かの騎士、王子殿下専属につき

久保 ちはろ

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第四章 4

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 手袋の革ではない、繊細な指はその芽を軽く挟み、扱き続ける。その、痛みまでは達しない絶妙な刺激にアストリットの体は波打つ。 
 鼻にかかった甘い鳴き声がだんだん高くなるにつれ、腰だけががくがくと欲望のままに跳ねる。
 ミカは再び泉に二本の指を挿入させながら、親指の腹で弾くように素早く、断続的に陰核を攻め続けた。
「やぁ……っ!! っ………ぁあ……っ、やっ……」
 妖しくくねる腰を引き戻し、押さえつける。何かから逃れるかのように二度三度頭を振ったアストリットの腕は宙を掻き、頭上のシーツを握りしめた。均整の取れた筋肉を纏った下腹が強ばり、美しい脚がぴんと伸びる。
「あ………、あ、あ…………っ……!」 
 ひときわ高く叫んだ女を抑えるミカの手の下で、その体が激しく痙攣した。
 ぼうっとした視界の中で、ミカが服を脱ぎ始め、全裸になって再び自分に覆い被さるまでの一連の動きをじっと見ていた。アストリットは目の前の体に視線を流す。
 その、筋肉に美しく装飾された体からは力が漲っていた。逞しい鎖骨の浮き出る広い肩、盛り上がる胸、引き締まった腹の筋肉の隆起。
 それらを見て行くうちに彼女の鼓動は胸が痛むほどに高まった。そして、さらに視線の先、自分の脚の間に割り込むミカの腰の辺りに猛る雄の象徴を捕らえると、はっと息を短く吸い、慌てて視線を外した。
 黒い幻影のようにゆっくりとアストリットに被さったミカは、露になっている首筋に唇を滑らせる。
「あっ……」
「どうした。男の体が珍しいか」
「いいえ」
 頭を振り、思わず見上げたミカの眼差しに、走った閃光を見た。しかし、それが何を意味するのかわからない。
 アストリットが、乾いた口の中で答えた短い言葉は不明瞭だったが、それは嘘ではなかった。
 暑い夏の訓練後に防具やシャツを脱ぎ、上体を晒して風に涼を取る騎士たちの姿は飽きるほど見て来た。中にはズボンを腰骨ギリギリまで下ろして、ぱんと張った尻の谷間をちらつかせながら歩く者も一人や二人ではなかった。
 それでも、今まで見た男たちの体の中でミカの裸体よりも魅力的なものはないと、思わず口にしそうになった言葉を飲み込む。そんなことはわざわざ知らせるに及ばない。
 一方、アストリットの否定の言葉にミカの眼差しは鋭さを増し、口角には冷ややかな笑みが刻まれた。
「そうか。それは頼もしい」
「んっ……!」
 指が慎重に襞を分け、指が中で動く感触を拾うと、アストリットは声を詰まらせた。ミカはその部分がよく見えるように片手で右膝を脇の方に寄せ、ベッドへ押し付けた。脚を押し広げるその力に反して、秘裂を撫でる指の柔らかな動きは彼女を驚かせると同時に、過去に一度味わった愉悦を予感させた。
 自分の淫らな部分を静かに見下ろす男に、キスをして欲しいと懇願しそうになる気持の助長を抑えるために、唇を噛んだ。
 彼は濡れた秘部をゆっくりと嬲《なぶ》りながら、身を落として赤く色づいた乳首を咥えた。舌でくるむように舐め、たっぷりと吸い付いて味わう。唇と舌と歯のそれぞれ違った刺激に、アストリットの額に薄く汗が浮かぶ。
 体の横でシーツを握った両手は、ミカの柔らかな髪の間に潜り込みたい衝動に駆られて、何度か開かれた。しかし、その度に彼女は、まだわずかに残っていた自尊心を呼び起こし、その誘惑に抗った。
 指が抜かれ、潤んだ秘肉を押し分けて固い芯が宛てがわれる。その滑らかな尖端は何度か襞の間を蜜をまぶすように往復し、時折、その温みのある泉へ潜り込もうと強く押し当てられた。しかし、蕩けるように柔らかな入り口から先は、頑な弾力がその侵入を阻んだ。
「そこまで緊張していると入るものも入らんのだが。辛いのはおまえだぞ……」
「む……無理です……。大体、そんな大きなもの……入るわけが……」 
