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どれだけの時が流れただろう。
数秒かもしれないし、数分かもしれない。
親にも見られたことがないであろう姿を、知人に目撃された恥じらいと居た堪れなさで、普段は飄々としているライナスの顔面は一変して冷や汗だくだく、顔色は赤青白と床屋のサインポールもかくやの、表情の変化の無い百面相を見せている。
対して私はどうだろう。平然とした態度を取れているのか、はたまた今にも叫び出しそうな、驚愕の表情となっているのか。
少なくとも頭の片隅に残っていた、俯瞰的な意識で考えたのは、同性を装うのであれば取り乱してしまってはならないということだ。なんならアッシュのキャラからして、ちゃかすまでしても良いかもしれない。ライナスのメンツのためにも、だ。
「……ちょ、ちょっとも~! こんな夜中になーにやってんだよ! 女のところに行くのやめたかと思えば、1日くらいシコんの我慢できなかったのか!」
「……し、仕方ねーだろ! どうにも収まらなかったんだから! お前も男なら分かるだろ、ムラムラが止まらなくて眠れなくなんの!」
「そ、そうだね! うん、分かる分かる! 一回抜いておきたくなる気持ち超わかる! ムラムラしちゃったならしょうがないよね!」
「「……」」
再び沈黙。
こ、この後どう行動するのが正解なんだ。
目の前には私に目撃されたにも関わらず、何故か未だに元気な立派すぎるおちんちんを掴み、床に座るライナス。を、数歩離れて見下ろす私。
退室するのであとはごゆっくり~と、踵を返してベッドに戻るべきか? いや、ベッドに入った後もライナスがしこしこしてると思ったら、私の方が気になって眠れる気がしないよ!
それはライナスも同じなんじゃないだろうか……。
見てはいけないと思い目を逸らしてたライナスのモノが不意に視界に入り、心臓が跳ねた。
乙女のように両手で股間を隠しているが、バキバキにそそりたった凶器は、当然の如く私の目から隠しきれていない。赤黒く太いそれは、普段のライナスの姿からは想像できないほど凶悪で。落ち着かない様子でこちらの様子を伺うライナスの顔と、彼の手元で視線を彷徨わせていると、なんだか思考がぼんやりしてきた。
い、いかん。見ちゃいけないと思ったらついついおちんに目がいってしまう!
冷静に、冷静に対処するんだ私……!
「……わ、僕のことは気にせず、どうぞ続けて?」
「は!? お前何言ってんの」
あ、あれっ、何か間違えたか!?
だってここで取り乱したら変に思われるかもしれないし! やたら恥ずかしがって、女だとバレるのはまずいし!
これが最善だと思ったのだが……。
顔を真っ赤にして、瞠目しながら私を見上げるライナスを再び見据えると、私は意を決してその場に座り込み、腕を組んだ。
「そっちこそ何驚いてんの。男同士なら別に見てたって問題ないでしょう。僕はなんにも気にならないので! なんせ同性なので! ささ、遠慮なく続きをどうぞ」
「…………こいつの倫理観は一体どうなってるんだ……いや、考えようによっちゃチャンスなのか……」
ライナスが何やらぶつぶつ呟いているが、聞き取ることは出来ない。
男同士なら連れ立ってふざけ合って、トイレで一発抜いたりするって、聞いたこともある。むしろ、「きゃーっ! 何てふしだらなことしてるのー!」と取り乱す方が、かえって怪しまれ兼ねないだろう。いや私は女なのでとても気まずいし恥ずかしいけれど……、女だとバレないためには致し方ないことだ。
