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第一章 ペルセウスの夜
第5話 身勝手なメッセージ
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(ええ! どういうこと?)
私はあまりにもいきなりなその内容に驚きを通り越して思わずその場にへたり込み、走の几帳面な筆跡を目を皿のようにして追いかける。
〝ナツは多分覚えていないと思うけど、小学生の頃、僕はかなり重い病気を患っていました。
普段からしょっちゅう病院に通っていた事が幸いし、かなり初期に発見されたおかげで経過は順調で、何度か入院しただけでほとんど完治しました。というか、つい最近まで完治したと思い込んでいました〟
驚いた。そんなこと、あっただろうか?
記憶をどこまで遡っても、走がそんなに長期間入院していたという認識はない。
いや、そう言えば、三年生の夏が来る前、夏風邪から肺炎になったとかで走がしばらく学校を休んでいたことがあった。頻繁に顔を合わせていたのでそれほど特別な病気とは感じていなかったけど、私は一体どこで走と会っていたんだっけ。走の家? いや、もしかしたら母親に連れられて何度か病院に見舞いに行ったのかも知れない。
実を言うとあの頃の記憶はかなり不鮮明で、今でも細かい部分はほとんど思い出せない。
そう、私が両親の不仲をはっきり認識した時期だからだ。
ある晩、トイレに起きた私は、リビングから聞こえてきた激しい言い争いを偶然見聞きしてしまう。
どうやら口論は私が眠った後で毎晩のように繰り返されていたとわかってきて、それ以来眠るのが怖くなった。
ただ、少なくとも私の前では両親とも優しく、穏やかで、内心でいがみ合っていることを上手に隠していた。本当にまったく気付かなかったのだ。のんきな子供だったと自分でも思う。
それ以来、私はできるだけ遅くまで起きていようと努めた。私が起きている限り、両親は表面上だけでも仲良くしてくれると子供ながらに気付いたから。
だから、何かと理由をつけてずるずると夜更かしし、母にいい加減に寝なさいとベッドに追いやられてからも寝床に持ち込んだ本をずっと読みふけっていた。
もちろん子供がそんな無理をして悪い影響が出ない訳ない。朝はすっきりと起きられなくなったし、日中も朦朧とすることが多くなる。授業中に眠りこけてしまったり、走ばりに体育の授業中にいきなり倒れてしまった事もある。
多分、走と私の関係が逆転したのもこのあたりからだ。
私にとってあの頃の記憶は忘れたい忌まわしいもので、今の今まで無意識に封印していた。
でも、まさか、そんなことになっていたなんて。
〝でも、最近の検診で血液検査の数値が急激に悪くなっていることがわかり、再発だと診断されました。ナツがこの手紙を読んでいるということは、僕はもう入院しているはずです。
今度の入院は多分、相当に長引きます。医者はまだはっきりしたことを告げてくれませんが、あののんびり屋の両親が柄にもなくピリピリしているので、病状がかなりヤバいと言うことだけはわかります〟
え、ちょっと?
文章を読んでも内容に理解がまったく追いつかない。
だって、私達、つい数日前まで、ごくごく普通に一緒に過ごしていた。走だって屈託無く笑っていたじゃない。
彼の素振りからはそんな事を微塵も感じなかった。彼だけじゃなく、走の両親も、いつもとまったく変わらなかった。唯一いぶかしく思えたのは、あの夜、走が急に鼻血を出したことくらいだ。
〝今の僕の唯一の望みは、日本でもまだ特定の病院でしか行われていない新薬の治験に参加することです。でも、劇的な効果があると言われている反面、副作用もかなり強いらしく、身体に合わない場合には激しいショック症状を起こし、最悪の場合は命を落とすこともあると説明を受けました〟
「えっ! ええっ?」
思わず声が出た。何このハードすぎる展開。しかも、何でこんな大変な話を淡々と語ってるの?
