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第一話
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「ただいまぁ」
「お帰りぃ! 今日もお疲れさま、お兄ちゃん♪」
そう言って出迎えてくれたのは、俺の最愛の妹、宮原莉那。
長く伸ばした黒髪をツインテールにした、胸と背が小さい女の子だ。
見た目が幼いことから、よく小学生に間違われるのが悩みらしいが、これでも中学三年生。受験予定の高校は俺と同じで、受かれば来年からは後輩になる。
「お風呂沸いてるけど、先に入る? それとも、ご飯食べる?」
「そうだな。風呂入ってもいいか?」
「分かった。ゆっくり入ってきて」
「ありがとう、莉那」
……ひとまず、バイトの件は後で話そう。
そう決めて、俺は荷物を自室に置くと、風呂場へと向かった。
「あぁ、サッパリした」
バイトで掻いた汗を流し終わって、クーラーの効いた部屋へと入る。お湯で火照った身体が冷えて気持ちが良い。
「ねぇねぇ、お兄ちゃん? 腹筋触っていい?」
「ほんとに好きだな? 別にいいけど」
「ヤッタぁっ♪」
甘えた声を出すと、莉那が俺のお腹に手を添えて来る。
「また硬くなった?」
「どうだろ? 自分だとよく分からん」
特に筋トレなどはしていない俺だが、腹筋は薄っすらと割れている。
自分としては自慢できるほどのものではないのだが、俺の腹筋が割れていると判明して以降、莉那はこうして俺の腹筋を触りたがるのだ。
……コイツ、学校で他の男子にやってないといいけどな。
兄として、男を勘違いさせる系の女子になっていないことを、切に願うばかりだ。
「さて、堪能した! 食べよ、お兄ちゃん!」
「おう」
俺が席に座ると、莉那がよそって持ってきてくれる。今日のメニューはカレーだ。
「じゃあ、食べよう! いただきます!」
「いただきます」
手を合わせてから、早速カレーを一口。
……我が家のカレーが一番だな。
莉那は、味付けを俺の好みに調整してくれている。辛さは中辛で、ジャガイモなどの具は大きめ。俺にとっての、完璧なカレーだ。
「美味いよ、莉那」
「当たり前ですッ! だって、私が作ったんだから」
「だな」
胸を張る莉那に、俺は同意を示す。莉那は、こうして俺がバイトに行っているときも、平日も。家事をほとんどやってくれている。
「お兄ちゃんは働いてくれてるんだから、家事は任せて」というのが、莉那の主張だ。
……兄としては、やっぱり楽しく過ごしてほしいよな。
だからこそ、やはり夏休みは稼がないといけない。
俺は一呼吸置いてから、話を切り出した。
「あのだな、莉那? ちょっと話があるんだが」
「なに?」
「実はな、バイト先が今日で閉店した」
「へぇ、そうなんだ。……え、閉店⁉」
一拍遅れて、莉那が驚いた反応を見せる。
「そうなんだよ。それでな、これから夏休みも近いってことで、俺は新しいバイトを見つけなくちゃいけない」
「そうだね。我が家はお兄ちゃんが稼いでくれないと、本気の本気で破産しちゃうから……。それで? 新しいバイトはどうするの?」
「それなんだけど、これを見てくれ」
そう言って、俺はスマホを莉那へと差し出した。表示されているページは、もちろん『株式会社レンタル彼氏』のホームページ。
「なにこれ、レンタル彼氏?」
スマホを手に取り、操作を始める莉那。
「…………」
数秒間の沈黙が流れて、莉那がスマホから視線を外す。
「それで、何? ここにお兄ちゃんの友達でもいるの?」
……あれ? 意図が伝わってない?
てっきり分かった上で読んでるのかと思ったが、そうではなかったらしい。
「いやいや、話しの流れ的に、分かるだろ? 俺が次にやろうとしてる、バイトだよ、バイト」
「……」
莉那が、「は? 何言ってんのコイツ」って顔をして俺を見ている。
「なんだよ、その顔は……」
何となく言いたいことは分かるが、敢えて聞く。
「何って、お兄ちゃんこれ本気? お兄ちゃん陰キャだし、かっこよくないし、その証拠にこれまで一人だって彼女出来たことないよね?」
グサッ、グサグサッ!
