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喉が限界です
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バカ男との不毛なやり取りで疲れて切ってしまったが、
私はその後クロエが満腹と感じるまで栄養たっぷりの朝食を振る舞い、大急ぎで調律師の手配とクロエの衣類や生活用品、勉強道具を取りそろえた。
あの思春期男に私から現状を伝えたところで、信じてくれない。
今はクロエ自身が自分を守る手段を身に着けることが先決だ。
運良く女性の調律師が見つかった。
やっぱり王都、発展してるわあ。
女性調律師がいるんだったらわざわざあの思春期男のディランにお伺い立てなくても良かったな…。
その日のうちに調律に来てもらい、ピアノは無事綺麗な音階を表現できるようになっていた。
ああ、気持ちよく弾ける。
とりあえず私が知っている曲を弾いていく。クロエは天使のような笑顔でそれを聞いてくれている。
何て素晴らしい時間なんだ。優雅…これにつきる。
可愛い女の子に脅かされない時間、ピアノに集中して弾ける環境。最高だ。
と、思っていたのに、ガチャリと扉を開ける音がした。
えええ?ディランの奴帰ってきたの?今まで真夜中に帰ってきたのに、今日に限って…。
今、私は街に行っていたのでなんちゃってメイド服でスーパーナチュラルメイクだ。
これじゃ舐められる。
ディランに地味な女って鼻で笑われてぜったいねちねち皮肉を言われるに決まっている。
どうしよう…もう別人になるしかない!
部屋の掃除に使うように用意していた布をマスクのように顔に巻き付け、髪の毛をぐしゃぐしゃの乱して極力顔が隠されるように大急ぎで変装した。
普段はアイライン、アイシャドウ、マスカラをバッキバキに仕上げているから、目元でバレるのも防げるんじゃないかと期待する。
クロエの部屋に奴が登場した。
思春期男ことディラン。過去は戸籍上私の息子で今は夫だ。
相変わらず悪趣味な服装とヘアスタイルで恥ずかしげもなく偉そうにご登場だ。
「ピアノの音が聞こえる。もう調律は済んだみたいだな。ん?君は誰だ?」
「…エレノア様に雇われているメイドでございます。」
頑張って裏声を出す。顔はうつむいて見えないように必死だ。
「なぜそのような布を巻いているんだ?」
「えっと…私顔に自信がないので…。ごめんなさい…。」裏声が難しい。喉がしびれる。
「そうか…。あの尻軽女のメイドだなんて気の毒だな。君が先ほどからピアノを弾いていたのか?」
「…はい…。そうでございます…。」もうあんまり喋らせないでほしい。苦しい。
「良ければ聞かせてくれないか?」
私は声を出さず頷いたあと演奏を始める。演奏中に喉を休めよう。
思春期男はうっとり聞き入っている。クロエはそんな兄を見て少し嬉しそうだ。
兄妹仲はそこまで悪いわけではないみたいだな。
数分で演奏が終わった。
思春期男が拍手をしてきた。
「ありがとう。素敵な音色だった。
君のような可憐な女性が奏でるからだな。優しくてしなやかな音色だった。
あの尻軽女は自分が演奏すると言いながら君にさせていたのだな。
どこまでも狡猾な女だ。」
その尻軽で狡猾な女が私だよ。
クロエは状況がよく分らずおろおろしている。
ごめん、クロエ。今はそっと見守って欲しい。クロエに縋るような目線を送る。
空気を読んだのかクロエは私を見て少し頷いてくれた。何て勘の良い子なんだ。
「それにしてもクロエ、久しぶりに見たが随分痩せているじゃないか。
エリザベスから体調が悪いから会わないように言われていたがここまで不調だったのか…。
早く医者に見せるべきだった。
すまない。」
ディランはクロエの手をさすりながら心配そうにクロエの様子をうかがっている。
う~ん、アホだけど兄としては優しいっちゃ優しいのか。
あのエリザベスの言う事を真に受けている時点でアホだけど。
「クロエ様ですが…本日は用意されたお食事をしっかり食されておりました…。
これから体調は…快報に向かうかと…思います…。」
頑張れ私の喉。咳が出そうになるぞ。
「そうなのか?