ライナスはようやく腹を括ったのか、深い溜息を吐いたのち、腑に落ち切っていないような表情で、私を見据えた。その頬は僅かに朱に染まっており、なんだか扇状的で私は身震いをした。
これまでのドタバタなやり取りの中においても、何故か萎える気配のない元気一杯の剛直を握り直し、ライナスは手を動かし始めた。
私は息を呑んで、彼の目の前でそれを観察する。
異様な状況だった。
なのに、何故か私の心臓は早鐘を打ち始めている。女だとバレるわけにはいかない。その焦燥感も勿論あるのだろうが、だがそれ以上に、これはそう。高揚感だった。私はライナスの痴態を見て、気持ちの昂りを感じていた。
にゅちにゅち、という艶かしい摩擦音とライナスの浅い息が洗面所に響き渡っている。当然ながら初めてお目に掛かるライナスのおちんちんは赤黒く、血管の浮き出たその様は非常なグロテスクなのに何故か目が離せなかった。つるりとした鬼頭の先端の穴からは透明の我慢汁が沸き出ており、しっかりと快楽を得ていることが分かる。
不意に、手首に強い引力を覚えたかと思うと、ライナスの綺麗な顔面が至近距離にあることに気付いた。ライナスに手首を掴まれ引き寄せられ、距離を詰められたらしい。普段の飄々とした様子とは打って変わった、快感で苦悶に満ちた表情に、全身の血が沸き立つのを感じる。
「ッ……はぁ、アッシュ……っ」
「……っ!」
目の前で名前を呼ばれ、心臓が跳ねた。
ライナスは、普段こんなにも淫靡な表情で、甘ったるい声で、数々の女性を抱いてきたのだろうか。そんなの、彼に夢中になって、腰砕けになってしまうに決まってる。だって、私の下腹部も今、甘い疼きで切なく震え、男には存在しない下のお口からは涎が滲み出てしまっているのだから。
「っぁ……んっ!」
「っ……」
空いた片手で腰を引き寄せられ、唇を喰まれた。
あまりの突然の出来事に思考が追いつかず、気付いた時にはライナスの向こう側に天井が見えて、背中の冷たい感触に、床に押し倒されていたことに気付いた。
うそ、うそ、私いま、ライナスにキスされてる……!?
抵抗するにもしっかりと頭は固定され、細身ながらも体格が優っている彼を押し除けることもできない。逞しい胸板を押すも、びくともせず、声を上げようと口を開けば、待ってましたと言わんばかりに滑らかな物体が口内に侵入してきた。
「ンッ……むぅっ! んぶっ…んんぅ」
「ハァ…んっ…アッシュ……っ」
分厚く長い舌は私の口内を蠢き、歯列や上顎をを舐め回される度、ぞくぞくとした快感が下腹部を貫き、腰がびくんびくん揺れる。溢れた唾液をじゅるじゅる掬い取って啜り、また再び唇を重ね合わせてくる。
恐ろしいことに流石遊び人のライナス。口だけでも絶頂してしまいそうなほどに、気持ちが良かった。
何で男だと思っている私に、だとか、そう言った疑問がまとめて払拭されてしまう程の超絶技巧の苛烈な接吻攻撃は続き、その間もライナスのオナニーは続いているようだった。
不意にお尻の方に違和感を感じた。
「んっ…!? ぶはっ! ちょ、ちょちょちょライナス! や、まって! お尻はダメ!」
私の唇を解放したライナスは、長い舌からいやらしく唾液の糸を滴らせながら、虚な目でこちらを見下ろしている。
空いた片手は変わらず私のズボンの内部に侵入しており、下着の隙間までも侵入し兼ねない状況だ。
暴走エロ大魔神ライナスは、私のお尻の穴までを侵略しようとしているに違いない。でもそんなことしたら、もう一つの穴までを発見して、女だとバレてしまうやもしれん……!