胸に痛みが走る。
……コイツ、一切言葉を包まずに、ストレートに言いやがった⁉
良心ってものが無いのか⁉ と言いたかったが、自分でもそこは認める内容なので、受け入れるしかない。
「お兄ちゃん、デートなんてできるの?」
「へ?」
「これまでに、デートの経験は?」
「無いです……」
「明日、いきなり予約が入ったとして。お兄ちゃんはそのお客さんの彼氏として、満足させられる?」
「いや、そこはほらっ。『デートに向けての解説マニュアルと参考動画を見て学べる!』って書いてあったしさ? 大丈夫じゃないかなー、と」
俺の返答に、莉那はジトーッとした目を向けて来る。正直視線を逸らしたいが、ここで逸らしたら何だか負けな気がして、必死に耐えた。
「はぁ、別にいいけどさ。でも、なんで急にこんなバイトをやろうって思ったの? 初めてのバイトを探してる時なんて、レジすら嫌だって言ってたのに」
「あぁ、それな……」
正直に言うと、なんでこんなにこのバイトを推しているのか、自分でもわからない。
……時給が高いってのは、確かに魅力なんだが。
俺が惹かれているのは、それ以外にある気がする。自分でも、それが何なのかを、上手く言語化できないのだが。
「まぁ、なんでもいいけどね。お兄ちゃんは、新しくこのバイトを始めたい。それは間違いないのね?」
「へ? あぁ、うん」
「そっかぁ~……。うん、分かった。じゃあさ、お兄ちゃん? 私がお風呂出たら、部屋に来てくれる?」
「何をするつもりだ?」
「まだ内緒ッ♪」
「そっか」
何やら楽しそうな莉那だが、何か考えがあるらしい。それが何かを教えてくれる気はなさそうなので、俺は大人しく待つことにする。
「それじゃあ、この話はお終いね? じゃ、次は私。今日ね、学校で……」
その後は、莉那の学校であった話を聞いて、楽しい夕飯の時間を過ごした。
……とりあえず、反対されなくてよかったな。
莉那の笑顔を見ながら、俺は内心でホッと一息ついたのだった――
「お帰りぃ! 今日もお疲れさま、お兄ちゃん♪」
そう言って出迎えてくれたのは、俺の最愛の妹、宮原莉那。
長く伸ばした黒髪をツインテールにした、胸と背が小さい女の子だ。
見た目が幼いことから、よく小学生に間違われるのが悩みらしいが、これでも中学三年生。受験予定の高校は俺と同じで、受かれば来年からは後輩になる。
「お風呂沸いてるけど、先に入る? それとも、ご飯食べる?」
「そうだな。風呂入ってもいいか?」
「分かった。ゆっくり入ってきて」
「ありがとう、莉那」
……ひとまず、バイトの件は後で話そう。
そう決めて、俺は荷物を自室に置くと、風呂場へと向かった。
「あぁ、サッパリした」
バイトで掻いた汗を流し終わって、クーラーの効いた部屋へと入る。お湯で火照った身体が冷えて気持ちが良い。
「ねぇねぇ、お兄ちゃん? 腹筋触っていい?」
「ほんとに好きだな? 別にいいけど」
「ヤッタぁっ♪」
甘えた声を出すと、莉那が俺のお腹に手を添えて来る。
「また硬くなった?」
「どうだろ? 自分だとよく分からん」
特に筋トレなどはしていない俺だが、腹筋は薄っすらと割れている。
自分としては自慢できるほどのものではないのだが、俺の腹筋が割れていると判明して以降、莉那はこうして俺の腹筋を触りたがるのだ。
……コイツ、学校で他の男子にやってないといいけどな。
兄として、男を勘違いさせる系の女子になっていないことを、切に願うばかりだ。
「さて、堪能した! 食べよ、お兄ちゃん!」
「おう」
俺が席に座ると、莉那がよそって持ってきてくれる。今日のメニューはカレーだ。
「じゃあ、食べよう! いただきます!」
「いただきます」
手を合わせてから、早速カレーを一口。
……我が家のカレーが一番だな。
莉那は、味付けを俺の好みに調整してくれている。辛さは中辛で、ジャガイモなどの具は大きめ。俺にとっての、完璧なカレーだ。
