53 / 114
本編
第50話 様子を見に行こう①
しおりを挟む
王城に行ってから二週間が経った。
今、私はベッドに横になって、ボーッとしている。
二週間前の王城から屋敷に戻ってからのことを思い出す。
屋敷では、昼食の最中で予想通り昼食は、カレーだった。
あれだけ食べたのにルシフェルとスノーは食べたいと言い出したので、王城で出したカレーの残りを無限収納から出して提供した。
回想から現実に戻り、私は起き上がり、出掛けることにした。
「カイル兄様、ファミーユに来てから、それなりに日数経ちましたし、魔族たちの様子を見に行ってきます」
「一人で行くのか?」
「スノーとグレンも連れていきますよ」
「なら安心だな」
「おはよう。レベッカ」
「おはよう。サクヤ」
「何処かに出掛けるのかい?」
「魔族たちの様子を見に行ってくるんだよ」
「そうなのか。僕も一緒に行きたいけど、仕事があるからな」
サクヤの仕事は、カイル兄様の当主としての仕事の手伝いをしている。
「じゃあ、いってきます」
「「いってらっしゃい」」
魔族たちが住むマンションに行くと管理人を任せたルシフェルがいた。
「ルシフェル、魔族のみんなの様子はどう?」
「みんな、各部屋に設置されている便利な魔道具に感動していたよ。
特に夫婦の魔族の嫁さんの方は、広いキッチン周りや洗濯機にな」
「それは、よかった。家は、一日で一番長くいる場所だからね。快適な暮らしができるのが一番だよ。
仕事とかはどうなのかな?」
「ここで収穫された野菜の美味しさに感動して、住民に教わりながら皆、畑仕事に精を出しているぞ。今は、まだギルドの支部ができてないから、冒険者になりたい者も畑仕事をしている」
「そうなんだ。他にやりたいって言っている仕事とかないの?」
「エルフ族でもいたが、魔道具屋をやりたいという者がいたな」
「そっか。じゃあ、区画整理の時にお店建てちゃおう」
「普通は、自分で金出して建てるんじゃないのか?
それに大工の仕事を奪ってしまっているのではないか?」
「まあ、そうなんだけどね。
人族の国に来て、お金も貯まっていないだろうし、大工の仕事の方も家を作る材料も違うし、ファミーユの町だからいいかなって思っているよ。
それに時間かかっちゃうだろうからさ」
前世でもビル一つ建てるのに何ヵ月もかかっていたからね。
町全体となる何年かかるかわからない。
この世界では、魔法があると言っても建物を建てるのは、ほとんど手作業になるらしいし、それだけ仕事を請け負う人員を集めると他に支障が出ちゃうじゃん。
「今日の夕食は、ステーキらしいからいっぱい食べてって、ゾイルさんが言ってたよ」
「おおそれは楽しみだ」
ルシフェルは、料理出来ないというかする気がないので、朝食と夕食は、うちの屋敷に食べに来て、昼食は、朝食が済み帰るときにサンドイッチとか軽食を昼食用に作ってもらって、管理人室で食べている。
今夜のステーキは、スノーとグレンと冒険者になりたい者たちが狩ってきてくれたので、いいお肉がたくさんあるから、ルシフェルやスノーがお腹いっぱい食べても足りるくらいらしい。
みんな自分達や町の住民の分を除いて、屋敷に届けてくれたけど、どんだけ狩ってきたんだ。
それに、それだけ狩っているのに魔獣がいなくならないって……ルシフェルは、普通の森と変わらないと言っていたが、絶対に魔の森は普通の森と違うよ。
「じゃあ、またあとでね」
「ああ」
ルシフェルと別れ、畑仕事をしている魔族の様子を見に畑の方に向かった。
今、私はベッドに横になって、ボーッとしている。
二週間前の王城から屋敷に戻ってからのことを思い出す。
屋敷では、昼食の最中で予想通り昼食は、カレーだった。
あれだけ食べたのにルシフェルとスノーは食べたいと言い出したので、王城で出したカレーの残りを無限収納から出して提供した。
回想から現実に戻り、私は起き上がり、出掛けることにした。
「カイル兄様、ファミーユに来てから、それなりに日数経ちましたし、魔族たちの様子を見に行ってきます」
「一人で行くのか?」
「スノーとグレンも連れていきますよ」
「なら安心だな」
「おはよう。レベッカ」
「おはよう。サクヤ」
「何処かに出掛けるのかい?」
「魔族たちの様子を見に行ってくるんだよ」
「そうなのか。僕も一緒に行きたいけど、仕事があるからな」
サクヤの仕事は、カイル兄様の当主としての仕事の手伝いをしている。
「じゃあ、いってきます」
「「いってらっしゃい」」
魔族たちが住むマンションに行くと管理人を任せたルシフェルがいた。
「ルシフェル、魔族のみんなの様子はどう?」
「みんな、各部屋に設置されている便利な魔道具に感動していたよ。
特に夫婦の魔族の嫁さんの方は、広いキッチン周りや洗濯機にな」
「それは、よかった。家は、一日で一番長くいる場所だからね。快適な暮らしができるのが一番だよ。
仕事とかはどうなのかな?」
「ここで収穫された野菜の美味しさに感動して、住民に教わりながら皆、畑仕事に精を出しているぞ。今は、まだギルドの支部ができてないから、冒険者になりたい者も畑仕事をしている」
「そうなんだ。他にやりたいって言っている仕事とかないの?」
「エルフ族でもいたが、魔道具屋をやりたいという者がいたな」
「そっか。じゃあ、区画整理の時にお店建てちゃおう」
「普通は、自分で金出して建てるんじゃないのか?
