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東の宮
「初めましてユリアお嬢様。お嬢様付きの侍女になりましたサツキと申します。」
「同じくユリアお嬢様付きの侍女になりましたフェナと申します。」
「初めましてロバート様。ロバート様付きの侍女になりましたアウナと申します。」
「同じくロバート様付きの侍女になりましたレナと申します。」
ハルとエル、シオンの3人が去った後、ユリアとロバートはお付きの侍女となる者たちと対面していた。
「ユリアお嬢様、お部屋へご案内いたします。」
サツキがユリアに声をかける。
「ありがとうサツキ。よろしくね。フェナとサツキね覚えたわ。」
ユリアはサツキとフェナに微笑みかける。
「ユリアお嬢様のお部屋はこちらでございます。」
サツキとフェナに案内されたのは屋敷の離れだった。
「こちらのお屋敷は東の宮と呼ばれております。以前は総帥閣下の妹殿下が使っていたのですがご結婚を機に離れられました。今はサーフィト侯爵家に嫁いでおります。」
サツキは説明する。
「滞在中はこの東の宮はユリアお嬢様の物となりますのでお好きにお使いください。滞在中の資金や欲しいものや至らない点がございましたら何なりとお申し付けくださいませ。」
フェナが言い、フェナとサツキは同時に頭を下げる。
「そんなにかしこまらないで。私はいつまでここにいるのか分からないのにこんな立派な離れをくださるだなんて。それなのに文句なんて言えるわけがないわ。」
ユリアは2人に言う。
「ユリアお嬢様!なんと素晴らしい心の持ち主なのですか?」
「こんな素晴らしいお方を捨てるだなんて王国はどうかしています。」
2人は口々に言う。
「あ、お部屋にご案内いたします。」
サツキはユリアを東の宮の中に案内する。
「私は昼食の準備をしてまいります。」
フェナはユリアにカーテシーをすると本邸に戻っていった。
「ねえサツキ。ここには厨房はないの?」
ユリアは前を歩くサツキに尋ねた。
「ありますよ。ですが今は料理人はすべて本邸の方にいますので呼びに行っているのでしょう。」
「そうなのね。私お菓子を作るのが好きなの。厨房は私も使えるかしら。」
ユリアは心配そうにサツキに尋ねた。
「ご安心ください。ユリアお嬢様のお部屋にはキッチンが備え付けられていますので。」
「キッチンが備え付けられているの!?嘘でしょう!そんな天国のような部屋あるだなんて。」
ユリアは心底幸せそうに微笑んだ。
「っっつ!?」
その愛らしい笑みにサツキは悶絶する。
「ええ。そうなのです。本邸の総帥閣下のお部屋にもキッチンが備え付けられています。総帥閣下もお菓子作りが趣味なので。」
「まあ、あの方もそうなの?趣味が同じだなんて嬉しいわ!」
ユリアは嬉しそうな表情をする。
「ユリアお嬢様のお部屋はこちらです。」
サツキは東の宮の二階の一番奥の部屋の扉を開けた。
「綺麗なお部屋ね。」
その部屋は白色を基調とした家具で揃えられていた。
壁の色は白。
家具の色は白。
唯一色が違うのは扉とベットの木の部分だけだった。
「総帥閣下の妹様は白がお好きだったのかしら?」
ユリアが尋ねるとサツキはうなずいた。
「はい。メイミ様というのです。白がお好きで・・・あとはピンクでしょうか?小さい頃はピンクを基調としたお部屋だったのですが大きくなってからは白に変わりました。」
サツキはしめ切られたカーテンを開け、窓を開けた。
「ちなみにユリアお嬢様のお好きな色は何でしょうか?お部屋の色変えますよ。」
「私も白が好きなので大丈夫よ。」
ユリアが微笑むとサツキは微笑み返した。
「かしこまりました。では、好きな本はありますか?本の題名や著者でも構いませんしジャンルでも大丈夫ですので。」
「そう・・・ね。強いて言えば恋愛系が好きかしら。あとは・・・動物と薬草の図鑑が欲しいわ。」
ユリアが言うと、サツキはうなずいた。
「恋愛系と動物と薬草の本ですね。明日までにご用意いたします。」
「ユリアお嬢様。昼食をお持ちしました。」
フェナがカートを押して部屋に入ってきた。
窓から景色を眺めていたユリアは振り返るといった。
「置いておいてくれる?すぐに食べるわ。」
