かの騎士、王子殿下専属につき

久保 ちはろ

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第七章 1

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 アストリットはフリーダと別れた後、帰りしなは馬を速足で進ませた。黄色く身を染めた葉が落ちて来ては頬を掠めて行く。しかしアストリットはそれに気が付もしなかったし、深緑の瞳は何も見ていなかった。ただ、心ここにあらぬ様子で、城への道を知った馬に手綱を預けていた。
 アストリット・ローゼナウ。アストリット・ローゼナウ……。
 頭にこだまするその名が、急に他人の響きを持つ。
 ”アストリット”は誰が授けた名前だろう。生みの母か。その伴侶か。はたまた育ての母か。育ての父――ガレスか。
 私の両親はどこにいるのだ? どうして私をローゼナウ家に預けた? 両親は健全なのか? どうして。どこに。私は何者なのだ。あのペンダントが教えるのは、裕福な家の者ではないことくらいか。
「アストリット!」
 後方から女騎士を呼ぶ男の声が頭に響く自分の声と重なり、”本当に”誰かに呼ばれていることに気がついて馬を止めるまでだいぶ道を稼いだ。
 振り向けば自慢の鹿毛に乗ったレヴァンが追いかけてくる。
「来ていたなら一言声を掛けてくれればいいものを。おまえはそんな他人行儀なやつだったか? それともそれが王室の新しい慣習か」
 大きな口を開けて笑うと途端に少年のようになるのがこの男の特徴だった。アストリットは彼が相変わらずなことに心底ほっとした。そして、その時アストリットは”自分”を取り戻した気がした。
「すまない。時間があまり無くてな……元気そうだな、レヴァン」
 レヴァンは、すがめられたアストリットの目が自分に向けられた時、そこに今までと違う物を直感した。それが何かわからないが、胸に一陣の風が吹く。目の前にいるのは確かにアストリットであるのに、彼女を纏うものは別人のそれだった。
「城へ帰るのだろう。送って行こう」
「すまない」
 馬を並ばせ、林を通りながら彼はぽつりぽつりと近況を話しだした。それらは既にフリーダから聞いたばかりであったが、まだ耳に新しいものもあった。
 フリーダの後任を決める審議が内々で始まっていること、最近、ジプシーと言われる小物の窃盗団などが多いこと。料理女のダグマが女の子を出産したこと。先ほどからずっとアストリットが上の空だということにレヴァンは気がついていたが、その他愛ない知らせを口にしたとたん、同僚ははっとレヴァンに顔を向けた。しかしそれも一瞬で、瞳には穏やかな色が表れた。
「そうか。可愛い子に育つだろうな。母子共に健康なのか?」
「ああ、随分でかい子供が生まれたらしいぞ。しかし、しばらくはダグマのりんごケーキが食べられなくなるのが寂しい所だな」
「そんなこと……」
 ふふ、とアストリットはひっそりと笑った。そんな笑い方をする同僚を見るのは始めてだった。こんな、熟《こな》れた女のような仕草……。そうか。もしやアストリットは……。
 父親のガレスも気がつかなかった彼女の小さな変化を捕らえることは、この一途な青年の洞察力の前では雪の上を飛び回る冬ウサギを捕まえるよりも容易かった。
 そう考えると、彼女を一目見たときの自分の直感にも合点が行く。刹那、レヴァンはまるで己の秘密を暴かれたような息苦しさを感じた。
「あのな、大事なことだぞ。アレを食わないとおれの週末は週末のような気がしない!」
 動揺を隠すかのように声が高くなる。
――誰だ。相手は誰だ。一体どうやって。どうしてアストリットはそいつに許したのだ?
