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ケティとディル
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ある日の晩、ディルと食事をとっていると
「そう言えば、今日ケイトが訓練に参加していたな。
ものすごい熱気で俺の部下が何人も救護班に送られていたぞ。
こちらで何かあったのか?」
と聞かれた。
鬼の形相で詰め寄られたはしたけどそれ以外は特に彼女を怒らせるようなことはしていない。
「う~ん、まあ、どうなんだろう。
ここ最近は良い感じよ。」
そうなのだ。
彼女と仕事を進めるのはとても効率が良い。
重要書類は流石に自分で処理するけど、外注先の些細な報告や提案など細々した内容は彼女がてきぱきと良い感じに処理してくれている。
この前は商品のラインナップを悩んでいたら、女性貴族の流行を押さえたカタログを大量に持ってきてくれた。
ローゼ家の奥様、つまり侯爵夫人からもらってきてくれたらしい。
『ルキア様、私のセンスは壊滅ですが、情報収集は得意と言うことが分かりました。
ここから選び抜くご判断はルキア様の仕事でございます。』
とギラギラした目で言ってたな。
女性貴族特有の着飾るセンスのなさは壊滅でもそれ以外はハイスペックな人材だ。
彼女自身も
『男に生まれてきたら良かったと思うことがあります。』
と寂しい目で言っていた。
…いかん、いかん、いかん。
ほだされては…いかん!
彼女の狙いはディルなはずなのだから。
無意識に頭を横に振っていたみたい。
「ルキア…大丈夫か?」
ディルに心配されて気が付いた。
「ええ、大丈夫。
ケティはよくやってくれているわ。」
実際、ディルに悪口を吹き込む隙のない程頑張ってくれいてる。
「…ケイトの事、ケティって呼んでいるのか?」
「え、ええ。
彼女がどうしてもそう呼んで欲しいって言うから。」
「ふ~ん…。そうなのか。」
何となくディルがつまんなそうな表情をしている。
「ディルはケティと喋ったりしないの?」
「まあ、喋りはするが戦い方の相談が多いな。
ケイトは事情があるから色々な戦法を試したいみたいだ。
訓練の話しかしないよ。」
「へえ、そうなの。
私の事はなにか言ってなかった?」
「いや、全く聞いていない。
俺の方から様子を聞いても良くしていただいています。
としてか言わないんだ。
少しくらい教えてくれてもいいのにな。」
「ふ、ふ~ん。そうなんだ…。」
「妙に秘密にしたがるんだよな。
まあ、ルキアと上手く行っているのであれば良いんだが。」
「そ、そうね…。」
やはり、謎な女だ。
普通なら私の悪口を吹き込んで私たちを仲たがいさせるか、逆に私を持ち上げてディルの警戒心を解く戦法に出そうなところを…
謎過ぎる。
女の戦い方に慣れていないだけ?
「ルキア…最近悩んでいないか?
それか、疲れたりしていないか?」
「え?特には仕事でトラブルもないしケティのおかげで順調よ。
疲れているように見える?」
「いいや、それなら良いんだ。」
何かディルの歯切れ悪いなあ。
「そう言えば、今日ケイトが訓練に参加していたな。
ものすごい熱気で俺の部下が何人も救護班に送られていたぞ。
こちらで何かあったのか?」
と聞かれた。
鬼の形相で詰め寄られたはしたけどそれ以外は特に彼女を怒らせるようなことはしていない。
「う~ん、まあ、どうなんだろう。
ここ最近は良い感じよ。」
そうなのだ。
彼女と仕事を進めるのはとても効率が良い。
重要書類は流石に自分で処理するけど、外注先の些細な報告や提案など細々した内容は彼女がてきぱきと良い感じに処理してくれている。
この前は商品のラインナップを悩んでいたら、女性貴族の流行を押さえたカタログを大量に持ってきてくれた。
ローゼ家の奥様、つまり侯爵夫人からもらってきてくれたらしい。
『ルキア様、私のセンスは壊滅ですが、情報収集は得意と言うことが分かりました。
ここから選び抜くご判断はルキア様の仕事でございます。』
とギラギラした目で言ってたな。
女性貴族特有の着飾るセンスのなさは壊滅でもそれ以外はハイスペックな人材だ。
彼女自身も
『男に生まれてきたら良かったと思うことがあります。』
と寂しい目で言っていた。
…いかん、いかん、いかん。
ほだされては…いかん!
彼女の狙いはディルなはずなのだから。
無意識に頭を横に振っていたみたい。
「ルキア…大丈夫か?」
ディルに心配されて気が付いた。
「ええ、大丈夫。
ケティはよくやってくれているわ。」
実際、ディルに悪口を吹き込む隙のない程頑張ってくれいてる。
「…ケイトの事、ケティって呼んでいるのか?」
「え、ええ。
彼女がどうしてもそう呼んで欲しいって言うから。」
「ふ~ん…。そうなのか。」
何となくディルがつまんなそうな表情をしている。
「ディルはケティと喋ったりしないの?」
「まあ、喋りはするが戦い方の相談が多いな。
ケイトは事情があるから色々な戦法を試したいみたいだ。
訓練の話しかしないよ。」
「へえ、そうなの。
私の事はなにか言ってなかった?」
「いや、全く聞いていない。
俺の方から様子を聞いても良くしていただいています。
としてか言わないんだ。
少しくらい教えてくれてもいいのにな。」
「ふ、ふ~ん。そうなんだ…。」
「妙に秘密にしたがるんだよな。
まあ、ルキアと上手く行っているのであれば良いんだが。」
「そ、そうね…。」
やはり、謎な女だ。
普通なら私の悪口を吹き込んで私たちを仲たがいさせるか、逆に私を持ち上げてディルの警戒心を解く戦法に出そうなところを…
謎過ぎる。
女の戦い方に慣れていないだけ?
「ルキア…最近悩んでいないか?
それか、疲れたりしていないか?」
「え?特には仕事でトラブルもないしケティのおかげで順調よ。
疲れているように見える?」
「いいや、それなら良いんだ。」
何かディルの歯切れ悪いなあ。
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