「かしこまりました。本日は魚のムニエルとトマトのサラダとデザートに桃のシャーベットです。」
フェナは料理のお皿をテーブルに並べる。
「本日のご夕食はフルコース料理となります。本邸の方に用意されますので夕食は本邸の方に移動することとなります。夕食は本日午後7時からです。時間厳守だそうです。時間30分前にもう一度参ります。何か御用の際はこちらのベルを鳴らしてください。」
フェナはテーブルに料理と一緒に一つのベルを置いた。
「「それでは失礼します。」」
サツキとフェナは部屋を出て行った。
閉まる扉を見つめながらユリアはため息をついた。
「こんなにうまくいくだなんて思いもしなかったわ。ティターニア様にお告げをもらって・・・。それに私が第1皇家の血筋だなんて。ことがうまくいきすぎてなんか怖いわ。サツキもフェナも優しくしてくれるし。」
ユリアは席についた。
「でも、置いてくれているこの家に迷惑はかけられないわ。総帥閣下は私が復讐しようとは思っているとは考えていないはず。復讐の手筈が整ったらここから出ていきましょう。」
ユリアは独り言ちたあとフォークとナイフをとると魚のムニエルを食べ始めた。
「ん。このムニエルおいしいわ。サラダもおいしい。・・・そうだ明日、お世話になる人たちにお菓子を持っていきましょう。そうとなれば材料を用意してもらわないといけないわね。」
ユリアはお昼を食べ終わるとつながっている右隣の部屋に入る。
「ここが寝室なのね。じゃあこっちは・・・。」
続けてユリアは左隣の部屋に入る。
「ここが執務室みたいな部屋なのね。キッチンはここにあるのね。てっきり居間にあるのだと思っていたわ。」
部屋を見て回ったユリアは居間に戻ってくるとベルを鳴らした。
「ユリアお嬢様。お呼びですか?」
ベルを鳴らして数秒後・・・。
フェナが部屋の中に入ってきた。
「お皿を下げて欲しいの。あと明日までに用意してもらいたいものがあるの。」
「かしこまりました。何をご所望ですか?」
ユリアは微笑むと言った。
「ここに書いてあるもの全部買ってきてちょうだい。」
―――――――――――――――――――――――――
次話からは番外編を入れさせていただきます。ぜひお読みください。
明日は9時と21時に更新します。
「同じくユリアお嬢様付きの侍女になりましたフェナと申します。」
「初めましてロバート様。ロバート様付きの侍女になりましたアウナと申します。」
「同じくロバート様付きの侍女になりましたレナと申します。」
ハルとエル、シオンの3人が去った後、ユリアとロバートはお付きの侍女となる者たちと対面していた。
「ユリアお嬢様、お部屋へご案内いたします。」
サツキがユリアに声をかける。
「ありがとうサツキ。よろしくね。フェナとサツキね覚えたわ。」
ユリアはサツキとフェナに微笑みかける。
「ユリアお嬢様のお部屋はこちらでございます。」
サツキとフェナに案内されたのは屋敷の離れだった。
「こちらのお屋敷は東の宮と呼ばれております。以前は総帥閣下の妹殿下が使っていたのですがご結婚を機に離れられました。今はサーフィト侯爵家に嫁いでおります。」
サツキは説明する。
「滞在中はこの東の宮はユリアお嬢様の物となりますのでお好きにお使いください。滞在中の資金や欲しいものや至らない点がございましたら何なりとお申し付けくださいませ。」
フェナが言い、フェナとサツキは同時に頭を下げる。
「そんなにかしこまらないで。私はいつまでここにいるのか分からないのにこんな立派な離れをくださるだなんて。それなのに文句なんて言えるわけがないわ。」
ユリアは2人に言う。
「ユリアお嬢様!なんと素晴らしい心の持ち主なのですか?」
「こんな素晴らしいお方を捨てるだなんて王国はどうかしています。」
2人は口々に言う。
「あ、お部屋にご案内いたします。」
サツキはユリアを東の宮の中に案内する。
「私は昼食の準備をしてまいります。」
フェナはユリアにカーテシーをすると本邸に戻っていった。
「ねえサツキ。ここには厨房はないの?」
ユリアは前を歩くサツキに尋ねた。
「ありますよ。ですが今は料理人はすべて本邸の方にいますので呼びに行っているのでしょう。」
