《完》わたしの刺繍が必要?無能は要らないって追い出したのは貴方達でしょう?

桐生桜月姫

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79 アイーシャは決めた

「アレは確かウィルフレッド様とエミリア様が婚約して1年とちょっとしか経っていなかった頃のことだったと思います。ウィルフレッド様に幼い頃から恋慕を抱いていた公爵令嬢が、ウィルフレッド様と結婚するためにウィルフレッド様に襲い掛かろうとしたのです」
「え!?」

 アイーシャはびっくりして目を見開いた。父親は母親一択でずっと溺愛していた。異常なまでにべったりで、アイーシャの結婚希望が大きくなりすぎるくらいにはそれはそれは独占欲がすごかったのだ。

「そして、それにお怒りになったエミリア様はウィルフレッド様と1ヶ月余り口を聞かず、ウィルフレッド様を襲おうとしたご令嬢を断罪なさいました。国同士で認められた婚約をダメにしようとしたこともあり、彼女とその家族は国外追放、ディアン王国とフェアリーン王国の出入りが禁止されました。まぁ断罪はその前に行われ、ご令嬢の立場はなきに等しくなるまでエミリア様に完膚なきまでにコテンパンにされてしまったのですけれどね」

 おーっほっほ!!と高笑いしたベラに目を見開いたアイーシャは、その後じいっと考え込んだ。

(わたしも思いっきりやっていいのかしら?優しい優しい慈悲深いお母さまのお顔に泥を塗ってしまわない?)

 アイーシャはプランを変更するかどうか考えに考え込んんだ。そして、

「エミリア様同様、逆鱗に触れたらどうなるか、お見せして差し上げたらどうですか?」

 というベラの言葉に、アイーシャは覚悟を決めた。

「えぇ、そうね。プランを変更するわ」

 アイーシャは怖いくらいに整った顔に、満面の笑みを浮かべた。

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