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第一章
公爵家を継ぐ者
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「アレクシス・ガートン」
(何で、今まで思い出せなかったのよっ!)
彼は、私の前世の推しだ。いや、まだ彼ルートをやってはいないが、ビジュアルや公式設定を見て推しにすると決めたのだ。
確か彼は、わたくしアンジェリカ・ガートンの実の弟であり、幼い頃に唯一の家族であった母を無くし孤児院にいた所をお父様に拾われたとされている。
つまりの所、わたくしの実の母はわたくしだけをこの家に置いて、弟だけを連れて家を出たが、その後何らかの理由で死んだんだろう。まあ、そこら辺の事情は義理母が絡んで来そうだが、今のわたくしには考えても分からないので置いておこう。
大事なのは、何故、お父様は母に連れられ出て行ったアレクシスをガートン公爵家に連れてきたのか。
確か公式設定にはアレクシス・ガートンが12歳の時、つまりわたくしが13歳になった頃、アレクシスは孤児院から引き取られ、お父様が信頼の出来る者の所で育てられる。
──公爵家の後継者として。
それから学園入学の時に表舞台に出てくるのだ。
「こう、けいしゃ?として、、」
(まさか、なんで、そんなはずっ・・・!)
心の中で否定の言葉を重ねながらも、アンジェリカは考える事をやめることは出来なかった。
嫌な考えが頭の中をグルグルとまわす。
何故、長男であるシャンスお兄様ではなく、末っ子で今は平民として暮しているアレクシス・ガートンが公爵家の後継者になるのか。
何故、お兄様はあの乙女ゲームに出て来なかったのか。
考えられる理由は1つある。
「──お兄様は、死んでいたのね・・・」
そう考えれば納得出来た。
お兄様ほどの人が攻略対象じゃないなんてありえない。最初は、隠しキャラかとも思ったが、そもそも死んでいたとなれば納得出来る。
「そ、んな、どうして、」
(時間は後どれくらいあるの?死因は?事故?それとも病死?分からないっ!でもっ!)
このままだと、お兄様が近いうちに死んでしまうという事実にわたくしはとてつもない恐怖に襲われ気が付けば部屋を飛び出していた。
(何で、今まで思い出せなかったのよっ!)
彼は、私の前世の推しだ。いや、まだ彼ルートをやってはいないが、ビジュアルや公式設定を見て推しにすると決めたのだ。
確か彼は、わたくしアンジェリカ・ガートンの実の弟であり、幼い頃に唯一の家族であった母を無くし孤児院にいた所をお父様に拾われたとされている。
つまりの所、わたくしの実の母はわたくしだけをこの家に置いて、弟だけを連れて家を出たが、その後何らかの理由で死んだんだろう。まあ、そこら辺の事情は義理母が絡んで来そうだが、今のわたくしには考えても分からないので置いておこう。
大事なのは、何故、お父様は母に連れられ出て行ったアレクシスをガートン公爵家に連れてきたのか。
確か公式設定にはアレクシス・ガートンが12歳の時、つまりわたくしが13歳になった頃、アレクシスは孤児院から引き取られ、お父様が信頼の出来る者の所で育てられる。
──公爵家の後継者として。
それから学園入学の時に表舞台に出てくるのだ。
「こう、けいしゃ?として、、」
(まさか、なんで、そんなはずっ・・・!)
心の中で否定の言葉を重ねながらも、アンジェリカは考える事をやめることは出来なかった。
嫌な考えが頭の中をグルグルとまわす。
何故、長男であるシャンスお兄様ではなく、末っ子で今は平民として暮しているアレクシス・ガートンが公爵家の後継者になるのか。
何故、お兄様はあの乙女ゲームに出て来なかったのか。
考えられる理由は1つある。
「──お兄様は、死んでいたのね・・・」
そう考えれば納得出来た。
お兄様ほどの人が攻略対象じゃないなんてありえない。最初は、隠しキャラかとも思ったが、そもそも死んでいたとなれば納得出来る。
「そ、んな、どうして、」
(時間は後どれくらいあるの?死因は?事故?それとも病死?分からないっ!でもっ!)
このままだと、お兄様が近いうちに死んでしまうという事実にわたくしはとてつもない恐怖に襲われ気が付けば部屋を飛び出していた。
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