 普段見ることのない、憂いを含んだミカの眼差しに困惑したアストリットは、たった今自分がとんでもないことを口にしたことに気が付き、思わず主人の首に腕を絡めるとその肩口に額を付けた。
 そんな彼女のおとがいを片手ですくったミカは、胸中からこみ上げる何かを塞き止めようとでもするかのように、貪る勢いで口付けた。
「そのようにおまえは口が滑りやすいから、私が始終その口を塞ぐ必要があるのだ」
 そう言う王子はなぜか嬉しそうだ。
「も……、申し訳ありません……」
 その笑みに、自分が咎められているのも忘れ、きょとんと一瞬惚けたように間近の男を見上げた。刹那、その無防備な表情にミカの理性の手綱はあっけなく緩んだ。アストリットの腰に手を回して強く引き寄せた。秘裂の間に一気に埋もれた尖端によって蜜がとぷりと溢れ出る。
「っ……あぁ…………」
 アストリットは切なげに眉を寄せ、苦痛の呻きを漏らした。
 浅い律動が始まり、さらなる侵入の気配に彼女は身を捩った。ミカを挟み込んだ内腿が細かく震える。
「確かに……、相当辛そうだな。これ以上は、止めておこう……」
「や……、止めるのを、止めてください……」
 やや身を起こし、腰を引くミカにアストリットはその背を抱いていた手に力を込め、引き止めた。ミカの顔に呆気にとられたような表情が浮かぶ。
「私は痛みには、慣れております……。訓練で、戦で骨を折られることは珍しくはありません……」
 いっそ一突きに貫いて欲しい。この体を、殿下の剣で深く、深く。そしてミカから与えられる痛みは喜びとなり、体にしかと刻まれる。
「殿下……、お願いです、来て……ください」
 その言葉に、すぐにでも激しく動き出しそうになる己を宥めるかのように、ミカはアストリットの頭を撫でた。
「無理ならば、すぐに言ってくれ」
 小さく頷く女騎士のまろやかな額に、キスをする。こめかみに薄く浮いた汗を吸う。耳たぶに柔らかく歯を立てる。薄く開いた唇を、そっと食む。
 その一つ一つの愛撫は瞬間瞬間で確かに苦痛を和らげた。しかし、その熱い塊がじりじりと身を引き裂くような痛みは止まない。
 そして奥へとゆっくりと侵入する異物感。それが媚肉を押し分け進むごとに、呼吸まで押し上げられるような苦しさを感じる。それだけではなかった。ミカと一つになる悦びが胸いっぱいに満ちていた。
 きつく眉根を寄せて目を閉じているアストリットの様子をうかがいながら、腰を繰り出していたミカはやがて熱い吐息を漏らすと、その湿った目尻に唇を落した。
「……入ったぞ。大丈夫か?」
 あ……、と声にならないような声を漏らし、ゆっくりと瞼を開いたアストリットはぎこちない笑みを見せた。しかし、それもつかの間、その笑みも次のミカの言葉で凍り付く。
「動くぞ。これだけ狭いと、かなり痛むと思うが覚悟してくれ……」
「……これで、お終いでは……?」
「馬鹿を言え。これでは生殺しだ」
「わ、猥画では動いてませんでした……」
 ミカの言葉など耳に入らないようで、アストリットは小声で畳み掛ける。
「当たり前だ。なんだ、そんなものを見せられたのか……さあ、お喋りは終わりだ……悪いな、大尉殿」
 そう言うと、リズミカルな抽送が前後に体を揺らし始めた。
「……っく……」
 身体を貫く痛みに思わず歯を食いしばる。
 痛みが牙となり、爪となり背中にするどく食い込みじわじわと這い上がる。それでも、嬉しい。痛みは、ミカとの繋がりが深くなることを教えてくれる知覚の一つだった。
「っ……柔らかくて……きつい……」
「殿……下……っ、………んっ……殿下…………」
 ミカを呼ぶごとに痛みは治まるようだった。たとえ気のせいだとしても、アストリットはミカを呼び続けた。その度に、応えるように確かな律動を続ける彼の背にじわりと汗が浮かぶ。
 猛るものをいっぱいに咥えた赤い唇はめくり上がり、交わい、溢れた体液に艶を増す。肉が擦れ合い、そこから生まれ、広がる甘美な痺れに理性が蝕まれて行く。
「かなり、いいな……おまえの中は……」
 耳元で囁くミカも呼吸を乱し、その眉間には悩ましげな皺が刻まれる。そして、自分の下で騎士が苦しげにミカを呼ぶ度にその動きは緩やかになるどころかますます激しく、増大した。