君がクロエの食事を用意してくれたのか?」
喉が限界でまた無言で頷く。
「そうか…。ありがとう。
君はあの女のメイドだが、クロエがあの女に何かされそうならすぐ教えて欲しい。
あの女…エレノアに君が裏切ったと責められるのなら、俺が対処するから。
よろしく頼む。」
メイドに変装している私に目の前の男は迷いなく頭を下げた。
えええ?私今メイドだよ?身分とか考えないの?
しかも女性の私にこの人頭下げてる。
今までの横柄さとは真逆な振る舞いに頭が混乱する。
この人意味分からんわ。
クロエも驚いたのか兄であるディランの手を握る。
「クロエ、この耳でなかったら父も愛してくれたのだろうに…。
あの人があんな薄情な人だなんて、父とも思いたくない。」
ぼそりとディランがつぶやく。
そうか、この人は知らないんだ。
父親であるデイビット様は同性愛者で息子を産んだ後、子を作る行為は一切ない。
つまりクロエはデイビット様の子ではなくお母様の別のパートナーとの間に生まれた子供だってことを。
前妻さんが別居する前から気を病んでたって言ってたけど、クロエの存在も影響していたんだろうな…。
その上ハンディキャップがある子供だったから隠すように育ててたんだろう。
ディランの中では耳の聞こえない子供と妻を見捨てた薄情者っていう解釈なんだろうな。
そして、私はその薄情者の財産を狙って結婚し、男狂いで夫の死に際まで男を呼び寄せた極悪女って認識ってとこね。
事実を伝えたらデイビット様の尊厳に関わる事だし、憶測だもんな。
私が疎まれ続けるのは別に構わないし、ここは踏み入れないでおこう。
私は黙ってうつむき続ける。
私はその後クロエが満腹と感じるまで栄養たっぷりの朝食を振る舞い、大急ぎで調律師の手配とクロエの衣類や生活用品、勉強道具を取りそろえた。
あの思春期男に私から現状を伝えたところで、信じてくれない。
今はクロエ自身が自分を守る手段を身に着けることが先決だ。
運良く女性の調律師が見つかった。
やっぱり王都、発展してるわあ。
女性調律師がいるんだったらわざわざあの思春期男のディランにお伺い立てなくても良かったな…。
その日のうちに調律に来てもらい、ピアノは無事綺麗な音階を表現できるようになっていた。
ああ、気持ちよく弾ける。
とりあえず私が知っている曲を弾いていく。クロエは天使のような笑顔でそれを聞いてくれている。
何て素晴らしい時間なんだ。優雅…これにつきる。
可愛い女の子に脅かされない時間、ピアノに集中して弾ける環境。最高だ。
と、思っていたのに、ガチャリと扉を開ける音がした。
えええ?ディランの奴帰ってきたの?今まで真夜中に帰ってきたのに、今日に限って…。
今、私は街に行っていたのでなんちゃってメイド服でスーパーナチュラルメイクだ。
これじゃ舐められる。
ディランに地味な女って鼻で笑われてぜったいねちねち皮肉を言われるに決まっている。
どうしよう…もう別人になるしかない!
