伯爵様のひつじ。
それは「遺影の伯爵」と呼ばれている領主様だ。
2百年間、誰も会ったことがない伯爵様は、実は彼女の婚約者。
牧場支援金増額のための口実だとわかっていても、恋心は捨てられない。
そんな彼女と伯爵様との恋は、周囲の慌ただしさとは逆に、のんびりもたもた。
両想いなのに進展しない2人の話。
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会とは大きく異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
今回は自分の心と体力を守るべく、万全の体制で読みました。余裕が有ったせいなのか、考えながら大切に読んだ気がします。
何時もだと先を急いで読み進め、食らってしまい、改めて細部を味わいながら読みます。そして、登場人物の行動の意味や話の流れを俯瞰で理解する。「ああ、こういう事だったのだな」と。でもそれは私の気付きで、そこから何を読み取るかは人によって変わるのだと思います。
「伯爵様のひつじ」はまず対句になっている各話の表題で、のめり込む前に考えてしまいました。どういう意味なのかと。読む毎に答え合わせをしている感じでした。タイトルにもなっている「伯爵(神)様のひつじ(人)」の意味とか。ストーリーより主題を追っていたかも。各話毎に、頷いてしまう様な人(ひつじ)の行動や心の機微。共感はするけれど、心は震えなかった。登場人物の行動の意味よりも、言葉の真意を追ってしまいました。それはそれで、楽しめましたが。
唯一、震えたのはミナイが殺されたところ。自分の力量いっぱいで、信念を貫いた彼が切ない。
たつみさんが描く登場人物はいつも自分を疑っている。そして、2面性を持っている。
神のように何でも持っているのに、心は迷える子羊の様。
人は非力で迷いながらも潔く、心に信念を持つ。
双方が幸せに対して貪欲で、弱い自分と戦っている。
他の人はどうだか分かりませんが、私は揺れる心が好きです。
弱さともいうのでしょうか。そこに心惹かれる。そして、食らう。笑
だから、たつみさんの物語はどれも好きです。
そしてここでも言う。ラフロは嫌い。迷わないから。笑
今回、読む体制が違った事と、1回目なので、感想は変わるかも。
生意気な事を言ってしまいました。聞き流して下さい。
次回作が楽しみです。
応援しています。
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