楽園の在処

まめ太郎

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 これなら初めて硝に突っ込まれた時の方がまだ良かったと、俺は背をしならせながら思った。
 あの時はただ痛みしかなかった。
 けれど今は最初の時よりも乱暴にされているのに、俺の思考は快感に塗りつぶされ、嬌声をあげるしかできない。

 奥の入り口をコンコンと長大な熱でノックされる。
「ああ」
 喘いだ瞬間、ずっぽりと熱の尖端のエラが更なる奥、きつい場所にめり込む。
「うわっ」
 硝は急に動きを止めると俺の頭の両側に手をついて、こちらをじっと見つめる。
 俺はそんな硝に抱きついた。
「もっ、動けよぅ」
 
 今日の硝とのセックスは酷いものだった。
 前戯もほとんどなく、俺のジーンズと下着を取り払い、後口を軽く濡らすと、硝はいきなり突っ込んだ。
 そんな風にされても俺は理沙との行為とは比べ物にならないくらいに感じ、体を満たす熱にうっとりとため息をついてしまう。
 そんな俺の最奥に分け入りながら、硝は動くこともしないで無表情のまま俺の前髪を撫でた。
「気持ちいい?」
「そんなの見りゃ分かんだろ」
 俺の屹立は反り返り、透明な雫をぽたぽたと垂らしていた。
 硝はふっと笑うと、耳元で囁いた。

「さっき抱いた女の子よりイイ?」

 俺は驚いて、硝の整った顔を凝視した。
 硝は微笑んでいたが、瞳は底冷えしていた。
 硝は俺の性器に手を伸ばし、ぎゅっと握りこむ。
 俺は息を詰めた。
「質問に答えてよ」
 俺は強張った表情で、硝を見返すことしかできなかった。

 何も言わない俺に硝は焦れたのか、繋がっている個所を強めに撫でた。自分のソコがひくりと蠢くのが分かった。
「女だと思ったけど、まさか男とヤッたの?ここ可愛がってもらった?」
 男相手だとどうして俺が抱かれる側だと決めつけるのか。
 色々言いたいことはあったが、これ以上硝を怒らせたくなくて俺は急いで首を振った。
「誰ともヤッてない」
 硝が笑みを深くした。
 俺もそれにつられ、口角を上げた瞬間、硝が思い切り腰を突き上げた。
「は…」
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