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7話 ルイズ視点

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(ルイズ視点)


 さてさて……本日はとても楽しみな日となっていた。私の隣には婚約者のシシリーはいる。彼女も笑顔になっていた。それだけ嬉しい状態になっているのだ。

「まさか、王宮のパーティーに呼ばれることになるとは思わなかった。これは非常に嬉しいことだよ」

「流石ね、ルイズ。あなたは王族の方々に認められたことになるのよ。私もとても嬉しいわ」

「はははは、まったくだな」


 王宮内のパーティー会場に向かって私達は歩いている。自然と軽快になっておりスキップをしたい気分でもある。

 ディミラント王国からの招待状が届いたのはつい最近のことだ。宛名はクレス・ディミラント第二王子殿下からだった。第二王子殿下からの誘いというのは本当に自慢になるだろうか。

 妹君のシェリル様の誕生日パーティーに呼ばれたというわけだ。このパーティーに呼ばれるのは相当に名誉なことだからな。他の貴族達にパーティーに招待されたことを自慢できるというものだ。それは貴族としての地位の高さを意味するからな。今後のためのコネクション作りにも影響してくるだろうか。


「ここがパーティー会場だ。早速入るとしようか」

「そうね、ルイズ。ちゃんとエスコートしてよね」

「はい、お任せください」

 私とシシリーの二人はパーティー会場に足を踏み入れた。ふふふ、私の躍進の第一歩かもしれないな。父上も喜んでくれることだろう。シシリーの家族にとっても鼻が高いところだろうしな。


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「意外と数は少ないのね……」

「まあ、この王宮で開かれるパーティーに呼ばれる者達が選ばれた人々だからね」

「それもそうね。あんまり多すぎても嫌だしね」

「ああ。私達は選ばれた貴族家系だということだよ」


 私もシシリーも侯爵家ではあるが、その中でも選ばれた家系だということを意味しているのだ。伯爵家などの家系でも呼ばれている者はいるようだが……まったく、空気を読んでもらいたいな。たかが伯爵家がシェリル第二王女の誕生日パーティーに出席できるとか不思議なものだね。

 心優しいと言われるシェリル様の計らいなのかもしれないが……ぱっと見ていると、王宮にふさわしくない立場の者もいるようだな。これでは、私達の特別感が薄れるではないか。やれやれ……。


「なんだかおかしな面子ね。どうして子爵家や男爵家の者もいるのかしら?」

「確かにそうだね……めすらしいこともあるものだ」


 出席している男爵家などは、王族と余程親密な関係なのか? どういうわけで出席しているのか理解に苦しむな。私やシシリーの家系とははるかに劣る者達……なぜ、この神聖な場所にいるのだ? 本当にパーティー会場が汚れてしまいそうだ。

「まあいい。とりあえず、クレス王子殿下を探すとしようか」

「そうね。それがいいわね」


 まずは招待状をくれた相手に挨拶をするのが通例だ。私はクレス様を探すことにした……。
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