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14話 王の怒り
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ガスト王子殿下視点……。
私は国王陛下であり我が父上の、シュタイン・モリアーヌに会っていた。その理由はもちろん……隠し子がデキてしまったことを話す為だ。ルリアやクライブに小馬鹿にされたままでは癪だからな……私がモリアーヌ王国の至宝の一人であることを証明してやろうというわけだ。
なにせ私は第二王子だ……父上とて、無下には出来ないだろう。
「なんだと……その話は本当なのか……!?」
「は、はい。父上……申し訳ありません……」
父上はやはり、相当に驚いている様子だった。私の後ろに立っている側近にも確認を取る。
「今のガストの話は本当なのか……!?」
「恐れながら申し上げます、国王陛下。タイミング等を考えますと、おそらく間違いはないかと……」
「なんということだ……ガストの血を引く者が10人以上も……」
10人以上というのは、まだ明らかになっていない者達も含んだ結果だ。もしかすると、15人くらいになるかもしれん。私がこの1年以内に関係を持った相手は30人程に上るからな……父上や兄上すら凌駕する経験を持っているのだ私は。
最初こそバレるのを恐れていたが、よくよく側近たちと話し合うと、バレずに日々を送るのは不可能だと言う結論に達したのだ。子供を孕んだ誰か一人でも裏切れば、そこでおしまいだからな。ならばいっそ、全てを打ち明けた方が良いということになり、私は本日、父上に打ち明けることにしたのだ。
父上の驚いている顔を見ていると、楽しくなってくるぞ……! ふはははは、なんだろうなこの高揚感は! 人間は時には開き直るのも良いかもしれん!
「なんてことをしてくれたのだ!! 貴様はーーーー!!」
「ひっ!? 父上……?」
その後、予期せぬほどの父上の激昂が待っていたが……。
「10人以上も孕ませるとは、貴様はそれでも第二王子かっ! 今すぐこいつを部屋に監禁しろ! 決して外に出す出ないぞ!」
「は、ははっ! 直ちに実行いたします!」
「な、なんだって……お、おい! お前達……!!」
「申し訳ありません、殿下。これも国王陛下のご命令ですので……」
いつでも私の味方であったはずの側近たち……しかし、この日は完全に敵になっていた。私の両腕を拘束し、決して離さないように、ピッタリと密着していたのだから……私の力ではとても振りほどけなかった。
「孕んだ娘たちも拘束が必要か……最悪の場合は暗殺しなければならないかもしれんな……」
「ち、父上……?」
「消えろ、ウジ虫が……私に顔を見せるな」
父上はこの上ない程の蔑んだ瞳を私に見せていた。な、なんということだ……国家の至宝だと思っていたのは、私一人だけだったということか……。私はこれからどうなってしまうのだ?
とてつもない程の後悔の念が襲って来たが、全ては遅過ぎたのだ……。
私は国王陛下であり我が父上の、シュタイン・モリアーヌに会っていた。その理由はもちろん……隠し子がデキてしまったことを話す為だ。ルリアやクライブに小馬鹿にされたままでは癪だからな……私がモリアーヌ王国の至宝の一人であることを証明してやろうというわけだ。
なにせ私は第二王子だ……父上とて、無下には出来ないだろう。
「なんだと……その話は本当なのか……!?」
「は、はい。父上……申し訳ありません……」
父上はやはり、相当に驚いている様子だった。私の後ろに立っている側近にも確認を取る。
「今のガストの話は本当なのか……!?」
「恐れながら申し上げます、国王陛下。タイミング等を考えますと、おそらく間違いはないかと……」
「なんということだ……ガストの血を引く者が10人以上も……」
10人以上というのは、まだ明らかになっていない者達も含んだ結果だ。もしかすると、15人くらいになるかもしれん。私がこの1年以内に関係を持った相手は30人程に上るからな……父上や兄上すら凌駕する経験を持っているのだ私は。
最初こそバレるのを恐れていたが、よくよく側近たちと話し合うと、バレずに日々を送るのは不可能だと言う結論に達したのだ。子供を孕んだ誰か一人でも裏切れば、そこでおしまいだからな。ならばいっそ、全てを打ち明けた方が良いということになり、私は本日、父上に打ち明けることにしたのだ。
父上の驚いている顔を見ていると、楽しくなってくるぞ……! ふはははは、なんだろうなこの高揚感は! 人間は時には開き直るのも良いかもしれん!
「なんてことをしてくれたのだ!! 貴様はーーーー!!」
「ひっ!? 父上……?」
その後、予期せぬほどの父上の激昂が待っていたが……。
「10人以上も孕ませるとは、貴様はそれでも第二王子かっ! 今すぐこいつを部屋に監禁しろ! 決して外に出す出ないぞ!」
「は、ははっ! 直ちに実行いたします!」
「な、なんだって……お、おい! お前達……!!」
「申し訳ありません、殿下。これも国王陛下のご命令ですので……」
いつでも私の味方であったはずの側近たち……しかし、この日は完全に敵になっていた。私の両腕を拘束し、決して離さないように、ピッタリと密着していたのだから……私の力ではとても振りほどけなかった。
「孕んだ娘たちも拘束が必要か……最悪の場合は暗殺しなければならないかもしれんな……」
「ち、父上……?」
「消えろ、ウジ虫が……私に顔を見せるな」
父上はこの上ない程の蔑んだ瞳を私に見せていた。な、なんということだ……国家の至宝だと思っていたのは、私一人だけだったということか……。私はこれからどうなってしまうのだ?
とてつもない程の後悔の念が襲って来たが、全ては遅過ぎたのだ……。
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