 キスをすれば、熱く絡み付いてくる舌を吸っていたミカは、雄を埋めたその最奥を攻め続けながらも今や女のしなやかな体を折れるほどに抱きしめ、柔らかな乳房に顔を押し付けていた。
 しっとりと汗の滲んだ肌の匂いはミカをさらに狂わせるようだ。天に突き出た可愛らしい乳首をちろちろと舐め、歯を立てる。動きに合わせてふるふると揺れる乳房は従順だが、形を変えるほどに歪めてもその手に押し返してくるような張りがある。
 淫靡な愛撫に喘ぎながら、アストリットはミカを受け止める度に彼の肩に指を食い込ませ、耐えていた。しかし、それは痛みだけではなく、今までに味わったことの無い未知の感覚に飲み込まれる恐れからだった。ミカにしがみついていないと、自分はどこかへ行ってしまう……。
 でも、殿下と一緒なら……殿下と………。ミカ様と…………。
 そう思った矢先、全身がぶるりと震えた。
「……っあ……」
 身体がミカの腕の中で弓なりになる。同時に彼はぐっと己を最奥に突き刺した。
「っ……は…………!」 
 ミカが喉の奥で呻き、締め付けながら戦慄くアストリットの中で熱い塊がびくびくっと震える。彼は荒い息を吐きながらさらに二度三度と力強く彼女を射抜き、くずおれてその肩口に顔を埋めた。
 欲望を解放した後、アストリットの胸の上で休んでいたミカは乱れた呼吸が落ち着くと、彼女の体をひらりとうつ伏せにした。広がる髪を片側に寄せてうなじを露にし、それからずっと彼はそこを甘噛みしては舐め、吸い付いている。
「こんなところに痣があるのか」
 背骨に沿って背中にキスをまぶしていたミカは、控えめに盛り上がる尻の麓辺りにある三日月に見えなくもない親指大の青い痣に、目を留めた。
 悶えながら浅い呼吸を繰り返していたアストリットは、始め何を言われているのかわからなかったが、自分の瞼の裏にもその形が浮かび上がってくると、素直に答えた。
「そうみたいです……。自分では見にくい位置なので普段は忘れていますが、生まれたときからあるようです」
 ミカは思案するように彼女を見据えていたが、ぐいと迫り上がって来た。見下ろされたアストリットは、広い胸の圧迫感に戸惑うも、欲望の余塵の陰に見える、憂いを含んだ瞳から視線が外せない。再び高まる鼓動が相手に聞こえないかと気になってしまう。
 ミカは何の前触れも無く静かに言った。はらりと一葉が枝から落ちるように。
「王族が議会に口を挟むことはおろか、元老院に足を踏み入れられぬことをおまえが知らぬはずが無いだろう。それなのにあのようなことを言って私を困らせるのは、普段の私の態度に対する報復か?」
 慌ててアストリットは頭《かぶり》を振る。
「そのようなことは……! 殿下は有能でおられる。そして、国民のことを常に気にかけられています。ですから、殿下がリューベンスブルグの希望になると思って、私は……」
「ローゼナウ……」
 姓で呼ばれ、アストリットの瞳が固まる。ミカとの間に主人と従属者という広大な隔たりが生まれる。いや、今初めて生まれたものではなく、いつもそこにあったのだ。抱かれたからと言って、その隔たりが消えるわけではない。
 視線を外すこと無く、彼は驚くほど穏やかに続けた。
「私は無能だよ。……それでもおまえは……」
 アストリットは続く言葉をじっと待つ。ふと、ミカの瞳が陰った気がした。
 それは、ゆっくりと自分の方へ下りてくるからだと気がつくのに少し時間がかかり、それがわかった時には既に唇を塞がれていた。言葉の続きは濡れた舌とともにアストリットの口の中へ消える。
 長く深いキスの後、彼女の瞳を覗き込んだ眼差しが優しく揺れた――ように見えた。
 そのまま彼はアストリットを抱き寄せた。乾いた温かい肌がぴたりと密着する。片手で掛布をたぐり寄せると、すっぽりと彼女の身体ごと包んだ。
「疲れた。私は休む。おまえもゆっくり休むといい……」
 そんなことは……、言いかけた彼女は、頭のすぐ上から聞こえて来たミカの穏やかな寝息に口をつぐんだ。
「お休みなさいませ。ミカ様……」
 代わりにそっと囁くと、瞼を閉じた。
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