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第一章 カルディナ王国編
第21話アルテミス、従魔登録完了と建国話
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「アザゼル伯父様。お話もお聞きしたいのですが、従魔登録の方を先に済ませてもらえると助かります」
「そうだった。ごめんごめん」
従魔登録を終えないと出るに出られないからね。
従魔登録が済んでからなら、切りがいいところで話を終えて帰ることもできるからね。
「じゃあ、ギルドカードを出してアルテミスは、これで指先をチクッと刺して血液を一滴、その後でルクス様とイリス様はギルドカードに魔力を少し流してください。それで登録完了になります」
私は、アザゼル伯父様から渡された針で、人差し指の指先を刺して血を出し、ギルドカードに一滴垂らした。
その後にイリスとルクスが魔力を流し始めたので、その間に私は治癒魔法で指先の刺し傷を治した。
まあ、こんな傷は放っておいても治るだろうけど、異世界なのでどんな病原菌がいるかわからないし、ちょっとした傷で破傷風になっても面倒だからね。
「はい。登録完了しました。ギルドカード返すね。
じゃあ、話の続きをしようか」
私は、アザゼル伯父様からギルドカードを受け取った。
アザゼル伯父様は、お話しするのが大好きなタイプなんだね。
これは、切りがいいところで帰らないといつまで経っても帰れないな。
「アザゼル伯父様は、何で国を出られたのですか?話したくなければ無理にお答えいただかなくて構いませんよ」
「別に構わないよ。私は嫡子だったけど、私よりカエサルやレミエルの方が国王に向いていると思っていたのと風習が許せなかった。
カエサル、マリア、アルテミスが国を出て、アルカディアと 離ればなれになった双子に関する風習もそうだけど、ハイエルフやエルフと他種族との結婚は認めず、他種族の方の親とハイエルフやエルフと他種族の間に生まれたハーフエルフは、共に国を出ていくか、その場で殺されるか選ばされるんだ。
そして、私は猫の獣人族の女性に恋をして子供を授かったので、国を出た」
そんな理由があったのか。
(ルシファーも第一王妃は他種族で人族だったぞ)
「「!!」」
「それじゃあ……私たちルシファー様の子孫であるラルフェーリア王国の王族や貴族であるハイエルフには人族の血も流れているのですか?」
(いいや。流れてないよ。第一王妃は身籠っていたけど、お腹の子と第二王妃と共に、僕とルシファーが公務で国を留守にしている間に殺されたからね。
そして死を知ったルシファーは、悲しみで放心状態となり言われるがままに弟に王位を譲り、ついていこうとした僕に国を護るように告げ、一人で国を出ていった)
「「!!」」
第一王妃も第二王妃も殺されてしまったということは、私たちハイエルフは、初代国王の直系じゃないってことなのかな。
「我々、ハイエルフはルシファー様の血を引いていないということなのですか? 」
(ちゃんとルシファーの血は引いているよ。二代目の国王には子ができなかったから、隠され育てられていたルシファーと第二王妃の子が三代目を継いだからね。
でも二代目の治世が長かったから、今も残っている愚かな風習を支持する者ばかりで、廃止することができなかったんだよ)
そうだったんだ。あの風習は二代目国王が作ったのか。
(会いに来るなと言われたけど、今の契約者はアルテミスだからルシファーに会いに行こうかな)
「「!!」」
何ですと!!初代国王まだ生きているの!!