「美味いよ、莉那」
「当たり前ですッ! だって、私が作ったんだから」
「だな」
胸を張る莉那に、俺は同意を示す。莉那は、こうして俺がバイトに行っているときも、平日も。家事をほとんどやってくれている。
「お兄ちゃんは働いてくれてるんだから、家事は任せて」というのが、莉那の主張だ。
……兄としては、やっぱり楽しく過ごしてほしいよな。
だからこそ、やはり夏休みは稼がないといけない。
俺は一呼吸置いてから、話を切り出した。
「あのだな、莉那? ちょっと話があるんだが」
「なに?」
「実はな、バイト先が今日で閉店した」
「へぇ、そうなんだ。……え、閉店⁉」
一拍遅れて、莉那が驚いた反応を見せる。
「そうなんだよ。それでな、これから夏休みも近いってことで、俺は新しいバイトを見つけなくちゃいけない」
「そうだね。我が家はお兄ちゃんが稼いでくれないと、本気の本気で破産しちゃうから……。それで? 新しいバイトはどうするの?」
「それなんだけど、これを見てくれ」
そう言って、俺はスマホを莉那へと差し出した。表示されているページは、もちろん『株式会社レンタル彼氏』のホームページ。
「なにこれ、レンタル彼氏?」
スマホを手に取り、操作を始める莉那。
「…………」
数秒間の沈黙が流れて、莉那がスマホから視線を外す。
「それで、何? ここにお兄ちゃんの友達でもいるの?」
……あれ? 意図が伝わってない?
てっきり分かった上で読んでるのかと思ったが、そうではなかったらしい。
「いやいや、話しの流れ的に、分かるだろ? 俺が次にやろうとしてる、バイトだよ、バイト」
「……」
莉那が、「は? 何言ってんのコイツ」って顔をして俺を見ている。
「なんだよ、その顔は……」
何となく言いたいことは分かるが、敢えて聞く。
「何って、お兄ちゃんこれ本気? お兄ちゃん陰キャだし、かっこよくないし、その証拠にこれまで一人だって彼女出来たことないよね?」
グサッ、グサグサッ!
胸に痛みが走る。
……コイツ、一切言葉を包まずに、ストレートに言いやがった⁉
良心ってものが無いのか⁉ と言いたかったが、自分でもそこは認める内容なので、受け入れるしかない。
「お兄ちゃん、デートなんてできるの?」
「へ?」
「これまでに、デートの経験は?」
「無いです……」
「明日、いきなり予約が入ったとして。お兄ちゃんはそのお客さんの彼氏として、満足させられる?」
「いや、そこはほらっ。『デートに向けての解説マニュアルと参考動画を見て学べる!』って書いてあったしさ? 大丈夫じゃないかなー、と」
俺の返答に、莉那はジトーッとした目を向けて来る。正直視線を逸らしたいが、ここで逸らしたら何だか負けな気がして、必死に耐えた。
「はぁ、別にいいけどさ。でも、なんで急にこんなバイトをやろうって思ったの? 初めてのバイトを探してる時なんて、レジすら嫌だって言ってたのに」
「あぁ、それな……」
正直に言うと、なんでこんなにこのバイトを推しているのか、自分でもわからない。
……時給が高いってのは、確かに魅力なんだが。
俺が惹かれているのは、それ以外にある気がする。自分でも、それが何なのかを、上手く言語化できないのだが。
「まぁ、なんでもいいけどね。お兄ちゃんは、新しくこのバイトを始めたい。それは間違いないのね?」
「へ? あぁ、うん」
「そっかぁ~……。うん、分かった。じゃあさ、お兄ちゃん? 私がお風呂出たら、部屋に来てくれる?」
「何をするつもりだ?」
「まだ内緒ッ♪」
「そっか」
何やら楽しそうな莉那だが、何か考えがあるらしい。それが何かを教えてくれる気はなさそうなので、俺は大人しく待つことにする。
「それじゃあ、この話はお終いね? じゃ、次は私。今日ね、学校で……」
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