「そうなのね。私お菓子を作るのが好きなの。厨房は私も使えるかしら。」
ユリアは心配そうにサツキに尋ねた。
「ご安心ください。ユリアお嬢様のお部屋にはキッチンが備え付けられていますので。」
「キッチンが備え付けられているの!?嘘でしょう!そんな天国のような部屋あるだなんて。」
ユリアは心底幸せそうに微笑んだ。
「っっつ!?」
その愛らしい笑みにサツキは悶絶する。
「ええ。そうなのです。本邸の総帥閣下のお部屋にもキッチンが備え付けられています。総帥閣下もお菓子作りが趣味なので。」
「まあ、あの方もそうなの?趣味が同じだなんて嬉しいわ!」
ユリアは嬉しそうな表情をする。
「ユリアお嬢様のお部屋はこちらです。」
サツキは東の宮の二階の一番奥の部屋の扉を開けた。
「綺麗なお部屋ね。」
その部屋は白色を基調とした家具で揃えられていた。
壁の色は白。
家具の色は白。
唯一色が違うのは扉とベットの木の部分だけだった。
「総帥閣下の妹様は白がお好きだったのかしら?」
ユリアが尋ねるとサツキはうなずいた。
「はい。メイミ様というのです。白がお好きで・・・あとはピンクでしょうか?小さい頃はピンクを基調としたお部屋だったのですが大きくなってからは白に変わりました。」
サツキはしめ切られたカーテンを開け、窓を開けた。
「ちなみにユリアお嬢様のお好きな色は何でしょうか?お部屋の色変えますよ。」
「私も白が好きなので大丈夫よ。」
ユリアが微笑むとサツキは微笑み返した。
「かしこまりました。では、好きな本はありますか?本の題名や著者でも構いませんしジャンルでも大丈夫ですので。」
「そう・・・ね。強いて言えば恋愛系が好きかしら。あとは・・・動物と薬草の図鑑が欲しいわ。」
ユリアが言うと、サツキはうなずいた。
「恋愛系と動物と薬草の本ですね。明日までにご用意いたします。」
「ユリアお嬢様。昼食をお持ちしました。」
フェナがカートを押して部屋に入ってきた。
窓から景色を眺めていたユリアは振り返るといった。
「置いておいてくれる?すぐに食べるわ。」
「かしこまりました。本日は魚のムニエルとトマトのサラダとデザートに桃のシャーベットです。」
フェナは料理のお皿をテーブルに並べる。
「本日のご夕食はフルコース料理となります。本邸の方に用意されますので夕食は本邸の方に移動することとなります。夕食は本日午後7時からです。時間厳守だそうです。時間30分前にもう一度参ります。何か御用の際はこちらのベルを鳴らしてください。」
フェナはテーブルに料理と一緒に一つのベルを置いた。
「「それでは失礼します。」」
サツキとフェナは部屋を出て行った。
閉まる扉を見つめながらユリアはため息をついた。
「こんなにうまくいくだなんて思いもしなかったわ。ティターニア様にお告げをもらって・・・。それに私が第1皇家の血筋だなんて。ことがうまくいきすぎてなんか怖いわ。サツキもフェナも優しくしてくれるし。」
ユリアは席についた。
「でも、置いてくれているこの家に迷惑はかけられないわ。総帥閣下は私が復讐しようとは思っているとは考えていないはず。復讐の手筈が整ったらここから出ていきましょう。」
ユリアは独り言ちたあとフォークとナイフをとると魚のムニエルを食べ始めた。
「ん。このムニエルおいしいわ。サラダもおいしい。・・・そうだ明日、お世話になる人たちにお菓子を持っていきましょう。そうとなれば材料を用意してもらわないといけないわね。」
ユリアはお昼を食べ終わるとつながっている右隣の部屋に入る。
「ここが寝室なのね。じゃあこっちは・・・。」
続けてユリアは左隣の部屋に入る。
「ここが執務室みたいな部屋なのね。キッチンはここにあるのね。てっきり居間にあるのだと思っていたわ。」
部屋を見て回ったユリアは居間に戻ってくるとベルを鳴らした。
「ユリアお嬢様。お呼びですか?」
ベルを鳴らして数秒後・・・。
フェナが部屋の中に入ってきた。
「お皿を下げて欲しいの。あと明日までに用意してもらいたいものがあるの。」
「かしこまりました。何をご所望ですか?」
ユリアは微笑むと言った。
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