婚約破棄されたけど、公爵様が味方で良かったです

マルローネ

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1話

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 私は侯爵様であるガリオ様と婚約することが出来た。それはとても幸運なことだったと思う。

 私の名前は子爵令嬢のミリア・クインシー。年齢は16歳で貴族の学園に通っている身だ。婚約者のガリオ様は今年で20歳になる若き侯爵様。先代が早期に引退したので、侯爵という立場になったお方だ。

 ガリオ・ローズ様……私より4歳上のお方だけれど、色々と気持ちが若いお方だった。侯爵という肩書きを持っているのに、まだまだ女遊びをやめられないようだし……。


 最初こそ幸運だと思っていたけれど、ガリオ様の本性を知るにつれてその想いは霞んで行った。私と言う婚約者がいるのに、彼は幼馴染のレイラ様にご執心なようで……ときおり、帰って来ない時もある。


 二人は既に肉体関係なのではないか……そんな考えもよぎっていたのだけれど。

 ある意味で心配していたことが起こってしまった。


「ミリア……お前、私の大切な幼馴染であるレイラを虐めていたらしいな?」

「えっ? どういうことですか……?」


 私は不意にそんなことをガリオ様に言われたのだ。私がレイラ様を虐めている? そんなことあるわけがない。そもそも、レイラ様とはまともに話したこともないのに……。


「レイラ、間違いないな?」

「うん……」


 レイラ様は私と目線を合わせてそんなことを言った。あり得ない……どうしてそんな言葉が出て来るのだろうか?

 明らかに嘘だったけれど、今は学園の人達もいる状況だ。言葉を荒げることは出来なかった。

「ガリオ様……何かの間違いではないですか? 私はそんなことしていません!」

「レイラが嘘を言っていると言うのか? ん?」

「い、いえ……そういうわけではありませんが……」


 レイラ様が嘘を言っているのは間違いなかった。なぜなら私は彼女を虐めていないのだから……。虐めていたという事実そのものが嘘だということになる。


「レイラを虐めたという事実……決して許されることではない。お前との婚約はどうやら破棄した方が良さそうだな」

「そ、そんな……!」


 子爵令嬢である私からすれば、侯爵であるガリオ様との婚約はとても大きな事象だ。それがなくなるのは避けたい……お父様達にも迷惑が掛かってしまうし。

「婚約破棄は許してもらえませんか、ガリオ様!」

「いいや、駄目だ。お前との婚約は破棄させてもらう。所詮は子爵令嬢……私の婚約者には向かなかったと言うわけか……」

「ガリオ様……」


 こんなことあり得るのだろうか? してもいない虐めで婚約破棄だなんて。しかも、周囲の生徒たちはガリオ様を信じているようだし。

 私は他の生徒からも辛辣な言葉を浴びせられることになった。
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