ジタバタもがく私の必死の抵抗も虚しく、ライナスは私のお尻側の下着の隙間から指を滑り込ませ、秘められた蕾に指のひらを当ててきた。
う、うそでしょ、やだ、やだ、
「やっ…ライナス、だめ、待って」
「だめ? 何度もあんなに俺の目の前でぐちょぐちょにされてたのに?」
「ち、ちが……っ…あれは……」
「…力抜いてな」
「……ッ…! ひぃッ、…ぅうっ、!」
ぬぷぷ、とナニかが、後孔へ侵入してきた違和感を感じる。それがライナスの指であることは火を見るよりも明らかで。
初めてお尻の穴を暴かれたことと、それが信頼している、大好きな兄貴分のライナスであることの羞恥心とで私の頭は昇天寸前だった。
「あれ、思ったより狭いな。ま、ほぐせば良いか」
「ほ、ほぐすって……ひっ! ンッ…や、ぁあっ」
にゅぷ、にゅぷ、とゆっくりとした抽送が始まり、私は思わずライナスにしがみ付いた。
お尻の穴に感じる違和感とライナスにいやらしい行為をされている疑問と恐怖、それから下腹部からほんのり湧き上がる快楽に対する不安にちょっと泣きそうになった。
「ぁっ!?」
「お、ここか?」
不意に、子宮に甘い刺激が届き、思わず全身が跳ねた。
お尻に気持ちよくなれる場所があることは知っていたけれど、まさか、ライナスがそこを見つけてしまったんじゃ……
流石遊び慣れていると言うべきか、彼は私の反応が明るい場所を執拗に攻め立て、粘液で程よくほぐれてきたらしい私の穴に更に指を挿入してきた。
「やっ、ぁ、らいなすッ! そこばっか、やぁ! んんッ」
「……ど? 気持ちいいか?」
「ちが、ちがう! んっ、気持ちよくないからぁッ! おしりくちゅくちゅしないでっ、! ひぅうっ」
「……はっ、可愛い声……もっとくちゅくちゅしてやるからな」
「やぁあッ! ぅっ、んひッ、あっ、あぁっ」
的確に指を曲げて、良いところを押しつぶすように刺激される。
お尻でこんな、こんなに感じてしまうなんて。認めたくない。無いのに、体は正直に反応してしまい蜜壺からは絶え間なくお汁を垂れ流している。このまま感じ続けたら、ライナスにお股の方がぐしょぐしょだと気付かれて、女だということがバレてしまうかもしれない。でも、気付かれてはいけないと思えば思うほど、二つの恥孔はひくひくと反応してしまう。
私はいつから、こんな変態になってしまったのだろう。
気付けばライナスの指は3本まで増え、卑猥な水音の勢いは増していた。じゅぽじゅぽ私のお尻の穴の方から響く水音と、耳元にかかるライナスの荒い息、私の情けない嬌声が、深夜の洗面所に響き渡っている。
次第に何かが張り詰めるような感覚がお尻の奥に募り、私は体を震わせた。
「ら、らいなすっ、やだっなんか、なんかへんなのきちゃうッ」
「っ……、俺も、そろそろイきそうだ……ッ」
「ぁっ、あっ…、んぁっ、ぁ゛あ、…おしりでイく、イッちゃうッ…やっ……ぁああああ゛ッ」
「っゔっ……!」
ぐぢゅぢゅぢゅぢゅッ
激しく菊穴をほじられ、一際強くGスポットを掻き動かされると、私は盛大に体を突っ張らせて絶頂を迎えた。
ライナスもどぴゅぴゅっと私の胸元まで乳白色の液体を撒き散らし、ほぼ同時に果てた。
しょおおおお……
お股が生温かい液体で満たされ、あまりの快感に、おしっこが漏れてしまったことに数拍遅れて気付いた。そう言えばトイレに行こうと思って目が覚めたんだっけと、他人事のようにぼんやりと思い出す。
未だびくびくと痙攣しながら放心する私の顔面と、お股の部分に広がる染み、そして床に現れた黄色い水たまりを交互に見回し、ライナスはダラダラとまた冷や汗を流した。
私もだんだんと思考がクリアになり、ライナスととんでもないことをしてしまったこと。それから目の前で盛大にイッてしまい、ついでにもお漏らしまでしてしまった事実に、顔面に血が昇っていくのを感じる。
「ええと……その、アッシュ……」
「……」
「……」
「ライナス」
「! ……な、何でしょうーーあだっ!?」
未だ私を組み敷いているライナスの腹に、勢い良く蹴りを喰らわすと、彼は悶絶しながら、私に覆い被さるようにして倒れ伏した。
「……アッシュ、ごめんな」
「……いいよ別に。僕の方こそ、なんかテンパって、ライナスのオナニー見ようとしちゃったし」