「ルクス。初代国王がまだ生きているってどういうこと!まだ生きているなら私と契約しちゃってよかったの?」
(ルシファーは、不老不死だからまだ生きているよ。契約のことも問題ないよ。ルシファーが国を出ていく際に、僕が契約したいと思う者がいたら新たな契約してもいいし、新たな契約者が新たに国を建国したいと言ったら、ラルフェーリア王国を捨て、そちらの守護神獣をしてもいいって言ってたからね。
アルテミス。ラルフェーリア王国は、風習廃止派ばかりになってきたから廃止されたらラルフェーリア王国に戻るのもいいけど、廃止派の者たちだけを連れて、新しく国を建国してもいいかもね)
「!!」
イリスが不老不死とか言っていたので、神獣ならともかくとか思っていたけど、まさか先祖に不老不死の人がいるとはな。
それに見た目は六歳児、精神は二十七歳で、王族や貴族の経験が全く無い私に建国しようとか振らないでもらえるかな。
「アルテミス。ハーフエルフはどう思う?」
「会ったこと無いですけど、別に一緒に居たくないとか殺したいとかないですね」
私もお父様とお母様が国を出ていなければ殺されていた側だしね。
「よし!カエサルとマリアには私が話す。建国しよう。
ルクス様。ラルフェーリア王国側は、任せてよろしいでしょうか?」
(いいよ。ラピスとヒスイに念話で伝えておくからラルフェーリア王国の方もどうにかなるんじゃないかな。何ならルシファーにも建国手伝わそう)
「建国には、三国以上の承認が必要です。
カルディナ国王は、カエサルと親しいですから協力してもらいましょう」
ルクスの契約者である私を王にして、建国しようとしているよね。
しかも私を置いてけぼりにして、どんどん話が進んでいっているこれは止めないとまずい。
「待ってください。とりあえず建国は保留でお願いします」
「(わかったよ)」
(アルテミス。危なかったわね。あのまま進んでいたらアルテミスは初代女王になっていたわよ)
(そう思っていたら、イリスも止めてくれればよかったのに)
(私は面白そうだし、建国賛成派よ)
この場に反対派は私しかいないのかよ。
このままだとまた話が再開しそうだからここらで帰ろう。
「アザゼル伯父様。従魔契約も終わりましたし、伯父様の話も聞けました。
私はこの後、街で買い物とかしたいので、これで失礼します」
「そうか。残念だが、予定があるなら仕方がないな」
そして私は、直ぐにギルマスの部屋を出て、ギルドをあとにした。
「そうだった。ごめんごめん」
従魔登録を終えないと出るに出られないからね。
従魔登録が済んでからなら、切りがいいところで話を終えて帰ることもできるからね。
「じゃあ、ギルドカードを出してアルテミスは、これで指先をチクッと刺して血液を一滴、その後でルクス様とイリス様はギルドカードに魔力を少し流してください。それで登録完了になります」
私は、アザゼル伯父様から渡された針で、人差し指の指先を刺して血を出し、ギルドカードに一滴垂らした。
その後にイリスとルクスが魔力を流し始めたので、その間に私は治癒魔法で指先の刺し傷を治した。
まあ、こんな傷は放っておいても治るだろうけど、異世界なのでどんな病原菌がいるかわからないし、ちょっとした傷で破傷風になっても面倒だからね。
「はい。登録完了しました。ギルドカード返すね。
じゃあ、話の続きをしようか」
私は、アザゼル伯父様からギルドカードを受け取った。
アザゼル伯父様は、お話しするのが大好きなタイプなんだね。
これは、切りがいいところで帰らないといつまで経っても帰れないな。
「アザゼル伯父様は、何で国を出られたのですか?話したくなければ無理にお答えいただかなくて構いませんよ」
「別に構わないよ。私は嫡子だったけど、私よりカエサルやレミエルの方が国王に向いていると思っていたのと風習が許せなかった。
カエサル、マリア、アルテミスが国を出て、アルカディアと 離ればなれになった双子に関する風習もそうだけど、ハイエルフやエルフと他種族との結婚は認めず、他種族の方の親とハイエルフやエルフと他種族の間に生まれたハーフエルフは、共に国を出ていくか、その場で殺されるか選ばされるんだ。
