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あたしのパパの話も書いておかないとね。
愛人としてのパパじゃなくて、肉親のパパのことだよ。
パパはとっても優しい人なんだ。
ママが殺されてから、必死になってあたしを育ててくれた。
朝から晩まで働いてお金を稼いで、家事と育児も頑張ってくれた。
残業の多さやパパの疲弊具合から想像するに、パパの働いている会社はたぶんブラック企業の類だったと思う。
それでも頑張って働いてくれて、一緒にいられる時間も多くはなかったけどあたしに愛情を持って接してくれたから、あたしはここまで大きくなれた。
まあ、自慢の娘かと言われたら頭を傾げると思うけどね。
あたしが大きくなって手がかからなくなってからは時間を持て余すようになったのか、パパは少年法改正の活動に力を入れているみたい。
署名やデモ活動を行なっている団体に入って、休みの日は様々な活動している。
情報収集のために、少年法や少年犯罪関係のニュースなんかもよく観ていた。
ある日のこと、いつも通りパパはテレビを観ていた。
観ていたのは情報番組で、高校生が小学生を殺害したというショッキングな事件について、コメンテーターとして呼ばれた教育評論家や大学の教育学部教授などが意見をぶつけ合っていた。
「過去は断ち切らないと駄目です!」
「いや、自分の過ちを受け入れて、罪と向き合い償っていくべきですよ。でなければ被害者側が納得できない」
「自分の過ちを理解できる少年もいればできない少年もいる。どうやって自分の過去をきちんと理解させるかが大事で」
「その過去のせいで身動きが取れなくなっている子もいるんですよ!まだ若い子たちは過去を忘れなければ前へ進めないんです!」
議論が熱中していて激しかった。
特に一人の女性がものすごい勢いで叫んでいて、あまりの迫力に司会者のアナウンサーがオロオロと困っていた。
一番目立っているこの女性は少年犯罪に詳しいジャーナリストだ。
「反吐が出る」
パパが吐き捨てるように言った。
「この人たちは加害者を守ろうとするくせに、被害者のことは一切守ろうとしない。結局死んだ善人より生きている悪人の方が大事なんだ」
あたしはうんうん頷いた。
パパの言うことは最もだと思うし、パパの境遇を考えると否定なんてできなかった。
「世の中おかしいと思わないか?未成年の場合、加害者は少年法で守られるけど、被害者を守る法律はない。なぜ犯人を守るんだ?加害者の情報は、被害者でさえ知らされない。更生の邪魔をさせないためにね。それが少年法なんだ。警察や家庭裁判所だって取り合ってくれない。少年法があるからだ。母を失った奈緒を法も国も守ってくれないというのに、加害者だけが丁重に守られる。ママの事件があってから、奈緒を守れるのはパパだけだって、幼い奈緒を抱えながら思ったものだ」
パパは一息ついて、また話し始めた。
「それに、十六歳未満の人間は人を殺しても刑務所でなく少年院に入る。少年院は制裁や懲罰を目的としていない。非行少年の更生を目的としているんだ。罪を犯した人間に罰も何も与えなければ、被害者の無念はどうなる?」
パパはそう言って再度テレビに目を向ける。
「犯罪を起こす少年は減ってきているんです。それを誤解している人が多い」
眼鏡をかけたおじさんの教育評論家が冷静に言った。
さっきのジャーナリストとは対照的に落ち着きはらっているが、どこか傲慢さが見てとれる。
厳しそうな表情で議論に臨んでいるが、こんな高圧的な態度で子どもたちに心を開いてもらえるのか疑問だ。
パパは教育評論家の言葉を受けて言った。
「少年犯罪は昔に比べて減ってきているらしいけど、それがどうした?それが犯罪を起こした少年への罰と何の関係がある?残虐非道な行為に及ぶ少年は一定数いる。彼らの罪が、少年犯罪の件数が減ってきているから軽くしようっていうのか?そんなの一切関係がないだろう!」
テレビのコメンテーターに負けじとパパもヒートアップしてきた。
ママと弟を殺した犯人への怒りが再燃しているみたい。
それもそうだ。
パパは一生愛すると誓った最愛の妻とそのお腹にいた可愛い息子を悪意を持った人間によって奪われたのだから。
パパは特に殺人の厳罰化を求めている。
それで、まずは最近話題となっている少年法から改正していこうと考えているんだろう。
少年に対する罰が甘いと考える人は少なくない。
「ああ、ごめん。口が悪くなってしまったね。でも、奈緒もそう思わないか?」
きっとパパは何かに打ち込まないと自分を保っていられないのだろう。
ママに先立たれて、周囲から攻撃されて、生きるためには何かパワーが必要だったんだよ。
何か敵を見つけて怒りで自分を奮い立たせることでパワーを得ているんだろうな。
その敵が、少年法だったんだろうね。
そうでもしないと、あたしみたいに無気力になる。
でもあたしを育てなければいけないから、パパは無気力であることを許されなかった。
あたしのせいでパパは法律という敵に戦いを挑み続けている。