そもそも、最中も今みたいに蹴りを喰らわせるなり、金的攻撃をするなりして、抵抗はできたのだ。それをしようと思わなかったと言うことは、私も少なからずは乗り気だったということだ。
至近距離にある栗色の後頭部に対する嫌悪感は、少なくとも感じない。それどころか……
「なあアッシュ」
「ん?」
「お前漏らした上に俺の精子まみれだし、一緒に風呂入るか? いでッ!?」
「身の危険しか感じないから御免だね」
今度はライナスの脇腹を抓り、のそのそと身支度を整え始めた。
とりあえず今夜はライナスが同性もいける口なのか、はたまた別の理由で私に手を出したのか、私をまだ男だと思ってくれているのか。尋ねられるほどの脳内キャパシティも体力も残っていなかったので、聞かないでおくことにした。
きっと彼も、それを望んでいるに違いない。
数秒かもしれないし、数分かもしれない。
親にも見られたことがないであろう姿を、知人に目撃された恥じらいと居た堪れなさで、普段は飄々としているライナスの顔面は一変して冷や汗だくだく、顔色は赤青白と床屋のサインポールもかくやの、表情の変化の無い百面相を見せている。
対して私はどうだろう。平然とした態度を取れているのか、はたまた今にも叫び出しそうな、驚愕の表情となっているのか。
少なくとも頭の片隅に残っていた、俯瞰的な意識で考えたのは、同性を装うのであれば取り乱してしまってはならないということだ。なんならアッシュのキャラからして、ちゃかすまでしても良いかもしれない。ライナスのメンツのためにも、だ。
「……ちょ、ちょっとも~! こんな夜中になーにやってんだよ! 女のところに行くのやめたかと思えば、1日くらいシコんの我慢できなかったのか!」
「……し、仕方ねーだろ! どうにも収まらなかったんだから! お前も男なら分かるだろ、ムラムラが止まらなくて眠れなくなんの!」
「そ、そうだね! うん、分かる分かる! 一回抜いておきたくなる気持ち超わかる! ムラムラしちゃったならしょうがないよね!」
「「……」」
再び沈黙。
こ、この後どう行動するのが正解なんだ。
目の前には私に目撃されたにも関わらず、何故か未だに元気な立派すぎるおちんちんを掴み、床に座るライナス。を、数歩離れて見下ろす私。
退室するのであとはごゆっくり~と、踵を返してベッドに戻るべきか? いや、ベッドに入った後もライナスがしこしこしてると思ったら、私の方が気になって眠れる気がしないよ!
それはライナスも同じなんじゃないだろうか……。
見てはいけないと思い目を逸らしてたライナスのモノが不意に視界に入り、心臓が跳ねた。
乙女のように両手で股間を隠しているが、バキバキにそそりたった凶器は、当然の如く私の目から隠しきれていない。赤黒く太いそれは、普段のライナスの姿からは想像できないほど凶悪で。落ち着かない様子でこちらの様子を伺うライナスの顔と、彼の手元で視線を彷徨わせていると、なんだか思考がぼんやりしてきた。
い、いかん。見ちゃいけないと思ったらついついおちんに目がいってしまう!
冷静に、冷静に対処するんだ私……!
「……わ、僕のことは気にせず、どうぞ続けて?」
「は!? お前何言ってんの」
あ、あれっ、何か間違えたか!?
だってここで取り乱したら変に思われるかもしれないし! やたら恥ずかしがって、女だとバレるのはまずいし!
これが最善だと思ったのだが……。
顔を真っ赤にして、瞠目しながら私を見上げるライナスを再び見据えると、私は意を決してその場に座り込み、腕を組んだ。
「そっちこそ何驚いてんの。男同士なら別に見てたって問題ないでしょう。僕はなんにも気にならないので! なんせ同性なので! ささ、遠慮なく続きをどうぞ」
「…………こいつの倫理観は一体どうなってるんだ……いや、考えようによっちゃチャンスなのか……」
ライナスが何やらぶつぶつ呟いているが、聞き取ることは出来ない。
男同士なら連れ立ってふざけ合って、トイレで一発抜いたりするって、聞いたこともある。むしろ、「きゃーっ! 何てふしだらなことしてるのー!」と取り乱す方が、かえって怪しまれ兼ねないだろう。いや私は女なのでとても気まずいし恥ずかしいけれど……、女だとバレないためには致し方ないことだ。
ライナスはようやく腹を括ったのか、深い溜息を吐いたのち、腑に落ち切っていないような表情で、私を見据えた。その頬は僅かに朱に染まっており、なんだか扇状的で私は身震いをした。
