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さくらの親友、元に戻る

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「わ、わんっ!!」

 もかは元気よく反応すると、ぴたっと身体を止めた。
 そのことを見つめたさくらは、ほうっと息をついて冷や汗がいっぱいの額を腕に巻かれていた可愛らしい白いレースのシュシュで拭った。
 けれど、安心したのも束の間、その後、真っ白なうさぎさんに呼ばれて来たであろう、服装がちょっとずつ違っているたくさんんの白うさぎたちは、家のなかに小石を投げ入れ始めた。

「びゃあああぁぁぁぁぁ!!」

 いきなりの猛攻に、もかは当然悲鳴を上げながらまたばたばたとものすごい勢いで暴れ始める。またぎしぎしというお家が悲鳴を上げてしまう現象が起こり始めて、さくらは頭を抱えた。けれど、さくらはこの小石が床に落ちると同時に、とても美味しそうなさまざまな種類のケーキに変化していることを目ざとく発見したために、ぎゅっと考え込み始めた。もう少しで、何か思い出せそうなのだ。

(えっと、えーっと………、そうだ!!たしかアリスは、この後ケーキを食べて小さくなって脱出したはず………!!じゃあ今この場で必要なのは………、)
「もかっ!ケーキを食べて!!」

 さくらの叫びに、もかは一瞬だけびくっとした後に、がぶっと小さなケーキに齧り付いた。すると、もかは再び小さくなって家から出られるようになった。
 もかは安堵のため息をこぼした後に、さくらに向けて突進した。

「ありがとう!さくら!!」

 さくらは溢れんばかりの笑みを浮かべて、もじゃもじゃのもかの毛に顔を埋めた。
 もかからは、おひさまの光をいっぱいに溜め込んだかのような、そんな香りがした。

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読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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