〝それでも、僕は治験に参加することにしました。もう、これしか方法がないからです。
実際、治験が成功する確率は僕の場合よくわからないそうです。同じ病気でも、もう少し進行がゆっくりなら高い効果が見込めるとの話ですが〟
目の前がいつの間にか潤んで文字を追うのが辛くなってきた。
私はズルズルと鼻水をすすりながら、それでも先を急ぐ。
〝だから、僕はもうナツに会わないことにします。突然君の前からいなくなってしまうことを許して下さい。
後になって、あの時は変に思い詰めてたよねって二人で笑えるといいのですが、たぶんそれは楽観的すぎると思う。
多分、ナツはすごく怒ると思うけど。どうか泣かないで。そして、なるべく早く僕のことなんて忘れて下さい。僕も……〟
残りの便箋は、幼い頃から今までの思い出話に終始していた。そのほとんどが二人共通の体験で占められていた。
私がほとんど忘れていたほんの細かいエピソードまで、まるでつい昨日の出来事のように丹念に書かれている。
まるで二人のありとあらゆる記憶をすくい上げて手紙の中に封じ込めるみたいに。
二人の思い出を、すべて封じ込めて置き去りにするみたいに…。
最後のページを読み終えて、私は便箋を持つ自分の手が細かく震えていることに気付いた。
気がつくと私は声をあげずに泣いていた。
制服のスカートにポタポタと大粒の涙がこぼれ、薄く広がってすうっと消えていく。
走の底なしの記憶力に半分呆れると同時に、私と一緒に過ごした時間をここまで大切に思ってくれていたのだとわかって嬉しくもあった。
「何、勝手なこと言ってるのよ。ホントに自分勝手!」
思わず声に出た。だんだん腹が立ってきた。
「私は、自分の気持ちをあんたに見透かされるなんて嫌!」
ぐいと涙を拭うと、私は敢然と立ち上がった。
走の身勝手な思いなんて知ったことか! 私はもう一度走に会う。何度でも会う。そして、言ってやるんだ。
「あんたがいくら逃げたって、私はそんなの認めない。本当に辛いときや悲しいときに一緒に居られないのなら、そんなの私たちの関係じゃない!」
そのままの勢いで制服のポケットからスマホを取り出すと、LINEを起動して猛烈な勢いでメッセージを打ち込み始めた。
〝走!〟
〝手紙、読んだよ!〟
〝こんな大事なこと、一方的に宣言されても困る〟
〝私は絶対認めないからね!〟
〝本当に私と縁を切りたいんだったら、直接私の目の前で言ってよ。でないと認めない〟
〝それが無理でも、せめて電話、メッセでも何でもいいから何か返しなさい〟
相変わらず、いくら送っても走からの反応はない。
「くっ!」
私はくちびるをかみ、こぶしを握りしめた。
これじゃ駄目だ! こんな一方的なメッセージ、いくら送っても彼の気持ちを揺さぶることなんてできやしない。
手紙に書かれている彼の病状がどこまで真実でどこまで深刻なのか、私には想像すらできない。
でも……。本当に彼は何もかもを諦めてしまうつもりなのだろうか。
私はすがる物を探してふらふらとリビングを見渡し、目の前にある五十インチの黒い液晶パネルにふと、目を留める。
朝方に見たニュース映像を思い出し、かすかな引っかかりを感じて目を閉じる。
「……多分」
確信めいた思いで目を開くと、いつの間にか無意識に握りしめ、くしゃくしゃになっていた便箋の束を丁寧に伸ばす。
改めて最初から文字を追いかける。
「ない!」
何度も読み返し、絶対に見落としがないことを確認する。やはりそうだ!