これまでのドタバタなやり取りの中においても、何故か萎える気配のない元気一杯の剛直を握り直し、ライナスは手を動かし始めた。
私は息を呑んで、彼の目の前でそれを観察する。
異様な状況だった。
なのに、何故か私の心臓は早鐘を打ち始めている。女だとバレるわけにはいかない。その焦燥感も勿論あるのだろうが、だがそれ以上に、これはそう。高揚感だった。私はライナスの痴態を見て、気持ちの昂りを感じていた。
にゅちにゅち、という艶かしい摩擦音とライナスの浅い息が洗面所に響き渡っている。当然ながら初めてお目に掛かるライナスのおちんちんは赤黒く、血管の浮き出たその様は非常なグロテスクなのに何故か目が離せなかった。つるりとした鬼頭の先端の穴からは透明の我慢汁が沸き出ており、しっかりと快楽を得ていることが分かる。
不意に、手首に強い引力を覚えたかと思うと、ライナスの綺麗な顔面が至近距離にあることに気付いた。ライナスに手首を掴まれ引き寄せられ、距離を詰められたらしい。普段の飄々とした様子とは打って変わった、快感で苦悶に満ちた表情に、全身の血が沸き立つのを感じる。
「ッ……はぁ、アッシュ……っ」
「……っ!」
目の前で名前を呼ばれ、心臓が跳ねた。
ライナスは、普段こんなにも淫靡な表情で、甘ったるい声で、数々の女性を抱いてきたのだろうか。そんなの、彼に夢中になって、腰砕けになってしまうに決まってる。だって、私の下腹部も今、甘い疼きで切なく震え、男には存在しない下のお口からは涎が滲み出てしまっているのだから。
「っぁ……んっ!」
「っ……」
空いた片手で腰を引き寄せられ、唇を喰まれた。
あまりの突然の出来事に思考が追いつかず、気付いた時にはライナスの向こう側に天井が見えて、背中の冷たい感触に、床に押し倒されていたことに気付いた。
うそ、うそ、私いま、ライナスにキスされてる……!?
抵抗するにもしっかりと頭は固定され、細身ながらも体格が優っている彼を押し除けることもできない。逞しい胸板を押すも、びくともせず、声を上げようと口を開けば、待ってましたと言わんばかりに滑らかな物体が口内に侵入してきた。
「ンッ……むぅっ! んぶっ…んんぅ」
「ハァ…んっ…アッシュ……っ」
分厚く長い舌は私の口内を蠢き、歯列や上顎をを舐め回される度、ぞくぞくとした快感が下腹部を貫き、腰がびくんびくん揺れる。溢れた唾液をじゅるじゅる掬い取って啜り、また再び唇を重ね合わせてくる。
恐ろしいことに流石遊び人のライナス。口だけでも絶頂してしまいそうなほどに、気持ちが良かった。
何で男だと思っている私に、だとか、そう言った疑問がまとめて払拭されてしまう程の超絶技巧の苛烈な接吻攻撃は続き、その間もライナスのオナニーは続いているようだった。
不意にお尻の方に違和感を感じた。
「んっ…!? ぶはっ! ちょ、ちょちょちょライナス! や、まって! お尻はダメ!」
私の唇を解放したライナスは、長い舌からいやらしく唾液の糸を滴らせながら、虚な目でこちらを見下ろしている。
空いた片手は変わらず私のズボンの内部に侵入しており、下着の隙間までも侵入し兼ねない状況だ。
暴走エロ大魔神ライナスは、私のお尻の穴までを侵略しようとしているに違いない。でもそんなことしたら、もう一つの穴までを発見して、女だとバレてしまうやもしれん……!
ジタバタもがく私の必死の抵抗も虚しく、ライナスは私のお尻側の下着の隙間から指を滑り込ませ、秘められた蕾に指のひらを当ててきた。
う、うそでしょ、やだ、やだ、
「やっ…ライナス、だめ、待って」
「だめ? 何度もあんなに俺の目の前でぐちょぐちょにされてたのに?」
「ち、ちが……っ…あれは……」
「…力抜いてな」
「……ッ…! ひぃッ、…ぅうっ、!」
ぬぷぷ、とナニかが、後孔へ侵入してきた違和感を感じる。それがライナスの指であることは火を見るよりも明らかで。
初めてお尻の穴を暴かれたことと、それが信頼している、大好きな兄貴分のライナスであることの羞恥心とで私の頭は昇天寸前だった。
「あれ、思ったより狭いな。ま、ほぐせば良いか」
「ほ、ほぐすって……ひっ! ンッ…や、ぁあっ」
にゅぷ、にゅぷ、とゆっくりとした抽送が始まり、私は思わずライナスにしがみ付いた。