そして、私は猫の獣人族の女性に恋をして子供を授かったので、国を出た」
そんな理由があったのか。
(ルシファーも第一王妃は他種族で人族だったぞ)
「「!!」」
「それじゃあ……私たちルシファー様の子孫であるラルフェーリア王国の王族や貴族であるハイエルフには人族の血も流れているのですか?」
(いいや。流れてないよ。第一王妃は身籠っていたけど、お腹の子と第二王妃と共に、僕とルシファーが公務で国を留守にしている間に殺されたからね。
そして死を知ったルシファーは、悲しみで放心状態となり言われるがままに弟に王位を譲り、ついていこうとした僕に国を護るように告げ、一人で国を出ていった)
「「!!」」
第一王妃も第二王妃も殺されてしまったということは、私たちハイエルフは、初代国王の直系じゃないってことなのかな。
「我々、ハイエルフはルシファー様の血を引いていないということなのですか? 」
(ちゃんとルシファーの血は引いているよ。二代目の国王には子ができなかったから、隠され育てられていたルシファーと第二王妃の子が三代目を継いだからね。
でも二代目の治世が長かったから、今も残っている愚かな風習を支持する者ばかりで、廃止することができなかったんだよ)
そうだったんだ。あの風習は二代目国王が作ったのか。
(会いに来るなと言われたけど、今の契約者はアルテミスだからルシファーに会いに行こうかな)
「「!!」」
何ですと!!初代国王まだ生きているの!!
「ルクス。初代国王がまだ生きているってどういうこと!まだ生きているなら私と契約しちゃってよかったの?」
(ルシファーは、不老不死だからまだ生きているよ。契約のことも問題ないよ。ルシファーが国を出ていく際に、僕が契約したいと思う者がいたら新たな契約してもいいし、新たな契約者が新たに国を建国したいと言ったら、ラルフェーリア王国を捨て、そちらの守護神獣をしてもいいって言ってたからね。
アルテミス。ラルフェーリア王国は、風習廃止派ばかりになってきたから廃止されたらラルフェーリア王国に戻るのもいいけど、廃止派の者たちだけを連れて、新しく国を建国してもいいかもね)
「!!」
イリスが不老不死とか言っていたので、神獣ならともかくとか思っていたけど、まさか先祖に不老不死の人がいるとはな。
それに見た目は六歳児、精神は二十七歳で、王族や貴族の経験が全く無い私に建国しようとか振らないでもらえるかな。
「アルテミス。ハーフエルフはどう思う?」
「会ったこと無いですけど、別に一緒に居たくないとか殺したいとかないですね」
私もお父様とお母様が国を出ていなければ殺されていた側だしね。
「よし!カエサルとマリアには私が話す。建国しよう。
ルクス様。ラルフェーリア王国側は、任せてよろしいでしょうか?」
(いいよ。ラピスとヒスイに念話で伝えておくからラルフェーリア王国の方もどうにかなるんじゃないかな。何ならルシファーにも建国手伝わそう)
「建国には、三国以上の承認が必要です。
カルディナ国王は、カエサルと親しいですから協力してもらいましょう」
ルクスの契約者である私を王にして、建国しようとしているよね。
しかも私を置いてけぼりにして、どんどん話が進んでいっているこれは止めないとまずい。
「待ってください。とりあえず建国は保留でお願いします」
「(わかったよ)」
(アルテミス。危なかったわね。あのまま進んでいたらアルテミスは初代女王になっていたわよ)
(そう思っていたら、イリスも止めてくれればよかったのに)
(私は面白そうだし、建国賛成派よ)
この場に反対派は私しかいないのかよ。
このままだとまた話が再開しそうだからここらで帰ろう。
「アザゼル伯父様。従魔契約も終わりましたし、伯父様の話も聞けました。
私はこの後、街で買い物とかしたいので、これで失礼します」
「そうか。残念だが、予定があるなら仕方がないな」
そして私は、直ぐにギルマスの部屋を出て、ギルドをあとにした。
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