に潜む者たちを、白日の下に引きずり出してやる。この手で。
そのために、私はまず一人の人物に会う必要があると思った。この宮廷の影の中で、兄と宰相の暴走をただ一人憂いているあの人に。
エリオット第二王子殿下に。
彼が私の計画の鍵を握る人物になるかもしれない。そんな予感が、私の胸を強く打っていた。宮廷の華やかな舞台の裏で、静かに、しかし確実に新たな戦いの火蓋が切られようとしていた。
『ローゼンベルク公爵令嬢、第一王子殿下に公然と反逆!』 『事実上の婚約破棄か!?』
面白おかしく脚色された噂が私の耳にも届いてくる。けれど私の心は不思議なほど穏やかだった。今までずっと背負ってきた重い鎧をようやく脱ぎ捨てられたような、そんな清々しささえ感じている。
もちろん父であるゲルハルト公爵には、事の顛末を詳(つぶさ)に記した手紙を送った。父ならばきっと、私の覚悟を理解してくれるはずだ。
「ヴィクトリア様、お顔の色が優れませんわ」
侍女が心配そうに声をかけてくるが、私は大丈夫だと笑って見せた。一人自室で紅茶を飲みながら、私はこれからのことを考えていた。
アルフォンス殿下とリヒター宰相は、必ず次の手を打ってくる。私とローゼンベルク家を完全に排除するために。それに対して、私はどう動くべきか。
王都の宮廷は、まさに華と影が渦巻く場所。昼間は優雅な貴族たちが愛想笑いを浮かべて談笑しているが、夜になればその裏で、どろどろとした権力闘争と陰謀が繰り広げられる。
私もその渦中にいるのだ。
(ただやられるのを待っているだけなんて、私の性に合わない)
ただの可哀想な令嬢で終わるつもりは毛頭ない。『戦場の銀薔薇』の名は、伊達ではないのだから。
私は情報を集めることにした。敵を知り己を知れば百戦危うからず。それは戦場も宮廷も同じこと。
私はあえて今まで避けてきた貴婦人たちのサロンや、令嬢たちのお茶会に顔を出すようにした。もちろん向けられる視線は冷やかだ。誰もが私を腫れ物のように扱い、遠巻きに噂話をするだけ。
「まあ、あの方が……」 「なんて怖いもの知らずなのかしら」
そんな声が聞こえてきても、私は気にしない。目的は彼女たちと仲良くなることではないのだから。
お茶会ではとにかく聞き役に徹した。令嬢たちの会話は、新作のドレスや宝石の話、そして他人の悪口や噂話がほとんどだ。一見何の価値もないように思えるその会話の中にこそ、重要な情報が隠されていることがある。
誰と誰が親密で、誰と誰が対立しているのか。どの派閥が力を持ち、どの家が財政難に喘いでいるのか。
パズルのピースを一つ一つ集めるように、私は宮廷内の人間関係と力関係を頭に叩き込んでいく。それは戦場で敵の布陣図を描く作業によく似ていた。
そんなある日。とある伯爵夫人が主催する小規模なサロンに出席した時のことだ。
話題は、近々開催される予定の『軍縮会議』についてだった。表向きは王国の平和維持と財政負担の軽減を目的とした会議。しかしその実態は、リヒター宰相が主導する地方領主、特に私たちローゼンベルク家のような武力を持つ貴族の力を削ぐための罠だ。
「軍縮ですって?本当に、宰相閣下は素晴らしいお考えをお持ちですわ」 「ええ本当に。これ以上辺境の者たちが力をつければ、王家の権威が揺らいでしまいますもの」
宰相派の夫人たちが得意げに語っている。
(やはり、狙いはそこなのね)
確信を深めていると、一人の夫人が私にわざと聞こえるように言った。
「ローゼンベルク公爵も、いつまでも戦のことばかり考えていないで、少しは王家への忠誠というものを形でお示しになればよろしいのに」
その言葉にカチンときた。だが、ここで感情的になってはいけない。私はにっこりと完璧な淑女の笑みを浮かべて返した。
「まあご忠告ありがとうございます、夫人。ですがローゼンベルクの軍は、王家とこの国の民を守るための盾。その盾を自ら手放せとは、少々理解に苦しみますわ。それとも何か?夫人はこの国の平和を脅かすおつもりで?」
私の反撃に、夫人の顔がさっと青ざめる。『国の平和を脅かす』――それは下手をすれば反逆罪に問われかねない言葉だ。
周りにいた他の夫人たちも慌てて私から視線を逸らす。これ以上私に関わると面倒なことになると判断したのだろう。
これでいい。舐められたままではいられない。私はただの飾りの花ではないのだと、少しずつでも思い知らせてやる。
サロンからの帰り道、私は馬車の中で一人思考を巡らせていた。軍縮会議……。父は、この王都の策略にどう立ち向かうつもりだろうか。おそらく正面から反論しても、宰相たちが用意した理屈と数の力で押し切られるだろう。
何か、別の手が必要だ。彼らの意表を突く、一手が。
その時、ふとある考えが頭に浮かんだ。それはあまりに大胆で、危険な賭け。しかし成功すれば、この膠着した状況をひっくり返せるかもしれない。
(……試してみる価値は、ある)
私の胸の中に、再び戦場の興奮にも似た熱いものが込み上げてきた。宮廷という名の戦場で、私は私のやり方で戦う。
馬車の窓から見える王宮は夕日に照らされ美しく輝いていた。だがその輝きは、多くの影を隠すための見せかけの光に過ぎない。
私はその影に潜む者たちを、白日の下に引きずり出してやる。この手で。
そのために、私はまず一人の人物に会う必要があると思った。この宮廷の影の中で、兄と宰相の暴走をただ一人憂いているあの人に。
エリオット第二王子殿下に。
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