部屋の掃除に使うように用意していた布をマスクのように顔に巻き付け、髪の毛をぐしゃぐしゃの乱して極力顔が隠されるように大急ぎで変装した。
普段はアイライン、アイシャドウ、マスカラをバッキバキに仕上げているから、目元でバレるのも防げるんじゃないかと期待する。
クロエの部屋に奴が登場した。
思春期男ことディラン。過去は戸籍上私の息子で今は夫だ。
相変わらず悪趣味な服装とヘアスタイルで恥ずかしげもなく偉そうにご登場だ。
「ピアノの音が聞こえる。もう調律は済んだみたいだな。ん?君は誰だ?」
「…エレノア様に雇われているメイドでございます。」
頑張って裏声を出す。顔はうつむいて見えないように必死だ。
「なぜそのような布を巻いているんだ?」
「えっと…私顔に自信がないので…。ごめんなさい…。」裏声が難しい。喉がしびれる。
「そうか…。あの尻軽女のメイドだなんて気の毒だな。君が先ほどからピアノを弾いていたのか?」
「…はい…。そうでございます…。」もうあんまり喋らせないでほしい。苦しい。
「良ければ聞かせてくれないか?」
私は声を出さず頷いたあと演奏を始める。演奏中に喉を休めよう。
思春期男はうっとり聞き入っている。クロエはそんな兄を見て少し嬉しそうだ。
兄妹仲はそこまで悪いわけではないみたいだな。
数分で演奏が終わった。
思春期男が拍手をしてきた。
「ありがとう。素敵な音色だった。
君のような可憐な女性が奏でるからだな。優しくてしなやかな音色だった。
あの尻軽女は自分が演奏すると言いながら君にさせていたのだな。
どこまでも狡猾な女だ。」
その尻軽で狡猾な女が私だよ。
クロエは状況がよく分らずおろおろしている。
ごめん、クロエ。今はそっと見守って欲しい。クロエに縋るような目線を送る。
空気を読んだのかクロエは私を見て少し頷いてくれた。何て勘の良い子なんだ。
「それにしてもクロエ、久しぶりに見たが随分痩せているじゃないか。
エリザベスから体調が悪いから会わないように言われていたがここまで不調だったのか…。
早く医者に見せるべきだった。
すまない。」
ディランはクロエの手をさすりながら心配そうにクロエの様子をうかがっている。
う~ん、アホだけど兄としては優しいっちゃ優しいのか。
あのエリザベスの言う事を真に受けている時点でアホだけど。
「クロエ様ですが…本日は用意されたお食事をしっかり食されておりました…。
これから体調は…快報に向かうかと…思います…。」
頑張れ私の喉。咳が出そうになるぞ。
「そうなのか?
君がクロエの食事を用意してくれたのか?」
喉が限界でまた無言で頷く。
「そうか…。ありがとう。
君はあの女のメイドだが、クロエがあの女に何かされそうならすぐ教えて欲しい。
あの女…エレノアに君が裏切ったと責められるのなら、俺が対処するから。
よろしく頼む。」
メイドに変装している私に目の前の男は迷いなく頭を下げた。
えええ?私今メイドだよ?身分とか考えないの?
しかも女性の私にこの人頭下げてる。
今までの横柄さとは真逆な振る舞いに頭が混乱する。
この人意味分からんわ。
クロエも驚いたのか兄であるディランの手を握る。
「クロエ、この耳でなかったら父も愛してくれたのだろうに…。
あの人があんな薄情な人だなんて、父とも思いたくない。」
ぼそりとディランがつぶやく。
そうか、この人は知らないんだ。
父親であるデイビット様は同性愛者で息子を産んだ後、子を作る行為は一切ない。
つまりクロエはデイビット様の子ではなくお母様の別のパートナーとの間に生まれた子供だってことを。
前妻さんが別居する前から気を病んでたって言ってたけど、クロエの存在も影響していたんだろうな…。
その上ハンディキャップがある子供だったから隠すように育ててたんだろう。
ディランの中では耳の聞こえない子供と妻を見捨てた薄情者っていう解釈なんだろうな。
そして、私はその薄情者の財産を狙って結婚し、男狂いで夫の死に際まで男を呼び寄せた極悪女って認識ってとこね。
事実を伝えたらデイビット様の尊厳に関わる事だし、憶測だもんな。
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私は黙ってうつむき続ける。
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