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5話 勉強タイム①
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「すいません。遅くなりました。ええと、この国の歴史でしたよね。」
「はい。そうです。教科書のページは、57ページです。」
「はい。」
寝室から戻ってきたアイリスは椅子に座り歴史の教科書を開いた。
ノートも準備をして家庭教師、ルグリスを真っ正面から見た。
ルグリスは苦笑した。
「準備は終わったみたいですね。じゃあ、この国の創立者は誰ですか?」
「フェイリア・リジア・クリントンです。」
「その通りです。我が国、クリントン王国は隣国、パリアランス帝国のお力添えがあってこそできた国です。もともとクリントン王国があったところには、亡国ゼシル王国があったところです。ゼシル王国はパリアランス帝国に戦いを挑み返り討ちにあったあげくのはてに滅ぼされた王国です。本来ならパリアランス帝国の領土となるはずでしたが、当時の皇帝は帝国の皇族で皇位継承権を持たない第5王子、フェイリア・リジア・クリントン国王陛下がご即位なされるよう皇帝陛下がおっしゃったそうです。そのような理由で亡国ゼシルの跡地にクリントン王国ができたのです。」
アイリスはルグリスが言ったことを分かりやすくかつ簡潔にノートにまとめた。
アイリスの手が止まるのを待ってからルグリスはおもむろに口を開いた。
「先ほど寝室で誰かと話されていたようでしたが?いったい誰とどんな話を?」
アイリスはピキリと固まった。ナノハも目を丸くしてアイリスを見る。
「なぜそう思ったのですか?」
アイリスはなるべくルグリスと目をあわせないようにして言った。
「それは、話し声が聞こえてきたからです。どんな内容かは分かりませんでしたが女の子の声でしたね。またアイリス様の今の態度が本当だとものがたっています。何か異論はありますか?」
アイリスは下を向き、ナノハは声をあげた。
「質問です!お嬢様はなぜ、そのような密会を?」
会った前提で話が進められている。
「勿論、皇太子の婚約者についてや、密会相手と約束をしたり。いろいろではないでしょうか?」
ナノハが納得したようにうなずきアイリスが叫び声をあげた。
「なんで話の内容を知っているの!」
ナノハが「ああ。やっぱり密会を。」と小さな声でつぶやきちらりとルグリスを見た。
「あっていましたか。前回来た時に、寝室に盗聴器を設置しました。」
「は?じゃあ、あの話も?」
「勿論。これで一語一句間違いなく聞き取りました。録音もしていましたが今から見ますか?」
ルグリスは耳にはめているイヤホンを指先でたたいた。
アイリスはヤバイとばかりに即答した。
「見る?誰が見るのよ!ルグリス。あなたね。絶対国王陛下に見せるでしょ!」
ルグリスが大きくうなずいた。
「もちろん。」
アイリスが青ざめた。
「常習犯だ。」
「今なんと?」
聞こえていたらしい、ルグリスがアイリスに微笑みを向けた。
「あ、いえ。なんでもありません!」
「そうですよね?まさか常習犯だなどと言っておりませんよね?」
「も、勿論言ってません。っていうかなんで私が常習犯などと言うのですか?」
「それは勿論他の所でもやっているのでは?と思ったからですよね?」
「聞こえてたんですか!」
「もちろん。」
「なら、内容は知っていますよね!授業に戻りましょう!」
「そうですね。まぁ。そんなに慌てないでください。今週の土曜日には絶対にしないので。もっと早くしてあげますよ。」
「えっ!しなくていいです!しなくていいです!」
思わずアイリスは机をバンッ、と叩いて立ち上がった。
「はい。そうです。教科書のページは、57ページです。」
「はい。」
寝室から戻ってきたアイリスは椅子に座り歴史の教科書を開いた。
ノートも準備をして家庭教師、ルグリスを真っ正面から見た。
ルグリスは苦笑した。
「準備は終わったみたいですね。じゃあ、この国の創立者は誰ですか?」
「フェイリア・リジア・クリントンです。」
「その通りです。我が国、クリントン王国は隣国、パリアランス帝国のお力添えがあってこそできた国です。もともとクリントン王国があったところには、亡国ゼシル王国があったところです。ゼシル王国はパリアランス帝国に戦いを挑み返り討ちにあったあげくのはてに滅ぼされた王国です。本来ならパリアランス帝国の領土となるはずでしたが、当時の皇帝は帝国の皇族で皇位継承権を持たない第5王子、フェイリア・リジア・クリントン国王陛下がご即位なされるよう皇帝陛下がおっしゃったそうです。そのような理由で亡国ゼシルの跡地にクリントン王国ができたのです。」
アイリスはルグリスが言ったことを分かりやすくかつ簡潔にノートにまとめた。
アイリスの手が止まるのを待ってからルグリスはおもむろに口を開いた。
「先ほど寝室で誰かと話されていたようでしたが?いったい誰とどんな話を?」
アイリスはピキリと固まった。ナノハも目を丸くしてアイリスを見る。
「なぜそう思ったのですか?」
アイリスはなるべくルグリスと目をあわせないようにして言った。
「それは、話し声が聞こえてきたからです。どんな内容かは分かりませんでしたが女の子の声でしたね。またアイリス様の今の態度が本当だとものがたっています。何か異論はありますか?」
アイリスは下を向き、ナノハは声をあげた。
「質問です!お嬢様はなぜ、そのような密会を?」
会った前提で話が進められている。
「勿論、皇太子の婚約者についてや、密会相手と約束をしたり。いろいろではないでしょうか?」
ナノハが納得したようにうなずきアイリスが叫び声をあげた。
「なんで話の内容を知っているの!」
ナノハが「ああ。やっぱり密会を。」と小さな声でつぶやきちらりとルグリスを見た。
「あっていましたか。前回来た時に、寝室に盗聴器を設置しました。」
「は?じゃあ、あの話も?」
「勿論。これで一語一句間違いなく聞き取りました。録音もしていましたが今から見ますか?」
ルグリスは耳にはめているイヤホンを指先でたたいた。
アイリスはヤバイとばかりに即答した。
「見る?誰が見るのよ!ルグリス。あなたね。絶対国王陛下に見せるでしょ!」
ルグリスが大きくうなずいた。
「もちろん。」
アイリスが青ざめた。
「常習犯だ。」
「今なんと?」
聞こえていたらしい、ルグリスがアイリスに微笑みを向けた。
「あ、いえ。なんでもありません!」
「そうですよね?まさか常習犯だなどと言っておりませんよね?」
「も、勿論言ってません。っていうかなんで私が常習犯などと言うのですか?」
「それは勿論他の所でもやっているのでは?と思ったからですよね?」
「聞こえてたんですか!」
「もちろん。」
「なら、内容は知っていますよね!授業に戻りましょう!」
「そうですね。まぁ。そんなに慌てないでください。今週の土曜日には絶対にしないので。もっと早くしてあげますよ。」
「えっ!しなくていいです!しなくていいです!」
思わずアイリスは机をバンッ、と叩いて立ち上がった。
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