「そうだな。おまえは必ず二切れは食べていたものな。私の食べかけまで盗んだのも一度や二度ではない」
 忘れてないぞ、とアストリットは目を細めて微笑む。レヴァンの胸にきりりと薄く、鋭い刃が突き刺さる。
 ――無理矢理陵辱されたとして。
 それにしてはその凛とした表情の中に影は少しも見えない。むしろ、輝いていた。他人を寄せ付けないほどに、しかし、そこには男なら誘惑に抗えない色香が漂っていた。
「兄が倒れてしまってな」
 彼は不埒な考えを遠ざけるように話題を変えた。
 アーシャ家はリューベンスブルグでも指折りの貿易商である。
 香料の匂いを嗅いだり、山と積まれた布の手触りを確かめて指紋をすり減らしたり、紙幣を数えるよりは剣を振り回しているほうが自分に合うというのが入団の動機だ、と昔聞いたのをアストリットはうっすらと思い出した。
 レヴァンは四人兄弟の次男。親も長男に家を継がせるつもりで、国の騎士になるという倅を引き止めるようなことはしなかった。
「そうか……。見舞いには行ったのか」
 彼はゆるりと首を横に振る。
「すまない。私が城に勤めているその間、おまえが穴埋めを全てしなくてはならないからな。本当ならば今すぐにでも駆けつけたい所だろう」
 長男は数字に強い分、体力の方はいささか頼りない。今までも長い航海が重なる度に、潮風と栄養失調が原因で寝込むことがあり、今回も珍しくないことだ、とレヴァンは女騎士の心配を払拭するように語調を強めて言った。
「親兄弟は何よりも掛け買いの無いものだからな……」
 そういうと、アストリットはまたふさぎ込んでしまった。彼もそれ以上何も語らず、しばらく二人は並んで馬を進ませた。城の門が見えて来た所でレヴァンは始めて気がついたように明るい声を出した。
「そういえば珍しいな、制服姿のおまえが髪を垂らしているなんて。いや、それも新鮮でいいんだけどさ」
 伸ばした腕が首筋を隠したアストリットの髪をすっと持ち上げた。アストリットは逃げない。少し前なら、顔をまっ赤にしてこの手を払ったものだったのに。そう思いながら、白い首筋を流れたレヴァンの視線が一点に釘付けになる。
「どうした?」
 同僚の動きが止まったのに気が付き、彼女は軽く首を傾げて横目で尋ねた。その拍子にレヴァンの手から髪が落ち、元の位置に戻る。
「なんでもない。花びらが、着いていただけだ……」
 慌てて反らした視線の先、城門の側にレヴァンは人影を捕らえた。
「殿下……」
 先に呟いたのはアストリットで、その刹那、彼女は馬を走らせていた。その後を慌てて追う。
「王子殿下!」
 二人の騎士は馬から飛び降り、地に膝をついて頭を垂れた。
「大尉殿。随分遅いから心配したぞ。信頼している護衛がいないとやはり不安でな」
「申し訳ございません……」
「王子殿下、帰城を急ぐローゼナウ大尉を引き止めたのは私でございます」
 レヴァンは視線を地に落したまま、それでもはっきりと声を張る。そこにはミカの注意をアストリットから自分に向ける強引さが含まれているようでもあった。
「いえ、殿下……私が姉の所に長居を……」
「だまれ」
 ミカはアストリットに最後まで言わせず、冷ややかな視線をレヴァンの濃い栗色の頭に注いだ。
「おまえは?」
「帝国騎士軍レヴァン・アーシャと申します」
「二人とも直れ。アーシャ殿に免じてローゼナウ大尉の遅刻は許そう。ローゼナウ大尉はすぐに任務に戻るように」
 王子の声音は不気味に低く、鋭い。 
 アストリットとレヴァンは丁重な礼を言った後、立ち上がった。
 レヴァンがこれほど近くでミカと顔を合わせたのは初めてだった。目線はほぼ同じ高さだ。そのうえミカよりも一回りは堅硬な筋肉に覆われた自分であるのに、なぜか心許ない気持に襲われる。
 光に透けるブロンズの髪、薄青の瞳は冷気を含んで澄み切っている。
 しかし、一瞬ではあったがその奥にレヴァンは青い炎が揺れるのを見た気がした。それに思い当たるものがあった。男社会では見ないことが珍しい”嫉妬”というやつだ。だがどうして。レヴァンが訝しげに目をすがめると、今まで黙って自分を見据えていたミカは、踵を返し、ゆっくりと城へ戻り始めた。
 まだ緊張が尾を引く場で、同僚と向かい合ったレヴァンは彼女の落ち着きを失った態度に気がついた。同僚の前で叱責され、恥じているのか頬もほんのりと紅潮している。
「おれのせいでおまえまで叱られてしまったな」
 眉尻を下げたレヴァンにアストリットは強く頭を振ってみせる。