それに大工の仕事を奪ってしまっているのではないか?」
「まあ、そうなんだけどね。
人族の国に来て、お金も貯まっていないだろうし、大工の仕事の方も家を作る材料も違うし、ファミーユの町だからいいかなって思っているよ。
それに時間かかっちゃうだろうからさ」
前世でもビル一つ建てるのに何ヵ月もかかっていたからね。
町全体となる何年かかるかわからない。
この世界では、魔法があると言っても建物を建てるのは、ほとんど手作業になるらしいし、それだけ仕事を請け負う人員を集めると他に支障が出ちゃうじゃん。
「今日の夕食は、ステーキらしいからいっぱい食べてって、ゾイルさんが言ってたよ」
「おおそれは楽しみだ」
ルシフェルは、料理出来ないというかする気がないので、朝食と夕食は、うちの屋敷に食べに来て、昼食は、朝食が済み帰るときにサンドイッチとか軽食を昼食用に作ってもらって、管理人室で食べている。
今夜のステーキは、スノーとグレンと冒険者になりたい者たちが狩ってきてくれたので、いいお肉がたくさんあるから、ルシフェルやスノーがお腹いっぱい食べても足りるくらいらしい。
みんな自分達や町の住民の分を除いて、屋敷に届けてくれたけど、どんだけ狩ってきたんだ。
それに、それだけ狩っているのに魔獣がいなくならないって……ルシフェルは、普通の森と変わらないと言っていたが、絶対に魔の森は普通の森と違うよ。
「じゃあ、またあとでね」
「ああ」
ルシフェルと別れ、畑仕事をしている魔族の様子を見に畑の方に向かった。
104
あなたにおすすめの小説
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
幼馴染パーティーから追放された冒険者~所持していたユニークスキルは限界突破でした~レベル1から始まる成り上がりストーリー
すもも太郎
ファンタジー
この世界は個人ごとにレベルの上限が決まっていて、それが本人の資質として死ぬまで変えられません。(伝説の勇者でレベル65)
主人公テイジンは能力を封印されて生まれた。それはレベルキャップ1という特大のハンデだったが、それ故に幼馴染パーティーとの冒険によって莫大な経験値を積み上げる事が出来ていた。(ギャップボーナス最大化状態)
しかし、レベルは1から一切上がらないまま、免許の更新期限が過ぎてギルドを首になり絶望する。
命を投げ出す決意で訪れた死と再生の洞窟でテイジンの封印が解け、ユニークスキル”限界突破”を手にする。その後、自分の力を知らず知らずに発揮していき、周囲を驚かせながらも一人旅をつづけようとするが‥‥
※1話1500文字くらいで書いております
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
魔法物語 - 倒したモンスターの魔法を習得する加護がチートすぎる件について -
花京院 光
ファンタジー
全ての生命が生まれながらにして持つ魔力。
魔力によって作られる魔法は、日常生活を潤し、モンスターの魔の手から地域を守る。
十五歳の誕生日を迎え、魔術師になる夢を叶えるために、俺は魔法都市を目指して旅に出た。
俺は旅の途中で、「討伐したモンスターの魔法を習得する」という反則的な加護を手に入れた……。
モンスターが巣食う剣と魔法の世界で、チート級の能力に慢心しない主人公が、努力を重ねて魔術師を目指す物語です。
スラム街の幼女、魔導書を拾う。
海夏世もみじ
ファンタジー
スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。
それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。
これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる