貴方を忘れる

戒月冷音

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第152話

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「となると今、コルニア子爵の家では、大暴れか?」
「さぁ?罰を受けて変わっているのか、いないのか、分かりませんし・・・」

まぁ、あのジューンが変わると言うのは考えにくい。
むしろ、痩せたと言ってまた、男を食っていそうだ。
そう思いながらメイナを見ると、何故か涙目で全身プルプルしていた。

「どうしたの?」
私が、しゃがみこんでそう聞くと
「おかしゃんが、帰ってくる。わたち、おとうしゃんのとこ帰る?」
そう言った。

それを聞いた瞬間、この場にいた大人全員が固まった。
アントニーが、言っていたのだろうか?
「お父様が、そう言っていたの?」
「ううん。
 でも、わたちここのおうちの子じゃないから、いつか帰りゅってよくきいた」
「そう・・・確かにその通りよ。
 メイナは、コルニア子爵家の子。
 でもね、貴方は私が見ると言って、引き受けたの。お母様が帰ってくるまで・・・
 だから、なんの心配も要らない。貴方は、堂々と帰って良いの。
 お母様が、何か言うかもしれないけど、私は公爵家で学んできたのっ!て言えば
 良いんだから」
「ここの子じゃ、ないのに?」
「ここの子じゃないから何なの?貴方はここで、何を学んだの?」
「まにゃーと、ちゅくちょ・・・」

淑女教育は主に立ち姿勢や挨拶、上級貴族に対する受け答えなどを優先して行って来た。
ジューンのように、礼節も無視し、男性と知れば飛んでいくような教養無しには、したくなかったからだ。

「メイナは、それを学んで立派な淑女になるのよね?」
「あい」
余りにしっかりした返事に、お義父様がビックリした。
「まだ、早いと思っていたが、しっかりとしたものだな」
「女性にとって淑女教育は、大切なもの。
 何時初めても、早すぎることはないのです。
 教育を受けなければ、ジューンになるだけです」
「それもそうだ。あの女は教育を全て投げ出していたのだからな」
「わたちのおかしゃま、にゃにも出来にゃい?」
メイナは首をかしげて、そう聞いてくる。
だから、私は
「そうよ。なにも出来ないの。だから貴方が教えて挙げてくれる?」
「いいよ」
「でも、危なくなったら直ぐに、お父様に報告してね」
メイナが頷いたことで、私はこれで良いと思った。
ただし保険はしっかりかけておくに限る。
コルニア子爵に直接手紙を送り、メイナが辛い思いをしないように手を打つことにした。
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