「いや……、私が悪いのだ。私のせいでおまえが叱られてしまったのだ。受けなくてもよいとばっちりを受けてしまったな。すまない。私は本当に役立たずで、殿下に迷惑を掛けっ放しなのだ。今のように殿下が私以外の者に声を荒げることはあまりないのだが……。お腹が減っていたのだろうか」
 ふわり、と彼女は柔らかく唇を綻ばせた。それは自分を安心させるというよりむしろ、ミカの性質を思い出して込み上げた何かが、微笑みとなって溢れたようにレヴァンの目に映った。
 今耳に、目にしたミカの声の響き、所作の残像も助力して、彼にはアストリットの心の機微が手に取るようにわかった。アストリットは気がついていないのだ。恋に不得手な同僚は、自分に心を許すあまり無防備になり過ぎていた。秘め事を隠す努力を、礼儀を忘れている。
 心を許されると言うのは、時としてあまりにも残酷だ。 
 そうか、アストリットの相手と言うのは――。
 彼は脳裏によぎった思惑に愕然とした。だが、それで全てに合点が行く。証拠などいらない。雄の確信だった。いや、証拠はくっきりとアストリットに刻み込まれていたではないか。そしてミカが現れたときのアストリットの落ち着きの無さ。あれは権威の前に怯えていたからではない。
「元気でやれよ」
 レヴァンは大きな手で同僚の頭を乱暴に撫でた。アストリットは朗らかに笑いながらゆるりとその手を払う。そこに、彼の良く知るアストリットがいた。
「おまえこそな。おまえから元気と食欲を取ったら何も残らないからな」
「言ってろ!」
 はははと豪快に笑った後、彼は馬に股がりその腹を思い切り蹴った。砂利道を踏む蹄の音が遠ざかって行く。
 小さくなる馬の姿が点となり、林の影に隠れた後、アストリットの綻んでいた口元がきゅっと真一文に結ばれた。
 城の正面を振り仰ぐと、少し先で足を止めていたミカと目が合う。そこに表情は無い。彼女は馬の手綱を引き、急いで追いつくと歩き出した主人の後ろにつく。
「あの者は随分おまえに心を砕いているようだが」
 俯きがちのアストリットの顔がはっと上を向く。
 王子殿下が初めて自分に、自分の同僚に興味を持ってくれた。自分に関わる者を尋ねるなど、今までに一度も無かったことだ。嬉しさのあまり彼女の声は弾んだ。
「はい。私の同僚であり、良き指導者のレヴァン・アーシャ大尉です。付き合いは十年近くになります」
 アストリットは足早に半身後ろほどミカに近づいた。この機会を逃すまいと、熱心に言葉を継いだ。
「アーシャ大尉は戦いでも兜を猪首に冠るほどの男なのです。まだ経験の浅い兵士など、その姿に鼓舞され、我もと、闘志をみなぎらせるのです。でも、そうやってたまに戦への自分の恐れを隠していることもあるのですけど。そのときは私にはすぐにわかります。ああして強面で体格は熊のようですが、でも、とても優しい男なのです」
 ミカは口角を上げた。
 専属護衛が他の男について語りながら、自分には滅多に見せない気分の高揚を目にしたとたん、腹の奥から込み上げた苦々しさが彼の頬の筋肉が引きつらせたのだが、心浮き立つアストリットにはそれが自分の話を楽しんでいる微笑みとしか映らなかった。
「ほう、おまえだけがあの男のそんな感情まで見通してしまうのか」
「そうですね。やはり命をかける闘いの場においては、『阿吽《あうん》の呼吸』がとれる同僚は貴重です。アーシャ大尉も同じように私の弱みを見透かしていることでしょう。しかし、そんなときは言葉無くてもお互いを激励し合えるのです。数ある兵士のなかでもそのような者に出会えるのはまれにない幸運です」
 しかしアストリットはミカの前でもう少し慎重にならなければ行けなかった。
 もし、彼女が今まで男性と一度でも恋人と言う関係を持っていたならば、自分が喋り過ぎたことにすぐに気がついただろう。
 大抵の場合、友情で繋がった関係であろうと、隣にいる異性が自分以外の同性を褒めちぎることにいい感情は抱かないものである。ましてや、話している相手と一度でも体の関係があったならばそれは気のない相手に対しては侮辱、そうでなければ逆に嫉妬心を煽り、関心を寄せるための駆け引きの一つだと受け取られても不思議は無い。
「おまえが留守で退屈していた所だ。食事を済ませたらすぐに狩りに行く。その恰好は狩りに丁度良い」
 姉、レヴァンに会ったことで気分が軽くなり、また、ミカがいつになく自分の言葉に耳を傾けていることで高揚していた彼女は、主人の冷淡な一瞥に気がつかなかった。
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