走が自覚しているのかどうかはわからない。でも、彼にはまだ捨てられないモノがある。
種子島での打ち上げを目にしたこと、テレビの前で正座して打ち上げの中継を見たこと、何度も何度も失敗しては改造を繰り返したペットボトルロケットのことが一行も書かれていない。
〝走! あなた、ロケットエンジニアになるつもりじゃなかったの?〟
〝まだ未練があるんでしょ? そんな大事な事まで諦めるつもりなの?〟
しんと静まりかえり、時計の秒針の音だけがやたらに響くリビングに座り込んだまま、送ったメッセージに既読が付くのをひたすら待った。
私はあまりにもいきなりなその内容に驚きを通り越して思わずその場にへたり込み、走の几帳面な筆跡を目を皿のようにして追いかける。
〝ナツは多分覚えていないと思うけど、小学生の頃、僕はかなり重い病気を患っていました。
普段からしょっちゅう病院に通っていた事が幸いし、かなり初期に発見されたおかげで経過は順調で、何度か入院しただけでほとんど完治しました。というか、つい最近まで完治したと思い込んでいました〟
驚いた。そんなこと、あっただろうか?
記憶をどこまで遡っても、走がそんなに長期間入院していたという認識はない。
いや、そう言えば、三年生の夏が来る前、夏風邪から肺炎になったとかで走がしばらく学校を休んでいたことがあった。頻繁に顔を合わせていたのでそれほど特別な病気とは感じていなかったけど、私は一体どこで走と会っていたんだっけ。走の家? いや、もしかしたら母親に連れられて何度か病院に見舞いに行ったのかも知れない。
実を言うとあの頃の記憶はかなり不鮮明で、今でも細かい部分はほとんど思い出せない。
そう、私が両親の不仲をはっきり認識した時期だからだ。
ある晩、トイレに起きた私は、リビングから聞こえてきた激しい言い争いを偶然見聞きしてしまう。
どうやら口論は私が眠った後で毎晩のように繰り返されていたとわかってきて、それ以来眠るのが怖くなった。
ただ、少なくとも私の前では両親とも優しく、穏やかで、内心でいがみ合っていることを上手に隠していた。本当にまったく気付かなかったのだ。のんきな子供だったと自分でも思う。
それ以来、私はできるだけ遅くまで起きていようと努めた。私が起きている限り、両親は表面上だけでも仲良くしてくれると子供ながらに気付いたから。
だから、何かと理由をつけてずるずると夜更かしし、母にいい加減に寝なさいとベッドに追いやられてからも寝床に持ち込んだ本をずっと読みふけっていた。
もちろん子供がそんな無理をして悪い影響が出ない訳ない。朝はすっきりと起きられなくなったし、日中も朦朧とすることが多くなる。授業中に眠りこけてしまったり、走ばりに体育の授業中にいきなり倒れてしまった事もある。
多分、走と私の関係が逆転したのもこのあたりからだ。
私にとってあの頃の記憶は忘れたい忌まわしいもので、今の今まで無意識に封印していた。
でも、まさか、そんなことになっていたなんて。
〝でも、最近の検診で血液検査の数値が急激に悪くなっていることがわかり、再発だと診断されました。ナツがこの手紙を読んでいるということは、僕はもう入院しているはずです。
今度の入院は多分、相当に長引きます。医者はまだはっきりしたことを告げてくれませんが、あののんびり屋の両親が柄にもなくピリピリしているので、病状がかなりヤバいと言うことだけはわかります〟
え、ちょっと?
文章を読んでも内容に理解がまったく追いつかない。
だって、私達、つい数日前まで、ごくごく普通に一緒に過ごしていた。走だって屈託無く笑っていたじゃない。
彼の素振りからはそんな事を微塵も感じなかった。彼だけじゃなく、走の両親も、いつもとまったく変わらなかった。唯一いぶかしく思えたのは、あの夜、走が急に鼻血を出したことくらいだ。
〝今の僕の唯一の望みは、日本でもまだ特定の病院でしか行われていない新薬の治験に参加することです。でも、劇的な効果があると言われている反面、副作用もかなり強いらしく、身体に合わない場合には激しいショック症状を起こし、最悪の場合は命を落とすこともあると説明を受けました〟
「えっ! ええっ?」
思わず声が出た。何このハードすぎる展開。しかも、何でこんな大変な話を淡々と語ってるの?