だからあたしは何も言わない。
パパを応援するだけ。
昔、パパの書斎を覗いたことがあった。
犯罪心理学や刑事裁判、凶悪犯罪についての本が本棚に並んでいて、開くとたくさんのマーカーで線が引いてあったり、パパの意見、というより憤りの言葉がつらつらと書いてあっりした。
ママと弟のために、一生懸命戦った跡だと思う。
そして今の活動も、ママと弟のためにできる唯一のことなんだろうね。
「奈緒もパパも、周囲からの攻撃に晒されて苦しかったのに、ママと息子を殺した犯人は塀の中で守られて、ほとぼりが冷めたら第二の人生を歩むんだよ。自責の念なんて一切感じていないんだろう。その証拠に、犯人は、もうとっくに刑期を終えて世に出ているのに、手紙一つよこさない。パパと一緒に活動している人にも少年犯罪の被害に合って人生を狂わされた人がいるけど、謝りにきたことなんてないし、賠償金だって払ってもらっていないと言っている。被害者はこんなにも苦しんでいるのに、加害者は謝罪の気持ちなんてないんだ」
「反省の手紙、一度もないの?」
「両親からは何回かあったが、そのうちパッタリ来なくなった。本人からは一回もない。これっぽっちも反省なんてしていないんだ」
パパは大きくため息をついた。
身体の中の気体を全て出し切るようなため息だった。
あたしはパパから犯人のことを詳しく聞いたことはない。
あたしも知りたいと思わないし、知ったところで何かできるわけでもない。
「パパだって、犯罪を起こした少年達が百パーセント更生して被害者に償い社会に貢献するような素晴らしい更生プログラムがあるんだったら少年法に反対はしない。誰よりも真剣に身を粉にして働いて被害者への償いや納税に貢献するなら誰も文句は言わないだろう。でも、凶悪犯ほど更生しないし再犯する。こんなふざけた話があるか。たとえ未成年だろうと犯罪を犯した人間を守る法律なんて必要ない。だからパパは行動する」
正直あたしは少年法がどうなろうと、非行少年がどうなろうとどうでもいい。
彼らが更生しようが腐ろうがママと弟が帰ってくるわけじゃないし、そもそも少年法を変えたところでママを殺した犯人に何の影響も与えない。
あたし達と同じ悲しい思いをする人を減らしたいなんて立派なことを考えるほど、あたしは他人に対して思いやりを持っていないし、そんな労力を使いたくない。
怠け者なんだ、あたし。
けれど、パパがこれを生きがいにして生きていけるのであれば、全力で応援する。
どうかパパが報われる日がきますように。
そんなことを考えていた。
これから何が起こるかも知らずにね。
愛人としてのパパじゃなくて、肉親のパパのことだよ。
パパはとっても優しい人なんだ。
ママが殺されてから、必死になってあたしを育ててくれた。
朝から晩まで働いてお金を稼いで、家事と育児も頑張ってくれた。
残業の多さやパパの疲弊具合から想像するに、パパの働いている会社はたぶんブラック企業の類だったと思う。
それでも頑張って働いてくれて、一緒にいられる時間も多くはなかったけどあたしに愛情を持って接してくれたから、あたしはここまで大きくなれた。
まあ、自慢の娘かと言われたら頭を傾げると思うけどね。
あたしが大きくなって手がかからなくなってからは時間を持て余すようになったのか、パパは少年法改正の活動に力を入れているみたい。
署名やデモ活動を行なっている団体に入って、休みの日は様々な活動している。
情報収集のために、少年法や少年犯罪関係のニュースなんかもよく観ていた。
ある日のこと、いつも通りパパはテレビを観ていた。
観ていたのは情報番組で、高校生が小学生を殺害したというショッキングな事件について、コメンテーターとして呼ばれた教育評論家や大学の教育学部教授などが意見をぶつけ合っていた。
「過去は断ち切らないと駄目です!」
「いや、自分の過ちを受け入れて、罪と向き合い償っていくべきですよ。でなければ被害者側が納得できない」
「自分の過ちを理解できる少年もいればできない少年もいる。どうやって自分の過去をきちんと理解させるかが大事で」
「その過去のせいで身動きが取れなくなっている子もいるんですよ!まだ若い子たちは過去を忘れなければ前へ進めないんです!」
議論が熱中していて激しかった。
特に一人の女性がものすごい勢いで叫んでいて、あまりの迫力に司会者のアナウンサーがオロオロと困っていた。
一番目立っているこの女性は少年犯罪に詳しいジャーナリストだ。
「反吐が出る」
パパが吐き捨てるように言った。
「この人たちは加害者を守ろうとするくせに、被害者のことは一切守ろうとしない。結局死んだ善人より生きている悪人の方が大事なんだ」
あたしはうんうん頷いた。
パパの言うことは最もだと思うし、パパの境遇を考えると否定なんてできなかった。
「世の中おかしいと思わないか?未成年の場合、加害者は少年法で守られるけど、被害者を守る法律はない。なぜ犯人を守るんだ?加害者の情報は、被害者でさえ知らされない。更生の邪魔をさせないためにね。それが少年法なんだ。警察や家庭裁判所だって取り合ってくれない。少年法があるからだ。母を失った奈緒を法も国も守ってくれないというのに、加害者だけが丁重に守られる。ママの事件があってから、奈緒を守れるのはパパだけだって、幼い奈緒を抱えながら思ったものだ」