お尻の穴に感じる違和感とライナスにいやらしい行為をされている疑問と恐怖、それから下腹部からほんのり湧き上がる快楽に対する不安にちょっと泣きそうになった。
「ぁっ!?」
「お、ここか?」
不意に、子宮に甘い刺激が届き、思わず全身が跳ねた。
お尻に気持ちよくなれる場所があることは知っていたけれど、まさか、ライナスがそこを見つけてしまったんじゃ……
流石遊び慣れていると言うべきか、彼は私の反応が明るい場所を執拗に攻め立て、粘液で程よくほぐれてきたらしい私の穴に更に指を挿入してきた。
「やっ、ぁ、らいなすッ! そこばっか、やぁ! んんッ」
「……ど? 気持ちいいか?」
「ちが、ちがう! んっ、気持ちよくないからぁッ! おしりくちゅくちゅしないでっ、! ひぅうっ」
「……はっ、可愛い声……もっとくちゅくちゅしてやるからな」
「やぁあッ! ぅっ、んひッ、あっ、あぁっ」
的確に指を曲げて、良いところを押しつぶすように刺激される。
お尻でこんな、こんなに感じてしまうなんて。認めたくない。無いのに、体は正直に反応してしまい蜜壺からは絶え間なくお汁を垂れ流している。このまま感じ続けたら、ライナスにお股の方がぐしょぐしょだと気付かれて、女だということがバレてしまうかもしれない。でも、気付かれてはいけないと思えば思うほど、二つの恥孔はひくひくと反応してしまう。
私はいつから、こんな変態になってしまったのだろう。
気付けばライナスの指は3本まで増え、卑猥な水音の勢いは増していた。じゅぽじゅぽ私のお尻の穴の方から響く水音と、耳元にかかるライナスの荒い息、私の情けない嬌声が、深夜の洗面所に響き渡っている。
次第に何かが張り詰めるような感覚がお尻の奥に募り、私は体を震わせた。
「ら、らいなすっ、やだっなんか、なんかへんなのきちゃうッ」
「っ……、俺も、そろそろイきそうだ……ッ」
「ぁっ、あっ…、んぁっ、ぁ゛あ、…おしりでイく、イッちゃうッ…やっ……ぁああああ゛ッ」
「っゔっ……!」
ぐぢゅぢゅぢゅぢゅッ
激しく菊穴をほじられ、一際強くGスポットを掻き動かされると、私は盛大に体を突っ張らせて絶頂を迎えた。
ライナスもどぴゅぴゅっと私の胸元まで乳白色の液体を撒き散らし、ほぼ同時に果てた。
しょおおおお……
お股が生温かい液体で満たされ、あまりの快感に、おしっこが漏れてしまったことに数拍遅れて気付いた。そう言えばトイレに行こうと思って目が覚めたんだっけと、他人事のようにぼんやりと思い出す。
未だびくびくと痙攣しながら放心する私の顔面と、お股の部分に広がる染み、そして床に現れた黄色い水たまりを交互に見回し、ライナスはダラダラとまた冷や汗を流した。
私もだんだんと思考がクリアになり、ライナスととんでもないことをしてしまったこと。それから目の前で盛大にイッてしまい、ついでにもお漏らしまでしてしまった事実に、顔面に血が昇っていくのを感じる。
「ええと……その、アッシュ……」
「……」
「……」
「ライナス」
「! ……な、何でしょうーーあだっ!?」
未だ私を組み敷いているライナスの腹に、勢い良く蹴りを喰らわすと、彼は悶絶しながら、私に覆い被さるようにして倒れ伏した。
「……アッシュ、ごめんな」
「……いいよ別に。僕の方こそ、なんかテンパって、ライナスのオナニー見ようとしちゃったし」
そもそも、最中も今みたいに蹴りを喰らわせるなり、金的攻撃をするなりして、抵抗はできたのだ。それをしようと思わなかったと言うことは、私も少なからずは乗り気だったということだ。
至近距離にある栗色の後頭部に対する嫌悪感は、少なくとも感じない。それどころか……
「なあアッシュ」
「ん?」
「お前漏らした上に俺の精子まみれだし、一緒に風呂入るか? いでッ!?」
「身の危険しか感じないから御免だね」
今度はライナスの脇腹を抓り、のそのそと身支度を整え始めた。
とりあえず今夜はライナスが同性もいける口なのか、はたまた別の理由で私に手を出したのか、私をまだ男だと思ってくれているのか。尋ねられるほどの脳内キャパシティも体力も残っていなかったので、聞かないでおくことにした。
きっと彼も、それを望んでいるに違いない。
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