〝それでも、僕は治験に参加することにしました。もう、これしか方法がないからです。
実際、治験が成功する確率は僕の場合よくわからないそうです。同じ病気でも、もう少し進行がゆっくりなら高い効果が見込めるとの話ですが〟
目の前がいつの間にか潤んで文字を追うのが辛くなってきた。
私はズルズルと鼻水をすすりながら、それでも先を急ぐ。
〝だから、僕はもうナツに会わないことにします。突然君の前からいなくなってしまうことを許して下さい。
後になって、あの時は変に思い詰めてたよねって二人で笑えるといいのですが、たぶんそれは楽観的すぎると思う。
多分、ナツはすごく怒ると思うけど。どうか泣かないで。そして、なるべく早く僕のことなんて忘れて下さい。僕も……〟
残りの便箋は、幼い頃から今までの思い出話に終始していた。そのほとんどが二人共通の体験で占められていた。
私がほとんど忘れていたほんの細かいエピソードまで、まるでつい昨日の出来事のように丹念に書かれている。
まるで二人のありとあらゆる記憶をすくい上げて手紙の中に封じ込めるみたいに。
二人の思い出を、すべて封じ込めて置き去りにするみたいに…。
最後のページを読み終えて、私は便箋を持つ自分の手が細かく震えていることに気付いた。
気がつくと私は声をあげずに泣いていた。
制服のスカートにポタポタと大粒の涙がこぼれ、薄く広がってすうっと消えていく。
走の底なしの記憶力に半分呆れると同時に、私と一緒に過ごした時間をここまで大切に思ってくれていたのだとわかって嬉しくもあった。
「何、勝手なこと言ってるのよ。ホントに自分勝手!」
思わず声に出た。だんだん腹が立ってきた。
「私は、自分の気持ちをあんたに見透かされるなんて嫌!」
ぐいと涙を拭うと、私は敢然と立ち上がった。
走の身勝手な思いなんて知ったことか! 私はもう一度走に会う。何度でも会う。そして、言ってやるんだ。
「あんたがいくら逃げたって、私はそんなの認めない。本当に辛いときや悲しいときに一緒に居られないのなら、そんなの私たちの関係じゃない!」
そのままの勢いで制服のポケットからスマホを取り出すと、LINEを起動して猛烈な勢いでメッセージを打ち込み始めた。
〝走!〟
〝手紙、読んだよ!〟
〝こんな大事なこと、一方的に宣言されても困る〟
〝私は絶対認めないからね!〟
〝本当に私と縁を切りたいんだったら、直接私の目の前で言ってよ。でないと認めない〟
〝それが無理でも、せめて電話、メッセでも何でもいいから何か返しなさい〟
相変わらず、いくら送っても走からの反応はない。
「くっ!」
私はくちびるをかみ、こぶしを握りしめた。
これじゃ駄目だ! こんな一方的なメッセージ、いくら送っても彼の気持ちを揺さぶることなんてできやしない。
手紙に書かれている彼の病状がどこまで真実でどこまで深刻なのか、私には想像すらできない。
でも……。本当に彼は何もかもを諦めてしまうつもりなのだろうか。
私はすがる物を探してふらふらとリビングを見渡し、目の前にある五十インチの黒い液晶パネルにふと、目を留める。
朝方に見たニュース映像を思い出し、かすかな引っかかりを感じて目を閉じる。
「……多分」
確信めいた思いで目を開くと、いつの間にか無意識に握りしめ、くしゃくしゃになっていた便箋の束を丁寧に伸ばす。
改めて最初から文字を追いかける。
「ない!」
何度も読み返し、絶対に見落としがないことを確認する。やはりそうだ!
走が自覚しているのかどうかはわからない。でも、彼にはまだ捨てられないモノがある。
種子島での打ち上げを目にしたこと、テレビの前で正座して打ち上げの中継を見たこと、何度も何度も失敗しては改造を繰り返したペットボトルロケットのことが一行も書かれていない。
〝走! あなた、ロケットエンジニアになるつもりじゃなかったの?〟
〝まだ未練があるんでしょ? そんな大事な事まで諦めるつもりなの?〟
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