パパは一息ついて、また話し始めた。
「それに、十六歳未満の人間は人を殺しても刑務所でなく少年院に入る。少年院は制裁や懲罰を目的としていない。非行少年の更生を目的としているんだ。罪を犯した人間に罰も何も与えなければ、被害者の無念はどうなる?」
パパはそう言って再度テレビに目を向ける。
「犯罪を起こす少年は減ってきているんです。それを誤解している人が多い」
眼鏡をかけたおじさんの教育評論家が冷静に言った。
さっきのジャーナリストとは対照的に落ち着きはらっているが、どこか傲慢さが見てとれる。
厳しそうな表情で議論に臨んでいるが、こんな高圧的な態度で子どもたちに心を開いてもらえるのか疑問だ。
パパは教育評論家の言葉を受けて言った。
「少年犯罪は昔に比べて減ってきているらしいけど、それがどうした?それが犯罪を起こした少年への罰と何の関係がある?残虐非道な行為に及ぶ少年は一定数いる。彼らの罪が、少年犯罪の件数が減ってきているから軽くしようっていうのか?そんなの一切関係がないだろう!」
テレビのコメンテーターに負けじとパパもヒートアップしてきた。
ママと弟を殺した犯人への怒りが再燃しているみたい。
それもそうだ。
パパは一生愛すると誓った最愛の妻とそのお腹にいた可愛い息子を悪意を持った人間によって奪われたのだから。
パパは特に殺人の厳罰化を求めている。
それで、まずは最近話題となっている少年法から改正していこうと考えているんだろう。
少年に対する罰が甘いと考える人は少なくない。
「ああ、ごめん。口が悪くなってしまったね。でも、奈緒もそう思わないか?」
きっとパパは何かに打ち込まないと自分を保っていられないのだろう。
ママに先立たれて、周囲から攻撃されて、生きるためには何かパワーが必要だったんだよ。
何か敵を見つけて怒りで自分を奮い立たせることでパワーを得ているんだろうな。
その敵が、少年法だったんだろうね。
そうでもしないと、あたしみたいに無気力になる。
でもあたしを育てなければいけないから、パパは無気力であることを許されなかった。
あたしのせいでパパは法律という敵に戦いを挑み続けている。
だからあたしは何も言わない。
パパを応援するだけ。
昔、パパの書斎を覗いたことがあった。
犯罪心理学や刑事裁判、凶悪犯罪についての本が本棚に並んでいて、開くとたくさんのマーカーで線が引いてあったり、パパの意見、というより憤りの言葉がつらつらと書いてあっりした。
ママと弟のために、一生懸命戦った跡だと思う。
そして今の活動も、ママと弟のためにできる唯一のことなんだろうね。
「奈緒もパパも、周囲からの攻撃に晒されて苦しかったのに、ママと息子を殺した犯人は塀の中で守られて、ほとぼりが冷めたら第二の人生を歩むんだよ。自責の念なんて一切感じていないんだろう。その証拠に、犯人は、もうとっくに刑期を終えて世に出ているのに、手紙一つよこさない。パパと一緒に活動している人にも少年犯罪の被害に合って人生を狂わされた人がいるけど、謝りにきたことなんてないし、賠償金だって払ってもらっていないと言っている。被害者はこんなにも苦しんでいるのに、加害者は謝罪の気持ちなんてないんだ」
「反省の手紙、一度もないの?」
「両親からは何回かあったが、そのうちパッタリ来なくなった。本人からは一回もない。これっぽっちも反省なんてしていないんだ」
パパは大きくため息をついた。
身体の中の気体を全て出し切るようなため息だった。
あたしはパパから犯人のことを詳しく聞いたことはない。
あたしも知りたいと思わないし、知ったところで何かできるわけでもない。
「パパだって、犯罪を起こした少年達が百パーセント更生して被害者に償い社会に貢献するような素晴らしい更生プログラムがあるんだったら少年法に反対はしない。誰よりも真剣に身を粉にして働いて被害者への償いや納税に貢献するなら誰も文句は言わないだろう。でも、凶悪犯ほど更生しないし再犯する。こんなふざけた話があるか。たとえ未成年だろうと犯罪を犯した人間を守る法律なんて必要ない。だからパパは行動する」
正直あたしは少年法がどうなろうと、非行少年がどうなろうとどうでもいい。
彼らが更生しようが腐ろうがママと弟が帰ってくるわけじゃないし、そもそも少年法を変えたところでママを殺した犯人に何の影響も与えない。
あたし達と同じ悲しい思いをする人を減らしたいなんて立派なことを考えるほど、あたしは他人に対して思いやりを持っていないし、そんな労力を使いたくない。
怠け者なんだ、あたし。
けれど、パパがこれを生きがいにして生きていけるのであれば、全力で応援する。
どうかパパが報われる日がきますように。
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