朝が来るまでキスをして。

5 女事情

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「ねえリーダー、今彼女いる？」



メンバー全員での待ち時間。

年下組の真ん中、カイのそんな言葉でメンバーの女事情の話になった。



「別れた。やれ電話出ないだのメールしてくれないだの、めんどくさい」



なんなんだろね、アレ。

付き合う前はクールでイイ女だったのに、いざ付き合ったら束縛してくんの。


ついでに言うと、別れるって言った瞬間に縋りついて号泣とか、マジキライだわ。

服汚れるし。ハンカチくらい持ってろって。



「また？ 短くない？ １カ月くらいでしょ」



「ウザいんだよ。俺やっぱ向いてねえな。ひとりと長く続いたためしがねえわ」



「とかいって一番モテるじゃん」



「この前だって、どっかのお姉さんにお持ち帰りされてたじゃないですか」



ニヤッと、そこで一緒だった末っ子組が言う。

だって、カノジョと別れてヒマだったし。後腐れなさそうだったし。実際そうだし。



「やっぱ、お姉さん上手だった？」



興味深々だなおい(笑)



「んー・・・まあまあ？」



「うっわ。すっげ上から目線。俺絶対こんな人とエッチしたくないわ(笑)」



「なにカイ、俺とシてみたかったの？ 俺上手いよ(笑)？」



「遠慮しときますー」



俺だって男とするシュミなんかねーっての(笑)



「ヒカルさんは？ 彼女いたよね？」



ひとしきり笑って落ち着いてきた頃、末っ子は俺の話に飽きたのか今度はヒカルちゃんに話をフってる。


・・・いたっけ？



「今はいないよ。 だいぶ前に別れた」



困った顔で笑ってる。最近俺には見せなくなったなそんなの。

昔は小っちゃくて可愛かったのが年を重ねるにつれだんだん男っぽくなって、今はキリっとした表情を見る事が多くなった。

ヘタレたとこはかわんねえけど(笑)



「えー。長かったよね？」



「２年くらい？ でも最後の半年とかって会ったの数回だし。仕方ないよ」



半年で数回って・・・。それで付き合ってたって、すげえな。

俺には無理だな。

会いたい、つーかシたい時に会えないと嫌だし、会いたくない時は電話もメールも面倒くさい。

・・・そんな女いねーって(笑)



「たまんない？」



「・・そこはまあ、適当に(笑)？」



言いながら、膝に置いたＰＣを片付けるヒカルちゃん。

鞄までの道すがら、チラッと視線を送られた。



・・・そんな目、ここですんなよ(笑)

つーかだいたい俺達、シてねえし(笑)



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